2018年02月13日 [色々なこと]
床屋で切っとこや〜。
お疲れ様です。院長です。
2月13日の火曜日でございます。
2月も中盤に差し掛かり、まぁまだまだ寒いんですが、寒さの中にも、何となく丸みが出てきた様な気がしません?
さすがに、ピークは過ぎたでしょうし、少しずつでも暖かくなっていってくれたらねぇ…。
あ。
明日はバレンタインやがな。
お菓子業界の戦略一つで、凄まじく経済が動くんでしょうねぇ…。
院長は、ちなみに今取ってるプロテインは、アーモンドチョコレート味でございます(笑)
そんな、バレンタインの前日ですが、今日のネタ的には、もう全くバレンタインのバの字も出てきません。
どころか、軽くホラーな話なんですが…。
わたくし院長は、いつもこのブログを院内で書いてまして、チラと横を見ると骨格模型の、二代目スタン君が立ってます。
まぁ、わたくしは仕事柄、こういった骨格模型だの筋肉図だのは普段から常に見てますし、何度か実物を「解剖」させていただき、勉強したこともございます。
そして日頃から、患者さんの身体を触診していると、ここどうなってんのやろ?
中身あけて見てみたいわ。
って思う事が多々あります。
実際に、切開してどこの筋肉が切れてて痛むのか、何が邪魔して動きが悪いのか、ほんとにバラバラにして観てみたい。
と、わたし達の職業人なら、みな思うはずですが、こういった医学的見地から人は随分昔から、人間の頭の中に興味を抱いていたようです。
つまり頭蓋骨をこじ開けてみたら、どうなってんやろ?っていう疑問に対する行動として、開頭を行ったという記述が文献では、すでに2世紀にその記録が残されているそうです。
それが脳神経外科学の先駆けと言えるのかどうかはわかりませんが、人類は脳の仕組みを解明すべく、今では考えられないような手術を行ってきたようなんですねぇ…。
ってことで、今日のネタは、その最古の開頭から、20世紀までの脳外科手術についてのお話となってます。
まず、歴史上一番古く、脳に関する実験的な研究をしたとされるのが、ギリシャの医学者で哲学者のガレノスだと言われています。
彼は精神プネウマとして知られていた生命を活性化させる力が、脳内に存在するのかどうかを突き止めようとしていました。
ま、まだ時代的にも医学というより、もっと広い意味での精神、超自然論的な疑問からだと思われます。
そしてこの時代、人間を解剖するのはタブーだったため、ガレノスはヤギで実験したそうです。
そこから時を経て、900年頃、脳神経外科学の基礎が築いたと言われてるのが、錬金術師であり科学者であるペルシャのアル・ラーズィーです。
彼は脳神経外科学の開拓者と言われていて、頭部外傷の予後治療をするのに、脳のどこに圧力がかかっているかをつきとめようとしたそうです。
そして、927年、ついに頭蓋に穴をあける手術が敢行されました。
まだ麻酔技術が確立されていない時代の手術で、ダール(近代インド)の王様の手術は、未知の薬物で麻痺させてから頭蓋に穴をあけて腫瘍を取り除いたとされています。
そして驚くべきは、術後は玉ねぎとビネガーを口に注いで覚醒させたといいますからまさに命がけだったのでしょうね。
そして1163年、この年にカトリック教会が、「教会は血を嫌う」とする布告を出したことで、脳外科手術は衰退していきました。
聖職者が手術をすることは禁じられ、人の手足を切断できるのは、髭を剃っていた床屋だけに限定されることになったそうなんです。
んん〜…
医者じゃなくて、床屋さんなんや(^^;
ま、確かに剃刀は持ってますけどねぇ…
そして、1550年代、人体の血液を外部に排出させることで症状の改善を求める治療法の一つ「瀉血(しゃけつ)」がさかんに行われるようになりました。
この「瀉血」は、精神障害者から「狂気の石」を取り除くとさえ言われていたもので、当時大流行したようです。
で、さっきも書いたように、カトリック教会では出血を伴う手術を禁止していたために、床屋が専用の小刀を開発して、瀉血を行っていたんだって。
ところが、最終的には、このナイフの使用も禁止となるんですが、なぜか彼らは抜歯はできたそうなんですね。
現在も床屋の前にある、くるくる回る「赤・白・青」のサインポールは、こういった行為の当時の名残なんだとか…。
このサインポール、赤は動脈、青は静脈、白は包帯なんて説がありますけど、これはどうも間違いのようで…
動脈、静脈の概念が発見されたのが、もっと後なので、この時代にそれはおかしいと…
で、もともとは赤と白の縞模様で、赤は血、白は止血帯を意味していたそうなんです。ですから、現在もイギリスの床屋のサインポールは、赤、白の2色です。
で、青は何かと言うと、もう諸説あり過ぎて正解は分かりません。
ですが、この時代あたりまで、床屋が外科医を兼ねてたって事は本当みたいなんで、それも恐ろしいはなしですよねぇ(笑)
で、18世紀に入り、フランスの外科医、フランシス・ケネーが、犬の脳に釘を打ちこんで、脳自体は痛みを感じないことを証明し、この辺りから脳の働きなどが徐々に解明されるようになっていくわけです。
そして、1908年、脳外科の先駆者と言われているイギリスの神経外科医のビクター・ホースレイが、頭蓋の一部を弁状に掘ることができる装置、定位固定装置を開発しました。
当時のこの装置はヘルメットのバケモンみたいな形だったそうで、かぶるだけで恐怖だったそうな…。
そして、1935年、エール大学の実験で、攻撃的なチンパンジーの前頭葉を切除すると、おとなしくなることが証明されました。
これを応用し、ポルトガルの神経科医エガス・モニスが、初めてヒトの前頭葉の「ロボトミー手術」に成功しました。
そして、1949年、その功績がみとめられノーベル生理学・医学賞を受賞したわけなんですが…。
後に、この手術には色々問題があるってことで、手術の失敗で亡くなった方の遺族らが、ノーベル賞の取り消しを求めたりしたようですがこの時には、画期的な手法と脚光を浴びたわけなんです。
というように、試行錯誤を繰り返しながら、人類の「脳外科」は少しずつ完成に近付いていってるわけですが、もちろん今現在でも、完成形とは言えないのかもしれません。
というのも「脳」にはまだまだ謎がたくさんあります。
一説には、その内容の1%程しか解明されてないないんていう学者もいるようで、まだまだ全てが明らかになるには時間がかかりそうです。
というより、そんな日はくるのでしょうか…
おそらく、わたくしの生きてるうちは無理でしょうね(笑)
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
2月13日の火曜日でございます。
2月も中盤に差し掛かり、まぁまだまだ寒いんですが、寒さの中にも、何となく丸みが出てきた様な気がしません?
さすがに、ピークは過ぎたでしょうし、少しずつでも暖かくなっていってくれたらねぇ…。
あ。
明日はバレンタインやがな。
お菓子業界の戦略一つで、凄まじく経済が動くんでしょうねぇ…。
院長は、ちなみに今取ってるプロテインは、アーモンドチョコレート味でございます(笑)
そんな、バレンタインの前日ですが、今日のネタ的には、もう全くバレンタインのバの字も出てきません。
どころか、軽くホラーな話なんですが…。
わたくし院長は、いつもこのブログを院内で書いてまして、チラと横を見ると骨格模型の、二代目スタン君が立ってます。
まぁ、わたくしは仕事柄、こういった骨格模型だの筋肉図だのは普段から常に見てますし、何度か実物を「解剖」させていただき、勉強したこともございます。
そして日頃から、患者さんの身体を触診していると、ここどうなってんのやろ?
中身あけて見てみたいわ。
って思う事が多々あります。
実際に、切開してどこの筋肉が切れてて痛むのか、何が邪魔して動きが悪いのか、ほんとにバラバラにして観てみたい。
と、わたし達の職業人なら、みな思うはずですが、こういった医学的見地から人は随分昔から、人間の頭の中に興味を抱いていたようです。
つまり頭蓋骨をこじ開けてみたら、どうなってんやろ?っていう疑問に対する行動として、開頭を行ったという記述が文献では、すでに2世紀にその記録が残されているそうです。
それが脳神経外科学の先駆けと言えるのかどうかはわかりませんが、人類は脳の仕組みを解明すべく、今では考えられないような手術を行ってきたようなんですねぇ…。
ってことで、今日のネタは、その最古の開頭から、20世紀までの脳外科手術についてのお話となってます。
まず、歴史上一番古く、脳に関する実験的な研究をしたとされるのが、ギリシャの医学者で哲学者のガレノスだと言われています。
彼は精神プネウマとして知られていた生命を活性化させる力が、脳内に存在するのかどうかを突き止めようとしていました。
ま、まだ時代的にも医学というより、もっと広い意味での精神、超自然論的な疑問からだと思われます。
そしてこの時代、人間を解剖するのはタブーだったため、ガレノスはヤギで実験したそうです。
そこから時を経て、900年頃、脳神経外科学の基礎が築いたと言われてるのが、錬金術師であり科学者であるペルシャのアル・ラーズィーです。
彼は脳神経外科学の開拓者と言われていて、頭部外傷の予後治療をするのに、脳のどこに圧力がかかっているかをつきとめようとしたそうです。
そして、927年、ついに頭蓋に穴をあける手術が敢行されました。
まだ麻酔技術が確立されていない時代の手術で、ダール(近代インド)の王様の手術は、未知の薬物で麻痺させてから頭蓋に穴をあけて腫瘍を取り除いたとされています。
そして驚くべきは、術後は玉ねぎとビネガーを口に注いで覚醒させたといいますからまさに命がけだったのでしょうね。
そして1163年、この年にカトリック教会が、「教会は血を嫌う」とする布告を出したことで、脳外科手術は衰退していきました。
聖職者が手術をすることは禁じられ、人の手足を切断できるのは、髭を剃っていた床屋だけに限定されることになったそうなんです。
んん〜…
医者じゃなくて、床屋さんなんや(^^;
ま、確かに剃刀は持ってますけどねぇ…
そして、1550年代、人体の血液を外部に排出させることで症状の改善を求める治療法の一つ「瀉血(しゃけつ)」がさかんに行われるようになりました。
この「瀉血」は、精神障害者から「狂気の石」を取り除くとさえ言われていたもので、当時大流行したようです。
で、さっきも書いたように、カトリック教会では出血を伴う手術を禁止していたために、床屋が専用の小刀を開発して、瀉血を行っていたんだって。
ところが、最終的には、このナイフの使用も禁止となるんですが、なぜか彼らは抜歯はできたそうなんですね。
現在も床屋の前にある、くるくる回る「赤・白・青」のサインポールは、こういった行為の当時の名残なんだとか…。
このサインポール、赤は動脈、青は静脈、白は包帯なんて説がありますけど、これはどうも間違いのようで…
動脈、静脈の概念が発見されたのが、もっと後なので、この時代にそれはおかしいと…
で、もともとは赤と白の縞模様で、赤は血、白は止血帯を意味していたそうなんです。ですから、現在もイギリスの床屋のサインポールは、赤、白の2色です。
で、青は何かと言うと、もう諸説あり過ぎて正解は分かりません。
ですが、この時代あたりまで、床屋が外科医を兼ねてたって事は本当みたいなんで、それも恐ろしいはなしですよねぇ(笑)
で、18世紀に入り、フランスの外科医、フランシス・ケネーが、犬の脳に釘を打ちこんで、脳自体は痛みを感じないことを証明し、この辺りから脳の働きなどが徐々に解明されるようになっていくわけです。
そして、1908年、脳外科の先駆者と言われているイギリスの神経外科医のビクター・ホースレイが、頭蓋の一部を弁状に掘ることができる装置、定位固定装置を開発しました。
当時のこの装置はヘルメットのバケモンみたいな形だったそうで、かぶるだけで恐怖だったそうな…。
そして、1935年、エール大学の実験で、攻撃的なチンパンジーの前頭葉を切除すると、おとなしくなることが証明されました。
これを応用し、ポルトガルの神経科医エガス・モニスが、初めてヒトの前頭葉の「ロボトミー手術」に成功しました。
そして、1949年、その功績がみとめられノーベル生理学・医学賞を受賞したわけなんですが…。
後に、この手術には色々問題があるってことで、手術の失敗で亡くなった方の遺族らが、ノーベル賞の取り消しを求めたりしたようですがこの時には、画期的な手法と脚光を浴びたわけなんです。
というように、試行錯誤を繰り返しながら、人類の「脳外科」は少しずつ完成に近付いていってるわけですが、もちろん今現在でも、完成形とは言えないのかもしれません。
というのも「脳」にはまだまだ謎がたくさんあります。
一説には、その内容の1%程しか解明されてないないんていう学者もいるようで、まだまだ全てが明らかになるには時間がかかりそうです。
というより、そんな日はくるのでしょうか…
おそらく、わたくしの生きてるうちは無理でしょうね(笑)
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院