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2017年10月09日 [からだのこと]

睡眠学習的な。

お疲れ様です。院長です。

10月9日月曜日、今日はハッピーマンデー的な体育の日でございます。

確か去年も書いたと思うんですが、やっぱ体育の日って10月10日だよねぇ…(笑)

このハッピーマンデーが適応されるようになってから、日本人のなんつうか、祝祭日に対する感覚もなんか変わっちゃった気がするのはわたしだけかねぇ…。

そうそう。思い出した。

去年、2016年はこの体育の日ハッピーマンデーバージョンで、10日とかぶるっていう現象が起きたんですよね。

つまり、10月の第二月曜日がたまたま10日だったって年で、その時次はいつだとか書いた記憶があるなぁ〜とか…。

そんな祝日、体育の日ですがわたしはこの後、ちゃんと体育してきます。

だって月曜日やもんね。

ジム行かなきゃ(笑)

てな始まりですが、今日はそんな体育の日とは、全く関係のないお話。

ここにも頻繁に登場してくる「記憶」にまつわるお話でもいってみましょうか。

今回発表されたフランスの研究によると、人は眠りの浅いとき、つまりレム睡眠時には、外部から入ってきた情報を覚えていることが判明したそうです。

という事は、睡眠学習って胡散臭いヤツも効果があるのかもしれません。

この問いに関して、やりかたによっては効果があるのかもしれないが、例えば、英語習得のようなものはダメなんだそうです。

そのこころは、脳が音とその意味を紐づけながら記憶する必要があるからなんだそう。

この眠っている間に学習する試み、いわゆる睡眠学習には長く奇妙な歴史があります。

1927年、ニューヨークの発明家A. B. サリガーがサイコフォンという代物を発表しました。

これはタイマー付きの蓄音機のようなもので、シリンダー型レコードって奴を再生することができたんだって。

で、このレコードには「寿命延長」「適正体重」「結婚」といったタイトルがつけられていて、例えば「結婚」のレコードを再生するとこんなセリフが流れてくるらしいんです。

「私は結婚したい。」「私は愛を放つ。」「私の会話は面白い。」「私の会社はうまくいっている。」「私には性的魅力がある。」…

こういったある意味そのタイトルに対して、ポジティブな言葉を延々と聞かすレコードだったらしく、1933年には数千台が売れたらしいんですって(笑)

まぁ、結局このビジネスは破綻したらしいんですが、1930年代ですから、今から90年近く前から、こういった睡眠学習は行われていたって記録ですね。

ですが、こういった失敗を繰り返し、1950年代の研究者は睡眠学習を単なる奇抜なアイデア以上のものとは思われていませんでした。

実際、1956年に行われた実験では、夜間にトリビアを聞かせた被験者は目が覚めてから思い出すことができなかったという報告もされています。

ですが、サイコフォンの精神は今もなお受け継がれているようで、寝ている間に外国語を習得したり、お金持ちになったり、格闘技を身につけたりといった、似たようなアプリが現在も販売されてはいるようなんですね。

確かに、「寝ている間に英語習得」ってのはなんか見たことある気がする(笑)

これらのアプリが効果があるかどうかは、とりあえず置いておいたとしても今の研究ではこういった外国語のように複雑なものは別として、何らかの記憶させるメカニズムはあるという見解にまでは到達したようなんですよね。

例えば、2014年の研究で、イスラエルの神経科学者らは、66名の被験者が睡眠中に悪臭をまぜたタバコの煙を嗅がせてみるという実験を行いました。

すると彼らは実験から2週間、喫煙しなくなったって記録も残っております。

この研究が、記憶とどう結びつくかは確定していませんが、睡眠中の「体験」にも何らかの影響はあるのだろうとは考えられます。

そして、今回の研究は、仏PSL研究大学アンドリヨン博士らによるもので、彼らは被験者20名が眠っている間にホワイトノイズ(テレビの砂嵐みたいな音)を聞かせました。

このホワイトノイズは完全にランダムで、パターンの予測が不可能なもので行われたそうです。

で、この予測不能なノイズの中に、時折、5回繰り返される長さ200ミリ秒のノイズをパターンとして組み込んであったんだそうです。

そうすると、被験者はこのパターンを憶えていたそうです。

寝ている人間は聞こえてきた音に耳を傾けることも、何かと関連付けることも、もちろんできません。

アンドリヨン博士によると、睡眠学習による外国語習得が上手くいかないのはこのためだと言っています。

そうするには、脳は音と意味を記憶する必要があるからだと…。

しかしホワイトノイズのようなパターンの記憶は自動的に起きるようです。

眠っている脳は外部で起きている情報も大量に取り込んでおり、驚くべき複雑さで処理していると考えられるそう。

実験では、被験者が目を覚ましてからホワイトノイズを再生し、ノイズのパターンを特定するよう指示しました。

砂嵐の中の特定のパターンなんて、直前に聞いてたとしても特定するには、極めて難しい作業と考えられましたが、被験者は適当に言い当てた場合以上の的中率で、みごとにパターンを特定できたそうです。

さらにホワイトノイズパターンの記憶が睡眠の特定のステージでしか形成されないことも判明しました。

翌朝になって思い出せるのはレム睡眠と浅い眠りのときにノイズを流した場合で、より深いノンレム睡眠時に流した場合では成績が悪化したそうです。

これは完全に新しい記憶の形成に睡眠ステージが関係していることを示した初めての証拠だといえるってことですから、なかなかな成果だったのでしょう。

結論的にこの実験では、記憶形成における睡眠の役割について、2つの相反する理論の矛盾を解消するヒントになったということのようです。

その理論の1つは、睡眠中の脳は覚醒時の記憶を再生するというもので、そうすることで記憶は強固になり、しっかりと定着するって説。

そしてもう1つの理論は、睡眠は古く、弱い記憶を取り除く役割があるって説ですね。

今までは、このどちらも確証がなかったわけで、記憶を消すということと記憶を定着させるという、相反する事項に対しての議論がなされていたわけです。

ですが、今回の研究で、脳がどちらもできることを示唆しているとアンドリヨン博士は話されてます。

それらの機能はただ発生するステージが異なっている、つまり古い記憶を整理した後で、新しい記憶を強化している可能性があると…。

両仮説が補完的なものであることを疑った専門家は他にもいますが、しかし今回まで明確な実験的な裏付けを得ることができていなかったことから、今回の実験では成果があったという事のようです。

ま、もちろんこれだけであらゆる専門家がその結果に納得しているわけではないようですが…。

今までも、「記憶」についてと「睡眠」については、様々な憶測をもとに仮説がたてられていましたし、解明されていない事の方が多かったわけですから、少しでも進歩していくことは素晴らしい事ですよねぇ…。

少なくとも、今回の実験からはある条件下においては「睡眠学習」も効果があるって考えても良いんじゃないでしょうかね。

つまり、英語学習のように音と意味を繋げるってことは無理にしても、音としての英語なら覚えられるってことじゃないかな〜と…。

例えば、意味は分からないにしても、英語の歌とかならある程度記憶していけるんじゃないかという事ね。

それが、どこまで役立つかは使いようでしょうけど、まぁ寝てる時間なんで少しでも何かに使えたら有意義やしね。

ってことで、今日は記憶と睡眠についてのお話でしたが、この分野についてはこれからも色々な発見があると思いますので、随時お知らせしていきたいと思います。

とか朝から「睡眠」の話なんか書いてると、寝たくなってきたわ(笑)

ではまた〜



suimin



京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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