2017年04月04日 [動物のこと]
ペニシリンとネアンちゃん
お疲れ様です。院長です。
4月4日火曜日でございます。
今年は少し寒いおかげで、桜の開花が少々遅れ気味ですが、チラホラピンク色が目立ってきました。
今週末辺りがピークでしょうかね。
そろそろ目に鮮やかな季節に入ってきましたねぇ〜
てことで、今日も春とは無縁のお話です(笑)
昨日、歯の再生についての話をしましたが、今日も「歯」についてのネタですねん。
歯の表面には食べ物のカス・細菌・病原菌が付着し歯垢(しこう)となります。
キチンと歯磨きをしないと、歯垢が石灰化して歯石となりそのまま残り続けるわけですね。
とまぁ、われわれにとっては迷惑なだけの歯垢、歯石ですが実は考古学の観点からはとても興味深い「モノ」らしいんですね。
歯石は太古のDNAを探り、食生活・健康状態・ライフスタイルを探るツールとして利用できるらしいんです。
そして、最新の研究では、ネアンデルタール人の歯石から驚くべき発見があったそうな…
まず、ネアンデルタール人ってのは、約35万年前に出現し、2万数千年前に絶滅したヒト属の一種です。
で、このネアンちゃん、我々の祖先かというとどうも違うようなそうなような…
一応は、遺骨(化石)から得られたミトコンドリアDNAの解析結果に基づき、現在ではネアンデルタール人は我々の直系先祖ではなく別系統の人類であるとする見方が有力ではあるんです。
この見解の元となる、両者の遺伝子差異は他の動物種ならば当然別種と認定されるレベルであり、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスは混血できなかったとする考え方が有力だったわけです。
しかし、2010年5月7日のサイエンスに、われわれホモ・サピエンスのゲノムにネアンデルタール人の遺伝子が数%混入しているとの説が発表されたんですって。
知らんけど(笑)
つまりは、どっちなん?
って感じでまだまだ分からない事が多いよねって話やね。
で、今回はそういう祖先の話ではなく、ネアンちゃんの歯に付着した「歯石」から、彼らは天然の抗生物質や痛み止めを使用していた可能性があり、中にはベジタリアン的な食生活を送っていた者も存在するっていうから驚きです。
最近、ベルギーのスピー洞窟とスペインのエルシドロン洞窟で発見された4体のネアンデルタール人の歯に付着していた歯石が調査されました。
知られているものの中では我々に最も近い人類であるネアンデルタール人は、現代人と多くの共通点があります。
道具を作り、火も使い体を装飾していたり、遺体を埋葬していたりした可能性もあるそう。
「ネイチャー」に掲載された最新論文によると、彼らは痛み止めや天然の抗生物質を使用していた可能性があると…
まぁ、抗生物質っても元は微生物とかから出来てたりしますから、可能性はありますけどね…
ちなみに世界初の抗生物質である「ペニシリン」もアオカビから作られたもんですから…
この調査された歯石のサンプルは、42,000〜50,000年前のもので、これまで遺伝子解析されたものとしては最古であるそう。
エルシドロン洞窟で発見された1体の顎骨には、歯の膿瘍が確認されています。
彼にはさらに腸内寄生虫もいたそうで、おそらく彼がポプラを食べていた理由はこれだと…
ポプラには鎮痛効果のあるサリチル酸(アスピリンの有効成分)が含まれているんだって。
さらに天然の抗生物質であるアオカビも口にしていたらしいです。
これによって、ネアンデルタール人が薬草について豊かな知識を持っていたことが明らかです。
ペニシリンが開発される40,000年も前に抗生物質まで使用していたとは驚きですな。
ですが、まぁおそらく生活の知恵というか、何となくこの草を傷口に擦り付けときゃ、痛みがひくよとかの情報を、共有、そして受け継いでいけるだけの文化があったってことでしょうね。
おばぁちゃんの知恵的なね…。
またネアンデルタール人の食生活における地域的な差異も明らかになっています。
エルシドロン洞窟での食事は、キノコ・松の実・コケなど、主に植物で構成されていたのに対して、スピー洞窟のネアンデルタール人は、サイやヒツジなど、肉を多く食べていたそう。
食生活の違いは、口内の細菌の違いと関連があるようで、つまり肉食を行うことで、体内の細菌に変化が起きたことを示唆しています。
なかなかやるな。ネアンちゃん。
まぁ、このブログでそこまで深く追求するわけもなく(笑)こんなんだったんだって〜って程度で終わるんですが、ネアンであれ原人であれやはり文化とコミュニティがあるってことでしょう。
で、ここから進化してれば現代人に確実に近づいたんやろうなぁ〜って…
つまり、「ヒト科」って生き物であれば、歴史を重ねさせればどんどん進化していくんでしょう。
ですから、今から5万年後、我々の「歯石」から、こいつらこんなん食っとってんなぁ〜的な事を、未来人にやいやい言われてるんやろね。
ま、それもいまから5万年、地球と言う星が生命体の生きてける環境を保ってればの話やけど…。
最後は関係ない終わりになりましたけど、過去が分かって未来を知るというか、こういう研究がすべてこれからの未来につながっていくんでしょう。
ずっと地球が平和であればいいのにねぇ(笑)
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
4月4日火曜日でございます。
今年は少し寒いおかげで、桜の開花が少々遅れ気味ですが、チラホラピンク色が目立ってきました。
今週末辺りがピークでしょうかね。
そろそろ目に鮮やかな季節に入ってきましたねぇ〜
てことで、今日も春とは無縁のお話です(笑)
昨日、歯の再生についての話をしましたが、今日も「歯」についてのネタですねん。
歯の表面には食べ物のカス・細菌・病原菌が付着し歯垢(しこう)となります。
キチンと歯磨きをしないと、歯垢が石灰化して歯石となりそのまま残り続けるわけですね。
とまぁ、われわれにとっては迷惑なだけの歯垢、歯石ですが実は考古学の観点からはとても興味深い「モノ」らしいんですね。
歯石は太古のDNAを探り、食生活・健康状態・ライフスタイルを探るツールとして利用できるらしいんです。
そして、最新の研究では、ネアンデルタール人の歯石から驚くべき発見があったそうな…
まず、ネアンデルタール人ってのは、約35万年前に出現し、2万数千年前に絶滅したヒト属の一種です。
で、このネアンちゃん、我々の祖先かというとどうも違うようなそうなような…
一応は、遺骨(化石)から得られたミトコンドリアDNAの解析結果に基づき、現在ではネアンデルタール人は我々の直系先祖ではなく別系統の人類であるとする見方が有力ではあるんです。
この見解の元となる、両者の遺伝子差異は他の動物種ならば当然別種と認定されるレベルであり、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスは混血できなかったとする考え方が有力だったわけです。
しかし、2010年5月7日のサイエンスに、われわれホモ・サピエンスのゲノムにネアンデルタール人の遺伝子が数%混入しているとの説が発表されたんですって。
知らんけど(笑)
つまりは、どっちなん?
って感じでまだまだ分からない事が多いよねって話やね。
で、今回はそういう祖先の話ではなく、ネアンちゃんの歯に付着した「歯石」から、彼らは天然の抗生物質や痛み止めを使用していた可能性があり、中にはベジタリアン的な食生活を送っていた者も存在するっていうから驚きです。
最近、ベルギーのスピー洞窟とスペインのエルシドロン洞窟で発見された4体のネアンデルタール人の歯に付着していた歯石が調査されました。
知られているものの中では我々に最も近い人類であるネアンデルタール人は、現代人と多くの共通点があります。
道具を作り、火も使い体を装飾していたり、遺体を埋葬していたりした可能性もあるそう。
「ネイチャー」に掲載された最新論文によると、彼らは痛み止めや天然の抗生物質を使用していた可能性があると…
まぁ、抗生物質っても元は微生物とかから出来てたりしますから、可能性はありますけどね…
ちなみに世界初の抗生物質である「ペニシリン」もアオカビから作られたもんですから…
この調査された歯石のサンプルは、42,000〜50,000年前のもので、これまで遺伝子解析されたものとしては最古であるそう。
エルシドロン洞窟で発見された1体の顎骨には、歯の膿瘍が確認されています。
彼にはさらに腸内寄生虫もいたそうで、おそらく彼がポプラを食べていた理由はこれだと…
ポプラには鎮痛効果のあるサリチル酸(アスピリンの有効成分)が含まれているんだって。
さらに天然の抗生物質であるアオカビも口にしていたらしいです。
これによって、ネアンデルタール人が薬草について豊かな知識を持っていたことが明らかです。
ペニシリンが開発される40,000年も前に抗生物質まで使用していたとは驚きですな。
ですが、まぁおそらく生活の知恵というか、何となくこの草を傷口に擦り付けときゃ、痛みがひくよとかの情報を、共有、そして受け継いでいけるだけの文化があったってことでしょうね。
おばぁちゃんの知恵的なね…。
またネアンデルタール人の食生活における地域的な差異も明らかになっています。
エルシドロン洞窟での食事は、キノコ・松の実・コケなど、主に植物で構成されていたのに対して、スピー洞窟のネアンデルタール人は、サイやヒツジなど、肉を多く食べていたそう。
食生活の違いは、口内の細菌の違いと関連があるようで、つまり肉食を行うことで、体内の細菌に変化が起きたことを示唆しています。
なかなかやるな。ネアンちゃん。
まぁ、このブログでそこまで深く追求するわけもなく(笑)こんなんだったんだって〜って程度で終わるんですが、ネアンであれ原人であれやはり文化とコミュニティがあるってことでしょう。
で、ここから進化してれば現代人に確実に近づいたんやろうなぁ〜って…
つまり、「ヒト科」って生き物であれば、歴史を重ねさせればどんどん進化していくんでしょう。
ですから、今から5万年後、我々の「歯石」から、こいつらこんなん食っとってんなぁ〜的な事を、未来人にやいやい言われてるんやろね。
ま、それもいまから5万年、地球と言う星が生命体の生きてける環境を保ってればの話やけど…。
最後は関係ない終わりになりましたけど、過去が分かって未来を知るというか、こういう研究がすべてこれからの未来につながっていくんでしょう。
ずっと地球が平和であればいいのにねぇ(笑)
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院