2017年04月02日 [からだのこと]
(5)サンデーイルネス(仮)くも膜下出血について
お疲れ様です。院長です。
ついに4月ですねぇ〜…
今年は寒くて、桜はまだ少ししか咲いてませんが、これから楽しみですよね。
わたし的には、春より秋の方が好きなんですが、いうても春も良いよねぇ〜…。
そんな4月2日の日曜日、イルネス辞典(仮)いきましょうか。
今日は「脳卒中」(脳血管障害)のシリーズ最後の「くも膜下出血」を解説していきたいと思います。
まずは、「くも膜」の位置関係から理解していきましょうか…
脳は外側から硬膜、くも膜、軟膜の3枚の膜でおおわれています。
そしてくも膜の下(内側)には脳脊髄液という液体がありますが、この部分に出血するのがくも膜下出血です。働き盛りの人に起こり、死亡率も高い疾患です。
では、原因は何か…
いちばん多いのは、脳の動脈がこぶのようにふくれてそれが破裂する、脳動脈瘤破裂です。次に脳動静脈奇形からの出血、頭部外傷によるものがあります。
くも膜下出血は、遺伝的に起こることがあるとも言われていますので、血縁者にくも膜下出血を起こした人や未破裂脳動脈瘤がある人がいる場合は要注意といえるかもしれません。
そして症状の現れ方として、頭全体、時に前頭部、後頭部などに頭痛が起こります。
同時に吐き気、嘔吐、頸の後ろが凝るなどのいわゆる髄膜刺激症状といわれるものが起きます。
頭痛の第1の特徴は、突然起こりそれが続くことです。突然とは、○時○分○秒にとか、部屋を出て3歩歩いたら頭痛が起きた、というほど突然に起こります。
瞬間的にびりっと痛んですぐやみ、またしばらくしてびりっと痛む頭痛は、持続してはいないので突然起きたとしてもくも膜下出血ではありません。
第2の特徴は、いままで経験したことのないほど強い頭痛であることです。しかし、はじめに軽い頭痛が前駆症状として突然起こり、少したってから強い頭痛が起こることもあります。
よくキーワードとしてハンマーで殴られたような痛みなんて言います。もうこれは医療従事者なら誰でも知ってる位有名なキーワード。テストなんかで、この一言が出ればサービス問題ってくらい(笑)
そして出血の量が多い時には、すぐに意識がなくなります。とくに重症の場合には病院にたどり着く前に亡くなる場合もある位、急激に症状が変化します。
破裂する脳動脈瘤の場所によっては、脳のなかに血腫をつくり、片麻痺が起こることもあります。くも膜下出血は、初めはたとえ軽くてもすぐに再出血を起こしやすく、さらに重体になります。
くも膜下出血の発症後2週間以内には、脳の動脈が細くなる脳血管れん縮という状況が起きます。
このため脳の血流が減り、片麻痺などの神経症状を起こします。再破裂と脳血管れん縮は、くも膜下出血の予後を左右する重要な因子ですのでここでの処置は本当に重要と言えますな。
では、検査と診断ですがくも膜下出血が疑われた場合、ただちに頭部CT検査を行い、頭蓋骨の内側で脳の周囲に出血を示す高吸収域(白く描出される)が見られれば、診断はつきます。
その後、すぐに脳血管撮影を行い、破裂した脳動脈瘤や脳動静脈奇形の診断をするわけですが、まぁこの辺はお医者さんに任せましょ(笑)
で、どういう治療を行っていくかなんですが、基本は手術をします。破裂した脳動脈瘤によるくも膜下出血の場合は、再破裂予防のためですね。
最近では血管内手術といって、血管のなかへ細いカテーテルを挿入し、コイルを入れて動脈瘤の内側に詰める塞栓術を行うこともあるそうですな。
とにかく、起ってしまえばもうその時点でかなり重篤な状況になってますので、気付いた場合とにかく早い行動が大事となりますね。
頭痛っていう、比較的日常的に起る症状だけに、見逃してしまい症状を悪化させる場合がかなり多いんですね。
くも膜下出血の場合、とにかくいつもの痛みとは比べものにならない痛みのはずですし、ガーンと来たときは躊躇せず救急車呼びましょう。
いかがでしたか?
まぁ発症率はそこまで高い疾患ではありませんが、いつ誰に起るかなど分かりませんし、この知識があれば身近な人に発作が起こった場合も対処できるでしょ?
キーワードは今までに経験した事のない、ハンマーで殴られたような痛み…
気をつけましょ。
今日で「脳卒中」については終了です。
来週はこの「脳卒中」「糖尿病」と並んで、三大生活習慣病と称される「高血圧」について話しましょう。
では、また来週〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
ついに4月ですねぇ〜…
今年は寒くて、桜はまだ少ししか咲いてませんが、これから楽しみですよね。
わたし的には、春より秋の方が好きなんですが、いうても春も良いよねぇ〜…。
そんな4月2日の日曜日、イルネス辞典(仮)いきましょうか。
今日は「脳卒中」(脳血管障害)のシリーズ最後の「くも膜下出血」を解説していきたいと思います。
まずは、「くも膜」の位置関係から理解していきましょうか…
脳は外側から硬膜、くも膜、軟膜の3枚の膜でおおわれています。
そしてくも膜の下(内側)には脳脊髄液という液体がありますが、この部分に出血するのがくも膜下出血です。働き盛りの人に起こり、死亡率も高い疾患です。
では、原因は何か…
いちばん多いのは、脳の動脈がこぶのようにふくれてそれが破裂する、脳動脈瘤破裂です。次に脳動静脈奇形からの出血、頭部外傷によるものがあります。
くも膜下出血は、遺伝的に起こることがあるとも言われていますので、血縁者にくも膜下出血を起こした人や未破裂脳動脈瘤がある人がいる場合は要注意といえるかもしれません。
そして症状の現れ方として、頭全体、時に前頭部、後頭部などに頭痛が起こります。
同時に吐き気、嘔吐、頸の後ろが凝るなどのいわゆる髄膜刺激症状といわれるものが起きます。
頭痛の第1の特徴は、突然起こりそれが続くことです。突然とは、○時○分○秒にとか、部屋を出て3歩歩いたら頭痛が起きた、というほど突然に起こります。
瞬間的にびりっと痛んですぐやみ、またしばらくしてびりっと痛む頭痛は、持続してはいないので突然起きたとしてもくも膜下出血ではありません。
第2の特徴は、いままで経験したことのないほど強い頭痛であることです。しかし、はじめに軽い頭痛が前駆症状として突然起こり、少したってから強い頭痛が起こることもあります。
よくキーワードとしてハンマーで殴られたような痛みなんて言います。もうこれは医療従事者なら誰でも知ってる位有名なキーワード。テストなんかで、この一言が出ればサービス問題ってくらい(笑)
そして出血の量が多い時には、すぐに意識がなくなります。とくに重症の場合には病院にたどり着く前に亡くなる場合もある位、急激に症状が変化します。
破裂する脳動脈瘤の場所によっては、脳のなかに血腫をつくり、片麻痺が起こることもあります。くも膜下出血は、初めはたとえ軽くてもすぐに再出血を起こしやすく、さらに重体になります。
くも膜下出血の発症後2週間以内には、脳の動脈が細くなる脳血管れん縮という状況が起きます。
このため脳の血流が減り、片麻痺などの神経症状を起こします。再破裂と脳血管れん縮は、くも膜下出血の予後を左右する重要な因子ですのでここでの処置は本当に重要と言えますな。
では、検査と診断ですがくも膜下出血が疑われた場合、ただちに頭部CT検査を行い、頭蓋骨の内側で脳の周囲に出血を示す高吸収域(白く描出される)が見られれば、診断はつきます。
その後、すぐに脳血管撮影を行い、破裂した脳動脈瘤や脳動静脈奇形の診断をするわけですが、まぁこの辺はお医者さんに任せましょ(笑)
で、どういう治療を行っていくかなんですが、基本は手術をします。破裂した脳動脈瘤によるくも膜下出血の場合は、再破裂予防のためですね。
最近では血管内手術といって、血管のなかへ細いカテーテルを挿入し、コイルを入れて動脈瘤の内側に詰める塞栓術を行うこともあるそうですな。
とにかく、起ってしまえばもうその時点でかなり重篤な状況になってますので、気付いた場合とにかく早い行動が大事となりますね。
頭痛っていう、比較的日常的に起る症状だけに、見逃してしまい症状を悪化させる場合がかなり多いんですね。
くも膜下出血の場合、とにかくいつもの痛みとは比べものにならない痛みのはずですし、ガーンと来たときは躊躇せず救急車呼びましょう。
いかがでしたか?
まぁ発症率はそこまで高い疾患ではありませんが、いつ誰に起るかなど分かりませんし、この知識があれば身近な人に発作が起こった場合も対処できるでしょ?
キーワードは今までに経験した事のない、ハンマーで殴られたような痛み…
気をつけましょ。
今日で「脳卒中」については終了です。
来週はこの「脳卒中」「糖尿病」と並んで、三大生活習慣病と称される「高血圧」について話しましょう。
では、また来週〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院