2017年03月28日 [からだのこと]
Bordetella pertussis 〜 百日咳菌
お疲れ様です。院長です。
3月28日火曜日でございます。
3月ももう少しですねぇ〜
4月って聞くと、なんか新しいことの始まりっぽくて引き締まる感じがしますよね。
そんな小春日和の穏やかな日と言うには肌寒いですが、ちょっと怖いお話いきましょう。
2月〜3月は花粉が結構飛び散りまくるので、みなさんの周りでも鼻をグズグズさせたり、咳込んだりしてる人は多かったと思います。
で、今日はこの「咳」の病気、「百日咳」のお話をしてみようかと…
というのもこの百日咳、通常は小児疾患と考えられていたのですが、近年、成人の罹患が増加してるとか…
治るのに百日かかるというほど、ひどい咳が特徴の百日咳ですが、実際どのような症状で、かかった場合どうすれば良いのでしょうか?
そもそも百日咳とは、「百日咳菌」グラム陰性桿菌が原因で、咳やくしゃみによって飛沫感染したり、唾液や鼻水が付着しているものに触れて接触感染することで発症します。
てか、「百日咳菌」て菌があるんやね…。
で、1年を通じて発症が見られますが、春から夏、秋にかけて比較的多く発症すると言われています。
つまり、これからの季節、なかなか多くなるって事なんですよね。
で、この百日咳、その症状から「カタル期」「痙咳期(けいがいき)」「回復期」の3つの時期に分けられてますんで、そちらも参考にしてみてちょ。
●カタル期
百日咳はだいたい5日から10日の潜伏期間を経て発症します。
くしゃみ、咳、鼻水、微熱といった風邪に似た症状から始まり、そういった症状が1〜2週間ぐらい続きます。
そうしているうちに、咳が徐々に激しくなってきます。
この時期に抗菌薬を内服すると、感染力を抑えるので効果的だと言われています。
つまり、風邪の中でも咳が強いなぁ〜って状態。つまり、罹患してても風邪だと思いこんじゃう可能性が…
それでも時間がたてば治るんですが、問題は感染力の高さで、同居人なら90%は感染するってWHOのデータがある位ですから、風邪だと思ってなめてたら、一家全員罹患なんてことになっちゃいますぜ。
●痙咳期
スタッカートと呼ばれる短くて激しい咳込みを連続的にして、最後にウープと呼ばれる笛の音のような音をさせながら息を吸い込む、百日咳の特徴的な咳が始まります。
この一連の咳の発作をレプリーゼと呼び、その激しさから吐いてしまったり、目に点状の出血を認めたり、鼻血が出たりすることもあるほどです。
通常は2〜4週間程度続くとされていて、最初の1、2週間は咳が激しくなることが多いです。
乳児が感染しても、この典型的な咳の症状が認められず、息が止まる無呼吸や酸素不足の状態のチアノーゼを起こし、重症化することがあるので注意が必要です。
予防接種を受けた成人でもかかることがあるそうで、なかなか手ごわい感染力なんですよ。
でも、こんな咳、経験ありますよね?
ってことは、今まで風邪だと思い込んでた症状が、実は百日咳だったなんてことが、みなさんの人生でもおこってるかもしれませんよね。
●回復期
激しい咳は2〜3週間かけて徐々に治まっていきます。ときに完全に治るのに数か月を要することもあります。
ま、これだけ見れば風邪やしね。
で、何故成人の百日咳患者が増えてるのかって話なんですけど、百日咳の予防接種は世界の多くの国で実施されており、日本でも生後3か月から定期接種の対象となってます。
なので、実際に患者数は、予防接種が始まってから大幅に少なくなりました。
しかし、ワクチンの効果は3〜5年で弱まることがわかっていて、10〜12年経つと予防効果はなくなるとされてるんですよね。
そのうえ、ワクチンを接種した人は症状が軽くすむことが多いことから、診断が遅れ、感染を広げる原因になると懸念されているわけです。
つまり、子供の頃にワクチン接種して、もうその効果がなくなっちゃって罹患しちゃうんですが、軽症ってことでたんなる風邪だと思い込み、他に伝染しまくると(笑)
で、今まで比較的、途上国に多かったんですが、先進国でも、成人の百日咳患者数が増加していると言われてます。
アメリカ、カナダ、オーストラリアなどでは、大人の百日咳の予防として、思春期にも百日咳ワクチンの追加定期接種を実施しているそうなんですよね。
日本じゃ…
多分ならないね。
そういう決定、やたら遅い国ですけんね…
それ以外にも、感染の流行の理由として、百日咳の遺伝子型が変化しているとも考えられています。
子どもはワクチンによって感染から守られていることが多いので、成人に感染しやすい遺伝子型が流行しているという意見ですな。
まぁ、インフルエンザに代表されるように(インフルの場合ははウィルスですが…)、こういった菌も型が変化し、ワクチンをすり抜けようとするんですな。
まぁ、罹患しても軽症ってんですから、良いっちゃいいんですが、気付かずに人もうつしちゃうのが厄介でしょ。
それで、うつった人も軽症で、ってなるんですけど、そのうち乳幼児とかワクチンの切れ倒してる高齢者とか、そのものが命取りになる人に感染したら大変ですからね。
みなさんの周りでもいませんか?
なんか、ずっと咳込んでる人…
自分も含め、こういう人がいたら、一度きちんと病院で検査するよう勧めて下さい。
割と多くいると思いますよ〜(笑)
ってことで今日はこれから多く流行するであろう「百日咳」のお話でした。
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
3月28日火曜日でございます。
3月ももう少しですねぇ〜
4月って聞くと、なんか新しいことの始まりっぽくて引き締まる感じがしますよね。
そんな小春日和の穏やかな日と言うには肌寒いですが、ちょっと怖いお話いきましょう。
2月〜3月は花粉が結構飛び散りまくるので、みなさんの周りでも鼻をグズグズさせたり、咳込んだりしてる人は多かったと思います。
で、今日はこの「咳」の病気、「百日咳」のお話をしてみようかと…
というのもこの百日咳、通常は小児疾患と考えられていたのですが、近年、成人の罹患が増加してるとか…
治るのに百日かかるというほど、ひどい咳が特徴の百日咳ですが、実際どのような症状で、かかった場合どうすれば良いのでしょうか?
そもそも百日咳とは、「百日咳菌」グラム陰性桿菌が原因で、咳やくしゃみによって飛沫感染したり、唾液や鼻水が付着しているものに触れて接触感染することで発症します。
てか、「百日咳菌」て菌があるんやね…。
で、1年を通じて発症が見られますが、春から夏、秋にかけて比較的多く発症すると言われています。
つまり、これからの季節、なかなか多くなるって事なんですよね。
で、この百日咳、その症状から「カタル期」「痙咳期(けいがいき)」「回復期」の3つの時期に分けられてますんで、そちらも参考にしてみてちょ。
●カタル期
百日咳はだいたい5日から10日の潜伏期間を経て発症します。
くしゃみ、咳、鼻水、微熱といった風邪に似た症状から始まり、そういった症状が1〜2週間ぐらい続きます。
そうしているうちに、咳が徐々に激しくなってきます。
この時期に抗菌薬を内服すると、感染力を抑えるので効果的だと言われています。
つまり、風邪の中でも咳が強いなぁ〜って状態。つまり、罹患してても風邪だと思いこんじゃう可能性が…
それでも時間がたてば治るんですが、問題は感染力の高さで、同居人なら90%は感染するってWHOのデータがある位ですから、風邪だと思ってなめてたら、一家全員罹患なんてことになっちゃいますぜ。
●痙咳期
スタッカートと呼ばれる短くて激しい咳込みを連続的にして、最後にウープと呼ばれる笛の音のような音をさせながら息を吸い込む、百日咳の特徴的な咳が始まります。
この一連の咳の発作をレプリーゼと呼び、その激しさから吐いてしまったり、目に点状の出血を認めたり、鼻血が出たりすることもあるほどです。
通常は2〜4週間程度続くとされていて、最初の1、2週間は咳が激しくなることが多いです。
乳児が感染しても、この典型的な咳の症状が認められず、息が止まる無呼吸や酸素不足の状態のチアノーゼを起こし、重症化することがあるので注意が必要です。
予防接種を受けた成人でもかかることがあるそうで、なかなか手ごわい感染力なんですよ。
でも、こんな咳、経験ありますよね?
ってことは、今まで風邪だと思い込んでた症状が、実は百日咳だったなんてことが、みなさんの人生でもおこってるかもしれませんよね。
●回復期
激しい咳は2〜3週間かけて徐々に治まっていきます。ときに完全に治るのに数か月を要することもあります。
ま、これだけ見れば風邪やしね。
で、何故成人の百日咳患者が増えてるのかって話なんですけど、百日咳の予防接種は世界の多くの国で実施されており、日本でも生後3か月から定期接種の対象となってます。
なので、実際に患者数は、予防接種が始まってから大幅に少なくなりました。
しかし、ワクチンの効果は3〜5年で弱まることがわかっていて、10〜12年経つと予防効果はなくなるとされてるんですよね。
そのうえ、ワクチンを接種した人は症状が軽くすむことが多いことから、診断が遅れ、感染を広げる原因になると懸念されているわけです。
つまり、子供の頃にワクチン接種して、もうその効果がなくなっちゃって罹患しちゃうんですが、軽症ってことでたんなる風邪だと思い込み、他に伝染しまくると(笑)
で、今まで比較的、途上国に多かったんですが、先進国でも、成人の百日咳患者数が増加していると言われてます。
アメリカ、カナダ、オーストラリアなどでは、大人の百日咳の予防として、思春期にも百日咳ワクチンの追加定期接種を実施しているそうなんですよね。
日本じゃ…
多分ならないね。
そういう決定、やたら遅い国ですけんね…
それ以外にも、感染の流行の理由として、百日咳の遺伝子型が変化しているとも考えられています。
子どもはワクチンによって感染から守られていることが多いので、成人に感染しやすい遺伝子型が流行しているという意見ですな。
まぁ、インフルエンザに代表されるように(インフルの場合ははウィルスですが…)、こういった菌も型が変化し、ワクチンをすり抜けようとするんですな。
まぁ、罹患しても軽症ってんですから、良いっちゃいいんですが、気付かずに人もうつしちゃうのが厄介でしょ。
それで、うつった人も軽症で、ってなるんですけど、そのうち乳幼児とかワクチンの切れ倒してる高齢者とか、そのものが命取りになる人に感染したら大変ですからね。
みなさんの周りでもいませんか?
なんか、ずっと咳込んでる人…
自分も含め、こういう人がいたら、一度きちんと病院で検査するよう勧めて下さい。
割と多くいると思いますよ〜(笑)
ってことで今日はこれから多く流行するであろう「百日咳」のお話でした。
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院