2022年09月07日 [からだのこと]
昼の脳と夜の脳
お疲れ様です。院長です。
9月7日の水曜日でございます。
9月に入り、やはり少しは朝晩の気温が耐えれるようになりましたね。
まだまだ涼しいとは言い難いですが、真夏の暑さから比べると、グッと寝やすくもなりました。
秋の夜長なんて言葉もありますが、夕涼み出来る位になるまではまだ時間がかかりそうですけどね。
てな感じで、今日のネタですが、今日はそんな夜のお話しでもしてみたいと思います。
みなさんも経験があると思うんですが、夜中に起きていると、ネガティブなことばかり想像してしまうことはないでしょうか?
あるいは後悔するとわかっているのに、カロリーたっぷりの夜食を食べたり、お酒を飲みすぎてしまったり…。
夜は昼間とは心の働き方が違うことを示唆する証拠はいくつもあります。
人はなぜだか、深夜0時を過ぎるとマイナス思考に耽ったり、危険な考えが魅力的に思えたり、あるいは抑制が利かなくなったりするもののようなんです。
この不思議な人間心理は「深夜のマインド仮説(Mind After Midnight hypothesis)」と名付けられており、進化によって形成された体内時計が関係しているそうなんです。
たしかに夜中って、妙なテンションになる時ありますよね〜。
これも体内時計の影響なんでしょうか…。
人間の体と心は、ほぼ24時間でめぐる体内時計(概日リズム)に支配されていると考えられています。
昼間なら体内の分子レベルと脳の活動は起きて行動するよう調整されますし、夜になれば眠りにつくよう調整されるわけです。
ですから時間帯によって感じ方や行動が違ってくるわけです。
これは進化の視点からも理にかなっています。
夜目が利かない人間は、昼間の方がずっと簡単に狩りや食べ物を集めることができますから、休むのは夜がいいわけです。
しかし大昔に生きた私たちの祖先は、夜になれば肉食動物に狩られる危険に直面しました。
危険な夜を生き延びるため、人は夜間には特にネガティブな刺激に敏感になったと考えられるそうなんです。
何か危険な気配がすれば、さっと飛び起きれるように特に敏感になったそうなんです。
こうした変化は、報酬系・動機付け系にも影響していると考えられますから、夜は人を昼間にはやらないような危険な行為に走らせると考えられるんだとか…。
しかも夜ふかしをする人は睡眠不足にもなっています。
ゆえに意識はさらに困った状態になるわけです。
「深夜のマインド仮説」を提唱するハーバード大学の神経学者エリザベス・クラーマン氏は、「大勢が夜遅くまで起きていますが、脳が昼と同じように機能していないことを示すかなり確かな証拠がある」と語り、そうした人の健康と安全のためにももっと研究を進めるべきだと話しています。
クラーマン氏らは、「深夜のマインド仮説」を説明するために、2つの事例を紹介しています。
1つは麻薬中毒者が、昼間はどうにか欲求を抑えられても、夜になると我慢できず麻薬に手を出してしまうというケースだそうです。
もう1つは、不眠症の大学生が、眠れぬ夜が続くうちに、絶望感や孤独感を募らせていくケースです。
どちらも最後は命取りになりかねません。
じつは自殺も自傷も夜に多く見られることが分かっています。
アメリカの研究によると、深夜0時から朝6時にかけては自殺のリスクが3倍も高まるそうなんです。
ま、真昼間の快晴には死にたくなりにくいですよね。
また2020年の研究は、「夜ふかしは自殺のリスク要因」で、その理由は「体内時計のズレによるものである可能性がある」と結論づけています。
クラーマン氏らは、「以前なら信じられなかったことに、孤独や苦しみから逃れるための自殺が増えています。
そうした学生は、自殺で失うものをよく考える前に、死ぬ手段を手にして実行の準備をしてしまい、止めてくれそうな人が眠っている時間帯に実行してしまう」と説明しています。
夜に自殺が増えるのと同様に、違法薬物も夜に服用されがちです。
別の2020年の研究によれば、夜中になるとオピオイド過剰摂取リスクが4.7倍に高まるんだとか…。
こうした行動は寝不足や夜の暗闇も関係しているかもしれませんが、深夜の神経学的な変化もまた影響していたとしてもおかしくはないでしょう。
クラーマン氏らによれば、これまで寝不足と体内時計が報酬系に与える影響を調べた研究はないそうなんです。
ですが、ライフスタイルが多様化する現代では夜に活動する人も少なくありません。
したがって、普通に夜勤のある職業の人たちが、睡眠が不規則になりがちな生活にどのように対応しているのかよくわからないわけです。
真夜中からの明け方までの6時間、人間の脳がどのように機能しているのか、意外なほどわかっていないそうなんです。
寝ているにせよ、起きているにせよ、真夜中過ぎの心は謎に包まれているわけですな。
ま、わたくし院長は、早寝早起きが信条ですから、あまり夜更かしと呼べるほど起きてはいませんが、それでもある地点を過ぎると、テンションが変わるのは分かります。
夜の不思議、これからの研究に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
9月7日の水曜日でございます。
9月に入り、やはり少しは朝晩の気温が耐えれるようになりましたね。
まだまだ涼しいとは言い難いですが、真夏の暑さから比べると、グッと寝やすくもなりました。
秋の夜長なんて言葉もありますが、夕涼み出来る位になるまではまだ時間がかかりそうですけどね。
てな感じで、今日のネタですが、今日はそんな夜のお話しでもしてみたいと思います。
みなさんも経験があると思うんですが、夜中に起きていると、ネガティブなことばかり想像してしまうことはないでしょうか?
あるいは後悔するとわかっているのに、カロリーたっぷりの夜食を食べたり、お酒を飲みすぎてしまったり…。
夜は昼間とは心の働き方が違うことを示唆する証拠はいくつもあります。
人はなぜだか、深夜0時を過ぎるとマイナス思考に耽ったり、危険な考えが魅力的に思えたり、あるいは抑制が利かなくなったりするもののようなんです。
この不思議な人間心理は「深夜のマインド仮説(Mind After Midnight hypothesis)」と名付けられており、進化によって形成された体内時計が関係しているそうなんです。
たしかに夜中って、妙なテンションになる時ありますよね〜。
これも体内時計の影響なんでしょうか…。
人間の体と心は、ほぼ24時間でめぐる体内時計(概日リズム)に支配されていると考えられています。
昼間なら体内の分子レベルと脳の活動は起きて行動するよう調整されますし、夜になれば眠りにつくよう調整されるわけです。
ですから時間帯によって感じ方や行動が違ってくるわけです。
これは進化の視点からも理にかなっています。
夜目が利かない人間は、昼間の方がずっと簡単に狩りや食べ物を集めることができますから、休むのは夜がいいわけです。
しかし大昔に生きた私たちの祖先は、夜になれば肉食動物に狩られる危険に直面しました。
危険な夜を生き延びるため、人は夜間には特にネガティブな刺激に敏感になったと考えられるそうなんです。
何か危険な気配がすれば、さっと飛び起きれるように特に敏感になったそうなんです。
こうした変化は、報酬系・動機付け系にも影響していると考えられますから、夜は人を昼間にはやらないような危険な行為に走らせると考えられるんだとか…。
しかも夜ふかしをする人は睡眠不足にもなっています。
ゆえに意識はさらに困った状態になるわけです。
「深夜のマインド仮説」を提唱するハーバード大学の神経学者エリザベス・クラーマン氏は、「大勢が夜遅くまで起きていますが、脳が昼と同じように機能していないことを示すかなり確かな証拠がある」と語り、そうした人の健康と安全のためにももっと研究を進めるべきだと話しています。
クラーマン氏らは、「深夜のマインド仮説」を説明するために、2つの事例を紹介しています。
1つは麻薬中毒者が、昼間はどうにか欲求を抑えられても、夜になると我慢できず麻薬に手を出してしまうというケースだそうです。
もう1つは、不眠症の大学生が、眠れぬ夜が続くうちに、絶望感や孤独感を募らせていくケースです。
どちらも最後は命取りになりかねません。
じつは自殺も自傷も夜に多く見られることが分かっています。
アメリカの研究によると、深夜0時から朝6時にかけては自殺のリスクが3倍も高まるそうなんです。
ま、真昼間の快晴には死にたくなりにくいですよね。
また2020年の研究は、「夜ふかしは自殺のリスク要因」で、その理由は「体内時計のズレによるものである可能性がある」と結論づけています。
クラーマン氏らは、「以前なら信じられなかったことに、孤独や苦しみから逃れるための自殺が増えています。
そうした学生は、自殺で失うものをよく考える前に、死ぬ手段を手にして実行の準備をしてしまい、止めてくれそうな人が眠っている時間帯に実行してしまう」と説明しています。
夜に自殺が増えるのと同様に、違法薬物も夜に服用されがちです。
別の2020年の研究によれば、夜中になるとオピオイド過剰摂取リスクが4.7倍に高まるんだとか…。
こうした行動は寝不足や夜の暗闇も関係しているかもしれませんが、深夜の神経学的な変化もまた影響していたとしてもおかしくはないでしょう。
クラーマン氏らによれば、これまで寝不足と体内時計が報酬系に与える影響を調べた研究はないそうなんです。
ですが、ライフスタイルが多様化する現代では夜に活動する人も少なくありません。
したがって、普通に夜勤のある職業の人たちが、睡眠が不規則になりがちな生活にどのように対応しているのかよくわからないわけです。
真夜中からの明け方までの6時間、人間の脳がどのように機能しているのか、意外なほどわかっていないそうなんです。
寝ているにせよ、起きているにせよ、真夜中過ぎの心は謎に包まれているわけですな。
ま、わたくし院長は、早寝早起きが信条ですから、あまり夜更かしと呼べるほど起きてはいませんが、それでもある地点を過ぎると、テンションが変わるのは分かります。
夜の不思議、これからの研究に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院