2022年07月21日 [色々なこと]
カリフォルニア産トマト
お疲れ様です。院長です。
7月21日の木曜日でございます。
ここ数年、夏の暑さがハンパではなく、色々なトコロで被害が出てるんですねぇ。
では今日のネタですが、アメリカで気候変動の影響が、トマトに深刻な被害をもたらしてるってなお話しです。
2021年の夏のはじめ、米国カリフォルニア州では気温が38℃を超える日が何日にもわたって続きました。
これは過去30年間の平均を大幅に上回る数値です。
熱波が襲いかかったのはまさに最悪のタイミングで、多くの農家がトマトの植え付けを終えたばかりだったんです。
トマトはとりたててデリケートな植物ではありませんが、限度というものはあります。
苗がまだ若く、黄色い花をつける時期であればなおさらで、結果として、多くの花が茎についたまましぼんでしまいました。
すでに受粉を済ませていた花も落ち、実を結ぶことはありませんでした。
天候と農業とは切っても切れないものですが、気候変動によって問題は深刻さを増しているわけです。
その影響は、猛暑のように明白な場合もあれば、より見えにくい形で現れることもあります。
たとえば、干ばつによる水不足や、暖冬による害虫や病気の北上といった被害は、じわじわとトマトの生産地域にまで及んでいます。
この2021年の熱波は重大な影響をもたらしました。
シーズン終了時、州内のトマト生産者による収穫量は、予定よりも10%ほど少なかったとか…。
さほど大きな数字には思えないと思いますが、これは大変なことなんだそうです。
なぜなら、カリフォルニア州は米国産の加工用トマトの90%を生産しているからです。
10%程度の減少であっても、ピザ用ソース、パスタソース、ケチャップなどの原料となるトマトを供給する缶詰業者は窮地に立たされました。
多くの場合、トマトは生で消費されるわけではありません。
人々は缶詰めやペースト状にしたものを使い、またピザソース、パスタソース、スープといった、トマトを原料にした製品を口にしています。
そして米国内では、トマト缶はそのほぼすべて(全世界のトマト缶の30%以上)が、カリフォルニア州の全長約480キロに及ぶ縦に細長い地域で生産されているんだそうです。
まぁ、そこでの10%減はキツイですなぁ。
カリフォルニアの気候は非常に独特で、日差しが強く、雨がほとんど降らない長い夏は、「トマトの生育に最適な環境」なんだとか…。
だという(トマトは葉が濡れることを嫌う)。
こうした気候と歴史的に豊かな土壌が、20世紀初頭、農業をこの地に引き寄せました。
当時は、国および州による巨大インフラ事業のおかげで、水は湿潤な州北部から南部へと運ばれ、州内の農家に豊富に供給されていた。
しかし、その水が次第に不足するようになってきてるんです。
気候変動が、干ばつをより激しく、より長く、そしてより発生しやすくしていたことは間違いありません。
2021年は気温が記録的に高かっただけでなく、乾燥も記録的なものとなっていました。
多くの農家が、州や国からそれまで供給されてきた水量のごく一部しか回してもらえなかったそうです。
暑すぎる上に水がなけりゃ、そりゃ植物は育ちませんよね。
トマト生産者はこれまでにも水の使用量を大幅に削減してきてきた。
2000年代初頭以降、大半の農家が、細いチューブで植物の根元まで水と肥料を直接届ける埋設型の点滴灌水に切り替えてきた。
この新たな戦略のおかげで、水の使用量は以前よりも若干減少し、収穫量は10年間で30%も急増した。
しかし、これ以上大幅に水を減らせる余地はない。
使える水が少なくなった今、生産者たちは、水をどこに使うべきかという難しい選択を迫られている。
トマトの生産者も、現実を甘く見ているわけではありません。
トマトの栽培がこの先、厳しさを増すことはほぼ確実です。
過去30年ほどの間、カリフォルニア州のトマト生産地セントラルバレーで気温が38℃を超える日は年平均で5?7日間でした。
最新の研究では、21世紀の終わりには、38℃超えの日は年間40?50日になる可能性があることを示しているんだそうです。
また、カリフォルニア大学の研究者によると、43℃を超える猛暑日が1日でもあれば、トマトの収穫量と品質は低下し、生産者の総収入の約1%に相当するコストがかかるそうです。
解決策を見つけるのは、ますます難しくなっている状況です。
今年も夏は来ますからねぇ。
当然、品種改良を行い、暑さに強く、水が少なくてすむ品種が作られていくんでしょうけど、それ以上に暑さが上回れば、いつかはアメリカ産のトマトが消えてしまうかもしれません。
今年の夏が少しでも涼しい事を祈るしかないですな。
そして温暖化…。
本気出す時がきてると思いますよ。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
7月21日の木曜日でございます。
ここ数年、夏の暑さがハンパではなく、色々なトコロで被害が出てるんですねぇ。
では今日のネタですが、アメリカで気候変動の影響が、トマトに深刻な被害をもたらしてるってなお話しです。
2021年の夏のはじめ、米国カリフォルニア州では気温が38℃を超える日が何日にもわたって続きました。
これは過去30年間の平均を大幅に上回る数値です。
熱波が襲いかかったのはまさに最悪のタイミングで、多くの農家がトマトの植え付けを終えたばかりだったんです。
トマトはとりたててデリケートな植物ではありませんが、限度というものはあります。
苗がまだ若く、黄色い花をつける時期であればなおさらで、結果として、多くの花が茎についたまましぼんでしまいました。
すでに受粉を済ませていた花も落ち、実を結ぶことはありませんでした。
天候と農業とは切っても切れないものですが、気候変動によって問題は深刻さを増しているわけです。
その影響は、猛暑のように明白な場合もあれば、より見えにくい形で現れることもあります。
たとえば、干ばつによる水不足や、暖冬による害虫や病気の北上といった被害は、じわじわとトマトの生産地域にまで及んでいます。
この2021年の熱波は重大な影響をもたらしました。
シーズン終了時、州内のトマト生産者による収穫量は、予定よりも10%ほど少なかったとか…。
さほど大きな数字には思えないと思いますが、これは大変なことなんだそうです。
なぜなら、カリフォルニア州は米国産の加工用トマトの90%を生産しているからです。
10%程度の減少であっても、ピザ用ソース、パスタソース、ケチャップなどの原料となるトマトを供給する缶詰業者は窮地に立たされました。
多くの場合、トマトは生で消費されるわけではありません。
人々は缶詰めやペースト状にしたものを使い、またピザソース、パスタソース、スープといった、トマトを原料にした製品を口にしています。
そして米国内では、トマト缶はそのほぼすべて(全世界のトマト缶の30%以上)が、カリフォルニア州の全長約480キロに及ぶ縦に細長い地域で生産されているんだそうです。
まぁ、そこでの10%減はキツイですなぁ。
カリフォルニアの気候は非常に独特で、日差しが強く、雨がほとんど降らない長い夏は、「トマトの生育に最適な環境」なんだとか…。
だという(トマトは葉が濡れることを嫌う)。
こうした気候と歴史的に豊かな土壌が、20世紀初頭、農業をこの地に引き寄せました。
当時は、国および州による巨大インフラ事業のおかげで、水は湿潤な州北部から南部へと運ばれ、州内の農家に豊富に供給されていた。
しかし、その水が次第に不足するようになってきてるんです。
気候変動が、干ばつをより激しく、より長く、そしてより発生しやすくしていたことは間違いありません。
2021年は気温が記録的に高かっただけでなく、乾燥も記録的なものとなっていました。
多くの農家が、州や国からそれまで供給されてきた水量のごく一部しか回してもらえなかったそうです。
暑すぎる上に水がなけりゃ、そりゃ植物は育ちませんよね。
トマト生産者はこれまでにも水の使用量を大幅に削減してきてきた。
2000年代初頭以降、大半の農家が、細いチューブで植物の根元まで水と肥料を直接届ける埋設型の点滴灌水に切り替えてきた。
この新たな戦略のおかげで、水の使用量は以前よりも若干減少し、収穫量は10年間で30%も急増した。
しかし、これ以上大幅に水を減らせる余地はない。
使える水が少なくなった今、生産者たちは、水をどこに使うべきかという難しい選択を迫られている。
トマトの生産者も、現実を甘く見ているわけではありません。
トマトの栽培がこの先、厳しさを増すことはほぼ確実です。
過去30年ほどの間、カリフォルニア州のトマト生産地セントラルバレーで気温が38℃を超える日は年平均で5?7日間でした。
最新の研究では、21世紀の終わりには、38℃超えの日は年間40?50日になる可能性があることを示しているんだそうです。
また、カリフォルニア大学の研究者によると、43℃を超える猛暑日が1日でもあれば、トマトの収穫量と品質は低下し、生産者の総収入の約1%に相当するコストがかかるそうです。
解決策を見つけるのは、ますます難しくなっている状況です。
今年も夏は来ますからねぇ。
当然、品種改良を行い、暑さに強く、水が少なくてすむ品種が作られていくんでしょうけど、それ以上に暑さが上回れば、いつかはアメリカ産のトマトが消えてしまうかもしれません。
今年の夏が少しでも涼しい事を祈るしかないですな。
そして温暖化…。
本気出す時がきてると思いますよ。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院