2021年05月20日 [色々なこと]
チェルノブイリの今
お疲れ様です。院長です。
5月20日の木曜日でございます。
5月も後半戦に入り、残り10日程じゃないですか。
やはり、20日って聞くと慌ただしく感じますねぇ。
梅雨入りして毎日ジメジメと不快な日々ですなぁ。
このご時世ですから、体調を崩したり免疫を落とすのは非常に危険ですから、気をつけましょうね。
ってことで、今日もネタに突入するわけですが、今日のネタはわたくし世代の人なら覚えてらっしゃると思いますが、チェルノブイリ原発事故のお話しでございます。
もう、35年も前の話ですからご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんので、ざっと説明します。
チェルノブイリ原子力発電所事故は、1986年4月26日午前1時23分(モスクワ標準時)に、ソビエト社会主義共和国連邦(旧ソ連)の構成国、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国のチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起きた原子力事故です。
のちに決められた国際原子力事象評価尺度(INES)では深刻な事故を示すレベル7に分類されました。
ソ連政府の発表による死者数は、運転員や消防士などを合わせた33名でしたが、事故の処理にあたった軍人、トンネルの掘削を行った炭鉱労働者に多数の死者が確認されています。
長期的な観点から見た場合の死者数は数十人とも数百人ともいわれていますが、事故の放射線被曝と癌や白血病との因果関係を直接的に証明する手段はなく、科学的根拠のある数字としては議論の余地があります。
で、今日の話は、このチェルノブイリの被爆者から生まれた子供たちの遺伝子を調査したところ、被爆の影響は見られなかったっていう国際研究の結果のお話しです。
史上最悪の原発事故として知られるチェルノブイリ原子力発電所事故ですが、35年たった今でも立入禁止区域が設けられており、流出した放射性物質が及ぼす影響に関しては、現在も調査が進められています。
今回、国際研究グループが発表した研究によると、放射線の被爆を受けた周辺住民の子どもの遺伝子を調べたところ、親の被爆の影響が子供の遺伝子に受け継がれることはなかったちいうことのようです。
放射線が長期的な健康被害をおよぼすのはDNAを傷つけるからですが、そう単純なものではありません。
放射線はDNAを構成する個々の塩基を傷つけます。
ですがそれだけではなく、二重らせん構造までをも断ち切って(二重鎖切断)しまいます。
二重鎖が切れると細胞のDNA修復システムが働き始めるんですが、その結果はまちまちです。
適切に修復されることもあれば、修復ミスも生じてしまいます。
たとえば、切れた部分をつなぎ合わせる前に、その周囲にあるいくつかの塩基が除去されてしまうこともあります。
大きな領域が丸ごと削除されてしまうこともあるようですし、二重鎖が本来つながるべきではないところにつなげられてしまうこともあるようなんです。
また放射線が与える損傷も単純ではありません。
外部から放たれた放射線を浴びてしまったのなら、比較的均一な損傷かもしれません。
ですが汚染された食品を食べるなどして、放射性同位元素を体内に取り込んでしまうと、それは特定の組織に蓄積します。
「ヨウ素」なら甲状腺(ホルモンをつくる器官)に集まりますし、「ストロンチウム」なら(カルシウムに似ているため)骨に集まります。
さらに放射性同位元素の種類によって放たれる放射線も違うので、これによってもDNAが受ける傷は変わってくるわけです。
こうした種々の損傷によって、どのような影響が生じるのか正確に予測することは難しいですが、放射線を扱うことを避けて通ることができない以上、人体に与える影響をきちんと理解しておくのは大切なことです。
チェルノブイリ原発事故で被爆した親から生まれた子供に、被曝によるものと考えられる遺伝子の突然変異は確認されなかったということは壊れた遺伝子が受け継がれることはないということになりますかね。
これとは関係なく、親から受け継いだわけでもないのに、年齢や環境などの要因によって受精後に生じる遺伝的変化のことを「新規突然変異」といいます。
これはどんな子供でも50から100程度はあるそうです。
アメリカ国立がん研究所をはじめとする国際研究グループは、被爆者の子供と非被爆者の子供の新規突然変異の数に違いがあるのかどうかを調べてみました。
実際にそれを証明するのはむずかしいことですが、いくつもの方法でモデル化を試みた結果、両者に有意な違いは見受けられなかったそうです。
ただし、研究の対象となったのは、親が被曝してから数か月〜数年経ってから妊娠して生まれてきた子供たちです。
そのため、被曝直後に妊娠していた場合、今回の結果を当てはめることはできないとのことですが、少しずつでも被爆の連鎖がなくなっていってるのなら幸いですよね。
脱原子力が叫ばれて久しいですが、やはりまだ原子力に頼らざるを得ない部分は世界中にあります。
それだけにこういった研究はしっかりやってもらって、最悪の場合のことも考えておかないといけませんよね。
人が行うことですから、絶対はないですからね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月20日の木曜日でございます。
5月も後半戦に入り、残り10日程じゃないですか。
やはり、20日って聞くと慌ただしく感じますねぇ。
梅雨入りして毎日ジメジメと不快な日々ですなぁ。
このご時世ですから、体調を崩したり免疫を落とすのは非常に危険ですから、気をつけましょうね。
ってことで、今日もネタに突入するわけですが、今日のネタはわたくし世代の人なら覚えてらっしゃると思いますが、チェルノブイリ原発事故のお話しでございます。
もう、35年も前の話ですからご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんので、ざっと説明します。
チェルノブイリ原子力発電所事故は、1986年4月26日午前1時23分(モスクワ標準時)に、ソビエト社会主義共和国連邦(旧ソ連)の構成国、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国のチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起きた原子力事故です。
のちに決められた国際原子力事象評価尺度(INES)では深刻な事故を示すレベル7に分類されました。
ソ連政府の発表による死者数は、運転員や消防士などを合わせた33名でしたが、事故の処理にあたった軍人、トンネルの掘削を行った炭鉱労働者に多数の死者が確認されています。
長期的な観点から見た場合の死者数は数十人とも数百人ともいわれていますが、事故の放射線被曝と癌や白血病との因果関係を直接的に証明する手段はなく、科学的根拠のある数字としては議論の余地があります。
で、今日の話は、このチェルノブイリの被爆者から生まれた子供たちの遺伝子を調査したところ、被爆の影響は見られなかったっていう国際研究の結果のお話しです。
史上最悪の原発事故として知られるチェルノブイリ原子力発電所事故ですが、35年たった今でも立入禁止区域が設けられており、流出した放射性物質が及ぼす影響に関しては、現在も調査が進められています。
今回、国際研究グループが発表した研究によると、放射線の被爆を受けた周辺住民の子どもの遺伝子を調べたところ、親の被爆の影響が子供の遺伝子に受け継がれることはなかったちいうことのようです。
放射線が長期的な健康被害をおよぼすのはDNAを傷つけるからですが、そう単純なものではありません。
放射線はDNAを構成する個々の塩基を傷つけます。
ですがそれだけではなく、二重らせん構造までをも断ち切って(二重鎖切断)しまいます。
二重鎖が切れると細胞のDNA修復システムが働き始めるんですが、その結果はまちまちです。
適切に修復されることもあれば、修復ミスも生じてしまいます。
たとえば、切れた部分をつなぎ合わせる前に、その周囲にあるいくつかの塩基が除去されてしまうこともあります。
大きな領域が丸ごと削除されてしまうこともあるようですし、二重鎖が本来つながるべきではないところにつなげられてしまうこともあるようなんです。
また放射線が与える損傷も単純ではありません。
外部から放たれた放射線を浴びてしまったのなら、比較的均一な損傷かもしれません。
ですが汚染された食品を食べるなどして、放射性同位元素を体内に取り込んでしまうと、それは特定の組織に蓄積します。
「ヨウ素」なら甲状腺(ホルモンをつくる器官)に集まりますし、「ストロンチウム」なら(カルシウムに似ているため)骨に集まります。
さらに放射性同位元素の種類によって放たれる放射線も違うので、これによってもDNAが受ける傷は変わってくるわけです。
こうした種々の損傷によって、どのような影響が生じるのか正確に予測することは難しいですが、放射線を扱うことを避けて通ることができない以上、人体に与える影響をきちんと理解しておくのは大切なことです。
チェルノブイリ原発事故で被爆した親から生まれた子供に、被曝によるものと考えられる遺伝子の突然変異は確認されなかったということは壊れた遺伝子が受け継がれることはないということになりますかね。
これとは関係なく、親から受け継いだわけでもないのに、年齢や環境などの要因によって受精後に生じる遺伝的変化のことを「新規突然変異」といいます。
これはどんな子供でも50から100程度はあるそうです。
アメリカ国立がん研究所をはじめとする国際研究グループは、被爆者の子供と非被爆者の子供の新規突然変異の数に違いがあるのかどうかを調べてみました。
実際にそれを証明するのはむずかしいことですが、いくつもの方法でモデル化を試みた結果、両者に有意な違いは見受けられなかったそうです。
ただし、研究の対象となったのは、親が被曝してから数か月〜数年経ってから妊娠して生まれてきた子供たちです。
そのため、被曝直後に妊娠していた場合、今回の結果を当てはめることはできないとのことですが、少しずつでも被爆の連鎖がなくなっていってるのなら幸いですよね。
脱原子力が叫ばれて久しいですが、やはりまだ原子力に頼らざるを得ない部分は世界中にあります。
それだけにこういった研究はしっかりやってもらって、最悪の場合のことも考えておかないといけませんよね。
人が行うことですから、絶対はないですからね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院