2021年04月18日 [からだのこと]
(216)サンデーイルネス(仮)放射線肺炎について
お疲れ様です。院長です。
4月18日のサンデーイルネスでございます。
4月も後半戦に入り、かなり暖かな麗らかな毎日になってきましたね。
今年は、季節の移ろうのが少々早い気がしますし、こりゃ、夏も早くくるだろうねぇ。
夏の前に鬱陶しい梅雨もありますし、この過ごしやすい季節がずっと続けばいいのにねぇ…。
つい先日このブログで、とある研究によると2100年までに、北半球では1年のうち、半分夏になるなんてデータもあるんだとか…
半分夏って事は常夏やん。
とか浮かれてる場合じゃありません。
もう、日本で米なんか作れないかもしれませんぜ。
半分夏って事は、秋も春もなくなるわけですし、実りの秋なんて言うてられないかもしれませんしねぇ。
まぁ、2100年ですから、わたくし院長、ギリ(笑)生きてないでしょうけど、地球の未来はどうなるのかと心配にはなりますね。
ってな、春うららな今日ですが、本題の方にいきましょう。
今日の「イルネス辞典」は、「放射線肺炎」について解説していきたいと思います。
まずはどんな病気かってことですが、これは、肺がん、食道がん、乳がん、胸壁に発生したがんなどの治療のため、やむなく正常な肺に放射線を照射することが避けられないことがあります。
放射線肺炎は、この治療として行われる放射線照射で肺に間質性(かんしつせい)肺炎を起こし、さらに線維症(せんいしょう)を起こす病気です。
放射線が照射されている部分のみに起こるものと、照射部位から離れたところにもできる2つの病態があるといわれています。
直接肺に当たる放射線量が約40Gy(グレイ)以上になると現れる頻度がさらに高率になると言われています。
過去に照射歴がある場合、同一部位に放射線照射を行うと本症の発症率はさらに高くなります。
また、がんに対する化学療法薬(ブレオマイシン、マイトマイシン、メトトレキサート、ブスルファン、ビンクリスチン、シクロホスファミドなど多数あり)の併用により、放射線肺炎を発症する率が高くなります。
とくに、放射線照射と同時に服用しているとより高率になります。
このことを踏まえ、肺がんの放射線治療では、通常1回2Gyの照射を週5回,合計6週間で60Gy程度を標準としているそうです。
放射線照射後、すぐ現れず、1〜3カ月後に現れることが多くみられます。
早期では無症状ですが、発熱、咳(せき)、呼吸が速くなるなどの症状がゆっくり現れます。
前述した照射以外の部位にも病変が現れる場合は、急速に進行することがあります。
放射線照射後に現れた症状、身体所見、血液中の炎症所見、また肺線維症(はいせんいしょう)のマーカー(KL-6、SPDなど)、画像所見、呼吸機能検査などから、他の疾患を除外して診断します。
区別すべき疾患としては、がんの肺内への転移、感染症などがあります。
照射した部位に現れる場合は比較的容易ですが、照射部位以外に病変が出る場合には、診断は困難になります。
治療の方法としては、軽症であれば、自然に軽快することが期待できます。
重症になれば、ステロイド薬(メチルプレドニゾロン、プレドニゾロンなど)が投与されます。
しかし、これらの治療の効果に疑問を投じる意見もあります。
そのほかに、アザチオプリンなど免疫抑制薬の投与を行う場合もあります。
プレドニゾロンで治療した場合は、プレドニゾロンをゆっくり減量することが多く、その減量中に再び放射線肺炎が悪くなることがあるので注意が必要です。
進行した放射線肺炎では、呼吸不全に対する治療が必要になります。
続いて発症する感染症や、放射線照射を行うことになった原因疾患のがんに対する治療も必要です。
限局性(主に照射部位のみにみられるような場合)や軽症であれば、予後は比較的良好ですが、範囲が広い場合や重症の場合では、致死的になる場合も少なくありません。
放射線治療を行い、照射が肺にも当たるような場合で、治療から1〜3カ月後でも熱、咳、呼吸困難などが現れた場合には本症が疑われるので、放射線照射を行っている、もしくは行った施設を受診します。
呼吸器科や放射線治療をよく行う腫瘍疾患を扱う施設や科もよいと考えられます。
放射線肺炎にかぎらず、間質性肺炎でも一般的にいえることですが、感染症に注意する必要があります。
かぜなどに気をつけることも必要で、インフルエンザウイルスワクチンの接種も一案です。
つまり、コロナなんかもっての外ですから、必要以上の警戒が必要です。
いかがでしたか。
では次回のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
4月18日のサンデーイルネスでございます。
4月も後半戦に入り、かなり暖かな麗らかな毎日になってきましたね。
今年は、季節の移ろうのが少々早い気がしますし、こりゃ、夏も早くくるだろうねぇ。
夏の前に鬱陶しい梅雨もありますし、この過ごしやすい季節がずっと続けばいいのにねぇ…。
つい先日このブログで、とある研究によると2100年までに、北半球では1年のうち、半分夏になるなんてデータもあるんだとか…
半分夏って事は常夏やん。
とか浮かれてる場合じゃありません。
もう、日本で米なんか作れないかもしれませんぜ。
半分夏って事は、秋も春もなくなるわけですし、実りの秋なんて言うてられないかもしれませんしねぇ。
まぁ、2100年ですから、わたくし院長、ギリ(笑)生きてないでしょうけど、地球の未来はどうなるのかと心配にはなりますね。
ってな、春うららな今日ですが、本題の方にいきましょう。
今日の「イルネス辞典」は、「放射線肺炎」について解説していきたいと思います。
まずはどんな病気かってことですが、これは、肺がん、食道がん、乳がん、胸壁に発生したがんなどの治療のため、やむなく正常な肺に放射線を照射することが避けられないことがあります。
放射線肺炎は、この治療として行われる放射線照射で肺に間質性(かんしつせい)肺炎を起こし、さらに線維症(せんいしょう)を起こす病気です。
放射線が照射されている部分のみに起こるものと、照射部位から離れたところにもできる2つの病態があるといわれています。
直接肺に当たる放射線量が約40Gy(グレイ)以上になると現れる頻度がさらに高率になると言われています。
過去に照射歴がある場合、同一部位に放射線照射を行うと本症の発症率はさらに高くなります。
また、がんに対する化学療法薬(ブレオマイシン、マイトマイシン、メトトレキサート、ブスルファン、ビンクリスチン、シクロホスファミドなど多数あり)の併用により、放射線肺炎を発症する率が高くなります。
とくに、放射線照射と同時に服用しているとより高率になります。
このことを踏まえ、肺がんの放射線治療では、通常1回2Gyの照射を週5回,合計6週間で60Gy程度を標準としているそうです。
放射線照射後、すぐ現れず、1〜3カ月後に現れることが多くみられます。
早期では無症状ですが、発熱、咳(せき)、呼吸が速くなるなどの症状がゆっくり現れます。
前述した照射以外の部位にも病変が現れる場合は、急速に進行することがあります。
放射線照射後に現れた症状、身体所見、血液中の炎症所見、また肺線維症(はいせんいしょう)のマーカー(KL-6、SPDなど)、画像所見、呼吸機能検査などから、他の疾患を除外して診断します。
区別すべき疾患としては、がんの肺内への転移、感染症などがあります。
照射した部位に現れる場合は比較的容易ですが、照射部位以外に病変が出る場合には、診断は困難になります。
治療の方法としては、軽症であれば、自然に軽快することが期待できます。
重症になれば、ステロイド薬(メチルプレドニゾロン、プレドニゾロンなど)が投与されます。
しかし、これらの治療の効果に疑問を投じる意見もあります。
そのほかに、アザチオプリンなど免疫抑制薬の投与を行う場合もあります。
プレドニゾロンで治療した場合は、プレドニゾロンをゆっくり減量することが多く、その減量中に再び放射線肺炎が悪くなることがあるので注意が必要です。
進行した放射線肺炎では、呼吸不全に対する治療が必要になります。
続いて発症する感染症や、放射線照射を行うことになった原因疾患のがんに対する治療も必要です。
限局性(主に照射部位のみにみられるような場合)や軽症であれば、予後は比較的良好ですが、範囲が広い場合や重症の場合では、致死的になる場合も少なくありません。
放射線治療を行い、照射が肺にも当たるような場合で、治療から1〜3カ月後でも熱、咳、呼吸困難などが現れた場合には本症が疑われるので、放射線照射を行っている、もしくは行った施設を受診します。
呼吸器科や放射線治療をよく行う腫瘍疾患を扱う施設や科もよいと考えられます。
放射線肺炎にかぎらず、間質性肺炎でも一般的にいえることですが、感染症に注意する必要があります。
かぜなどに気をつけることも必要で、インフルエンザウイルスワクチンの接種も一案です。
つまり、コロナなんかもっての外ですから、必要以上の警戒が必要です。
いかがでしたか。
では次回のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院