2016年04月04日 [からだのこと]
ロキソニンと腸閉塞
お疲れ様です。院長です。
4月4日月曜日。
今週も始まりました。
子供の頃のお話ですが、3月3日はお雛祭りで、5月5日は端午の節句なんで、間の4月4日はおかまの日やぁ〜とか言うてませんでした?
毎年、4月4日にはそれを思い出します(笑)
そんな毎日ですが、みなさんいかがおすごしでしょう?
土曜日は良い天気で、絶好の花見日和やったんですけど、昨日からのこの雨…
桜どうかなぁ〜…
遅咲きのヤツがそろそろ咲き出して、今週いっぱい位の感じですかね。
そんな季節と全く関係ない話題で恐縮ですが、ちょっと気になるお話…
みなさん「ロキソニン」ってご存知ですよね?
一度や二度はお世話になった事があるでしょう、痛み止めのエースです。
ですが、このロキソニンについて2016年3月22日、厚生労働省が「重大な副作用」の項目に「小腸・大腸の狭窄・閉塞」を追記するよう指示を出したって記事が出てました。
つまり、ロキソニンを服用することによって、いわゆる「腸閉塞」がおこる可能性があると、追記しなさいとのお達しです。
しかも「重大な副作用」の項目です。
なんか、こんな書き方されたら、ちょっと飲みづらいやん…
てことで、今日はこのロキソニンについて少々…
ロキソニンは腫れや痛みをやわらげたり、熱を下げる効果があり、関節リウマチや変形性関節症、腰痛、歯痛の鎮痛・消炎や急性上気道炎(いわゆる“かぜ”)の解熱・鎮痛などに用いられます。
副作用としては、消化性潰瘍や血液異常、肝障害、腎障害、アスピリン喘息などがあります。
この中の血液異常、肝障害、腎障害は、どの薬の副作用にも記載してあるもので、ロキソニン自体に特に多いわけではありません。
つまり、なんでも薬を飲むと肝臓や腎臓に多少なりとも負担がかかるってことですな。
それと、アスピリン喘息というのも、ロキソニンに限らずボルタレンやバファリンなどの非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDS)で起こる可能性がある喘息症状のことで、解熱鎮痛剤に対する過敏症状で、副作用として喘息発作がおこることがありえます。
まぁ、これも「ロキソニン」個体の問題ではなく、「消炎、鎮痛」に伴うってことですから、まぁありがちな副作用です。
それから、消化性潰瘍は解熱鎮痛剤に多い副作用で、消化管に粘膜障害をきたし潰瘍になることがあるということです。
多いのは胃や十二指腸ですが、小腸や大腸にも起こります。消化管全体を含めた消化性潰瘍は0.05〜0.1%未満と報告されていますし、ロキソニンは特に、病院で処方される場合は、この副作用に備えていわゆる「胃薬」も一緒に出されます。
この辺までは、皆さんもご存知のいわゆる「薬」にたいする副作用。
なんとなく知ってましたよね。
で、今回の厚生労働省の指定、「重大な副作用」として追加された「腸閉塞」ですが、病理学的に言うと、消化性潰瘍が起こる時点で、閉塞の可能性は否めないのは事実です。
腸閉塞とかいうと腸がつまるんでしょ?って感じですが、その通りで、「潰瘍」を形成することにより、腸が盛り上がったり、変形したりすることで、狭窄や閉塞をきたす可能性があると…
まぁ、ねぇ…
でも、これを「重大な副作用」にいれちゃったら、二次的な症状、全部入っちゃうんじゃないのぉ?
可能性があるってレベルで、こんな表示はどうなんでしょうねぇ…
もちろん、「薬」に副作用はつきものですし、知っておいて損はないと思いますけど、「重大な副作用」って書き方と、追記されてたって事実がいかにも「腸閉塞になりますよ」って言ってるみたいで怖いですよねぇ…
こういう情報って、もちろん知らせるべきですが、それはそれとして「稀に起こる」とか「低い確率で起こる」とか言いようがあると思うんですけどねぇ…
もちろん、薬剤師をはじめ、医者もそして我々のような医療従事者も、そういう情報は知っていないとダメだとはおもうんですが、それは診る側の話ですからねぇ…
しかも、このロキソニンは、胃腸障害全般を起こしにくく改めて作られた薬で、解熱鎮痛剤の中では、消化器症状が少ない方なんですよね。
こういった「表示」は的確じゃないと意味ないですし、「何かあった時の責任逃れ」的な表記はほんとに意味ないよねぇ…
最近は、地震なんかでもとにかく大げさに(と感じるだけかもですけどね)報道して注意を促します。
でも、結局聞いてる方は「またか…」となっちゃうんですよ。
こんなオオカミ少年的な報道や、表記では意味をなさないと強く思うわけですわ。
事実、このロキソニンの「腸閉塞」問題も厚生労働省の話では、2012年以降、医療用ロキソニンなどに含まれるロキソプロフェンナトリウム水和物を摂取した5人!が腸閉塞になり、因果関係が否定できないとしています。
5人ですぜ。5人…
一体、いくつの分母で計算して、「重大な副作用」に追記しようって思ったんでしょ…
ロキソニンは医療機関ではもちろん、ドラッグストアでも購入できる薬です。
第一三共ヘルスケアの「ロキソニンS」だけでも年間で900万個ほど販売されていますし、医療機関でもロキソニンの処方は、内科、整形外科、外科、歯科等かなり出回ってる薬ですしねぇ…
5人が腸閉塞になったって(笑)
市販だけで年間900万個。
因果関係があるにしても、これは「副作用」と呼べるレベルではないでしょ。
こんな表記するから、だれも読まなくなって結局本当に重大な部分まで、おざなりにされちゃうのにねぇ…
まぁ、今日は厚生労働省にたいする愚痴でした。
もっとちゃんと出来ると思うんですけどね…
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
4月4日月曜日。
今週も始まりました。
子供の頃のお話ですが、3月3日はお雛祭りで、5月5日は端午の節句なんで、間の4月4日はおかまの日やぁ〜とか言うてませんでした?
毎年、4月4日にはそれを思い出します(笑)
そんな毎日ですが、みなさんいかがおすごしでしょう?
土曜日は良い天気で、絶好の花見日和やったんですけど、昨日からのこの雨…
桜どうかなぁ〜…
遅咲きのヤツがそろそろ咲き出して、今週いっぱい位の感じですかね。
そんな季節と全く関係ない話題で恐縮ですが、ちょっと気になるお話…
みなさん「ロキソニン」ってご存知ですよね?
一度や二度はお世話になった事があるでしょう、痛み止めのエースです。
ですが、このロキソニンについて2016年3月22日、厚生労働省が「重大な副作用」の項目に「小腸・大腸の狭窄・閉塞」を追記するよう指示を出したって記事が出てました。
つまり、ロキソニンを服用することによって、いわゆる「腸閉塞」がおこる可能性があると、追記しなさいとのお達しです。
しかも「重大な副作用」の項目です。
なんか、こんな書き方されたら、ちょっと飲みづらいやん…
てことで、今日はこのロキソニンについて少々…
ロキソニンは腫れや痛みをやわらげたり、熱を下げる効果があり、関節リウマチや変形性関節症、腰痛、歯痛の鎮痛・消炎や急性上気道炎(いわゆる“かぜ”)の解熱・鎮痛などに用いられます。
副作用としては、消化性潰瘍や血液異常、肝障害、腎障害、アスピリン喘息などがあります。
この中の血液異常、肝障害、腎障害は、どの薬の副作用にも記載してあるもので、ロキソニン自体に特に多いわけではありません。
つまり、なんでも薬を飲むと肝臓や腎臓に多少なりとも負担がかかるってことですな。
それと、アスピリン喘息というのも、ロキソニンに限らずボルタレンやバファリンなどの非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDS)で起こる可能性がある喘息症状のことで、解熱鎮痛剤に対する過敏症状で、副作用として喘息発作がおこることがありえます。
まぁ、これも「ロキソニン」個体の問題ではなく、「消炎、鎮痛」に伴うってことですから、まぁありがちな副作用です。
それから、消化性潰瘍は解熱鎮痛剤に多い副作用で、消化管に粘膜障害をきたし潰瘍になることがあるということです。
多いのは胃や十二指腸ですが、小腸や大腸にも起こります。消化管全体を含めた消化性潰瘍は0.05〜0.1%未満と報告されていますし、ロキソニンは特に、病院で処方される場合は、この副作用に備えていわゆる「胃薬」も一緒に出されます。
この辺までは、皆さんもご存知のいわゆる「薬」にたいする副作用。
なんとなく知ってましたよね。
で、今回の厚生労働省の指定、「重大な副作用」として追加された「腸閉塞」ですが、病理学的に言うと、消化性潰瘍が起こる時点で、閉塞の可能性は否めないのは事実です。
腸閉塞とかいうと腸がつまるんでしょ?って感じですが、その通りで、「潰瘍」を形成することにより、腸が盛り上がったり、変形したりすることで、狭窄や閉塞をきたす可能性があると…
まぁ、ねぇ…
でも、これを「重大な副作用」にいれちゃったら、二次的な症状、全部入っちゃうんじゃないのぉ?
可能性があるってレベルで、こんな表示はどうなんでしょうねぇ…
もちろん、「薬」に副作用はつきものですし、知っておいて損はないと思いますけど、「重大な副作用」って書き方と、追記されてたって事実がいかにも「腸閉塞になりますよ」って言ってるみたいで怖いですよねぇ…
こういう情報って、もちろん知らせるべきですが、それはそれとして「稀に起こる」とか「低い確率で起こる」とか言いようがあると思うんですけどねぇ…
もちろん、薬剤師をはじめ、医者もそして我々のような医療従事者も、そういう情報は知っていないとダメだとはおもうんですが、それは診る側の話ですからねぇ…
しかも、このロキソニンは、胃腸障害全般を起こしにくく改めて作られた薬で、解熱鎮痛剤の中では、消化器症状が少ない方なんですよね。
こういった「表示」は的確じゃないと意味ないですし、「何かあった時の責任逃れ」的な表記はほんとに意味ないよねぇ…
最近は、地震なんかでもとにかく大げさに(と感じるだけかもですけどね)報道して注意を促します。
でも、結局聞いてる方は「またか…」となっちゃうんですよ。
こんなオオカミ少年的な報道や、表記では意味をなさないと強く思うわけですわ。
事実、このロキソニンの「腸閉塞」問題も厚生労働省の話では、2012年以降、医療用ロキソニンなどに含まれるロキソプロフェンナトリウム水和物を摂取した5人!が腸閉塞になり、因果関係が否定できないとしています。
5人ですぜ。5人…
一体、いくつの分母で計算して、「重大な副作用」に追記しようって思ったんでしょ…
ロキソニンは医療機関ではもちろん、ドラッグストアでも購入できる薬です。
第一三共ヘルスケアの「ロキソニンS」だけでも年間で900万個ほど販売されていますし、医療機関でもロキソニンの処方は、内科、整形外科、外科、歯科等かなり出回ってる薬ですしねぇ…
5人が腸閉塞になったって(笑)
市販だけで年間900万個。
因果関係があるにしても、これは「副作用」と呼べるレベルではないでしょ。
こんな表記するから、だれも読まなくなって結局本当に重大な部分まで、おざなりにされちゃうのにねぇ…
まぁ、今日は厚生労働省にたいする愚痴でした。
もっとちゃんと出来ると思うんですけどね…
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院