2020年08月16日 [からだのこと]
(181)サンデーイルネス(仮)フォルクマン拘縮について
お疲れ様です。院長です。
8月16日のサンデーイルネスでございます。
長かったお盆休みも今日で終わりでございます。
本来なら、今日は京都では、「五山の送り火」っていう大イベントが行われるんですが、今年はコロナの影響で、規模を縮小して点火だけ行うとか…
どれ位縮小かといいますと、本来「大」って文字が燃え上がるんですが、今年は数か所の「点」だけ燃やすとか…。
文字にはならないそうで、非常に残念ですが、逆にこんなのは二度と見れないかもしれませんしね。
てか、二度と見たくないです(笑)
来年は開催されますかね〜。
一部では、来年もオリンピック無理なんではないかって声も聞こえますしね。
まぁ、オリンピックは世界中から人が来るからねぇ…。
かなり厳しい気はしますねぇ。
てより、収束する様なイメージがちょっとわかないですよね。
薬かワクチンが出来るか、もしくは世界中の人が一旦感染して免疫を獲得できた人だけが生き残るか…。
ワクチンも薬も、開発はされてるんでしょうけどまだ完成には至っておりません。
治験に入ってるなんて声も聞こえますし、このブログでも何回かワクチン開発のお話しも書いてるんですけど、まだ先になりそうですもんねぇ…。
ワクチンも、完成したらしたで、世界中から争奪戦でしょう。
ワクチンに関しても、最近じゃテレビなんかで色々話題になってますし、作り方的なのもご存知な方もいらっしゃると思うんですが、ワクチンは主にその病原体から作られます。
つまり、コロナウイルスの毒性を弱めたもの(生ワクチン)、もしくは感染能力をなくしたもの(不活化ワクチン)を体内に摂取して、免疫を獲得するわけです。
ですから、このウイルスを育てなきゃいけませんので、薬のように工場のラインにのせてーってな増やし方はなかなか出来ないんですね。
ですから、仮に完成してもどこの国から順番に行きわたるかは、開発した国によるわけですよ。
もちろん、日本で開発出来れば日本人には、最優先で配られるでしょうけど、これが違う国だったらいつになるか分かりませんからねぇ。
ってな、コロナな毎日ですが、今日はお盆の最終日、ご先祖様も気をつけてお帰り下さい。
では、今日のイルネス辞典ですが、「フォルクマン拘縮(前腕部のコンパートメント症候群)」について解説していきたいと思います。
これはどんな病気かといいますと、四肢の筋肉、血管、神経組織は、筋膜や骨間膜などによって囲まれており、この閉鎖空間をコンパートメントといいます。
外傷などによりコンパートメント内の組織圧が上昇して循環不全をおこし、筋肉、神経組織の壊死(えし)をまねく症状を総じてコンパートメント症候群と呼びます。
これが前腕屈側に生じたものをフォルクマン拘縮と呼びます。
上腕から前腕にかけての外傷や外部からの圧迫などにより生じた筋肉内微小循環障害のため、前腕の筋群、とくに屈筋群が非可逆性壊死に陥り、その末梢(まっしょう)に拘縮や麻痺を生じます。
原因は何かと言いますと、前腕屈側の筋肉、血管、神経組織は強靱な筋膜や骨膜などで囲まれており、この空間をボラールコンパートメントといいます。
上腕骨顆上骨折(じょうわんこつかじょうこっせつ)などによって血管が損傷したり、圧迫を受けると、ボラールコンパートメント内の筋肉組織で阻血(そけつ)(血液が足りなくなる)が起こって筋肉内に浮腫(ふしゅ)(むくみ)が生じます。
さらに静脈の閉鎖が加わって筋肉内圧を高め、さらなる循環障害を来すという悪循環を繰り返し、筋肉への血液供給を極端に減少させることが原因で起こります。
受傷後数時間後から発症する前腕部の腫脹(しゅちょう)と疼痛(とうつう)、指を他動的に伸ばそうとしても痛みのためにできない、指がしびれるといった症状が外固定や牽引(けんいん)をしても改善せず、進行性に悪化していきます。
とくに疼痛、腫脹、チアノーゼ(皮膚や粘膜が紫色になること)、脈拍欠如、運動麻痺、異常知覚といった血管閉塞の明瞭な6症状が出現した時は手遅れの場合が多くなります。
しかし、脈拍は欠損しない不完全な血管閉塞の場合が多いです。
完全にフォルクマン拘縮ができあがってしまうと不可逆性の変化となり、手関節、指関節は屈曲拘縮(くっきょくこうしゅく)して鷲爪様変形になり、手指の機能は完全に失われてしまいます。
受傷後、血管の不完全閉鎖の場合には脈拍が触れ、末梢の循環もよいことが多いので、指を伸ばすと痛みが出るといった所見は診断のために重要です。
肘や前腕の外傷では、常にフォルクマン拘縮を念頭に置いて、血管閉塞の6症状に注意して診断を行います。
とくにX線写真上、高度な転位を認める上腕骨顆上骨折の場合で、同部の腫脹が強い時には見過ごさないことが大切です。
補助診断法として筋膜内に針を刺入し、筋膜内圧を測定する方法があります。
動脈閉鎖後、フォルクマン拘縮が生じるまでの時間は6〜8時間といわれているので、適切な初期対応が重要です。
まずは、可能な限り骨折の整復やギプスで圧迫など阻血(そけつ)の原因を除去します。
改善がなければ緊急手術で筋膜切開を行い、内圧を減少させます。
陳旧(ちんきゅう)例(古い病巣)では線維化した筋肉を切除し、再建手術が必要になりますが、完全回復は期待できません。
いかがでしたか。
では次回のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月16日のサンデーイルネスでございます。
長かったお盆休みも今日で終わりでございます。
本来なら、今日は京都では、「五山の送り火」っていう大イベントが行われるんですが、今年はコロナの影響で、規模を縮小して点火だけ行うとか…
どれ位縮小かといいますと、本来「大」って文字が燃え上がるんですが、今年は数か所の「点」だけ燃やすとか…。
文字にはならないそうで、非常に残念ですが、逆にこんなのは二度と見れないかもしれませんしね。
てか、二度と見たくないです(笑)
来年は開催されますかね〜。
一部では、来年もオリンピック無理なんではないかって声も聞こえますしね。
まぁ、オリンピックは世界中から人が来るからねぇ…。
かなり厳しい気はしますねぇ。
てより、収束する様なイメージがちょっとわかないですよね。
薬かワクチンが出来るか、もしくは世界中の人が一旦感染して免疫を獲得できた人だけが生き残るか…。
ワクチンも薬も、開発はされてるんでしょうけどまだ完成には至っておりません。
治験に入ってるなんて声も聞こえますし、このブログでも何回かワクチン開発のお話しも書いてるんですけど、まだ先になりそうですもんねぇ…。
ワクチンも、完成したらしたで、世界中から争奪戦でしょう。
ワクチンに関しても、最近じゃテレビなんかで色々話題になってますし、作り方的なのもご存知な方もいらっしゃると思うんですが、ワクチンは主にその病原体から作られます。
つまり、コロナウイルスの毒性を弱めたもの(生ワクチン)、もしくは感染能力をなくしたもの(不活化ワクチン)を体内に摂取して、免疫を獲得するわけです。
ですから、このウイルスを育てなきゃいけませんので、薬のように工場のラインにのせてーってな増やし方はなかなか出来ないんですね。
ですから、仮に完成してもどこの国から順番に行きわたるかは、開発した国によるわけですよ。
もちろん、日本で開発出来れば日本人には、最優先で配られるでしょうけど、これが違う国だったらいつになるか分かりませんからねぇ。
ってな、コロナな毎日ですが、今日はお盆の最終日、ご先祖様も気をつけてお帰り下さい。
では、今日のイルネス辞典ですが、「フォルクマン拘縮(前腕部のコンパートメント症候群)」について解説していきたいと思います。
これはどんな病気かといいますと、四肢の筋肉、血管、神経組織は、筋膜や骨間膜などによって囲まれており、この閉鎖空間をコンパートメントといいます。
外傷などによりコンパートメント内の組織圧が上昇して循環不全をおこし、筋肉、神経組織の壊死(えし)をまねく症状を総じてコンパートメント症候群と呼びます。
これが前腕屈側に生じたものをフォルクマン拘縮と呼びます。
上腕から前腕にかけての外傷や外部からの圧迫などにより生じた筋肉内微小循環障害のため、前腕の筋群、とくに屈筋群が非可逆性壊死に陥り、その末梢(まっしょう)に拘縮や麻痺を生じます。
原因は何かと言いますと、前腕屈側の筋肉、血管、神経組織は強靱な筋膜や骨膜などで囲まれており、この空間をボラールコンパートメントといいます。
上腕骨顆上骨折(じょうわんこつかじょうこっせつ)などによって血管が損傷したり、圧迫を受けると、ボラールコンパートメント内の筋肉組織で阻血(そけつ)(血液が足りなくなる)が起こって筋肉内に浮腫(ふしゅ)(むくみ)が生じます。
さらに静脈の閉鎖が加わって筋肉内圧を高め、さらなる循環障害を来すという悪循環を繰り返し、筋肉への血液供給を極端に減少させることが原因で起こります。
受傷後数時間後から発症する前腕部の腫脹(しゅちょう)と疼痛(とうつう)、指を他動的に伸ばそうとしても痛みのためにできない、指がしびれるといった症状が外固定や牽引(けんいん)をしても改善せず、進行性に悪化していきます。
とくに疼痛、腫脹、チアノーゼ(皮膚や粘膜が紫色になること)、脈拍欠如、運動麻痺、異常知覚といった血管閉塞の明瞭な6症状が出現した時は手遅れの場合が多くなります。
しかし、脈拍は欠損しない不完全な血管閉塞の場合が多いです。
完全にフォルクマン拘縮ができあがってしまうと不可逆性の変化となり、手関節、指関節は屈曲拘縮(くっきょくこうしゅく)して鷲爪様変形になり、手指の機能は完全に失われてしまいます。
受傷後、血管の不完全閉鎖の場合には脈拍が触れ、末梢の循環もよいことが多いので、指を伸ばすと痛みが出るといった所見は診断のために重要です。
肘や前腕の外傷では、常にフォルクマン拘縮を念頭に置いて、血管閉塞の6症状に注意して診断を行います。
とくにX線写真上、高度な転位を認める上腕骨顆上骨折の場合で、同部の腫脹が強い時には見過ごさないことが大切です。
補助診断法として筋膜内に針を刺入し、筋膜内圧を測定する方法があります。
動脈閉鎖後、フォルクマン拘縮が生じるまでの時間は6〜8時間といわれているので、適切な初期対応が重要です。
まずは、可能な限り骨折の整復やギプスで圧迫など阻血(そけつ)の原因を除去します。
改善がなければ緊急手術で筋膜切開を行い、内圧を減少させます。
陳旧(ちんきゅう)例(古い病巣)では線維化した筋肉を切除し、再建手術が必要になりますが、完全回復は期待できません。
いかがでしたか。
では次回のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院