2020年01月26日 [からだのこと]
(152)サンデーイルネス(仮)水俣病について
お疲れ様です。院長です。
1月26日のサンデーイルネスでございます。
今月もボチボチ支払い週間に近付いてきましたねぇ。
そりゃ、1月はスタートも遅く、しかも連休もありってことでまぁ、もう白旗状態でございます。
がしかし、お給料は払わないといけませんし、家賃も光熱費も払わないといけません。
1ヶ月だけ、みんな我慢してくれませんかね?(笑)
わたしゃかなり楽になるんですがねぇ…
とか、勝手な事をほざきながら、今日も元気にネタに入っていきましょう。
今週の「イルネス辞典」は「水俣病」について解説していきたいと思います。
水俣病…
これは、大体の人が小学生の時に習ったはずですし、三大公害ってことで勉強してるでしょう。
ま、そういや、なんだっけ?ってな方も多いと思いますので、今日はもう一度勉強してみましょう。
まず、どんな病気かと言いますと、水俣病は、熊本県水俣湾周辺で1956(昭和31)年5月に、新潟県阿賀野川流域で1965(昭和40)年5月に発見されたもので、四肢末端の感覚障害、運動失調、求心性視野狭窄(きゅうしんせいしやきょうさく)、中枢性聴力(ちゅうすうせいちょうりょく)障害を主要な症状とする中枢神経系の疾患です。
1968(昭和43)年にそれぞれチッソ株式会社、昭和電工株式会社の工場から排出されたメチル水銀化合物が魚介類に蓄積し、それを経口摂取(魚を食べた)することによって起こった中毒性の中枢神経系疾患であるという厚生省(当時)の見解が出されました。
英国の種子殺菌剤製造工場でメチル水銀化合物による職業性中毒4例が発生し(1937年)、うち1名が15年後に死亡しましたが、ハンター、ボムフォード、ラッセルによって、その臨床症例と病理組織像の報告がなされていました。
この報告が水俣病の原因物質を明らかにする糸口になり、2009年3月末までに、八代海沿岸で2269名、阿賀野川流域で693名が水俣病患者として認定されています。
1970年代前半以降、新たに水俣病が発生する状況にはないと考えられています。
水俣病患者対策としては、1969年に公害健康被害者に対し、医療費や通院費などの給付を行う制度が実施され、また、1995年の政治解決や、2005年の保健手帳による給付が行われています。
さらに訴訟最高裁判決(平成16年)などにより、総合対策医学事業の拡充が行われ、現在多くの人が医療手帳や保健手帳を受けています。
では原因は何かということですが、これはご存知の通り、メチル水銀化合物(CH3HgCl)が、水銀触媒法によるアセトアルデヒドの製造工程でHgSO4から副生され、その化学工場からかなりの量が持続的に流出したことが主な原因です。
流出して水域を汚染し、水域中でいったん超希薄濃度にまで薄められたメチル水銀が、水中諸生物間の食物連鎖を経由することにより魚介類の体内で高度に再濃縮され、その有毒化した魚介類を繰り返し大量に摂取して発症したと考えられています。
まずここで、超希薄濃度まで薄められたメチル水銀が、水中所生物間の食物連鎖を経由して、魚介類の体内で高度に再濃縮されるってな現象が起ってしまったのも奇跡的だと思います。
そしてさらに、これらの魚介類に大した異変がなかったという事もここまで病気を広げてしまった一因でしょう。
人が食べてこれだけの病気を引き起こすわけですから、彼ら魚介類が高濃度のメチル水銀を蓄積してる時点で、外見上に少しでも異常が見られていれば、人も警戒しなんらかの調査を行った可能性があるはずです。
ですが、この魚介類たちにはなんら異変がなかったんですよね。
少なくとも外見上は…
例えば、メチル水銀が魚介類に毒性を示して魚介類の一部でも死んでいたならば、人に水俣病は起こらなかったでしょうしね。
さらに、魚介類には効かなかったメチル水銀の化学的特性として、生体に吸収されやすく、生体内で分解されにくいということが、高度の濃縮蓄積を起こした大きな理由となりました。
魚介類での高度の濃縮が起こらなければ、言葉を変えれば、魚介類が死んでいてくれたら水俣病は起こらなかったであろうといえます。
原因の解明は、熊本大学医学部を中心に精力的に進められました。
そして主要な症状は、四肢末端を中心とする知覚障害、小脳性運動失調、求心性視野狭窄、中枢性聴力障害および構音障害(言葉の発音の障害)です。
また、母親が妊娠中に摂取したメチル水銀が胎盤を経由して胎児に移行、発症したのが胎児性水俣病です。
脳性小児麻痺に似た症状を来す胎児性の水俣病も、50名以上が確認されています。
水俣病の診断は、主要な症候がそろっている場合は容易ですが、不全型や軽症の場合は困難なことが少なくありません。
そのため認定に混乱を来しています。
成人、小児、胎児の水俣病像を病理学的に比較すると、神経細胞の障害部位の広がりは、胎児∨小児∨成人の順になっており、脳の発育過程の早期にメチル水銀蓄積を来すほど広範な障害を起こします。
いかがでしたか。
こういった悲惨な公害をこれから絶対出さないためにも、これらの病気を風化させず人々がしっていく必要があると思います。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
1月26日のサンデーイルネスでございます。
今月もボチボチ支払い週間に近付いてきましたねぇ。
そりゃ、1月はスタートも遅く、しかも連休もありってことでまぁ、もう白旗状態でございます。
がしかし、お給料は払わないといけませんし、家賃も光熱費も払わないといけません。
1ヶ月だけ、みんな我慢してくれませんかね?(笑)
わたしゃかなり楽になるんですがねぇ…
とか、勝手な事をほざきながら、今日も元気にネタに入っていきましょう。
今週の「イルネス辞典」は「水俣病」について解説していきたいと思います。
水俣病…
これは、大体の人が小学生の時に習ったはずですし、三大公害ってことで勉強してるでしょう。
ま、そういや、なんだっけ?ってな方も多いと思いますので、今日はもう一度勉強してみましょう。
まず、どんな病気かと言いますと、水俣病は、熊本県水俣湾周辺で1956(昭和31)年5月に、新潟県阿賀野川流域で1965(昭和40)年5月に発見されたもので、四肢末端の感覚障害、運動失調、求心性視野狭窄(きゅうしんせいしやきょうさく)、中枢性聴力(ちゅうすうせいちょうりょく)障害を主要な症状とする中枢神経系の疾患です。
1968(昭和43)年にそれぞれチッソ株式会社、昭和電工株式会社の工場から排出されたメチル水銀化合物が魚介類に蓄積し、それを経口摂取(魚を食べた)することによって起こった中毒性の中枢神経系疾患であるという厚生省(当時)の見解が出されました。
英国の種子殺菌剤製造工場でメチル水銀化合物による職業性中毒4例が発生し(1937年)、うち1名が15年後に死亡しましたが、ハンター、ボムフォード、ラッセルによって、その臨床症例と病理組織像の報告がなされていました。
この報告が水俣病の原因物質を明らかにする糸口になり、2009年3月末までに、八代海沿岸で2269名、阿賀野川流域で693名が水俣病患者として認定されています。
1970年代前半以降、新たに水俣病が発生する状況にはないと考えられています。
水俣病患者対策としては、1969年に公害健康被害者に対し、医療費や通院費などの給付を行う制度が実施され、また、1995年の政治解決や、2005年の保健手帳による給付が行われています。
さらに訴訟最高裁判決(平成16年)などにより、総合対策医学事業の拡充が行われ、現在多くの人が医療手帳や保健手帳を受けています。
では原因は何かということですが、これはご存知の通り、メチル水銀化合物(CH3HgCl)が、水銀触媒法によるアセトアルデヒドの製造工程でHgSO4から副生され、その化学工場からかなりの量が持続的に流出したことが主な原因です。
流出して水域を汚染し、水域中でいったん超希薄濃度にまで薄められたメチル水銀が、水中諸生物間の食物連鎖を経由することにより魚介類の体内で高度に再濃縮され、その有毒化した魚介類を繰り返し大量に摂取して発症したと考えられています。
まずここで、超希薄濃度まで薄められたメチル水銀が、水中所生物間の食物連鎖を経由して、魚介類の体内で高度に再濃縮されるってな現象が起ってしまったのも奇跡的だと思います。
そしてさらに、これらの魚介類に大した異変がなかったという事もここまで病気を広げてしまった一因でしょう。
人が食べてこれだけの病気を引き起こすわけですから、彼ら魚介類が高濃度のメチル水銀を蓄積してる時点で、外見上に少しでも異常が見られていれば、人も警戒しなんらかの調査を行った可能性があるはずです。
ですが、この魚介類たちにはなんら異変がなかったんですよね。
少なくとも外見上は…
例えば、メチル水銀が魚介類に毒性を示して魚介類の一部でも死んでいたならば、人に水俣病は起こらなかったでしょうしね。
さらに、魚介類には効かなかったメチル水銀の化学的特性として、生体に吸収されやすく、生体内で分解されにくいということが、高度の濃縮蓄積を起こした大きな理由となりました。
魚介類での高度の濃縮が起こらなければ、言葉を変えれば、魚介類が死んでいてくれたら水俣病は起こらなかったであろうといえます。
原因の解明は、熊本大学医学部を中心に精力的に進められました。
そして主要な症状は、四肢末端を中心とする知覚障害、小脳性運動失調、求心性視野狭窄、中枢性聴力障害および構音障害(言葉の発音の障害)です。
また、母親が妊娠中に摂取したメチル水銀が胎盤を経由して胎児に移行、発症したのが胎児性水俣病です。
脳性小児麻痺に似た症状を来す胎児性の水俣病も、50名以上が確認されています。
水俣病の診断は、主要な症候がそろっている場合は容易ですが、不全型や軽症の場合は困難なことが少なくありません。
そのため認定に混乱を来しています。
成人、小児、胎児の水俣病像を病理学的に比較すると、神経細胞の障害部位の広がりは、胎児∨小児∨成人の順になっており、脳の発育過程の早期にメチル水銀蓄積を来すほど広範な障害を起こします。
いかがでしたか。
こういった悲惨な公害をこれから絶対出さないためにも、これらの病気を風化させず人々がしっていく必要があると思います。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院