2019年06月17日 [動物のこと]
アカカミアリの恐怖。
お疲れ様です。院長です。
6月17日の月曜日でございます。
梅雨こないねぇ…。
チョコチョコ雨は降るんですが、今日も朝から快晴やがな。
今日の朝の週間天気予報では、今週末辺りにはって言うてましたけど、今年はメッチャ遅いよねぇ。
その分、梅雨が短かかったらいんですけどねぇ〜。
そんな6月17日ですが、今日もネタにいってみたいと思います
今日のネタは動物ネタの中でも比較的登場頻度の高い、昆虫ネタでもいってみましょう。
今日の主役は「アカカミアリ」ってアリでございます。
このアリ、殺人アリってな異名を持ち、一時日本でも話題になってたアカヒアリの同属近縁種で、アカヒアリ同様アグレッシブで、攻撃を受けたとみなすと噛みついたり、腹部の針で刺したりしてくるややこしいアリでございます。
アカカミアリもアカヒアリ同様、貿易の拡大によって世界各地で発見されており、侵略的な外来種として問題になっています。
ちなみに日本でも東京港や神戸港で発見されておりますんで、すでにそこら中に生息してるかもしれません。
で、このアカカミアリ、新しい土地に侵入したとき、巣が限られているために近親交配をせざるを得ない状況になります。
すると、子供に遺伝的な問題が生じやすくなり、彼らの生存を脅かす結果となるわけです。
で、どうするのか?ってことなんですが、最新の研究によると、アカカミアリは共食いをすることで、遺伝的多様性の乏しさという問題を乗り越えようとするのだそうです。
まず、アカカミアリがその勢力を拡大するには、新しく巣を作らねばなりません。
そのために、女王アリは交尾を済ますと新天地を求めて空へ飛び立っていくんだそうです。
それは危険な旅で、女王アリは、捕食者を避けつつ、産卵に適した場所を見つけねばなりません。
そして、速やかに働きアリを産むことができなければ、エサが手に入らず、飢え死にするしかないわけです。
女王アリは2種類の卵を産むといわれています。
受精卵と未受精卵で、前者からは働きアリとなるメスが、後者からは基本的に交尾のための存在でしかないオスが生まれます。
ゆえにメスには各遺伝子のコピーが2つあり(二倍体)、オスには1つしかありません(単数体)。
ところが、女王アリと交尾相手の血縁関係が近いと、アリの性決定メカニズムの欠陥のせいで、受精卵の半数が働きアリではなく二倍体のオスに発達してしまうんだそうです。
さっきも書きましたが、オスの役目は女王アリとの交尾だけで、エサを集めるようなことはなく、交尾をすませると死んでしまうという生活能力ゼロのアリなんです(笑)
それなのに困ったことに、二倍体のオスは、不妊(条件特異的変異の一つで、オス個体が特異的に生殖能力を失う変異)であることが多く、本来の存在意義すら果たせないらしいんです。
ついでに、その幼虫は働きアリのものよりも大きく、大飯食らいという、完全なる厄介者になってるわけなんですよ(笑)
ですから巣を築こうと頑張っている女王アリは、エサを集めず、子供も作れないオスを産んでもどうしようないうえ、体は大きいくせに役に立たない奴にエサを与えては、貴重な資源を無駄にすることになってしまうわけです。
そこで、この女王アリ、とんでもない行動に出るわけです。
オーストラリア・ジェームズ・クック大学の研究では、二倍体のオスが生まれた巣の34パーセントで、女王アリが二倍体のオスの幼虫をゴミ捨て場に置いて、働きアリの幼虫と隔離するところが観察されたそうなんです。
捨てやがったのか(笑)
しかも女王アリは自分の息子たちを捨てただけでなく、どうやら食っているらしいんです(笑)
観察が開始されてから12日以内に、二倍体のオスの幼虫109匹のうち4分の3が巣から姿を消していたそうなんです。
その時点で成虫だったのは女王アリしかいません。
ということは、女王アリが二倍体のオスを食べたか、働きアリの幼虫にエサとして与えたかのどちらかだということなんですな。
ま、何の役にもたたず、大飯だけ食らう成虫になってしまうなら、それまでに手を打つって行動はある意味正しいでしょう。
こうした共食いによって、巣に存在する栄養を女王アリ自身か、より生産的な仲間に再度振り分けることが可能になるわけですからね。
まぁ、この現象もそもそもこのアカカミアリが、貨物なんかに紛れて、よその土地に流れ着いてしまったことで起こった悲劇です。
元々の土地なら、近親交配という特殊なこともなくなるわけですし、二倍体のオスってものも存在しないはずですからね。
てこともそうですが、こういった危険な外来種が、日本に来てるかと思うとそれもゾッとするなぁ…。
コイツら、もう日本にいますからね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
6月17日の月曜日でございます。
梅雨こないねぇ…。
チョコチョコ雨は降るんですが、今日も朝から快晴やがな。
今日の朝の週間天気予報では、今週末辺りにはって言うてましたけど、今年はメッチャ遅いよねぇ。
その分、梅雨が短かかったらいんですけどねぇ〜。
そんな6月17日ですが、今日もネタにいってみたいと思います
今日のネタは動物ネタの中でも比較的登場頻度の高い、昆虫ネタでもいってみましょう。
今日の主役は「アカカミアリ」ってアリでございます。
このアリ、殺人アリってな異名を持ち、一時日本でも話題になってたアカヒアリの同属近縁種で、アカヒアリ同様アグレッシブで、攻撃を受けたとみなすと噛みついたり、腹部の針で刺したりしてくるややこしいアリでございます。
アカカミアリもアカヒアリ同様、貿易の拡大によって世界各地で発見されており、侵略的な外来種として問題になっています。
ちなみに日本でも東京港や神戸港で発見されておりますんで、すでにそこら中に生息してるかもしれません。
で、このアカカミアリ、新しい土地に侵入したとき、巣が限られているために近親交配をせざるを得ない状況になります。
すると、子供に遺伝的な問題が生じやすくなり、彼らの生存を脅かす結果となるわけです。
で、どうするのか?ってことなんですが、最新の研究によると、アカカミアリは共食いをすることで、遺伝的多様性の乏しさという問題を乗り越えようとするのだそうです。
まず、アカカミアリがその勢力を拡大するには、新しく巣を作らねばなりません。
そのために、女王アリは交尾を済ますと新天地を求めて空へ飛び立っていくんだそうです。
それは危険な旅で、女王アリは、捕食者を避けつつ、産卵に適した場所を見つけねばなりません。
そして、速やかに働きアリを産むことができなければ、エサが手に入らず、飢え死にするしかないわけです。
女王アリは2種類の卵を産むといわれています。
受精卵と未受精卵で、前者からは働きアリとなるメスが、後者からは基本的に交尾のための存在でしかないオスが生まれます。
ゆえにメスには各遺伝子のコピーが2つあり(二倍体)、オスには1つしかありません(単数体)。
ところが、女王アリと交尾相手の血縁関係が近いと、アリの性決定メカニズムの欠陥のせいで、受精卵の半数が働きアリではなく二倍体のオスに発達してしまうんだそうです。
さっきも書きましたが、オスの役目は女王アリとの交尾だけで、エサを集めるようなことはなく、交尾をすませると死んでしまうという生活能力ゼロのアリなんです(笑)
それなのに困ったことに、二倍体のオスは、不妊(条件特異的変異の一つで、オス個体が特異的に生殖能力を失う変異)であることが多く、本来の存在意義すら果たせないらしいんです。
ついでに、その幼虫は働きアリのものよりも大きく、大飯食らいという、完全なる厄介者になってるわけなんですよ(笑)
ですから巣を築こうと頑張っている女王アリは、エサを集めず、子供も作れないオスを産んでもどうしようないうえ、体は大きいくせに役に立たない奴にエサを与えては、貴重な資源を無駄にすることになってしまうわけです。
そこで、この女王アリ、とんでもない行動に出るわけです。
オーストラリア・ジェームズ・クック大学の研究では、二倍体のオスが生まれた巣の34パーセントで、女王アリが二倍体のオスの幼虫をゴミ捨て場に置いて、働きアリの幼虫と隔離するところが観察されたそうなんです。
捨てやがったのか(笑)
しかも女王アリは自分の息子たちを捨てただけでなく、どうやら食っているらしいんです(笑)
観察が開始されてから12日以内に、二倍体のオスの幼虫109匹のうち4分の3が巣から姿を消していたそうなんです。
その時点で成虫だったのは女王アリしかいません。
ということは、女王アリが二倍体のオスを食べたか、働きアリの幼虫にエサとして与えたかのどちらかだということなんですな。
ま、何の役にもたたず、大飯だけ食らう成虫になってしまうなら、それまでに手を打つって行動はある意味正しいでしょう。
こうした共食いによって、巣に存在する栄養を女王アリ自身か、より生産的な仲間に再度振り分けることが可能になるわけですからね。
まぁ、この現象もそもそもこのアカカミアリが、貨物なんかに紛れて、よその土地に流れ着いてしまったことで起こった悲劇です。
元々の土地なら、近親交配という特殊なこともなくなるわけですし、二倍体のオスってものも存在しないはずですからね。
てこともそうですが、こういった危険な外来種が、日本に来てるかと思うとそれもゾッとするなぁ…。
コイツら、もう日本にいますからね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院