2018年12月16日 [からだのこと]
(94)サンデーイルネス(仮)クロイツフェルト・ヤコブ病について
お疲れ様です。院長です。
12月16日のサンデーイルネスでございます。
さぁ、12月も折り返しましたよ〜。
来週は23日の、平成最後の天皇誕生日ですから、もう今年もあと2週間と1日ってとこです。
ここらへんから、年末感が出て何となく慌ただしさの中にも、年末年始のワクワク感が出たりもしますよね。
クリスマスもきますし、やはり世界中が一番浮かれる時期でしょうね。
こういう時は思わぬ事故とかケガとかするもんなんで、注意して下さいね。
では、今週もイルネス辞典にいってみましょう。
今週は「クロイツフェルト・ヤコブ病」について解説していきたいと思います。
まずはどんな病気かってことですが、この病気は、異常プリオン蛋白が脳に蓄積して神経細胞を破壊する致死的な病気です。
(1)原因が不明な特発性
(2)プリオン蛋白遺伝子異常が原因の遺伝性(家族性)
(3)異常プリオン蛋白の感染が原因の感染性(医原性)に大別されます。
頻度は特発性が圧倒的に多く、プリオン病の約90%を占めます。
ではクロイツフェルト・ヤコブ病の原因ですが、特発性の原因は、感染説や遺伝子異常説など多方面から研究されていますが、まだ明らかにされていません。
最も有力な仮説は、プリオン蛋白生成の段階で突然変異が生じ、異常プリオン蛋白が生成されて発症するという説です。
正常型プリオン蛋白は健康な方でも発現が認められる蛋白ですが、その詳細な機能に関しては現在のところわかっていません。
クロイツフェルト・ヤコブ病の患者さんの脳では、この正常型とは異なった立体構造を示す「異常型プリオン蛋白」 が認められることがわかっています。
この異常型プリオン蛋白は、正常型とは違って蛋白分解酵素で消化されにくいため、神経細胞に蓄積されてしまいます。
その結果、神経細胞が障害され、発症に至ると考えられています。
この異常型プリオン蛋白の発生に関しては、特発性の場合、その原因はわかっていません。
家族性については、プリオン蛋白遺伝子の変異により引き起こされると考えられています。
医原性のような獲得性の場合、感染している方から硬膜などの提供を受けた場合におこるヒトからヒトへの感染、もしくは牛海綿状脳症 (BSE) に感染した牛からヒトへの感染によって、二次的に引き起こされます。
特発性クロイツフェルト・ヤコブ病は比較的画一的な症状を示します。
大部分は40歳以上で発症し、平均発症年齢は65歳です。
認知症、小脳失調、視力障害などが現れます。
認知症は急速に進行して半年以内に無動無言症状態になり、1年前後で死亡することが多いようです。
また、発症早期にミオクローヌスと呼ばれるけいれん様の不随意(ふずいい)運動が上肢を中心にみられることが特徴です。
では、診断ですが、発症早期に特異的に診断する方法は開発されていません。
進行性の認知症、ミオクローヌスに加えて、脳波検査で周期性同期性放電と呼ばれる特徴的な所見があれば、クロイツフェルト・ヤコブ病と臨床的に診断されます。
周期性同期性放電とは、脳波で1秒に1回の頻度で異常波が周期的に現れる所見をいいます。
脳のMRIでは大脳皮質、小脳、基底核に進行性の変性や萎縮(いしゅく)がみられます。早期診断には、MRIIの拡散強調画像が有効な場合が多いようです。
治療の方法ですが、現在のところ、有効な治療法は確立されておらず、致死的な病気です。
延命処置を行わない英国での生存期間は平均3.9カ月です。
日本では症状に応じた対症療法を行い、経管栄養、抗生剤投与、ミオクローヌスに対する抗けいれん薬投与などが行われます。
この病気が疑われる時や診断された時は、二次感染の防止が最も重要になります。
唾液や尿などからの感染性は非常に低いとされており、患者との通常の接触で感染することはありません。
患者の脳、脊髄、リンパ系組織には強い感染性があることがわかっています。
したがって、医療行為を介しての感染が最も懸念されます。
これまで進行を抑制することが証明された治療法もありません。
まさしく、罹ってしまったらお手上げの病気です。
対症療法を用いながら、心理カウンセラーや医療ソーシャルワーカー、家族性の場合には臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーなど、さまざまな専門家との連携をはかり、患者さんとそのご家族に対する社会的支援を行うことも大切です。
いかがでしたか。
比較的、馴染みの少ない病気ではありますが、非常に怖い病気です。
原因不明で致死的ときたら、防ぎようもなにもありませんが、まぁ知ってて損はないでしょう。
それでは、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
12月16日のサンデーイルネスでございます。
さぁ、12月も折り返しましたよ〜。
来週は23日の、平成最後の天皇誕生日ですから、もう今年もあと2週間と1日ってとこです。
ここらへんから、年末感が出て何となく慌ただしさの中にも、年末年始のワクワク感が出たりもしますよね。
クリスマスもきますし、やはり世界中が一番浮かれる時期でしょうね。
こういう時は思わぬ事故とかケガとかするもんなんで、注意して下さいね。
では、今週もイルネス辞典にいってみましょう。
今週は「クロイツフェルト・ヤコブ病」について解説していきたいと思います。
まずはどんな病気かってことですが、この病気は、異常プリオン蛋白が脳に蓄積して神経細胞を破壊する致死的な病気です。
(1)原因が不明な特発性
(2)プリオン蛋白遺伝子異常が原因の遺伝性(家族性)
(3)異常プリオン蛋白の感染が原因の感染性(医原性)に大別されます。
頻度は特発性が圧倒的に多く、プリオン病の約90%を占めます。
ではクロイツフェルト・ヤコブ病の原因ですが、特発性の原因は、感染説や遺伝子異常説など多方面から研究されていますが、まだ明らかにされていません。
最も有力な仮説は、プリオン蛋白生成の段階で突然変異が生じ、異常プリオン蛋白が生成されて発症するという説です。
正常型プリオン蛋白は健康な方でも発現が認められる蛋白ですが、その詳細な機能に関しては現在のところわかっていません。
クロイツフェルト・ヤコブ病の患者さんの脳では、この正常型とは異なった立体構造を示す「異常型プリオン蛋白」 が認められることがわかっています。
この異常型プリオン蛋白は、正常型とは違って蛋白分解酵素で消化されにくいため、神経細胞に蓄積されてしまいます。
その結果、神経細胞が障害され、発症に至ると考えられています。
この異常型プリオン蛋白の発生に関しては、特発性の場合、その原因はわかっていません。
家族性については、プリオン蛋白遺伝子の変異により引き起こされると考えられています。
医原性のような獲得性の場合、感染している方から硬膜などの提供を受けた場合におこるヒトからヒトへの感染、もしくは牛海綿状脳症 (BSE) に感染した牛からヒトへの感染によって、二次的に引き起こされます。
特発性クロイツフェルト・ヤコブ病は比較的画一的な症状を示します。
大部分は40歳以上で発症し、平均発症年齢は65歳です。
認知症、小脳失調、視力障害などが現れます。
認知症は急速に進行して半年以内に無動無言症状態になり、1年前後で死亡することが多いようです。
また、発症早期にミオクローヌスと呼ばれるけいれん様の不随意(ふずいい)運動が上肢を中心にみられることが特徴です。
では、診断ですが、発症早期に特異的に診断する方法は開発されていません。
進行性の認知症、ミオクローヌスに加えて、脳波検査で周期性同期性放電と呼ばれる特徴的な所見があれば、クロイツフェルト・ヤコブ病と臨床的に診断されます。
周期性同期性放電とは、脳波で1秒に1回の頻度で異常波が周期的に現れる所見をいいます。
脳のMRIでは大脳皮質、小脳、基底核に進行性の変性や萎縮(いしゅく)がみられます。早期診断には、MRIIの拡散強調画像が有効な場合が多いようです。
治療の方法ですが、現在のところ、有効な治療法は確立されておらず、致死的な病気です。
延命処置を行わない英国での生存期間は平均3.9カ月です。
日本では症状に応じた対症療法を行い、経管栄養、抗生剤投与、ミオクローヌスに対する抗けいれん薬投与などが行われます。
この病気が疑われる時や診断された時は、二次感染の防止が最も重要になります。
唾液や尿などからの感染性は非常に低いとされており、患者との通常の接触で感染することはありません。
患者の脳、脊髄、リンパ系組織には強い感染性があることがわかっています。
したがって、医療行為を介しての感染が最も懸念されます。
これまで進行を抑制することが証明された治療法もありません。
まさしく、罹ってしまったらお手上げの病気です。
対症療法を用いながら、心理カウンセラーや医療ソーシャルワーカー、家族性の場合には臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーなど、さまざまな専門家との連携をはかり、患者さんとそのご家族に対する社会的支援を行うことも大切です。
いかがでしたか。
比較的、馴染みの少ない病気ではありますが、非常に怖い病気です。
原因不明で致死的ときたら、防ぎようもなにもありませんが、まぁ知ってて損はないでしょう。
それでは、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院