2018年09月16日 [からだのこと]
(81)サンデーイルネス(仮)もやもや病について
お疲れ様です。院長です。
9月16日のサンデーイルネスでございます。
9月も折り返しましたし、ますます秋に近づきました。
秋はとにかく過ごしやすさは一番やと思うんですけど、次は寒い冬やしねぇ…。
そろそろ涼しくなって、その過ごしやすい日が、どれだけ続いてくれるかですな。
良い季節は短いですし、今年は早く寒くなりそう。
なんせ、夏が早かったからねぇ…。
早く冬が来て、いつまでも寒いとかちゃうやろかとビビっとります。
夏みたいにメッチャ暑かったのが、冬バージョンできたらこわいよねぇ…。
とか、まだまだ残暑もありますが(笑)
では、今週のイルネス辞典、もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)について解説してい
きたいと思います。
まず、どんな病気かですが、もともとは、脳血管撮影をすると正常の太い動脈が写らず、毛のように細い多数の異常な血管がもやもやと写ることからついた名前です。
正常な状態では脳の下面には太い動脈が互いにつながっていて、動脈の輪をつくっています。
これをウイリス動脈輪といいますが、この病気の本態は、ウイリス動脈輪がふさがったため、血流を補うために細い動脈が発達し、その細い動脈がもやもやした血管として見えているものです。
つまり、もやもやした細い血管が問題なんですが、そもそもは太い動脈輪がふさがってしまっているのが一番の原因と言えるでしょう。
ですから正式には「ウイリス動脈輪閉塞症」といい、日本、韓国、中国など東アジアに多くみられます。
日本には約5300人の患者さんがいるとされています。
では、原因は何かってことですが、動脈がふさがる原因はわかっていません。10%に家族内発生があり、遺伝的素因もあると考えられています。
つまり、原因不明ってことですな。
症状の現れ方ですが、年齢によって症状が違います。
若年型といわれる5歳前後に発症のピークがある型では、走る、泣く、熱い食べ物を吹いてさます、笛を吹くなどの過換気によって、一過性の脱力発作、感覚障害、意識障害、けいれん、頭痛などを起こします。
成人型といわれる発症のピークが30〜40代にある型では、脳実質内出血、脳室内出血、くも膜下出血などの頭蓋(とうがい)内出血や、脳梗塞(のうこうそく)で発症します。
小児では、知能障害がみられることもあります。
診断には脳血管撮影を行いますが、典型的な場合はMRA(磁気共鳴(じききょうめい)血管撮影)、MRIだけで診断できます。
ウイリス動脈輪とその近くの内頸動脈、前・中大脳動脈の狭窄(きょうさく)や閉塞と、もやもやした血管がみられれば、本症と診断されます。
では、治療の方法ですが、脳血管拡張薬、抗血小板薬を投与する場合があります。
小児では、脳の表面に腱膜(けんまく)や筋肉を付着させて血行を促す間接的血行再建術、あるいは浅側頭(せんそくとう)動脈‐中大脳動脈吻合術(ふんごうじゅつ)という手術を行うことがあります。
現在、もやもや病の特効薬はなく、血管の狭窄きょうさくなどの進行を防ぐ方法はありません。内科的な治療は、以下のような対症療法に限られます。
?発作を減らすことを目的とした血圧コントロール
?血栓形成防止を目的とした抗血小板療法
?脳出血を起こした患者さんに行われる、脳圧を下げる治療
などです。
手術療法としては、脳へ向かう血流を取り戻すために新しい血管をつくる手術があります。
手術の方法には、脳の表面の血管と頭の皮膚の血管を直接つなぐ「直接バイパス術」と、新しい血管が自然に生じることを期待して頭の筋肉や膜を脳に貼り付ける「間接バイパス術」があります。
原因不明である以上、予防はできませんが、知識をもっていれば対処は早くできますからね。
いかがでしたか?
意外と気付かぬうちに発症しているケースも多いですんで、まず知ることが大事ですよね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
9月16日のサンデーイルネスでございます。
9月も折り返しましたし、ますます秋に近づきました。
秋はとにかく過ごしやすさは一番やと思うんですけど、次は寒い冬やしねぇ…。
そろそろ涼しくなって、その過ごしやすい日が、どれだけ続いてくれるかですな。
良い季節は短いですし、今年は早く寒くなりそう。
なんせ、夏が早かったからねぇ…。
早く冬が来て、いつまでも寒いとかちゃうやろかとビビっとります。
夏みたいにメッチャ暑かったのが、冬バージョンできたらこわいよねぇ…。
とか、まだまだ残暑もありますが(笑)
では、今週のイルネス辞典、もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)について解説してい
きたいと思います。
まず、どんな病気かですが、もともとは、脳血管撮影をすると正常の太い動脈が写らず、毛のように細い多数の異常な血管がもやもやと写ることからついた名前です。
正常な状態では脳の下面には太い動脈が互いにつながっていて、動脈の輪をつくっています。
これをウイリス動脈輪といいますが、この病気の本態は、ウイリス動脈輪がふさがったため、血流を補うために細い動脈が発達し、その細い動脈がもやもやした血管として見えているものです。
つまり、もやもやした細い血管が問題なんですが、そもそもは太い動脈輪がふさがってしまっているのが一番の原因と言えるでしょう。
ですから正式には「ウイリス動脈輪閉塞症」といい、日本、韓国、中国など東アジアに多くみられます。
日本には約5300人の患者さんがいるとされています。
では、原因は何かってことですが、動脈がふさがる原因はわかっていません。10%に家族内発生があり、遺伝的素因もあると考えられています。
つまり、原因不明ってことですな。
症状の現れ方ですが、年齢によって症状が違います。
若年型といわれる5歳前後に発症のピークがある型では、走る、泣く、熱い食べ物を吹いてさます、笛を吹くなどの過換気によって、一過性の脱力発作、感覚障害、意識障害、けいれん、頭痛などを起こします。
成人型といわれる発症のピークが30〜40代にある型では、脳実質内出血、脳室内出血、くも膜下出血などの頭蓋(とうがい)内出血や、脳梗塞(のうこうそく)で発症します。
小児では、知能障害がみられることもあります。
診断には脳血管撮影を行いますが、典型的な場合はMRA(磁気共鳴(じききょうめい)血管撮影)、MRIだけで診断できます。
ウイリス動脈輪とその近くの内頸動脈、前・中大脳動脈の狭窄(きょうさく)や閉塞と、もやもやした血管がみられれば、本症と診断されます。
では、治療の方法ですが、脳血管拡張薬、抗血小板薬を投与する場合があります。
小児では、脳の表面に腱膜(けんまく)や筋肉を付着させて血行を促す間接的血行再建術、あるいは浅側頭(せんそくとう)動脈‐中大脳動脈吻合術(ふんごうじゅつ)という手術を行うことがあります。
現在、もやもや病の特効薬はなく、血管の狭窄きょうさくなどの進行を防ぐ方法はありません。内科的な治療は、以下のような対症療法に限られます。
?発作を減らすことを目的とした血圧コントロール
?血栓形成防止を目的とした抗血小板療法
?脳出血を起こした患者さんに行われる、脳圧を下げる治療
などです。
手術療法としては、脳へ向かう血流を取り戻すために新しい血管をつくる手術があります。
手術の方法には、脳の表面の血管と頭の皮膚の血管を直接つなぐ「直接バイパス術」と、新しい血管が自然に生じることを期待して頭の筋肉や膜を脳に貼り付ける「間接バイパス術」があります。
原因不明である以上、予防はできませんが、知識をもっていれば対処は早くできますからね。
いかがでしたか?
意外と気付かぬうちに発症しているケースも多いですんで、まず知ることが大事ですよね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院