2018年09月02日 [からだのこと]
(79)サンデーイルネス(仮)ムンプス髄膜炎について
お疲れ様です。院長です。
9月2日のサンデーイルネスでございますよ。
気付けば9月になっとるやん。
まだまだ残暑は残っておりますが少しずつ秋の気配が色濃くなってきてますね。
秋と言えば活動的な季節ですから、ここで体調は崩したくないですもんね。
夏の疲れが出ないよう、気を引き締めておくれやす。
ってことで、今週のイルネス辞典ですが、今週は「ムンプス髄膜炎」について解説していきたいと思います。
ではどんな病気か解説していきますが、まずこの「ムンプス」ってのがいわゆる「おたふくかぜ」のことなんですよね。
流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)といって、ムンプスウィルスによっておこる感染症です。
この流行性耳下腺炎を発症した患者さんの約3〜10%に合併するといわれている感染症でございます。
ムンプスウイルスは中枢神経系に親和性があります。
そのため、ムンプス(おたふくかぜ)患者さんの合併症として最も頻度の高いものがムンプス髄膜炎です。
そのほか、ムンプスの中枢神経合併症としては、髄膜脳炎、脳炎があります。感染した単核球を介して中枢神経系に侵入するといわれています。
では症状の現れ方ですが、通常、耳下腺の腫脹(しゅちょう)から5日くらいたってから発症することが多いといわれています。
ですが、耳下腺の腫脹より前に発症したり、耳下腺の腫脹を認めずに発症する場合もありますから要注意です。
症状は年齢によって多少違いがあります。年長児や成人では頭痛、嘔吐、項部(こうぶ)(うなじ)硬直などが多く認められますが、年少児ではこれらの症状がはっきりしない場合が多いといわれています。
米国のコロンブス小児病院に入院したムンプス髄膜脳炎の患者さん51人の検討結果では、発熱94%、嘔吐84%、項部硬直71%、嗜眠(しみん)傾向69%、耳下腺腫脹47%、頭痛47%、けいれん18%、腹痛14%、咽頭痛%、下痢8%、譫言(せんげん)(うわごと)8%と報告されています。
ムンプス発症時に、発熱、嘔吐、頭痛、項部硬直などの症状を認めた場合は、通常、髄液検査が行われます。
また、MMR(麻疹(ましん)・おたふくかぜ・風疹(ふうしん))新三種混合ワクチンの接種後に調べた結果では、ワクチン接種者1200人に1人程度の割合で、ワクチンに含まれるムンプスウイルスにより髄膜炎を発症することがありました。
では、治療の方法ですが、髄膜炎を合併した場合は、通常、入院治療が必要になりますが、ウイルスに特異的な治療法がないため、対症療法が行われます。
髄液検査(穿刺(せんし))をすると、頭痛や嘔吐がある程度改善します。
一般的に予後は良好で、後遺症を残すことはほとんどありません。髄膜脳炎を合併した場合でも、他の原因による髄膜脳炎に比べると予後は良好といわれています。
ムンプスの経過中に髄膜炎を疑わせる前記の症状がある場合は、早めにかかりつけの小児科あるいは内科を受診する必要があります。
予防は、おたふくかぜワクチンによりムンプスの発症そのものを防ぐ以外、方法はありません。
って病気です。
まぁ、基本おたふくかぜはワクチン接種や一度野生株に自然感染すると一生有効な免疫を獲得するとされています。
つまり、ワクチンうった人や一回罹った人は大丈夫ってことなんですが、最近じゃ再感染例も報告されているそうなんです。
抗体価の減少による再感染の理由として、かつては周期的な小流行に伴う刺激により抗体価が維持されてきたが、流行による刺激が無くなり徐々に抗体価が下がってきたのではないかと考える専門家もいるそうなんです。
こうなると、また全ての人に感染の可能性が出てきます。
あと、ワクチンをうってない人も結構いるはずです。
わたくし院長も、どうもワクチンを接種してないようで、罹るかもしれないっていつも思ってましたし(笑)
よく、男性が大人になってからおたふくかぜに罹ると、子供が出来なくなるなんて言いますけど、これもムンプスの合併症で精巣炎・副精巣炎を起こすことがあります。
でもまぁ、この精巣炎も両睾丸に発症することは稀らしく、ひとつ残れば不妊にはならないらしいです。
いかがでしたか?
比較的レアな疾患と言えるでしょうけど、いつ誰が罹るか分からないのが感染症です。
キチンと知識を持っていたら対応できますから、覚えておいてください。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
9月2日のサンデーイルネスでございますよ。
気付けば9月になっとるやん。
まだまだ残暑は残っておりますが少しずつ秋の気配が色濃くなってきてますね。
秋と言えば活動的な季節ですから、ここで体調は崩したくないですもんね。
夏の疲れが出ないよう、気を引き締めておくれやす。
ってことで、今週のイルネス辞典ですが、今週は「ムンプス髄膜炎」について解説していきたいと思います。
ではどんな病気か解説していきますが、まずこの「ムンプス」ってのがいわゆる「おたふくかぜ」のことなんですよね。
流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)といって、ムンプスウィルスによっておこる感染症です。
この流行性耳下腺炎を発症した患者さんの約3〜10%に合併するといわれている感染症でございます。
ムンプスウイルスは中枢神経系に親和性があります。
そのため、ムンプス(おたふくかぜ)患者さんの合併症として最も頻度の高いものがムンプス髄膜炎です。
そのほか、ムンプスの中枢神経合併症としては、髄膜脳炎、脳炎があります。感染した単核球を介して中枢神経系に侵入するといわれています。
では症状の現れ方ですが、通常、耳下腺の腫脹(しゅちょう)から5日くらいたってから発症することが多いといわれています。
ですが、耳下腺の腫脹より前に発症したり、耳下腺の腫脹を認めずに発症する場合もありますから要注意です。
症状は年齢によって多少違いがあります。年長児や成人では頭痛、嘔吐、項部(こうぶ)(うなじ)硬直などが多く認められますが、年少児ではこれらの症状がはっきりしない場合が多いといわれています。
米国のコロンブス小児病院に入院したムンプス髄膜脳炎の患者さん51人の検討結果では、発熱94%、嘔吐84%、項部硬直71%、嗜眠(しみん)傾向69%、耳下腺腫脹47%、頭痛47%、けいれん18%、腹痛14%、咽頭痛%、下痢8%、譫言(せんげん)(うわごと)8%と報告されています。
ムンプス発症時に、発熱、嘔吐、頭痛、項部硬直などの症状を認めた場合は、通常、髄液検査が行われます。
また、MMR(麻疹(ましん)・おたふくかぜ・風疹(ふうしん))新三種混合ワクチンの接種後に調べた結果では、ワクチン接種者1200人に1人程度の割合で、ワクチンに含まれるムンプスウイルスにより髄膜炎を発症することがありました。
では、治療の方法ですが、髄膜炎を合併した場合は、通常、入院治療が必要になりますが、ウイルスに特異的な治療法がないため、対症療法が行われます。
髄液検査(穿刺(せんし))をすると、頭痛や嘔吐がある程度改善します。
一般的に予後は良好で、後遺症を残すことはほとんどありません。髄膜脳炎を合併した場合でも、他の原因による髄膜脳炎に比べると予後は良好といわれています。
ムンプスの経過中に髄膜炎を疑わせる前記の症状がある場合は、早めにかかりつけの小児科あるいは内科を受診する必要があります。
予防は、おたふくかぜワクチンによりムンプスの発症そのものを防ぐ以外、方法はありません。
って病気です。
まぁ、基本おたふくかぜはワクチン接種や一度野生株に自然感染すると一生有効な免疫を獲得するとされています。
つまり、ワクチンうった人や一回罹った人は大丈夫ってことなんですが、最近じゃ再感染例も報告されているそうなんです。
抗体価の減少による再感染の理由として、かつては周期的な小流行に伴う刺激により抗体価が維持されてきたが、流行による刺激が無くなり徐々に抗体価が下がってきたのではないかと考える専門家もいるそうなんです。
こうなると、また全ての人に感染の可能性が出てきます。
あと、ワクチンをうってない人も結構いるはずです。
わたくし院長も、どうもワクチンを接種してないようで、罹るかもしれないっていつも思ってましたし(笑)
よく、男性が大人になってからおたふくかぜに罹ると、子供が出来なくなるなんて言いますけど、これもムンプスの合併症で精巣炎・副精巣炎を起こすことがあります。
でもまぁ、この精巣炎も両睾丸に発症することは稀らしく、ひとつ残れば不妊にはならないらしいです。
いかがでしたか?
比較的レアな疾患と言えるでしょうけど、いつ誰が罹るか分からないのが感染症です。
キチンと知識を持っていたら対応できますから、覚えておいてください。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院