2018年07月29日 [からだのこと]
(74)サンデーイルネス(仮)PTSD(外傷後ストレス障害)について
お疲れ様です。院長です。
7月29日のサンデーイルネスでございます。
さぁ、7月も残り3日でございます。
今年の7月は、なかなかバカみたいに暑かったですが、8月はどうでしょう。
まぁ、世の中には「冷夏」なんて言葉もありますから、8月は実は涼しいなんてこともないことはないでしょうけど、この流れだと暑いんやろねぇ…。
とはいえ、夏はこれからですから、身体に気をつけるとともに、めいっぱい、夏を楽しみましょう。
てことで、今日もイルネス辞典に突入していきますが、今日はPTSD(外傷後ストレス障害)について解説していきたいと思います。
まずは、PTSDとは、どんな病気かってことですが、死を意識するような強い体験によって心理的なトラウマ(外傷)が生じ、以下の特有の症状を生じる障害です。
ここでいう体験とは、事故、災害、戦闘、虐待(ぎゃくたい)、犯罪(暴力、強姦など)によって自分が死にかけたり、親しい人が死んだり、死にかけるのを目撃してしまうことです。
子どもの場合には、虐待や無視・放置、他者の被害の目撃が成人以上に外傷となり得ます。
単に、人から悪口をいわれたとか、裏切られたなどの体験は含まれないとされます。
そのような体験のあとで、次の3つの症状が生じ、少なくとも1カ月以上続き、かつ生活や仕事に大きな影響を与えているものを「PTSD」といいます。
@ 侵入症状 (再体験、フラッシュバック)
体験の記憶が再生産されることをいいます。その形式として、次のいずれかをとります。
(1)誘因なく思い出される(子どもでは外傷に関係した遊びの反復)
(2)悪夢にみる(子どもでは内容不明の悪夢)
(3)フラッシュバック、体験に関する錯覚(さっかく)・幻覚(げんかく)(子どもでは外傷に関する振る舞い)
(4)外傷に関連した刺激による主観的な苦痛
(5)同じく自律神経症状を示す
A 回避と麻痺
苦痛な体験が思い出させられることを避け、記憶を意識から切り離すことです。普通は次のうちの3つ以上の症状がみられます。
(1)慢性的な無力感、無価値感が生じ、まわりの人間とは違う世界に住んでいると感じる。
(2)感情や関心が狭くなり、人を愛したり喜ぶことができない。
(3)外傷記憶の部分的な健忘
(4)外傷に関連した刺激を避けようとする。
B 過覚醒(かかくせい)
常に危険が続いているかのような張りつめた状態をいいます。
交感神経系が緊張し、些細な物音などにも反応し、パニックとなりやすくなります。次のうち2つ以上の症状がみられます。
(1)入眠困難
(2)いらだち
(3)集中力の低下
(4)張りつめた警戒心
(5)些細なことでの驚愕(きょうがく)
このような症状が現れるPTSDですが、治療の方法としては、一般的なケアと専門的な治療に分けられます。
一般的なケアとしては、安全、安心、安眠の確保に努め、二次的なトラウマを未然に防ぎ、自然の回復を促進します。
PTSDについての心理的な教育も有効です。
症状が重い急性期には、あれこれと聞き出すことはよくありません。2/3は半年以内に自然回復するので、生活の支援をしながら温かく見守ることです。
専門的な治療としては、抗うつ薬の一種であるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などが有効です。
また、PTSDの治療のために開発された持続エクスポージャー療法(恐しい体験の記憶に対するコントロール力を回復させて恐怖を軽減する治療法)は国際的にも広く認められていますが、日本ではまだ十分に広まってはいません。
まだ、疾患として広く認識されているわけではないPTSDは、やはり周りのサポートが重要となります。
目に見えるものではにだけに、周りも気付きにくいうえ、患っている本人も、分かってもらえないと他人に助けを求めることを拒否してしまいがちです。
こうなると悪化の一途をたどりますので、この疾患に対してもまずは知識を持つことが大事です。
いかがですか?
何となく知っているような気がするのと、知っているのではわけが違います。
知っているだけで救えるものもありますから、心の片隅にでも置いておいて下さいね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
7月29日のサンデーイルネスでございます。
さぁ、7月も残り3日でございます。
今年の7月は、なかなかバカみたいに暑かったですが、8月はどうでしょう。
まぁ、世の中には「冷夏」なんて言葉もありますから、8月は実は涼しいなんてこともないことはないでしょうけど、この流れだと暑いんやろねぇ…。
とはいえ、夏はこれからですから、身体に気をつけるとともに、めいっぱい、夏を楽しみましょう。
てことで、今日もイルネス辞典に突入していきますが、今日はPTSD(外傷後ストレス障害)について解説していきたいと思います。
まずは、PTSDとは、どんな病気かってことですが、死を意識するような強い体験によって心理的なトラウマ(外傷)が生じ、以下の特有の症状を生じる障害です。
ここでいう体験とは、事故、災害、戦闘、虐待(ぎゃくたい)、犯罪(暴力、強姦など)によって自分が死にかけたり、親しい人が死んだり、死にかけるのを目撃してしまうことです。
子どもの場合には、虐待や無視・放置、他者の被害の目撃が成人以上に外傷となり得ます。
単に、人から悪口をいわれたとか、裏切られたなどの体験は含まれないとされます。
そのような体験のあとで、次の3つの症状が生じ、少なくとも1カ月以上続き、かつ生活や仕事に大きな影響を与えているものを「PTSD」といいます。
@ 侵入症状 (再体験、フラッシュバック)
体験の記憶が再生産されることをいいます。その形式として、次のいずれかをとります。
(1)誘因なく思い出される(子どもでは外傷に関係した遊びの反復)
(2)悪夢にみる(子どもでは内容不明の悪夢)
(3)フラッシュバック、体験に関する錯覚(さっかく)・幻覚(げんかく)(子どもでは外傷に関する振る舞い)
(4)外傷に関連した刺激による主観的な苦痛
(5)同じく自律神経症状を示す
A 回避と麻痺
苦痛な体験が思い出させられることを避け、記憶を意識から切り離すことです。普通は次のうちの3つ以上の症状がみられます。
(1)慢性的な無力感、無価値感が生じ、まわりの人間とは違う世界に住んでいると感じる。
(2)感情や関心が狭くなり、人を愛したり喜ぶことができない。
(3)外傷記憶の部分的な健忘
(4)外傷に関連した刺激を避けようとする。
B 過覚醒(かかくせい)
常に危険が続いているかのような張りつめた状態をいいます。
交感神経系が緊張し、些細な物音などにも反応し、パニックとなりやすくなります。次のうち2つ以上の症状がみられます。
(1)入眠困難
(2)いらだち
(3)集中力の低下
(4)張りつめた警戒心
(5)些細なことでの驚愕(きょうがく)
このような症状が現れるPTSDですが、治療の方法としては、一般的なケアと専門的な治療に分けられます。
一般的なケアとしては、安全、安心、安眠の確保に努め、二次的なトラウマを未然に防ぎ、自然の回復を促進します。
PTSDについての心理的な教育も有効です。
症状が重い急性期には、あれこれと聞き出すことはよくありません。2/3は半年以内に自然回復するので、生活の支援をしながら温かく見守ることです。
専門的な治療としては、抗うつ薬の一種であるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などが有効です。
また、PTSDの治療のために開発された持続エクスポージャー療法(恐しい体験の記憶に対するコントロール力を回復させて恐怖を軽減する治療法)は国際的にも広く認められていますが、日本ではまだ十分に広まってはいません。
まだ、疾患として広く認識されているわけではないPTSDは、やはり周りのサポートが重要となります。
目に見えるものではにだけに、周りも気付きにくいうえ、患っている本人も、分かってもらえないと他人に助けを求めることを拒否してしまいがちです。
こうなると悪化の一途をたどりますので、この疾患に対してもまずは知識を持つことが大事です。
いかがですか?
何となく知っているような気がするのと、知っているのではわけが違います。
知っているだけで救えるものもありますから、心の片隅にでも置いておいて下さいね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院