2018年02月04日 [からだのこと]
(49)サンデーイルネス(仮)悪性リンパ腫について
お疲れ様です。院長です。
2月4日のサンデーイルネスでございます。
2月に入りましたね〜。
昨日が節分ですから、今日は立春ってことで春でんがな。
もちろん、まだまだ寒いですが、ここからは少しずつ春が来よるわけです。
春と言えば、始まりの季節です。
入学、就職、引っ越しなど、環境が変われば気持ちも新たにリフレッシュしますよね。
と、同時にプレッシャーだったり、ストレスだったりと、環境の変化には様々な感情が付いて回ります。
ですから、春は色々気をつけないといけません。
ということで、今日はなんのイルネスにしようかと思い悩んだんですが…
春=始まりというキーワードから何かないかなと…
…思いつかん(笑)
ってことで、今日からあいうえお順に、なんか見繕ってイルネス辞典にしていきますよ。
始まりといえば「あ」ですからね(笑)
ということで、今週は「あ」のつく疾患…
「悪性リンパ腫」について解説していきたいと思います。
まず、悪性リンパ腫とはどんな病気かってことですが、全身に広がっているリンパ組織内の細胞が悪性化し、次第に全身の臓器を侵していく病気です。
ホジキンリンパ腫(ホジキンという人が最初に報告した)と、それ以外の非ホジキンリンパ腫に大別されますが、互いに似た経過をたどります。
それでは、悪性リンパ腫の原因は何かってことですが、化学物質・放射線などさまざまな因子が関連していると考えられています。
最近、病原体の関与が推測されており、一部の非ホジキンリンパ腫では、EBウイルス感染が関与していると考えられています。
また、胃のMALTリンパ腫では、ヘリコバクター・ピロリ菌が発症に関与しています。
このほか、ヒトヘルペスウイルス6型や8型、C型肝炎ウイルスなども発症に関与することが推定されています。
まぁ、色々な要因があるってことで、逆に言うと確実な原因は分からないって事もいえるでしょう。
人口10万人に対して1年間に男性約9人、女性約6人の割合で発生します。
非ホジキンリンパ腫の場合、50代から次第に増加します。これに対しホジキンリンパ腫では、20代と壮年層の2つのピークを認めます。
欧米人は日本人より発症頻度が高いことが知られていますが、原因はまだ明らかではありません。
日本人における頻度は最近とくに増加傾向にあり、その理由として国民年齢層の高齢化のほかに、診断技術の向上、ライフスタイルの欧米化などが指摘されています。
症状の現れ方としまして、リンパ節腫脹(はれ)から始まることが多いです。
痛みがないため、気がついた時にはかなり大きくなり、また複数部位のリンパ節が同時に腫大してくることもあります。
なお、日本人の場合、リンパ節腫脹以外で起こるリンパ腫(節外性リンパ腫)の形で発症するものが40%ほど存在します。
リンパ節以外の全身ほぼすべての臓器から発生する可能性がありますが、日本人では胃から起こる症例が多いといわれています。
節外性リンパ腫の場合も症状が乏しく、検診などで偶然見つかることがあるようですが、基本は発見されづらいです。
全身症状としては、発熱、全身の倦怠感、体重減少、寝汗などがあります。
とくにホジキンリンパ腫では38℃を超える発熱、全身のかゆみを訴えることがあります。
病期は一般的に次のように分類します。
T期:ひとつのリンパ節領域だけに病変が存在する時期
U期:横隔膜(おうかくまく)をはさんで上のみ、もしくは下のみで、2つ以上のリンパ節領域が腫大している時期
V期:横隔膜の上下に病変が存在する時期
W期:病変がリンパ組織以外の部位に広汎に及んでいる場合
では、治療の方法なんですが、ホジキンリンパ腫では、T期、U期の場合、化学療法を3〜4コース行い、その後病変があった部位を中心に放射線療法を行うのが一般的です。
その理由は、全身に広がっているかもしれない病巣を根絶して治すためで、この治療で大部分の人が5年以上生存します。
V期、W期では化学療法を行います。最近では70%以上の症例で寛解(かんかい)(一時的に正常な状態になること)となり、その半数以上が10年間再発することなく生存できます。
では、非ホジキンリンパ腫の場合だと、ホジキンリンパ腫と同様に、I期、U期では化学療法を3〜4コース行い、その後病変があった部位を中心に放射線療法を行うのが一般的です。
I期、U期に対して放射線療法と化学療法を併用して行った場合、70%以上の症例で長期生存が得られます。
V期、W期では、強力な化学療法を行うことにより60〜80%の症例で寛解が得られ、2年以上寛解を継続した例では長期生存が期待されます。
というように、治療しきれない疾患でもないですが、放っておくと厄介な病気です。
症状も、痛みを伴わないリンパ節腫脹くらいのもんですから、発見しにくいと言えばしにくいです。
あとは、全身倦怠、発熱、体重減少と特定の症状とはよびにくいものですが、逆にこれらの症状を放置しない事が一番大事と言えるかもしれません。
どんな症状でも、まずは疑ってかかる。
これが早期発見の、必勝法といえるでしょう。
いかがでしたか?
今週は「あ」の疾患でした。
来週は「い」にいくからね。
それでは、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
2月4日のサンデーイルネスでございます。
2月に入りましたね〜。
昨日が節分ですから、今日は立春ってことで春でんがな。
もちろん、まだまだ寒いですが、ここからは少しずつ春が来よるわけです。
春と言えば、始まりの季節です。
入学、就職、引っ越しなど、環境が変われば気持ちも新たにリフレッシュしますよね。
と、同時にプレッシャーだったり、ストレスだったりと、環境の変化には様々な感情が付いて回ります。
ですから、春は色々気をつけないといけません。
ということで、今日はなんのイルネスにしようかと思い悩んだんですが…
春=始まりというキーワードから何かないかなと…
…思いつかん(笑)
ってことで、今日からあいうえお順に、なんか見繕ってイルネス辞典にしていきますよ。
始まりといえば「あ」ですからね(笑)
ということで、今週は「あ」のつく疾患…
「悪性リンパ腫」について解説していきたいと思います。
まず、悪性リンパ腫とはどんな病気かってことですが、全身に広がっているリンパ組織内の細胞が悪性化し、次第に全身の臓器を侵していく病気です。
ホジキンリンパ腫(ホジキンという人が最初に報告した)と、それ以外の非ホジキンリンパ腫に大別されますが、互いに似た経過をたどります。
それでは、悪性リンパ腫の原因は何かってことですが、化学物質・放射線などさまざまな因子が関連していると考えられています。
最近、病原体の関与が推測されており、一部の非ホジキンリンパ腫では、EBウイルス感染が関与していると考えられています。
また、胃のMALTリンパ腫では、ヘリコバクター・ピロリ菌が発症に関与しています。
このほか、ヒトヘルペスウイルス6型や8型、C型肝炎ウイルスなども発症に関与することが推定されています。
まぁ、色々な要因があるってことで、逆に言うと確実な原因は分からないって事もいえるでしょう。
人口10万人に対して1年間に男性約9人、女性約6人の割合で発生します。
非ホジキンリンパ腫の場合、50代から次第に増加します。これに対しホジキンリンパ腫では、20代と壮年層の2つのピークを認めます。
欧米人は日本人より発症頻度が高いことが知られていますが、原因はまだ明らかではありません。
日本人における頻度は最近とくに増加傾向にあり、その理由として国民年齢層の高齢化のほかに、診断技術の向上、ライフスタイルの欧米化などが指摘されています。
症状の現れ方としまして、リンパ節腫脹(はれ)から始まることが多いです。
痛みがないため、気がついた時にはかなり大きくなり、また複数部位のリンパ節が同時に腫大してくることもあります。
なお、日本人の場合、リンパ節腫脹以外で起こるリンパ腫(節外性リンパ腫)の形で発症するものが40%ほど存在します。
リンパ節以外の全身ほぼすべての臓器から発生する可能性がありますが、日本人では胃から起こる症例が多いといわれています。
節外性リンパ腫の場合も症状が乏しく、検診などで偶然見つかることがあるようですが、基本は発見されづらいです。
全身症状としては、発熱、全身の倦怠感、体重減少、寝汗などがあります。
とくにホジキンリンパ腫では38℃を超える発熱、全身のかゆみを訴えることがあります。
病期は一般的に次のように分類します。
T期:ひとつのリンパ節領域だけに病変が存在する時期
U期:横隔膜(おうかくまく)をはさんで上のみ、もしくは下のみで、2つ以上のリンパ節領域が腫大している時期
V期:横隔膜の上下に病変が存在する時期
W期:病変がリンパ組織以外の部位に広汎に及んでいる場合
では、治療の方法なんですが、ホジキンリンパ腫では、T期、U期の場合、化学療法を3〜4コース行い、その後病変があった部位を中心に放射線療法を行うのが一般的です。
その理由は、全身に広がっているかもしれない病巣を根絶して治すためで、この治療で大部分の人が5年以上生存します。
V期、W期では化学療法を行います。最近では70%以上の症例で寛解(かんかい)(一時的に正常な状態になること)となり、その半数以上が10年間再発することなく生存できます。
では、非ホジキンリンパ腫の場合だと、ホジキンリンパ腫と同様に、I期、U期では化学療法を3〜4コース行い、その後病変があった部位を中心に放射線療法を行うのが一般的です。
I期、U期に対して放射線療法と化学療法を併用して行った場合、70%以上の症例で長期生存が得られます。
V期、W期では、強力な化学療法を行うことにより60〜80%の症例で寛解が得られ、2年以上寛解を継続した例では長期生存が期待されます。
というように、治療しきれない疾患でもないですが、放っておくと厄介な病気です。
症状も、痛みを伴わないリンパ節腫脹くらいのもんですから、発見しにくいと言えばしにくいです。
あとは、全身倦怠、発熱、体重減少と特定の症状とはよびにくいものですが、逆にこれらの症状を放置しない事が一番大事と言えるかもしれません。
どんな症状でも、まずは疑ってかかる。
これが早期発見の、必勝法といえるでしょう。
いかがでしたか?
今週は「あ」の疾患でした。
来週は「い」にいくからね。
それでは、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院