2017年05月15日 [からだのこと]
追憶の彼方に忘却あり
お疲れ様です。院長です。
5月15日月曜日でございます。
5月も折り返しやなぁ…
これからは湿度が気になり、だんだんジメってきますよねぇ…
何でも沖縄、奄美地方は梅雨入りしただのなんだの…
てな鬱陶しい季節がやってきますが、まぁ毎年の事なんでねぇ…
おそらく去年のブログでも同じような事を書いてると思うんですが、なんら覚えてません(笑)
最近の記憶力の低下ときたら、なかなか自分自身で驚愕するレベルに達してきましたから、これはいよいよ考えもんです。
ていう感じで、今日のネタに突入していくわけですが、今日のネタはこの「記憶」について…
ひとつの出来事が起きるたび、脳は記憶のコピーを2つ作る…
これは、1つは現在のための、もう1つは長期的なスパンのためのものと考えられています。
理研-MIT神経回路遺伝学研究センターの研究から、個人の経験を集め保存する過程には、脳の2つの領域が関与していることが明らかとなりました。
すなわちエピソード記憶は海馬、長期記憶は大脳皮質に蓄えられるということのようです。
ま、海馬とか一般的ではないですが、イメージとしてはパソコンでデータを保存する時、必ずすぐ使えるようにデスクトップに一つと、ちゃんとそれ用のフォルダを作った場所に一つと、各データごとに必ずコピーを保存するって感じだと思って下さい。
で、閲覧しやすいデスクトップが「海馬」でフォルダが「大脳皮質」って感じで捉えて下さい。
これまでも記憶のメカニズムとして、海馬から徐々に大脳皮質へと転送され、最終的にそこで保管されるという説は存在していました。
しかし、このメカニズムも仮説の域の話で、キチンとしたものではなかったわけですね。
そして研究チームは、2012年にエングラム細胞(記憶を保管する細胞)を標識する方法と光遺伝学を応用し、エングラム細胞を操作する手法を考案。
今回の実験では、この手法を利用して、マウスの脳で脳細胞が刺激に反応して記憶が形成されるその過程を観察するっていうメカニズム解明への第一歩を踏み出しました。
そしてその結果、次のような記憶の形成過程が判明しました。
まずエングラム細胞が海馬で形成され、次いで扁桃体(恐怖記憶に関連)と大脳皮質の前頭前皮質に形成されます。
この段階において、大脳皮質のエングラム細胞(イメージ的に「奥」の方)はまだ未成熟な状態であり、記憶を思い出す作業に使われない事もわかりました。
つまりはまだ記憶として定着していない状態「サイレント」な状態となっているわけです。
そしてこの、サイレントなエングラム細胞は、海馬にあるエングラム細胞からの神経入力を受けて、2〜10日かけて「成熟」されるわけです。
と同時に、海馬のエングラム細胞は徐々にサイレント化するらしいんですね。
また扁桃体のエングラム細胞は、常にアクティブな状態であるということです。
何となくイメージできますかね?
パソコンでいう所の、とりあえず作業中のデータは常に扱いやすいデスクトップにおいておくんですが、出来上がる過程でフォルダ内に保管し、最終的に完成したらデスクトップの方のデータは削除するみたいな感じです。
この作業工程はほんとパソコン作業そのもの。
わたしなんかも、このブログを診療中に書いてますから、一気に書けない時はデスクトップにとりあえず置いときます。
これは、次に取り出しやすいからですよね。
で、完成すると改めて「ブログネタ」ってフォルダ内にしまうわけです。
そして、デスクトップに残ったデータは当然削除ですわ。削除。
したがって、記憶が形成されてからすぐの場合は、「海馬 > 大脳皮質 > 扁桃体」という経路が利用されるわけですが、2週間も経過(おそらくこの期間が記憶の定着期間なんでしょう。)した頃には海馬が関与しなくなり、「大脳皮質 > 扁桃体」という経路が使われるようになるわけです。
まさしく一時的な保管場所、「デスクトップ」状態ですな。
で、キッチリし上がったら本来の保管場所に移動させると…
この研究結果により、一時記憶と長期記憶の脳の使い方がかなり違う事が分かったわけです。
ま、我々は意識的に海馬だ、大脳皮質だと使い分けられるわけではないですが、何となくですが記憶されてる場所が分かれば思い出しやすい気がするのは気のせいか?(笑)
記憶に関してはまだまだ解明されてない事がたくさんあります。
特に記憶してからの思い出す作業についても、どこをどう探すのか、何故ド忘れするのかなど分かっていない事が盛りだくさん(笑)
これからの研究に期待が寄せられるわけですな。
ただ、パソコンを例に説明してましたけど、作業することが多かったり、日常使う事が多いファイルなんかをデスクトップにおいておく作業、これは誰しも行うと思うんですが、ここにデータが並びすぎて、デスクトップ上を探さなきゃいけないようでは意味ないですよねぇ…
パソコンも脳も同じく、一つ一つ整理して保管していきたいもんです。
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月15日月曜日でございます。
5月も折り返しやなぁ…
これからは湿度が気になり、だんだんジメってきますよねぇ…
何でも沖縄、奄美地方は梅雨入りしただのなんだの…
てな鬱陶しい季節がやってきますが、まぁ毎年の事なんでねぇ…
おそらく去年のブログでも同じような事を書いてると思うんですが、なんら覚えてません(笑)
最近の記憶力の低下ときたら、なかなか自分自身で驚愕するレベルに達してきましたから、これはいよいよ考えもんです。
ていう感じで、今日のネタに突入していくわけですが、今日のネタはこの「記憶」について…
ひとつの出来事が起きるたび、脳は記憶のコピーを2つ作る…
これは、1つは現在のための、もう1つは長期的なスパンのためのものと考えられています。
理研-MIT神経回路遺伝学研究センターの研究から、個人の経験を集め保存する過程には、脳の2つの領域が関与していることが明らかとなりました。
すなわちエピソード記憶は海馬、長期記憶は大脳皮質に蓄えられるということのようです。
ま、海馬とか一般的ではないですが、イメージとしてはパソコンでデータを保存する時、必ずすぐ使えるようにデスクトップに一つと、ちゃんとそれ用のフォルダを作った場所に一つと、各データごとに必ずコピーを保存するって感じだと思って下さい。
で、閲覧しやすいデスクトップが「海馬」でフォルダが「大脳皮質」って感じで捉えて下さい。
これまでも記憶のメカニズムとして、海馬から徐々に大脳皮質へと転送され、最終的にそこで保管されるという説は存在していました。
しかし、このメカニズムも仮説の域の話で、キチンとしたものではなかったわけですね。
そして研究チームは、2012年にエングラム細胞(記憶を保管する細胞)を標識する方法と光遺伝学を応用し、エングラム細胞を操作する手法を考案。
今回の実験では、この手法を利用して、マウスの脳で脳細胞が刺激に反応して記憶が形成されるその過程を観察するっていうメカニズム解明への第一歩を踏み出しました。
そしてその結果、次のような記憶の形成過程が判明しました。
まずエングラム細胞が海馬で形成され、次いで扁桃体(恐怖記憶に関連)と大脳皮質の前頭前皮質に形成されます。
この段階において、大脳皮質のエングラム細胞(イメージ的に「奥」の方)はまだ未成熟な状態であり、記憶を思い出す作業に使われない事もわかりました。
つまりはまだ記憶として定着していない状態「サイレント」な状態となっているわけです。
そしてこの、サイレントなエングラム細胞は、海馬にあるエングラム細胞からの神経入力を受けて、2〜10日かけて「成熟」されるわけです。
と同時に、海馬のエングラム細胞は徐々にサイレント化するらしいんですね。
また扁桃体のエングラム細胞は、常にアクティブな状態であるということです。
何となくイメージできますかね?
パソコンでいう所の、とりあえず作業中のデータは常に扱いやすいデスクトップにおいておくんですが、出来上がる過程でフォルダ内に保管し、最終的に完成したらデスクトップの方のデータは削除するみたいな感じです。
この作業工程はほんとパソコン作業そのもの。
わたしなんかも、このブログを診療中に書いてますから、一気に書けない時はデスクトップにとりあえず置いときます。
これは、次に取り出しやすいからですよね。
で、完成すると改めて「ブログネタ」ってフォルダ内にしまうわけです。
そして、デスクトップに残ったデータは当然削除ですわ。削除。
したがって、記憶が形成されてからすぐの場合は、「海馬 > 大脳皮質 > 扁桃体」という経路が利用されるわけですが、2週間も経過(おそらくこの期間が記憶の定着期間なんでしょう。)した頃には海馬が関与しなくなり、「大脳皮質 > 扁桃体」という経路が使われるようになるわけです。
まさしく一時的な保管場所、「デスクトップ」状態ですな。
で、キッチリし上がったら本来の保管場所に移動させると…
この研究結果により、一時記憶と長期記憶の脳の使い方がかなり違う事が分かったわけです。
ま、我々は意識的に海馬だ、大脳皮質だと使い分けられるわけではないですが、何となくですが記憶されてる場所が分かれば思い出しやすい気がするのは気のせいか?(笑)
記憶に関してはまだまだ解明されてない事がたくさんあります。
特に記憶してからの思い出す作業についても、どこをどう探すのか、何故ド忘れするのかなど分かっていない事が盛りだくさん(笑)
これからの研究に期待が寄せられるわけですな。
ただ、パソコンを例に説明してましたけど、作業することが多かったり、日常使う事が多いファイルなんかをデスクトップにおいておく作業、これは誰しも行うと思うんですが、ここにデータが並びすぎて、デスクトップ上を探さなきゃいけないようでは意味ないですよねぇ…
パソコンも脳も同じく、一つ一つ整理して保管していきたいもんです。
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院