2024年07月24日 [動物のこと]
メタンフェタミン依存症な魚
お疲れ様です。院長です。
7月24日の水曜日でございます。
7月もラスト1週間となりました。
8月はさらに暑くなるんだなぁ…。
では今日も元気にネタいきましょう。
このブログでも、前に似たような話をお伝えしたことがあるんですが、人間が使用する医薬品が自然界に流出し、様々な野生動物に劇的な変化が起きているそうなんです。
メタンフェタミン依存症になったブラウン トラウト、抗うつ剤で恋を忘れ、交尾をしなくなったムクドリなど、合法・違法を問わず現代の薬物が野生動物への脅威にありつつあるそうなんです。
最新の研究では、環境に流出した人間の医薬品などが、野生生物に想像以上に大きな影響を与えていると警鐘を鳴らしています。
その影響は甚大で、場合によっては生物の個体数が激減したり、局地的な絶滅に追い込まれるケースもあるということらしいんです。
またそうした薬物に汚染された生き物を、私たち人間が食べている可能性もあるわけなんですよね。
人間が使用している薬物が生き物に与える影響は、想像以上に大きなものなんだそうです。
下水に流れ込んでいることで知られる抗うつ剤が、メスの性的な魅力を奪い、オスを攻撃的にして、求愛のさえずりを減らすことがこれまでの研究で明らかになっています。
スズキ目ペルカ科に属する魚、ヨーロピアンパーチは、抗うつ剤のせいで捕食者への恐怖心を失ってしまうそうですし、避妊用ピルは、魚のオスをメスに変える性転換効果があり、そのせいで 魚の個体数が激減したり、地域的な絶滅につながった例すらあるんだとか…。
サケ科のブラウントラウト(和名 チャマス、茶 鱒)は、人間が下水に流した覚醒剤、メタンフェタミンにより、麻薬依存症になってしまうそうです。
さらに抗うつ剤「プロザック」の成分を吸収してしまった魚は、ゾンビのように没個性化してしまうこともわかっています。
スウェーデン農業科学大学のマイケル・バートラム助教は、「医薬品の有効成分は世界中の水路で検出されており、その中には私たちが食べる可能性のある生物も含まれています」と警鐘を鳴らしています。
この問題はここ数十年でますます明らかになっており、世界的な生物多様性の問題としてもっと注目されるべきであると話しています。
そうした薬品が環境に流出するルートはいくつかあります。
1つは、医薬品を作る過程で、処理が不十分なままに廃棄されるケースです。
もう1つは人間の体です。
誰かが薬を服用したとしても、そのすべてが体内で分解されるわけではなく、排泄物と一緒に排出されてしまいます。
そうして生態系に流出する薬物は、カフェイン・抗不安薬・抗うつ薬・抗精神薬などさまざまで、コカインやメタンフェタミンなどの違法薬物すらも環境を汚染しているという話しです。
バートラム助教は、インドで家畜に日常的に投与されていた抗炎症剤(ジクロフェナク)の影響で、1992〜2007年にかけてハゲワシ個体数が97%以上も減少した事例を指摘しています。
そのケースでは、ハゲワシが牛の死骸を食べ、亡くなったことで、かわりに犬がそれを漁るようになり狂犬病が急増するという思わぬ副作用もあったそうなんです。
また別の事例として、カフェインを摂取して精神的に不安定になったままのファットヘッドミノー(北アメリカ原産の淡水魚)や、抗生物質が微生物に与える影響なども知られています。
そうした薬物の作用は人間にはメリットのあるものかもしれませんが、それとまったく同じ作用が、野生生物にとって危険なものになるわけです。
最近の研究で、104か国の河川1052か所で61種類の医薬品を測定したところ、そのうちの4割以上の地点で、生態系にとって安全とは考えられない量の医薬品が1種類以上検出されたといいますから、これはもうかなり危険な状況と言えるでしょう。
気候変動、生息地の破壊、過剰消費など、今日の生物多様性にはただでさえ大きな負荷がかかっているわけですが、そこに薬物汚染まで加わるわけです。
もちろん医薬品が今後も不可欠なものであることは研究者も認めています。
ですがそれを扱う医療従事者たちは、医薬品が環境に与える潜在的な影響についてきちんと教育を受けるべきであると主張しています。
マイケル・バートラム助教ら研究グループは、この研究結果を『Nature Sustainability』誌(2024年6月5日付)に掲載し、製薬業界は環境への負荷が少ない分解されやすい薬品を開発し、工場からの汚染を防ぐために、廃水処理もきちんと行うべきであると訴えています。
なんか、人間が生きてるだけで問題が起こるな(笑)
とは言っても、人間だから薬も作れたわけですし、この問題も「人間」なら解決できるでしょう。
そう信じてます。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
7月24日の水曜日でございます。
7月もラスト1週間となりました。
8月はさらに暑くなるんだなぁ…。
では今日も元気にネタいきましょう。
このブログでも、前に似たような話をお伝えしたことがあるんですが、人間が使用する医薬品が自然界に流出し、様々な野生動物に劇的な変化が起きているそうなんです。
メタンフェタミン依存症になったブラウン トラウト、抗うつ剤で恋を忘れ、交尾をしなくなったムクドリなど、合法・違法を問わず現代の薬物が野生動物への脅威にありつつあるそうなんです。
最新の研究では、環境に流出した人間の医薬品などが、野生生物に想像以上に大きな影響を与えていると警鐘を鳴らしています。
その影響は甚大で、場合によっては生物の個体数が激減したり、局地的な絶滅に追い込まれるケースもあるということらしいんです。
またそうした薬物に汚染された生き物を、私たち人間が食べている可能性もあるわけなんですよね。
人間が使用している薬物が生き物に与える影響は、想像以上に大きなものなんだそうです。
下水に流れ込んでいることで知られる抗うつ剤が、メスの性的な魅力を奪い、オスを攻撃的にして、求愛のさえずりを減らすことがこれまでの研究で明らかになっています。
スズキ目ペルカ科に属する魚、ヨーロピアンパーチは、抗うつ剤のせいで捕食者への恐怖心を失ってしまうそうですし、避妊用ピルは、魚のオスをメスに変える性転換効果があり、そのせいで 魚の個体数が激減したり、地域的な絶滅につながった例すらあるんだとか…。
サケ科のブラウントラウト(和名 チャマス、茶 鱒)は、人間が下水に流した覚醒剤、メタンフェタミンにより、麻薬依存症になってしまうそうです。
さらに抗うつ剤「プロザック」の成分を吸収してしまった魚は、ゾンビのように没個性化してしまうこともわかっています。
スウェーデン農業科学大学のマイケル・バートラム助教は、「医薬品の有効成分は世界中の水路で検出されており、その中には私たちが食べる可能性のある生物も含まれています」と警鐘を鳴らしています。
この問題はここ数十年でますます明らかになっており、世界的な生物多様性の問題としてもっと注目されるべきであると話しています。
そうした薬品が環境に流出するルートはいくつかあります。
1つは、医薬品を作る過程で、処理が不十分なままに廃棄されるケースです。
もう1つは人間の体です。
誰かが薬を服用したとしても、そのすべてが体内で分解されるわけではなく、排泄物と一緒に排出されてしまいます。
そうして生態系に流出する薬物は、カフェイン・抗不安薬・抗うつ薬・抗精神薬などさまざまで、コカインやメタンフェタミンなどの違法薬物すらも環境を汚染しているという話しです。
バートラム助教は、インドで家畜に日常的に投与されていた抗炎症剤(ジクロフェナク)の影響で、1992〜2007年にかけてハゲワシ個体数が97%以上も減少した事例を指摘しています。
そのケースでは、ハゲワシが牛の死骸を食べ、亡くなったことで、かわりに犬がそれを漁るようになり狂犬病が急増するという思わぬ副作用もあったそうなんです。
また別の事例として、カフェインを摂取して精神的に不安定になったままのファットヘッドミノー(北アメリカ原産の淡水魚)や、抗生物質が微生物に与える影響なども知られています。
そうした薬物の作用は人間にはメリットのあるものかもしれませんが、それとまったく同じ作用が、野生生物にとって危険なものになるわけです。
最近の研究で、104か国の河川1052か所で61種類の医薬品を測定したところ、そのうちの4割以上の地点で、生態系にとって安全とは考えられない量の医薬品が1種類以上検出されたといいますから、これはもうかなり危険な状況と言えるでしょう。
気候変動、生息地の破壊、過剰消費など、今日の生物多様性にはただでさえ大きな負荷がかかっているわけですが、そこに薬物汚染まで加わるわけです。
もちろん医薬品が今後も不可欠なものであることは研究者も認めています。
ですがそれを扱う医療従事者たちは、医薬品が環境に与える潜在的な影響についてきちんと教育を受けるべきであると主張しています。
マイケル・バートラム助教ら研究グループは、この研究結果を『Nature Sustainability』誌(2024年6月5日付)に掲載し、製薬業界は環境への負荷が少ない分解されやすい薬品を開発し、工場からの汚染を防ぐために、廃水処理もきちんと行うべきであると訴えています。
なんか、人間が生きてるだけで問題が起こるな(笑)
とは言っても、人間だから薬も作れたわけですし、この問題も「人間」なら解決できるでしょう。
そう信じてます。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院