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2022年06月05日 [からだのこと]

(275)サンデーイルネス(仮)有機リン剤中毒について

お疲れ様です。院長です。

6月5日のサンデーイルネスでございます。

ついに6月、魔の月がやってきましたね。

ボチボチきますよ、例のヤツが…。

毎年の事ですが、毎年嫌がってます(笑)

やっぱ、濡れたくないってのと、やはり湿度が嫌なんですよね。

そしてなにより蒸し暑い。

これ、雨降っても、暑くなけりゃそこまで苦じゃないですよね。

ま、冬の雨はそれはそれで寒すぎて嫌ですが、梅雨時の蒸し暑い雨ってば、ホントに不快なだけですよ。

ここ数回、このイルネス辞典でも、梅雨に対するクレームばかり書いてる気がしますが、まぁ、これも毎年の風物詩だとでも思っていただいて我慢して下され。

梅雨が明けると、夏ですわ〜。

まぁ、梅雨に比べたら、気分もいいですが、夏は夏で殺人的に暑いもんねぇ。

地球温暖化のなせるわざですか、ほんとここ数年、死ぬかと思う位暑いです。

まぁ、夏は暑いもんだと言えばそれまでですが、加減っちゅうもんがあるやろがい(笑)

温暖化を進めてしまったのは人類ですし、これは乗り越えなきゃならない壁なんでしょうけど、壁も高すぎると乗り越える気力さえなくすもんね(笑)

ストップ!温暖化。

何から始めていいのか分かりませんもん。

我々に出来る事があるなら、指示してくれよって感じです。

そしてその指示にみんなが従えば、いつかは元に戻るかもよ。

知らんけど(笑)

てな、梅雨前、腹をくくって、今日も本題にうつっていきましょう。

では今日のイルネス辞典は、「有機リン剤中毒」について解説していきたいと思います。

まずは、どんな中毒かということですが、有機リン剤は、動物の神経機能を麻痺させる殺虫剤で、40種類以上あり、最も多用されている農薬です。

農村地帯では、除草剤と並んで中毒死の主な原因物質で、その剤型は乳剤、水和剤、粉剤、粒剤と多様です。

主に誤用、服毒で体内に入ります。有機リン剤は体内でアセチルコリンエステラーゼ(AChE)と結合し、その分解酵素としての作用を阻害します。

その結果、コリン作動性神経終末にアセチルコリンが過剰に蓄積するため、さまざまな中毒症状が発生します。

症状の現れ方としましては、縮瞳(しゅくどう)(瞳孔が小さくなる)、発汗、流涎(りゅうぜん)(よだれ)、筋れん縮といった特徴的な症状に加え、血清および血球のコリンエステラーゼ活性が著しく低下することから、臨床症状だけでも診断できる代表的な中毒です。

重症の場合では徐脈(じょみゃく)、呼吸障害、肺水腫(はいすいしゅ)、昏睡(こんすい)となり、死亡します。

大量服毒の場合、中毒症状は数分から数十分後までに現れ、急速に悪化しますが、治療によりいったん改善した症状が、数日〜2週間後に再燃して長引く遅発性(ちはつせい)中毒の存在が知られています。

では、治療の方法ですが、治療は、初期の徹底的な消化管洗浄に加え、解毒剤としてヨウ化プラリドキシム(PAM)が用いられます。

対症療法としては、硫酸アトロピンの投与と呼吸・循環管理が重要です。

有機リンはAChEと反応してAChEの活性を阻害しますが、これにPAMを反応させるとリン酸残基が取り除かれ、AChEは活性を復活します。

しかし、時間が経過するとリン酸残基の脱アルキル基化が起こり、PAMはもはやリン酸残基と反応しなくなります。

この現象をエイジング(aging)といい、速度は有機リン剤の種類によって異なります。

強毒性のパラチオンは48時間後でもほとんどエイジングが進まないのに対し、現在の有機リン剤の主流である弱毒性のフェニトロチオンやマラチオンは、24〜48時間でエイジングがほぼ完了します。

すなわち、PAMは強力な拮抗薬(きっこうやく)ですが、服毒から処置までの時間に制限があり、フェニトロチオン、マラチオンでは24時間以上経過するとほぼ無効となります。

一方、アトロピンは有機リンが代謝・排泄されるまでの対症療法的な拮抗薬です。

初期の徹底的な消化管洗浄、適切な解毒薬の投与、人工呼吸管理などのため、重症の場合は集中治療室に収容します。

なお、透析(とうせき)や血漿(けっしょう)交換が有効との報告がありますが、有機リン剤は組織への移行性が高く、とくに脂肪組織には血液の100倍以上の濃度で存在することから、いわゆる生物学的半減期も極めて長くなります。

そのため、これらの血液浄化療法が有効とは考えにくいといえます。

いかがでしたか。

では次回のイルネス辞典をお楽しみに〜。






京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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