2022年04月29日 [からだのこと]
最古の外科手術
お疲れ様です。院長です。
4月29日の金曜日でございます。
今日は昭和の日って事でお休みですが、世間じゃゴールデンウィークに突入ですかな。
当院はカレンダー通りなんで、明日は診療してますよ。
てことで、今日のネタですが、このブログでは、歴史ものを扱う機会が多いんですが、今日もそんな歴史ミステリーなお話しです。
しかも医療系。
なんと、5300年前の頭蓋骨に耳の手術の痕跡を発見したんだそうで、人類史上最古の外科手術の可能性があるってなお話しです。
まずは、5300年前と言えば日本では縄文時代中期にあたります。
まぁ、縄文土器がつくられた時代ですから、いわゆる石斧のようなナイフ的なものはあったでしょうけど、おそらくは人体の皮膚を切開するまではいかないシロモノじゃないでしょうかね。
そんな時代に、スペインの巨大遺跡から発掘された古代の頭蓋骨には耳の手術をした荒々しい痕跡が残っていたことが明らかとなったそうなんです。
この患者は、両耳とも耳の痛みや発熱を引き起こす急性中耳炎にかかっていたと思われ、人類史上最古の外科的処置の可能性が高いということです。
中耳炎は治療をしないと、鼓膜の奥に液体がたまって、頭蓋にしこりができたり、難聴になったり、脳の外膜に生命にかかわる炎症を引き起こしたりする可能性があります。
現在ではごく普通の治療ですが、19世紀半ばの耳の手術は、人命を助けるために懸命に行われる大変なものだったでしょう。
古代の文献によると、初めての外科的処置は1世紀頃にさかのぼることができると言われていますが、確かな証拠はほとんどないのが実情です。
この頭蓋骨の発見は、数千年も前に外科手術が行われていたことを示す証拠となるかもしれないってことで、専門家たちは色めきだってるわけですね。
この頭蓋骨が見つかったのは、紀元前4000年に使われていたエル・ペンドニスのドルメンと呼ばれる埋葬地です。
ここの巨石遺跡を管理していた古代の人々は、「個性をなくす」という儀式的な試みとして、多くの遺体の頭、四肢、骨盤を意図的に切断したと思われます。
その仕事ぶりは優れていたといっていいそうで、発見されているのは頭蓋骨だけなので、持ち主個人についてはなにも語ってくれません。
頭蓋骨の主は女性ということはわかっているそうですが、歯も手足もないので、彼女が何歳まで生きたのかもわかりません。
歯がないこと、頭蓋骨がくっついていることから、35歳から50歳の間の、この時代としては高齢の域に入る女性だったのではないかと考えられています。
さらに、女性はかなり乱暴な初期の耳の手術を受けていたらしい痕跡があったそうなんです。
彼女の耳の感染症はかなりひどかったに違いなく、麻酔などない先史時代の耳の手術は、耐え難い痛みを伴ったことが想像できます。
耳の後ろの頭蓋骨に穴をあけるためには、女性を抑えつけて拘束するか、現実を意識させないような薬物を投与する必要があったと考えられます。
しかしながら、手術の効果はあったようで、女性の両耳のそばの骨には劣化が見られ、どこかの時点で感染したことは確かですが、死んだときには感染症の痕跡は見られなかったそうなんです。
実際、治癒の過程でよく見られるように、きれいな骨が再生していたそうなんです。
両耳とも手術が必要だったはずですが、左耳サイドだけにナイフでV字に切り込みを入れた跡が残っていたんだとか…。
右耳に切り込みがないのは、女性が死んだとき傷はすでに治っていたことを示しています。
つまり、女性は生涯に二度、耳の手術で激痛を味わったということになるそうです。
いや、かなり痛かったでしょうねぇ…。
まぁ、想像するに、拘束してって手術だったら精神に異常をきたす可能性もありますし、なんらかの薬物が用いられたんじゃないでしょうかねぇ。
あくまで、わたくし院長の想像ですが…。
両耳の骨の再生の違いに基づいてみると、まず最初に手術が行われたのは右耳だと思われるそうです。
先史時代のこの女性は、おぞましい手術が必要なほど耳の状態が深刻だったようですが、それを乗り越えて生きながらえたようです。
その後、左耳の手術も行われましたが、右耳の手術が終わってすぐ連続して行われたのか、数ヶ月たってからか、数年たってからかはわからないそうです。
ですがこれは、両側頭部に外科手術が行われたことを示す最古の証拠で、人類史上初の乳様突起切除手術である可能性が高いそうなんです。
まぁ、手術じゃなく、拷問だったかも…
とかも思わなくはないですが、この女性より、執刀したのは誰だったんだろうってそっちが気になりますけどね。
手術の中身云々の前に、医学的知識が相当あったわけでしょうし、その辺も解明して欲しいトコですな。
やはり歴史は奥深いです。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
4月29日の金曜日でございます。
今日は昭和の日って事でお休みですが、世間じゃゴールデンウィークに突入ですかな。
当院はカレンダー通りなんで、明日は診療してますよ。
てことで、今日のネタですが、このブログでは、歴史ものを扱う機会が多いんですが、今日もそんな歴史ミステリーなお話しです。
しかも医療系。
なんと、5300年前の頭蓋骨に耳の手術の痕跡を発見したんだそうで、人類史上最古の外科手術の可能性があるってなお話しです。
まずは、5300年前と言えば日本では縄文時代中期にあたります。
まぁ、縄文土器がつくられた時代ですから、いわゆる石斧のようなナイフ的なものはあったでしょうけど、おそらくは人体の皮膚を切開するまではいかないシロモノじゃないでしょうかね。
そんな時代に、スペインの巨大遺跡から発掘された古代の頭蓋骨には耳の手術をした荒々しい痕跡が残っていたことが明らかとなったそうなんです。
この患者は、両耳とも耳の痛みや発熱を引き起こす急性中耳炎にかかっていたと思われ、人類史上最古の外科的処置の可能性が高いということです。
中耳炎は治療をしないと、鼓膜の奥に液体がたまって、頭蓋にしこりができたり、難聴になったり、脳の外膜に生命にかかわる炎症を引き起こしたりする可能性があります。
現在ではごく普通の治療ですが、19世紀半ばの耳の手術は、人命を助けるために懸命に行われる大変なものだったでしょう。
古代の文献によると、初めての外科的処置は1世紀頃にさかのぼることができると言われていますが、確かな証拠はほとんどないのが実情です。
この頭蓋骨の発見は、数千年も前に外科手術が行われていたことを示す証拠となるかもしれないってことで、専門家たちは色めきだってるわけですね。
この頭蓋骨が見つかったのは、紀元前4000年に使われていたエル・ペンドニスのドルメンと呼ばれる埋葬地です。
ここの巨石遺跡を管理していた古代の人々は、「個性をなくす」という儀式的な試みとして、多くの遺体の頭、四肢、骨盤を意図的に切断したと思われます。
その仕事ぶりは優れていたといっていいそうで、発見されているのは頭蓋骨だけなので、持ち主個人についてはなにも語ってくれません。
頭蓋骨の主は女性ということはわかっているそうですが、歯も手足もないので、彼女が何歳まで生きたのかもわかりません。
歯がないこと、頭蓋骨がくっついていることから、35歳から50歳の間の、この時代としては高齢の域に入る女性だったのではないかと考えられています。
さらに、女性はかなり乱暴な初期の耳の手術を受けていたらしい痕跡があったそうなんです。
彼女の耳の感染症はかなりひどかったに違いなく、麻酔などない先史時代の耳の手術は、耐え難い痛みを伴ったことが想像できます。
耳の後ろの頭蓋骨に穴をあけるためには、女性を抑えつけて拘束するか、現実を意識させないような薬物を投与する必要があったと考えられます。
しかしながら、手術の効果はあったようで、女性の両耳のそばの骨には劣化が見られ、どこかの時点で感染したことは確かですが、死んだときには感染症の痕跡は見られなかったそうなんです。
実際、治癒の過程でよく見られるように、きれいな骨が再生していたそうなんです。
両耳とも手術が必要だったはずですが、左耳サイドだけにナイフでV字に切り込みを入れた跡が残っていたんだとか…。
右耳に切り込みがないのは、女性が死んだとき傷はすでに治っていたことを示しています。
つまり、女性は生涯に二度、耳の手術で激痛を味わったということになるそうです。
いや、かなり痛かったでしょうねぇ…。
まぁ、想像するに、拘束してって手術だったら精神に異常をきたす可能性もありますし、なんらかの薬物が用いられたんじゃないでしょうかねぇ。
あくまで、わたくし院長の想像ですが…。
両耳の骨の再生の違いに基づいてみると、まず最初に手術が行われたのは右耳だと思われるそうです。
先史時代のこの女性は、おぞましい手術が必要なほど耳の状態が深刻だったようですが、それを乗り越えて生きながらえたようです。
その後、左耳の手術も行われましたが、右耳の手術が終わってすぐ連続して行われたのか、数ヶ月たってからか、数年たってからかはわからないそうです。
ですがこれは、両側頭部に外科手術が行われたことを示す最古の証拠で、人類史上初の乳様突起切除手術である可能性が高いそうなんです。
まぁ、手術じゃなく、拷問だったかも…
とかも思わなくはないですが、この女性より、執刀したのは誰だったんだろうってそっちが気になりますけどね。
手術の中身云々の前に、医学的知識が相当あったわけでしょうし、その辺も解明して欲しいトコですな。
やはり歴史は奥深いです。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院