2021年11月03日 [色々なこと]
火星で火葬
お疲れ様です。院長です。
11月3日の水曜日でございます。
今日は文化の日ってことでお休みなんですが、元々当院は水曜日が休診ですから、一日損したような得したような…。
まぁ、こういう時もあるでしょう。
一日得したと思って前向きにいきましょう。
ってことで、今日もネタにいきますが、今日は久々な宇宙ネタでございます。
そう遠くない未来、人類が火星に本格的に移住するようになれば、当然そこで一生を終える者も出てくることでしょう。
地球とは環境がまるで異なる火星では、遺体が腐ることはないそうなんです。
では腐らない遺体を火星上でどう処理するんでしょう?
火星への移住が始まる前に、そこまできちんと考えておかなければならないのかもしれません。
火星で死んだ人間の遺体処理について…
どうでも良いようですが、ちょっと考えてみましょう。
火星で人が死ぬ等、現段階では非日常な出来事の前に、現段階、地球上で人が死んだの場合、どうなるでしょう?
地球で死んだ人の遺体を放っておくと、次のようなプロセスを経て、徐々に腐って分解されていきます。
まず遺体が冷たくなり(死冷)、重力によって血液がたまり始めます(死斑)。
また筋肉が硬直して、かたくなっていきます(死後硬直)。
すると体の中にある酵素の働きで細胞が分解され(自己融解)、さらに食べ物の消化を助ける細菌によって段々と腐っていきます(腐敗)。
遺体が変色したり、膨らんだりするのは、自己融解と腐敗の作用によるものです。
やがては昆虫や鳥といった死体を食べる動物や菌類もくわわって、遺体の後始末が完了するわけです。
ちなみに、こうしたプロセスは必ずしも厳密に分かれているわけではなく、それぞれが同時に起きることもありますし、季節や場所によっても多少の違いは出てきますね。
都会の一室で死体になった場合と、山で死体になった場合では、腐敗の速度も全然違います。
地球上でのこうしたプロセスには、じつは「温度」が大きな役割をはたしています。
代謝によって遺体が分解されるには適切な温度が必要ですし、昆虫などが活動するにも温度が必要です。
また寒い環境で水分が「昇華」(固体が液体にならないで、直接気体になること。)しないためにも、適切な温度でなければなりません。
昇華すると、氷が液体になることなく蒸発してしまいます。
すると遺体は分解されず乾燥し、つまりミイラ化してしまうわけですな。
では、火星だとどうなるんでしょう?
火星ではその温度が不適切なんですね。
季節や場所によっても多少は異なりますが、火星の平均気温はおよそマイナス63度。
その地表に液体の水もありません。
ですから遺体は凍って、やがて乾燥してしまうわけです。
もう1つ重要なのが、人体に潜む細菌のほとんどが「好気性」で、活動するために酸素を必要とすることです。
そのため火星では酸素を必要としない「嫌気性」の細菌しか活動できず(それも遺体が凍るまで)、遺体はほとんど腐らないわけですな。
死冷、死斑、死後硬直までは、通常通り起こります。
ですが腐敗はほとんど進まず、やがてマイナス63度という氷点下で、遺体は凍りつくわけです。
すると水分が昇華して乾燥し、最後には完璧なまでのミイラが残されるってことになります。
となると問題になるのは、火星で死んでしまった人を処理する方法です。
遺体を地球へ送り返すのでは、あまりにもコストがかかりすぎますしね。
かといってミイラを土に埋めたところで、いつまでもそこに残ってしまいます。
土地の再利用ができないので、墓地の設置は、将来を見通した上で、かなり計画的に行わねばならなくなります。
そこで、我々日本人のように、土葬文化がなく、火葬を常に行っている民族は、火葬を思い浮かべるでしょうけど、この火葬もダメなんです。
気温が低すぎて、遺体を燃やすには500度以上の温度を数時間維持しなければならないんだそうです。
火星のような資源が限られた状況では、遺体処理のためだけにそのような膨大なエネルギーを使うわけにはいかないでしょう。
また火葬には、貴重な「バイオマス」(生物から得られる再利用可能な資源)が失われてしまうというデメリットもあります。
地球での腐敗プロセスは、人体のバイオマスを環境に還すという究極のリサイクルとも言えます。
資源に乏しい火星だからこそ、バイオマスを利用するべきです。
ではどうすればいいのでしょう?
この問題は、あくまで仮説ですが、専門家のアイデアとして、温度や湿度がきちんと管理された部屋に安置するんだそうです。
更に地球から火星へと、昆虫や菌類たちも移住させ、その助けを借りて分解し、最終的には肥料や土にして再利用すると…。
要は、「死体処理設備室」を作って、そこで肥料レベルまで分解して、それを再利用するってことですな。
まぁ、これは火葬場を作るのと同じようなものですし、作ること自体は問題ないでしょうけど…。
大多数の人類が火星に渡ったとするならば、この「死体処理」の速度ももんだいになってきますよね。
今、日本中で一日当たり、3700人程、亡くなる方がいます。
てことは、日本人だけでこれだけのご遺体を「処理」しないといけないわけで、のんびり微生物に分解させてる場合じゃないでしょうね。
まぁ、火星に人類が到達もしていない状況ですから、火星に移住など、まだ先と言うより、遠い未来の話ですから、考えても仕方ない事ですが、こんな問題もあるんだなぁと…。
ま、話のネタに持っておいて下さい。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
11月3日の水曜日でございます。
今日は文化の日ってことでお休みなんですが、元々当院は水曜日が休診ですから、一日損したような得したような…。
まぁ、こういう時もあるでしょう。
一日得したと思って前向きにいきましょう。
ってことで、今日もネタにいきますが、今日は久々な宇宙ネタでございます。
そう遠くない未来、人類が火星に本格的に移住するようになれば、当然そこで一生を終える者も出てくることでしょう。
地球とは環境がまるで異なる火星では、遺体が腐ることはないそうなんです。
では腐らない遺体を火星上でどう処理するんでしょう?
火星への移住が始まる前に、そこまできちんと考えておかなければならないのかもしれません。
火星で死んだ人間の遺体処理について…
どうでも良いようですが、ちょっと考えてみましょう。
火星で人が死ぬ等、現段階では非日常な出来事の前に、現段階、地球上で人が死んだの場合、どうなるでしょう?
地球で死んだ人の遺体を放っておくと、次のようなプロセスを経て、徐々に腐って分解されていきます。
まず遺体が冷たくなり(死冷)、重力によって血液がたまり始めます(死斑)。
また筋肉が硬直して、かたくなっていきます(死後硬直)。
すると体の中にある酵素の働きで細胞が分解され(自己融解)、さらに食べ物の消化を助ける細菌によって段々と腐っていきます(腐敗)。
遺体が変色したり、膨らんだりするのは、自己融解と腐敗の作用によるものです。
やがては昆虫や鳥といった死体を食べる動物や菌類もくわわって、遺体の後始末が完了するわけです。
ちなみに、こうしたプロセスは必ずしも厳密に分かれているわけではなく、それぞれが同時に起きることもありますし、季節や場所によっても多少の違いは出てきますね。
都会の一室で死体になった場合と、山で死体になった場合では、腐敗の速度も全然違います。
地球上でのこうしたプロセスには、じつは「温度」が大きな役割をはたしています。
代謝によって遺体が分解されるには適切な温度が必要ですし、昆虫などが活動するにも温度が必要です。
また寒い環境で水分が「昇華」(固体が液体にならないで、直接気体になること。)しないためにも、適切な温度でなければなりません。
昇華すると、氷が液体になることなく蒸発してしまいます。
すると遺体は分解されず乾燥し、つまりミイラ化してしまうわけですな。
では、火星だとどうなるんでしょう?
火星ではその温度が不適切なんですね。
季節や場所によっても多少は異なりますが、火星の平均気温はおよそマイナス63度。
その地表に液体の水もありません。
ですから遺体は凍って、やがて乾燥してしまうわけです。
もう1つ重要なのが、人体に潜む細菌のほとんどが「好気性」で、活動するために酸素を必要とすることです。
そのため火星では酸素を必要としない「嫌気性」の細菌しか活動できず(それも遺体が凍るまで)、遺体はほとんど腐らないわけですな。
死冷、死斑、死後硬直までは、通常通り起こります。
ですが腐敗はほとんど進まず、やがてマイナス63度という氷点下で、遺体は凍りつくわけです。
すると水分が昇華して乾燥し、最後には完璧なまでのミイラが残されるってことになります。
となると問題になるのは、火星で死んでしまった人を処理する方法です。
遺体を地球へ送り返すのでは、あまりにもコストがかかりすぎますしね。
かといってミイラを土に埋めたところで、いつまでもそこに残ってしまいます。
土地の再利用ができないので、墓地の設置は、将来を見通した上で、かなり計画的に行わねばならなくなります。
そこで、我々日本人のように、土葬文化がなく、火葬を常に行っている民族は、火葬を思い浮かべるでしょうけど、この火葬もダメなんです。
気温が低すぎて、遺体を燃やすには500度以上の温度を数時間維持しなければならないんだそうです。
火星のような資源が限られた状況では、遺体処理のためだけにそのような膨大なエネルギーを使うわけにはいかないでしょう。
また火葬には、貴重な「バイオマス」(生物から得られる再利用可能な資源)が失われてしまうというデメリットもあります。
地球での腐敗プロセスは、人体のバイオマスを環境に還すという究極のリサイクルとも言えます。
資源に乏しい火星だからこそ、バイオマスを利用するべきです。
ではどうすればいいのでしょう?
この問題は、あくまで仮説ですが、専門家のアイデアとして、温度や湿度がきちんと管理された部屋に安置するんだそうです。
更に地球から火星へと、昆虫や菌類たちも移住させ、その助けを借りて分解し、最終的には肥料や土にして再利用すると…。
要は、「死体処理設備室」を作って、そこで肥料レベルまで分解して、それを再利用するってことですな。
まぁ、これは火葬場を作るのと同じようなものですし、作ること自体は問題ないでしょうけど…。
大多数の人類が火星に渡ったとするならば、この「死体処理」の速度ももんだいになってきますよね。
今、日本中で一日当たり、3700人程、亡くなる方がいます。
てことは、日本人だけでこれだけのご遺体を「処理」しないといけないわけで、のんびり微生物に分解させてる場合じゃないでしょうね。
まぁ、火星に人類が到達もしていない状況ですから、火星に移住など、まだ先と言うより、遠い未来の話ですから、考えても仕方ない事ですが、こんな問題もあるんだなぁと…。
ま、話のネタに持っておいて下さい。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院