2021年06月16日 [からだのこと]
六ツメ
お疲れ様です。院長です。
6月16日の水曜日でございます。
6月も折り返しを過ぎ、後半戦に突入です。
とは言っても、後一月は、ただの梅雨でしょうけどねぇ。
もう梅雨も飽きてきましたし、早いとこ夏が来てくれてもいいですけどね。
て事で今日もネタに突入ですが、人間を含む動物の指の基本形は5本です。
馬やカエルなど、もっと少ない動物もいますが、それは指が退化したからで、もともとは5本あったとされています。
パンダは指が7本あると言われますが、それは手首の骨が大きくなったもので、本物の指ではないそうです。
基本的にはやはり5本のようです。
この指の話、本当かどうか定かではありませんが、豊臣秀吉には指が6本あったってな話しを聞いたことがあるんですがね。
何でも右手の「母指」(おやゆび)が2本あり、織田信長からは「六ツメ」と呼ばれてたとか…。
まぁ、たまにはいるんでしょうな。
こう言う人も…。
もし、現代に生まれて来たらおそらく早いうちに切除されることでしょう。
って話は脱線しましたが、今日は歴史の話ではなく、近代科学の推移をこらしたお話しでやんすよ。
まず、人間の指は5本という大前提に対し、もう1本親指を生やしてみたらどうなるだろうか? と考えてたりする科学者がいたりするわけです。
身体拡張技術が脳に与える影響なんかを研究している英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの神経科学者たちがそうなんですね。
身体拡張技術ってのは、今成長している分野らしくて、身体能力を押し広げることを目的としているそうです。
ですが、人間の脳がそれに対してどのように適応できるのか明確な理解が欠けているそうで、今後の課題なんだとか…。
そこで最新研究で、20名の被験者に5日間、ロボット製の親指(サードサム)を使い込んでもらい、それによる脳の変化をMRIで観察したそうです。
被験者には毎日サードダムを持ち帰って日常生活の中でも使用するよう伝えました。
彼らは1日平均、2〜6時間ほど六本指で生活したそうです。
一方で、対照実験として10人の被験者にはまったく動かないサードサムを着用して過ごしてもらいました。
すると「感覚運動皮質」の活動に変化が生じることが明らかになったそうなんです。
研究者らが驚いたことに、最大の変化は手のイメージを担う領域で起きていたんだそうです。
それがそれほどまでに彼らを驚かせた理由は、手のイメージはそう簡単には変わらないものだからです。
たとえばハンマーを握っていたとしても、脳は相変わらず手を5本指のものとして認識しています。
もっと極端な事例としては、腕の切断が挙げられます。
なんと腕が失われてしまっても、脳はやはりそれまでと変わらない手のイメージを持ち続けるそうなんです。
ヒドイ時はそのないはずの腕から痛みを感じたりすることもあるんだとか…
これは幻肢痛といい、切断後数年経過していても起る場合があるそうです。
手のイメージはそれだけ安定しているわけなんです。
それなのにサードサムの場合、たった5日間練習しただけで脳で認識されるイメージが変わってしまったそうなんです。
被験者はロボットの親指が自分の体の一部のように感じられたと言い、すぐに第六の指に馴染み、うまく使いこなすようになったんだとか…。
どうも体の機能が増強されても、人間の脳は直ぐにそれに適応してしまうようなんですね。
なお実験終了から1週間後に再度MRIで検査してみると、問題の領域の活動は元に戻ってしまっていたということです。
その原因は実験期間が短かったからだと考えられていますが、この点についてはさらに詳しく調査する必要があるとのことです。
というのも、これから身体拡張技術が普及していった場合、それに対する脳の適応次第では利用者の安全に関わってくるからですね。
たとえば工場の労働者が長時間拡張アームを着用していたとして、仕事が終わってアームを外したその人は、自然な体の動きにすぐに慣れて、帰り道を安全に運転することはできるのでしょうか?
などなど…。
拡張アイテムに体が慣れてしまうと、それを外した時も、拡張アイテムがあると脳が認識してしまい、元の体の動かし方がわからなくなってしまうとしたらやっかいですからね〜。
便利な技術はメリットもあるがリスクも当然あります。
人間の脳はまだ、自分の能力を拡張した時の準備ができていないようですから、これからはその辺を研究していかれる事でしょう。
ですが、かつてはSF世界のものだった身体拡張技術が当たり前になる時代はすぐそこまで迫っていると言えるでしょう。
まずはそれに脳を適応させる必要性がありそうですね。
てより、これ以上、便利を追い求める必要もない気はしますが、これらも楽しみな技術ですね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
6月16日の水曜日でございます。
6月も折り返しを過ぎ、後半戦に突入です。
とは言っても、後一月は、ただの梅雨でしょうけどねぇ。
もう梅雨も飽きてきましたし、早いとこ夏が来てくれてもいいですけどね。
て事で今日もネタに突入ですが、人間を含む動物の指の基本形は5本です。
馬やカエルなど、もっと少ない動物もいますが、それは指が退化したからで、もともとは5本あったとされています。
パンダは指が7本あると言われますが、それは手首の骨が大きくなったもので、本物の指ではないそうです。
基本的にはやはり5本のようです。
この指の話、本当かどうか定かではありませんが、豊臣秀吉には指が6本あったってな話しを聞いたことがあるんですがね。
何でも右手の「母指」(おやゆび)が2本あり、織田信長からは「六ツメ」と呼ばれてたとか…。
まぁ、たまにはいるんでしょうな。
こう言う人も…。
もし、現代に生まれて来たらおそらく早いうちに切除されることでしょう。
って話は脱線しましたが、今日は歴史の話ではなく、近代科学の推移をこらしたお話しでやんすよ。
まず、人間の指は5本という大前提に対し、もう1本親指を生やしてみたらどうなるだろうか? と考えてたりする科学者がいたりするわけです。
身体拡張技術が脳に与える影響なんかを研究している英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの神経科学者たちがそうなんですね。
身体拡張技術ってのは、今成長している分野らしくて、身体能力を押し広げることを目的としているそうです。
ですが、人間の脳がそれに対してどのように適応できるのか明確な理解が欠けているそうで、今後の課題なんだとか…。
そこで最新研究で、20名の被験者に5日間、ロボット製の親指(サードサム)を使い込んでもらい、それによる脳の変化をMRIで観察したそうです。
被験者には毎日サードダムを持ち帰って日常生活の中でも使用するよう伝えました。
彼らは1日平均、2〜6時間ほど六本指で生活したそうです。
一方で、対照実験として10人の被験者にはまったく動かないサードサムを着用して過ごしてもらいました。
すると「感覚運動皮質」の活動に変化が生じることが明らかになったそうなんです。
研究者らが驚いたことに、最大の変化は手のイメージを担う領域で起きていたんだそうです。
それがそれほどまでに彼らを驚かせた理由は、手のイメージはそう簡単には変わらないものだからです。
たとえばハンマーを握っていたとしても、脳は相変わらず手を5本指のものとして認識しています。
もっと極端な事例としては、腕の切断が挙げられます。
なんと腕が失われてしまっても、脳はやはりそれまでと変わらない手のイメージを持ち続けるそうなんです。
ヒドイ時はそのないはずの腕から痛みを感じたりすることもあるんだとか…
これは幻肢痛といい、切断後数年経過していても起る場合があるそうです。
手のイメージはそれだけ安定しているわけなんです。
それなのにサードサムの場合、たった5日間練習しただけで脳で認識されるイメージが変わってしまったそうなんです。
被験者はロボットの親指が自分の体の一部のように感じられたと言い、すぐに第六の指に馴染み、うまく使いこなすようになったんだとか…。
どうも体の機能が増強されても、人間の脳は直ぐにそれに適応してしまうようなんですね。
なお実験終了から1週間後に再度MRIで検査してみると、問題の領域の活動は元に戻ってしまっていたということです。
その原因は実験期間が短かったからだと考えられていますが、この点についてはさらに詳しく調査する必要があるとのことです。
というのも、これから身体拡張技術が普及していった場合、それに対する脳の適応次第では利用者の安全に関わってくるからですね。
たとえば工場の労働者が長時間拡張アームを着用していたとして、仕事が終わってアームを外したその人は、自然な体の動きにすぐに慣れて、帰り道を安全に運転することはできるのでしょうか?
などなど…。
拡張アイテムに体が慣れてしまうと、それを外した時も、拡張アイテムがあると脳が認識してしまい、元の体の動かし方がわからなくなってしまうとしたらやっかいですからね〜。
便利な技術はメリットもあるがリスクも当然あります。
人間の脳はまだ、自分の能力を拡張した時の準備ができていないようですから、これからはその辺を研究していかれる事でしょう。
ですが、かつてはSF世界のものだった身体拡張技術が当たり前になる時代はすぐそこまで迫っていると言えるでしょう。
まずはそれに脳を適応させる必要性がありそうですね。
てより、これ以上、便利を追い求める必要もない気はしますが、これらも楽しみな技術ですね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院