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2021年03月10日 [からだのこと]

昏睡超音波

お疲れ様です。院長です。

3月10日の水曜日でございます。

3月も1/3が終了ってことで、ボチボチ春めいてくる頃ですかね。

もちろん、まだまだ寒い日が多いんですが、晴れた日の日中とか、それなりに暖かい日も出てきますよね。

早いとこ暖かくなってくれたらいいんですが、これからしばらく、暖かかったり寒かったりと寒暖差が出てそれもなかなか辛いもんです。

寒暖差にやられるってんですか、服装も注意しなくちゃいけませんし、意外と風邪とかひきやすい時期でもあるんですよね。

そして暖かくなると眠くもなりますわねぇ。

春眠なんとかとか言いますしね(笑)

って感じで、昨日も「睡眠」に関するお話しでしたが、今日はそれよりさらに深い状態のお話しー。

昏睡状態にある患者の意識を超音波で復活させる技術に再現性を確認したそうです。

新たに2人の患者が意識を取り戻したんだとか…。

事の始まりは、今から5年前、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校のグループが、超音波を使うことで昏睡状態に陥っている患者の脳を復活させることに成功しました。

当時、この成果は再現性のあるものなのか、それともたまたま成功してしまっただけなのか判然としませんでした。

しかし、今回同じ手法によって、さらに2名の患者を復活させることに成功したそうなんです。

2016年、マーティン・モンティ教授らのグループは、コーヒーカップのお皿くらいの装置で弱い超音波を発生させ、昏睡状態にある患者(当時25歳)の「視床」を刺激しました。

これによって意識を回復させることに成功したと…。

この治療を受けた患者は、状態が劇的に改善し、完全に意識が戻り、質問を理解し、うなずいて返事もできるようになったそうなんです。

しかし患者には、治療前からかすかだが意識があるらしき兆候がありました。

そのため、たまたま治療のタイミングがあっていただけで、超音波による刺激がなくても自然に回復した可能性も否定できなかったわけです。

ですが今回、同じ方法でさらに2名の患者の意識を回復させることに成功したとのことです。

1人は56歳の男性で、脳卒中で倒れてから14か月間、ほぼ意識がない状態にありました。

超音波治療をほどこすと、指示された通りにボールを握ったり、名前を呼ばれた家族の写真へ視線を向けたりできるようになったそうです。

さらに2度目の施術を受けてからは、ボトルを口元まで持ち上げる、ペンと紙を使う、言葉で会話を交わすといったことまでできるようになったとのことです。

もう1人は50歳の女性で、2年半前に心停止に襲われてから、上記の男性よりもさらに意識の低い状態にありました。

それでも1度目の治療を受けると、クシや鉛筆といった物体を認識できるようになったそうです。

どちらの事例でも、患者の頭の横に超音波装置をあて、10分にわたって30秒の刺激を10回繰り返すというセッションを、隔週で2回行ないました。

研究グループによれば、この超音波治療は、よく使われるドップラー式の超音波検査よりも弱く、副作用のない安全な方法だということです。

なおもう1人、超音波治療を受けた患者がいたそうなんですが、こちらでは効果がなかったとのことです。

この患者は58歳の男性で、5年半前に交通事故にあって以来、ずっと昏睡状態にあったそうです。

それでも患者2名の意識回復に成功したことで一定の効果はあるのではないかと考えられます。

今後もさらに実験は続けられる予定ですから、これもいつかは実用化されるんではないでしょうかね。

これ、今回の3名は、14ヶ月意識がなかった人、次いで2年半前に心停止して意識がなかった人、最後は5年半前から昏睡状態だった人の3名に治療が施され、5年半の人だけ意識が戻らなかったってことですよね。

一つの考えとしては、この昏睡状態の長さにも関係性がある気はしますよね。

さすがに5年半は長いよね〜。

まぁ、2年半もかなり長いとは思うんですが、逆にこの時間位までは可能性があるとも考えられますしね。

実際、こうやって被験者を比べる作業では気付きませんが、家族の方なんてもう半ば諦めていたでしょうし、その喜びはすごいものでしょう。

2年半も意識のなかった家族が突然、意識を取り戻し、コミュニケーションがとれるほど回復するなんて、本当に信じられません。

この研究は、是非継続させ、確実に効果が出るよう治療法を確立させていただきたいものですね。

期待しましょう。

ではまた〜。


030310


京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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