2020年02月27日 [からだのこと]
マクロファージ会議
お疲れ様です。院長です。
2月27日の木曜日でございます。
2月も後2日となりましたねぇ〜。
さすがにまだまだ寒いですが、もうすぐ春って時期にはきてますね。
これから季節の変わり目になると、何となく体調がすぐれないよ〜って日が出てきたりします。
これはまぁ、色々理由があるんですが、自律神経の変調が一つの原因と考えられています。
自律神経とは、交感神経と副交感神経のことで、やる気を出させたり落ち着かせたりする神経で、これらが適所で発揮できないとややこしい事が起こります。
つまり、これから仕事だ〜って、本来やる気を出さなきゃいけない時に副交感神経が優位になっちゃうとどうしてもやる気が出てきません。
これは当然で、副交感神経が優位になってる状態ってのは、ゆっくり落ち着いた状態なわけで、そんな気分でやる気は出ねぇ。
それから、自律神経と免疫細胞も深いつながりがあると言われています。
免疫細胞が弱れば、当然体調を崩しやすくなりますし、風邪なんかもひきやすくなっちゃいますしね。
免疫力が高ければ高いほど、元気でいれるといっても過言ではありません。
ってな季節の変わり目の前に、今日は免疫細胞の少し面白いお話しでもしてみたいと思います。
免疫細胞と言うものは、役目として体内に侵入してきた異物である、例えばウィルスや細菌などをみつけて攻撃します。
ここで排除できれば、侵入してきたウィルスが、風邪であろうがインフルエンザであろうが新型コロナであろうが、発症しないってことですよ。
で、ここで免疫細胞側からすると一つ問題があります。
侵入してきた異物に対して、攻撃すべきなのかそうでないのか、攻撃するならどの程度の攻撃が必要なのかー。
こういった決断をしなければなりません。
なんでもかんでも、総攻撃をかけたんでは、そのままその攻撃が自分自身に跳ね返ってくることもあるわけです。
なにせ、体内で行われてることですから、攻撃し過ぎると自分の身体に害が及ぶこともございます。
また、この免疫細胞がなんらかの事情で異物と自己を区別できなくなってしまい、自分自身を攻撃してしまう自己免疫疾患(免疫が守るべき正常な細胞に攻撃を仕掛けてしまう病気)なんて病気もございます。
で、今日のお話しは、体内の免疫細胞は、細菌などの外敵の脅威に対してどの程度の反応をするべきか決める際に、仲間の細胞に相談しているのだということなんですね。
菌に感染した際などに生じる、腫れや痛みは、免疫細胞が外敵を撃退するべく現場へ向かうことでも引き起こされています。
こうした反応をいつ、そしてどの程度発動させるべきかきちんと把握することは、人体がきちんと機能するためにはきわめて重要なことなんです。
ちょっとした擦り傷で侵入した菌に対して、生命を脅かすほどの大怪我と同じくらいの免疫反応を発動させていたのでは、私たちは何もできなくなってしまいます。
過剰な防御反応は守るべき人体にかえって負担をかけることになりますからねぇ。
例えばアレルギー反応などは、無害であるはずの異物(アレルゲン)に対して免疫反応が起こってしまうというやっかいなものなんです。
つまり、侵入してきた異物にたいしての「判断」が非常に重要なわけで、この「判断」を免疫細胞は、細胞どおしで相談してるってんですから、面白い話でしょ?
米ノースウェスタン大学の研究グループが発表した研究によると、免疫細胞はこうした判断をたった1人で下したりはせず、周囲にいる仲間の警戒レベルをまずは確認するのだそうです。
「一様に活性化するわけではなく、どのくらい細胞を活性化させるか集団で決定し、危険なほどの過剰反応になってしまうリスクを回避しています」と、研究チームのジョシュア・レオナルド教授は声明で述べています。
免疫系の中で最初に反応する「マクロファージ」は、細菌が作り出す「リポ多糖体(LPS)」という化学物質を外敵侵入のサインと認識しています。
これを検出したマクロファージは、一連のプロセスを経て、「腫瘍壊死因子(TNF)」などの分子を放出します。
さまざまな化学的環境に遭遇したマクロファージの振る舞いを観察した今回の研究では、その行動がリポ多糖体だけではなく、周辺にいるマクロファージが作り出している腫瘍壊死因子によっても左右されていることを明らかにしています。
このシステムの優れているところは、何らかの仕組みによってマクロファージが周囲にいる仲間の数を覚えていられる点だといいます。
腫瘍壊死因子が中レベルで存在する場合、それは警戒レベルの高い仲間が少数いる状況と、多少の危険を感じた仲間がたくさんいる状況の、どちらも考えられるわけですね。
この2つの状況を区別するために、細菌が侵入したサインであるリポ多糖体が検出される前、周囲に仲間がどのくらい密集していたのかをマクロファージは記憶できるようなんですね。
細菌は、他の細菌が放出した分子を検出し、生物膜の形成などの活動を行うために十分な仲間がいるかどうかを把握する「菌体密度感知機構」という仕組みを持っていますが、マクロファージの一連のプロセスもこれに通じるところがあるようなんですね。
なお、研究グループによると、直前の状況を覚えておくために、マクロファージは未知の媒介物を使っているに違いないとのことなんですが…
残念ながら、まだそれは発見されてはいません。
もしそれを見つけることができれば、自己免疫疾患を治療する際のターゲットにできるかもしれないわけなんですね。
わたくし院長、こう見えて結構、色々なアレルギーがあるんで、是非この研究は仕上げていただきたいものです。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
2月27日の木曜日でございます。
2月も後2日となりましたねぇ〜。
さすがにまだまだ寒いですが、もうすぐ春って時期にはきてますね。
これから季節の変わり目になると、何となく体調がすぐれないよ〜って日が出てきたりします。
これはまぁ、色々理由があるんですが、自律神経の変調が一つの原因と考えられています。
自律神経とは、交感神経と副交感神経のことで、やる気を出させたり落ち着かせたりする神経で、これらが適所で発揮できないとややこしい事が起こります。
つまり、これから仕事だ〜って、本来やる気を出さなきゃいけない時に副交感神経が優位になっちゃうとどうしてもやる気が出てきません。
これは当然で、副交感神経が優位になってる状態ってのは、ゆっくり落ち着いた状態なわけで、そんな気分でやる気は出ねぇ。
それから、自律神経と免疫細胞も深いつながりがあると言われています。
免疫細胞が弱れば、当然体調を崩しやすくなりますし、風邪なんかもひきやすくなっちゃいますしね。
免疫力が高ければ高いほど、元気でいれるといっても過言ではありません。
ってな季節の変わり目の前に、今日は免疫細胞の少し面白いお話しでもしてみたいと思います。
免疫細胞と言うものは、役目として体内に侵入してきた異物である、例えばウィルスや細菌などをみつけて攻撃します。
ここで排除できれば、侵入してきたウィルスが、風邪であろうがインフルエンザであろうが新型コロナであろうが、発症しないってことですよ。
で、ここで免疫細胞側からすると一つ問題があります。
侵入してきた異物に対して、攻撃すべきなのかそうでないのか、攻撃するならどの程度の攻撃が必要なのかー。
こういった決断をしなければなりません。
なんでもかんでも、総攻撃をかけたんでは、そのままその攻撃が自分自身に跳ね返ってくることもあるわけです。
なにせ、体内で行われてることですから、攻撃し過ぎると自分の身体に害が及ぶこともございます。
また、この免疫細胞がなんらかの事情で異物と自己を区別できなくなってしまい、自分自身を攻撃してしまう自己免疫疾患(免疫が守るべき正常な細胞に攻撃を仕掛けてしまう病気)なんて病気もございます。
で、今日のお話しは、体内の免疫細胞は、細菌などの外敵の脅威に対してどの程度の反応をするべきか決める際に、仲間の細胞に相談しているのだということなんですね。
菌に感染した際などに生じる、腫れや痛みは、免疫細胞が外敵を撃退するべく現場へ向かうことでも引き起こされています。
こうした反応をいつ、そしてどの程度発動させるべきかきちんと把握することは、人体がきちんと機能するためにはきわめて重要なことなんです。
ちょっとした擦り傷で侵入した菌に対して、生命を脅かすほどの大怪我と同じくらいの免疫反応を発動させていたのでは、私たちは何もできなくなってしまいます。
過剰な防御反応は守るべき人体にかえって負担をかけることになりますからねぇ。
例えばアレルギー反応などは、無害であるはずの異物(アレルゲン)に対して免疫反応が起こってしまうというやっかいなものなんです。
つまり、侵入してきた異物にたいしての「判断」が非常に重要なわけで、この「判断」を免疫細胞は、細胞どおしで相談してるってんですから、面白い話でしょ?
米ノースウェスタン大学の研究グループが発表した研究によると、免疫細胞はこうした判断をたった1人で下したりはせず、周囲にいる仲間の警戒レベルをまずは確認するのだそうです。
「一様に活性化するわけではなく、どのくらい細胞を活性化させるか集団で決定し、危険なほどの過剰反応になってしまうリスクを回避しています」と、研究チームのジョシュア・レオナルド教授は声明で述べています。
免疫系の中で最初に反応する「マクロファージ」は、細菌が作り出す「リポ多糖体(LPS)」という化学物質を外敵侵入のサインと認識しています。
これを検出したマクロファージは、一連のプロセスを経て、「腫瘍壊死因子(TNF)」などの分子を放出します。
さまざまな化学的環境に遭遇したマクロファージの振る舞いを観察した今回の研究では、その行動がリポ多糖体だけではなく、周辺にいるマクロファージが作り出している腫瘍壊死因子によっても左右されていることを明らかにしています。
このシステムの優れているところは、何らかの仕組みによってマクロファージが周囲にいる仲間の数を覚えていられる点だといいます。
腫瘍壊死因子が中レベルで存在する場合、それは警戒レベルの高い仲間が少数いる状況と、多少の危険を感じた仲間がたくさんいる状況の、どちらも考えられるわけですね。
この2つの状況を区別するために、細菌が侵入したサインであるリポ多糖体が検出される前、周囲に仲間がどのくらい密集していたのかをマクロファージは記憶できるようなんですね。
細菌は、他の細菌が放出した分子を検出し、生物膜の形成などの活動を行うために十分な仲間がいるかどうかを把握する「菌体密度感知機構」という仕組みを持っていますが、マクロファージの一連のプロセスもこれに通じるところがあるようなんですね。
なお、研究グループによると、直前の状況を覚えておくために、マクロファージは未知の媒介物を使っているに違いないとのことなんですが…
残念ながら、まだそれは発見されてはいません。
もしそれを見つけることができれば、自己免疫疾患を治療する際のターゲットにできるかもしれないわけなんですね。
わたくし院長、こう見えて結構、色々なアレルギーがあるんで、是非この研究は仕上げていただきたいものです。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院