2019年08月19日 [からだのこと]
Yは何処に?
お疲れ様です。院長です。
8月19日の月曜日でございます。
お盆休みが明けて、ちょっと仕事してまた日曜日、からの今日月曜日…。
世間じゃ、9連休あけって人も多いでしょうし、シャキッとしとるヤツはおらんでしょう(笑)
まぁ、残暑も厳しいですし、身体もダルイ。
コンディションとテンションは最悪かもしれませんが、休んだら頑張る。
ってことで、今日も元気にネタ突入といきましょうぞ。
今日は少々真面目でサイエンスなお話でもしてみたいと思います。
みなさんも、学生の頃に生物学とかで、染色体の勉強はされましたよね。
女性はX染色体しかもたず、男性はXとYの染色体をもつ…
この男性に、男性という宿命を背負わせるのがY染色体なわけですね。
つまり、男らしさのシンボルであるY染色体なわけですが、じつのところ強くもたくましくもないのだということが明らかになりつつあるそうなんです。
しかも、Y染色体は急速に退化を続けているそうなんですよ。
仮に退化がこのまま続いたとしたら、Y染色体はあと460万年もすれば完全に失くなってしまうという人類にとっては生存の危機とも言える問題です。
Y染色体は「SRY」という哺乳類の性別をオス(XY)に決定する遺伝子を持っています。
ですが、それ以外特に目立った遺伝子はなく、唯一Y染色体だけが、染色体の中で生存には関係していません。
それが証拠に、女性にはXXの染色体しかなく、それでも生きられるのはこうしたわけですわね。
さらにY染色体が急速に退化してきたことにより、女性には完璧に正常なX染色体が2つ残されている一方で、男性にはX染色体としなびたY染色体が残されてるっていうのが現状なんだそうですよ。
なんかこう聞くと、男ども頑張れやいってなりますが、我々男性陣がどうにか頑張って何とかなる問題でもございません。
Y染色体は昔からこんなヘタレだったわけではもちろんありません。
最初の哺乳類が登場した1億6600万年前にはまったく事情が違いました。
初期のプロトY染色体はもともとX染色体と同じサイズで、同じ遺伝子を持っていたとされています。
ですが、Y染色体には根本的な欠陥があったと考えられています。
それは他の染色体が各細胞に2つのコピーを持っているのに対して、Y染色体には1つのコピーしかなく、それを父から息子へと受け渡すシステムだったことです。
このためにY染色体には遺伝的組換え、つまりは有害な遺伝子の突然変異を取り除いてくれる「篩(ふるい)」が各世代で起こりません。
このためにY染色体は退化を続け、やがてはゲノムから消えさるという宿命を背負うことになったと考えられます。
その点、女性の場合はXXですから、どっちかに問題があっても、ちゃんとした方を使えばいいわけで、退化するってことはないわけですわな。
では、このままY染色体が消えてしまえば、人類は滅亡するんでしょうか?
今、Y染色体の運命について、学会は意見を二分しています。
残ると考えるグループは、Y染色体にも備わっている防衛機構があれば、絶滅を回避できるだろうと説いていますし、絶滅すると考えるグループは、そうした機構は結局のところ悪あがきのようなもので、多少時間稼ぎをすることはできても、運命に抗うことはできないと説いています。
ま、この論議も今結論が出ることではありませんが、人間の男性の場合、仮にY染色体が失くなってしまったとしても、必ずしも男性まで消えてしまうわけではないようなんです。
何しろそれを完全に失ってしまっている種でさえ、子孫を残すには相変わらずオス・メスの両方が必要なんですよね。
こうした場合、オスであることを決めるSRY遺伝子は、別の染色体に引っ越してしまってそうした種では、Y染色体がなくてもオスが生まれるんですね。
ですが、新しい性染色体(SRYの引っ越し先)も、X染色体みたいに遺伝的組換えができないのは同じですから、結局Y染色体と同じ滅びの運命をたどることになると考えられます。
人間に関して面白いのは、普通の生殖を行うにはY染色体が必要でありながら、生殖技術さえ利用すれば、それが持つ遺伝子の多くは要らないものであるという点なんですね。
つまり、将来的には、遺伝子工学がY染色体の代わりを担うようになり、女性同士のカップルや不妊の男性でも子供を授かれるようになる可能性が非常に高いわけですよ。
これは遺伝子の研究でも大いに注目され、熱い議論が交わされています。
まぁ、どちらにせよ460万年後の話ですが、それより460万年、地球がもつんかいなって方を心配すべきかもしれんねぇ(笑)
地球に住めなくなってたとしたら、もうヒト自体が別の生き物になってるかもしれませんしね。
ま、我々の知ったこっちゃないけどね(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月19日の月曜日でございます。
お盆休みが明けて、ちょっと仕事してまた日曜日、からの今日月曜日…。
世間じゃ、9連休あけって人も多いでしょうし、シャキッとしとるヤツはおらんでしょう(笑)
まぁ、残暑も厳しいですし、身体もダルイ。
コンディションとテンションは最悪かもしれませんが、休んだら頑張る。
ってことで、今日も元気にネタ突入といきましょうぞ。
今日は少々真面目でサイエンスなお話でもしてみたいと思います。
みなさんも、学生の頃に生物学とかで、染色体の勉強はされましたよね。
女性はX染色体しかもたず、男性はXとYの染色体をもつ…
この男性に、男性という宿命を背負わせるのがY染色体なわけですね。
つまり、男らしさのシンボルであるY染色体なわけですが、じつのところ強くもたくましくもないのだということが明らかになりつつあるそうなんです。
しかも、Y染色体は急速に退化を続けているそうなんですよ。
仮に退化がこのまま続いたとしたら、Y染色体はあと460万年もすれば完全に失くなってしまうという人類にとっては生存の危機とも言える問題です。
Y染色体は「SRY」という哺乳類の性別をオス(XY)に決定する遺伝子を持っています。
ですが、それ以外特に目立った遺伝子はなく、唯一Y染色体だけが、染色体の中で生存には関係していません。
それが証拠に、女性にはXXの染色体しかなく、それでも生きられるのはこうしたわけですわね。
さらにY染色体が急速に退化してきたことにより、女性には完璧に正常なX染色体が2つ残されている一方で、男性にはX染色体としなびたY染色体が残されてるっていうのが現状なんだそうですよ。
なんかこう聞くと、男ども頑張れやいってなりますが、我々男性陣がどうにか頑張って何とかなる問題でもございません。
Y染色体は昔からこんなヘタレだったわけではもちろんありません。
最初の哺乳類が登場した1億6600万年前にはまったく事情が違いました。
初期のプロトY染色体はもともとX染色体と同じサイズで、同じ遺伝子を持っていたとされています。
ですが、Y染色体には根本的な欠陥があったと考えられています。
それは他の染色体が各細胞に2つのコピーを持っているのに対して、Y染色体には1つのコピーしかなく、それを父から息子へと受け渡すシステムだったことです。
このためにY染色体には遺伝的組換え、つまりは有害な遺伝子の突然変異を取り除いてくれる「篩(ふるい)」が各世代で起こりません。
このためにY染色体は退化を続け、やがてはゲノムから消えさるという宿命を背負うことになったと考えられます。
その点、女性の場合はXXですから、どっちかに問題があっても、ちゃんとした方を使えばいいわけで、退化するってことはないわけですわな。
では、このままY染色体が消えてしまえば、人類は滅亡するんでしょうか?
今、Y染色体の運命について、学会は意見を二分しています。
残ると考えるグループは、Y染色体にも備わっている防衛機構があれば、絶滅を回避できるだろうと説いていますし、絶滅すると考えるグループは、そうした機構は結局のところ悪あがきのようなもので、多少時間稼ぎをすることはできても、運命に抗うことはできないと説いています。
ま、この論議も今結論が出ることではありませんが、人間の男性の場合、仮にY染色体が失くなってしまったとしても、必ずしも男性まで消えてしまうわけではないようなんです。
何しろそれを完全に失ってしまっている種でさえ、子孫を残すには相変わらずオス・メスの両方が必要なんですよね。
こうした場合、オスであることを決めるSRY遺伝子は、別の染色体に引っ越してしまってそうした種では、Y染色体がなくてもオスが生まれるんですね。
ですが、新しい性染色体(SRYの引っ越し先)も、X染色体みたいに遺伝的組換えができないのは同じですから、結局Y染色体と同じ滅びの運命をたどることになると考えられます。
人間に関して面白いのは、普通の生殖を行うにはY染色体が必要でありながら、生殖技術さえ利用すれば、それが持つ遺伝子の多くは要らないものであるという点なんですね。
つまり、将来的には、遺伝子工学がY染色体の代わりを担うようになり、女性同士のカップルや不妊の男性でも子供を授かれるようになる可能性が非常に高いわけですよ。
これは遺伝子の研究でも大いに注目され、熱い議論が交わされています。
まぁ、どちらにせよ460万年後の話ですが、それより460万年、地球がもつんかいなって方を心配すべきかもしれんねぇ(笑)
地球に住めなくなってたとしたら、もうヒト自体が別の生き物になってるかもしれませんしね。
ま、我々の知ったこっちゃないけどね(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院