2019年02月07日 [動物のこと]
オスのヒヨコの物語(後編)
お疲れ様です。院長です。
2月7日の木曜日でございます。
2月も1週間がすぎ、28日までってことは、後3週間で終わりなんだねぇ…。
つまり、後3週間で、3月になるわけでそうなるとさらに春っぽくなってるかなぁと…。
まだ寒いでしょうけど、かなりマシになるでしょうね。
ここ何日かちょっと暖かい気がしますけど、まだ油断は禁物。
また寒波がきますんで、用心しといて下さいよ。
ってことで、今日も始めていきますが、今日のネタは昨日の続き、ニワトリのオスのお話を続けたいと思います。
昨日のブログ、読んだ?
読んできてくれない人のために掻い摘むと、日本では毎年1億羽以上の、オスのヒヨコが殺処分されています。
これは、採卵鶏として生産した鶏にオスが出来てしまうためで、卵を産めないオスは処分されると言うわけです。
そして、日本では、その殺処分に法規制があるわけでもなく、まだ議論の対象にもなっていませんし、一般に知られてさえもいません。
わたくしもこの記事を書くまでは知りませんでしたしね。
ですが、諸外国ではこのニワトリの殺処分も、ゼロにしていこうという動きが起こっていますし、実際アメリカでも2020年までにゼロにする目標をかかげてるというような内容でした。
面白いんで読んできなさいよ(笑)
で、日本は基本的に、こういった動きからは後進国なんですが、では先進国の動きはどうなんでしょう。
実際、どうやって殺処分をなくすのか?
これが問題なわけです。
ヒヨコってご存知の通り、あっちゅう間にニワトリに成長します。
大体、6ヶ月で成鳥に成長してしまいます。
成鳥に成長(笑)
…。
ですから、処分するならヒヨコのうちってことになるわけです。
で、今日のネタはこのヒヨコになる前に、手を打とうってお話なんですな。
つまり、メスのヒヨコなら、採卵鶏として出荷出来るわけで、オスだけが必要ないわけです。
では、孵化する前に生まれるヒヨコの性別が解れば、オスは孵化させず、メスだけ孵化させることができるんじゃないかと…。
これが出来れば、少なくともヒヨコを処分する必要はなくなります。
これを、やってのけたのがドイツの科学者で、ヒヨコが孵化する前にその性別を鑑定する方法を考案し、それを応用した第一号の卵がベルリンで販売されました。
やはり、ドイツなんやなぁ…。
ドイツという国は、犬猫の殺処分も限りなくゼロに近いと言われてますし、こと動物愛護に関しては超先進国と言われています。
で、この新しい手法ですが、受精後9日目の孵化する前のヒヨコの性別を識別することができる画期的な手法で、無数の殺処分を防げる素晴らしい方法なわけです。
ここで、もう一度原点に帰って、人間がニワトリを育てるのは主に2つの目的のためであります。
開発チームによれば、この選別マシンを実現できたのは、ドイツ・ライプツィヒ大学の研究者が開発した化学マーカーのおかげだそうです。
この化学マーカーは、妊娠検査薬と似たようなもので、メスの卵に含まれる大量のホルモンを検出することができるんだそうです。
つまりこれを利用して、マーカーを受精後9日目の卵から採取した卵液に混ぜると、オスならば青く、メスならば白くなると…。
その判定の精度は実に98.5パーセントだそうですから、まず間違いはありません。
ですが、ここで次の問題、日々日々大量に産まれる卵を一つ一つ鑑別するためにマーカーを使うのは現実的ではありません。
そこで、オランダの「HatchTech」社に、この性別検査を自動で行える機械の開発が依頼されたそうなんです。
求められたのは、正確かつ清潔に、大量にそれも素早く処理可能な機械ってことで、ほぼ完ぺきが求められたわけでです。
特に最後の条件は重要で、1度の作業は短時間で終えられなければならない理由があるんです。
それは、孵卵器で温めている卵を、2時間以上そこから出すと卵が死んでしまう恐れがあるからなんです。
なるほど。
孵化するまでは温め続けなければいけないもんね。
ですが、最大の難問は、卵を傷めることなく速やかに卵液を抽出することだったそうなんです。
たとえば極細の針なんかを使えば卵液を抽出ことは簡単ですが、それでは卵を傷つけてしまううえに、針に接触するので衛生の点でも問題があると…。
そこでレーザーを殻に照射して0.3ミリ程の穴を開け、そこに空気圧をかけて液体を押し出すという方法が採用されたんだそうです。
これによって、たったの1秒で卵に触れることなく卵液を抽出することが可能になったんだって。
そしてついに今年初め、選別マシンで選別されたニワトリが初めて卵を産みました。
そして2018年11月、ベルリンのスーパーの棚に、オスのヒヨコを殺すことなく出荷された卵が初めて並ぶことになったわけです。
その卵には「RESPEGGT」というヒヨコの間引きが行われていないことを示すシールが誇らしげに貼られているんだそうです。
ええ話や…。
この選別マシンが世界中に広がれば、オスのヒヨコが無駄に殺されることはなくなるでしょう。
そして、もうひとつなくなるものがあると思われます。
それは…
「初生ひな鑑別師」ってお仕事ですな。
これは、読んで字の如く、たくさん産れるヒヨコを、オスかメスかに鑑別する人の事です。
で、メスは採卵鶏として育て、オスは処分と…。
もう、新しい選別マシンが導入されれば、基本的にオスのヒヨコは産れません。
この職業の方には残念な話ですけどね。
そして、この職業には養成校もあったりします。
この養成校の職員さんもこのマシンが日本に導入されれば失業となってしまうかもしれません。
でも、仕方ないよね。
これも時代の流れです。よね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
2月7日の木曜日でございます。
2月も1週間がすぎ、28日までってことは、後3週間で終わりなんだねぇ…。
つまり、後3週間で、3月になるわけでそうなるとさらに春っぽくなってるかなぁと…。
まだ寒いでしょうけど、かなりマシになるでしょうね。
ここ何日かちょっと暖かい気がしますけど、まだ油断は禁物。
また寒波がきますんで、用心しといて下さいよ。
ってことで、今日も始めていきますが、今日のネタは昨日の続き、ニワトリのオスのお話を続けたいと思います。
昨日のブログ、読んだ?
読んできてくれない人のために掻い摘むと、日本では毎年1億羽以上の、オスのヒヨコが殺処分されています。
これは、採卵鶏として生産した鶏にオスが出来てしまうためで、卵を産めないオスは処分されると言うわけです。
そして、日本では、その殺処分に法規制があるわけでもなく、まだ議論の対象にもなっていませんし、一般に知られてさえもいません。
わたくしもこの記事を書くまでは知りませんでしたしね。
ですが、諸外国ではこのニワトリの殺処分も、ゼロにしていこうという動きが起こっていますし、実際アメリカでも2020年までにゼロにする目標をかかげてるというような内容でした。
面白いんで読んできなさいよ(笑)
で、日本は基本的に、こういった動きからは後進国なんですが、では先進国の動きはどうなんでしょう。
実際、どうやって殺処分をなくすのか?
これが問題なわけです。
ヒヨコってご存知の通り、あっちゅう間にニワトリに成長します。
大体、6ヶ月で成鳥に成長してしまいます。
成鳥に成長(笑)
…。
ですから、処分するならヒヨコのうちってことになるわけです。
で、今日のネタはこのヒヨコになる前に、手を打とうってお話なんですな。
つまり、メスのヒヨコなら、採卵鶏として出荷出来るわけで、オスだけが必要ないわけです。
では、孵化する前に生まれるヒヨコの性別が解れば、オスは孵化させず、メスだけ孵化させることができるんじゃないかと…。
これが出来れば、少なくともヒヨコを処分する必要はなくなります。
これを、やってのけたのがドイツの科学者で、ヒヨコが孵化する前にその性別を鑑定する方法を考案し、それを応用した第一号の卵がベルリンで販売されました。
やはり、ドイツなんやなぁ…。
ドイツという国は、犬猫の殺処分も限りなくゼロに近いと言われてますし、こと動物愛護に関しては超先進国と言われています。
で、この新しい手法ですが、受精後9日目の孵化する前のヒヨコの性別を識別することができる画期的な手法で、無数の殺処分を防げる素晴らしい方法なわけです。
ここで、もう一度原点に帰って、人間がニワトリを育てるのは主に2つの目的のためであります。
開発チームによれば、この選別マシンを実現できたのは、ドイツ・ライプツィヒ大学の研究者が開発した化学マーカーのおかげだそうです。
この化学マーカーは、妊娠検査薬と似たようなもので、メスの卵に含まれる大量のホルモンを検出することができるんだそうです。
つまりこれを利用して、マーカーを受精後9日目の卵から採取した卵液に混ぜると、オスならば青く、メスならば白くなると…。
その判定の精度は実に98.5パーセントだそうですから、まず間違いはありません。
ですが、ここで次の問題、日々日々大量に産まれる卵を一つ一つ鑑別するためにマーカーを使うのは現実的ではありません。
そこで、オランダの「HatchTech」社に、この性別検査を自動で行える機械の開発が依頼されたそうなんです。
求められたのは、正確かつ清潔に、大量にそれも素早く処理可能な機械ってことで、ほぼ完ぺきが求められたわけでです。
特に最後の条件は重要で、1度の作業は短時間で終えられなければならない理由があるんです。
それは、孵卵器で温めている卵を、2時間以上そこから出すと卵が死んでしまう恐れがあるからなんです。
なるほど。
孵化するまでは温め続けなければいけないもんね。
ですが、最大の難問は、卵を傷めることなく速やかに卵液を抽出することだったそうなんです。
たとえば極細の針なんかを使えば卵液を抽出ことは簡単ですが、それでは卵を傷つけてしまううえに、針に接触するので衛生の点でも問題があると…。
そこでレーザーを殻に照射して0.3ミリ程の穴を開け、そこに空気圧をかけて液体を押し出すという方法が採用されたんだそうです。
これによって、たったの1秒で卵に触れることなく卵液を抽出することが可能になったんだって。
そしてついに今年初め、選別マシンで選別されたニワトリが初めて卵を産みました。
そして2018年11月、ベルリンのスーパーの棚に、オスのヒヨコを殺すことなく出荷された卵が初めて並ぶことになったわけです。
その卵には「RESPEGGT」というヒヨコの間引きが行われていないことを示すシールが誇らしげに貼られているんだそうです。
ええ話や…。
この選別マシンが世界中に広がれば、オスのヒヨコが無駄に殺されることはなくなるでしょう。
そして、もうひとつなくなるものがあると思われます。
それは…
「初生ひな鑑別師」ってお仕事ですな。
これは、読んで字の如く、たくさん産れるヒヨコを、オスかメスかに鑑別する人の事です。
で、メスは採卵鶏として育て、オスは処分と…。
もう、新しい選別マシンが導入されれば、基本的にオスのヒヨコは産れません。
この職業の方には残念な話ですけどね。
そして、この職業には養成校もあったりします。
この養成校の職員さんもこのマシンが日本に導入されれば失業となってしまうかもしれません。
でも、仕方ないよね。
これも時代の流れです。よね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院