2018年09月12日 [動物のこと]
アリとキリギリスとハチ
お疲れ様です。院長です。
9月12日の水曜日でございます。
そろそろ残暑も落ち着いてきたなぁと思う瞬間も、ちょいちょいでてくる9月の半ばですが、まだまだ秋とは言い難いですな。
今年はほんとに暑かったんで、蚊とかもそんなにいなかったでしょ?
当院も、毎年夏場は虫がウザかったんですけど、今年の真夏はほとんどいなかったです。
で、今頃出てきとるな…
虫も、暑すぎると行動せんのやなぁとか思いながら今日もネタに入っていきましょう。
今日はなんと、この流れで虫ネタいってみたいと思いますのことよ。
今日、出演して下さるのは、アリさんとハチさんです。
虫の中でも、まだ人気のある2名ですよね。
アリもハチも題材にした物語があったり、アニメや特撮ものもあるくらいですしね。
で、今日のお話はとある動画についての謎ときなんですよ。
で、問題の動画はこいつです。
これ、アリたちがピンクの花びらを集めて、ハチの遺体の回りに置いているんですね。
一体、何をしてんでしょ?
ハチの葬式?
何かの儀式?
アリたちはいったい何のためにこの行動を行っているのか…
では、この行動の謎に迫る前にアリとハチについて少々考えてみましょう。
このブログ、実は「アリ」ネタも結構多いんですよね。
過去に3作品ございます。@ A B
この3作でもアリの特殊技能について、色々書いてますが、基本アリは集団行動をとる生物です。
アリ以外でも、ミツバチ、スズメバチといった集団行動を取る社会的な生物は、死体の処理に複雑な行動戦略を持つ動物といわれています。
他のほとんどの物事と同じで、彼らは集団にとって利益になるためにのみ行動します。
もっと言うなら集団が全てであり、それを守るためにあらゆる行動があると言っても過言ではありません。
まず優先されるのは自分ではなく、集団ってことですね。
そして、あらゆるコロニーでもそうであるように、彼らは集団の中で分業体制を敷いています。
エサを探してくるやつ、敵と戦うやつ、巣作りをするやつと各々の仕事が決まっているわけです。
ですから仲間の死体、あるいは死にそうな個体の処理も、そうした分業の一つとして行われるわけです。
この場合、目的としては、集団内に病気が感染することを防ぐために死体を処理するわけです。
アリの場合、仲間の死体や死にそうな仲間が放つ化学物質を嗅ぎつけると、葬儀アリがそれをコロニーの外へ運び出し、安全な距離まで遠ざけます。
しばしば置き場所は同じ場所であるため、そこが墓場となってるわけですな。
アリはこうですが、ミツバチの場合は、もうすこし乱暴です。
葬儀バチは巣から仲間を引きずり出し、飛び立つとどこかに死体を落としてくるんです。
基本理念はアリと同じで、死体からの感染を防ぐため、とにかくコロニーから離れた場所へ移動させるわけです。
つまり、アリもハチも「死体」が危険なものだという認識はもってるわけですよ。
では話を動画に戻して、一体なぜ、アリたちは花びらを死んだハチの回りに集めていたんでしょう?
これは学者さんが考えても、明確な答えは出てないそうでいくつかの可能性があると…
まず1つめの説によれば、アリはハチを美味しそうなご馳走と認識しているからだという事です。
花びらは、ご馳走が横取りされないよう、それが腐敗したときに放たれる鼻をつく臭いで死体の臭いを隠すために置いているんだって説。
要は、獲物を他のものに横取りされないよう、隠してるってことですね。
これもあるかもしれんねぇ…。
まぁ、隠すためわざわざ花びらを運ぶなら、死体を解体して、少しでも巣に運んだ方が効率的じゃないかって気もしますが一旦、隠して後に集団で運ぶとかも考えられますね。
これとは別の説で、収穫アリが餌である花びらを巣に持ち帰ろうとしたところ、ハチの死体が巣穴を塞いでいたというものです。
ここで、さっきのハチの死体処理なんですが、ハチは偶然、この場所にハチの死体を放置していったと考えられるわけですね。
これもあるかもしれんけど…
もし、巣穴を死体でふさがれたのなら死体を解体して、死体をどかすんじゃないかとも思いますが、どうなんでしょう?
またの説は、アリたちにとってこの場所は、いろいろな腐るものを貯める「ゴミ塚」か、「餌の貯蔵庫」のどちらかという説です。
いずれにせよ、アリは花びらもハチも同じ「ゴミ」か「餌」として扱っていてここに集めているってことですな。
で、結局答えは分からないままなんですが、ひとつ言えるのはこういった生物たちは、無駄な事は絶対にやりません。
必ず意味があり、そして仲間の益になることを優先するわけです。
そう考えると、やはりアリはハチの死体を一時的に隠すため、花びらをおいて獲物を横取りされないように工夫したんじゃないでしょうかねぇ…。
結論は出てない以上、葬儀だとか儀式だとかいう意見も、完全否定するわけにはいかないですが、アリがハチの葬式するはずないやんねぇ(笑)
わたくし的には隠そうとしてるようにしか見えませんが、この動画の続きを見たいよねぇ…。
この後、花びらで隠しておいてコロニーから集団を呼び寄せて、一気に死体をバラバラにして巣に運ぶんじゃないのかなと…
この動画を見る限り、かなり大きめのハチですし、この死体ひとつで結構、アリたちは食いつなげるんじゃないですかね。
日本で比較的多い種類のアリだと、ひとつのコロニーで数百から数千匹の群れで生活しています。
この大所帯のエサを供給する係りになったら、日々大変でしょう(笑)
アリと言えば働きものってイメージですが、彼らは特に働いてるとは思ってないでしょうし、本能的に定められた自分の役割をこなしてるだけだと思います。
今年は暑すぎて、アリもハチも大変だったでしょうけど、彼らはこれから冬に向け、せっせと働いてキリギリスは遊んで暮らすわけです。
って、童話に出てくるキリギリスですが、コイツって意外と獰猛で、バッタのくせに肉食なんですよね。
で、他の昆虫なんかを襲って食べるそうですから、ほんとにアリとキリギリスみたいな状態になったら、アリに助けてもらうんじゃなくて、アリを食っちゃうかもしれません。
でも、アリも集団力で応戦しますし、何匹か犠牲になっても最終的にはキリギリスもバラバラにされることでしょう。
ま、童話でも冬に餌がなくなったキリギリスが、アリに助けを求めるんですが、アリがエサをあげることを拒否し、キリギリスは餓死するって設定ですから、どっちにしろキリギリスに勝ち目はなさそうです。
どうにも、終わり方がおかしいですが、こういった昆虫の不思議ってのも追及すると面白いですよね。
キリギリスもアリも、触るのはもちろん、見るのも嫌ですが(笑)
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
9月12日の水曜日でございます。
そろそろ残暑も落ち着いてきたなぁと思う瞬間も、ちょいちょいでてくる9月の半ばですが、まだまだ秋とは言い難いですな。
今年はほんとに暑かったんで、蚊とかもそんなにいなかったでしょ?
当院も、毎年夏場は虫がウザかったんですけど、今年の真夏はほとんどいなかったです。
で、今頃出てきとるな…
虫も、暑すぎると行動せんのやなぁとか思いながら今日もネタに入っていきましょう。
今日はなんと、この流れで虫ネタいってみたいと思いますのことよ。
今日、出演して下さるのは、アリさんとハチさんです。
虫の中でも、まだ人気のある2名ですよね。
アリもハチも題材にした物語があったり、アニメや特撮ものもあるくらいですしね。
で、今日のお話はとある動画についての謎ときなんですよ。
で、問題の動画はこいつです。
これ、アリたちがピンクの花びらを集めて、ハチの遺体の回りに置いているんですね。
一体、何をしてんでしょ?
ハチの葬式?
何かの儀式?
アリたちはいったい何のためにこの行動を行っているのか…
では、この行動の謎に迫る前にアリとハチについて少々考えてみましょう。
このブログ、実は「アリ」ネタも結構多いんですよね。
過去に3作品ございます。@ A B
この3作でもアリの特殊技能について、色々書いてますが、基本アリは集団行動をとる生物です。
アリ以外でも、ミツバチ、スズメバチといった集団行動を取る社会的な生物は、死体の処理に複雑な行動戦略を持つ動物といわれています。
他のほとんどの物事と同じで、彼らは集団にとって利益になるためにのみ行動します。
もっと言うなら集団が全てであり、それを守るためにあらゆる行動があると言っても過言ではありません。
まず優先されるのは自分ではなく、集団ってことですね。
そして、あらゆるコロニーでもそうであるように、彼らは集団の中で分業体制を敷いています。
エサを探してくるやつ、敵と戦うやつ、巣作りをするやつと各々の仕事が決まっているわけです。
ですから仲間の死体、あるいは死にそうな個体の処理も、そうした分業の一つとして行われるわけです。
この場合、目的としては、集団内に病気が感染することを防ぐために死体を処理するわけです。
アリの場合、仲間の死体や死にそうな仲間が放つ化学物質を嗅ぎつけると、葬儀アリがそれをコロニーの外へ運び出し、安全な距離まで遠ざけます。
しばしば置き場所は同じ場所であるため、そこが墓場となってるわけですな。
アリはこうですが、ミツバチの場合は、もうすこし乱暴です。
葬儀バチは巣から仲間を引きずり出し、飛び立つとどこかに死体を落としてくるんです。
基本理念はアリと同じで、死体からの感染を防ぐため、とにかくコロニーから離れた場所へ移動させるわけです。
つまり、アリもハチも「死体」が危険なものだという認識はもってるわけですよ。
では話を動画に戻して、一体なぜ、アリたちは花びらを死んだハチの回りに集めていたんでしょう?
これは学者さんが考えても、明確な答えは出てないそうでいくつかの可能性があると…
まず1つめの説によれば、アリはハチを美味しそうなご馳走と認識しているからだという事です。
花びらは、ご馳走が横取りされないよう、それが腐敗したときに放たれる鼻をつく臭いで死体の臭いを隠すために置いているんだって説。
要は、獲物を他のものに横取りされないよう、隠してるってことですね。
これもあるかもしれんねぇ…。
まぁ、隠すためわざわざ花びらを運ぶなら、死体を解体して、少しでも巣に運んだ方が効率的じゃないかって気もしますが一旦、隠して後に集団で運ぶとかも考えられますね。
これとは別の説で、収穫アリが餌である花びらを巣に持ち帰ろうとしたところ、ハチの死体が巣穴を塞いでいたというものです。
ここで、さっきのハチの死体処理なんですが、ハチは偶然、この場所にハチの死体を放置していったと考えられるわけですね。
これもあるかもしれんけど…
もし、巣穴を死体でふさがれたのなら死体を解体して、死体をどかすんじゃないかとも思いますが、どうなんでしょう?
またの説は、アリたちにとってこの場所は、いろいろな腐るものを貯める「ゴミ塚」か、「餌の貯蔵庫」のどちらかという説です。
いずれにせよ、アリは花びらもハチも同じ「ゴミ」か「餌」として扱っていてここに集めているってことですな。
で、結局答えは分からないままなんですが、ひとつ言えるのはこういった生物たちは、無駄な事は絶対にやりません。
必ず意味があり、そして仲間の益になることを優先するわけです。
そう考えると、やはりアリはハチの死体を一時的に隠すため、花びらをおいて獲物を横取りされないように工夫したんじゃないでしょうかねぇ…。
結論は出てない以上、葬儀だとか儀式だとかいう意見も、完全否定するわけにはいかないですが、アリがハチの葬式するはずないやんねぇ(笑)
わたくし的には隠そうとしてるようにしか見えませんが、この動画の続きを見たいよねぇ…。
この後、花びらで隠しておいてコロニーから集団を呼び寄せて、一気に死体をバラバラにして巣に運ぶんじゃないのかなと…
この動画を見る限り、かなり大きめのハチですし、この死体ひとつで結構、アリたちは食いつなげるんじゃないですかね。
日本で比較的多い種類のアリだと、ひとつのコロニーで数百から数千匹の群れで生活しています。
この大所帯のエサを供給する係りになったら、日々大変でしょう(笑)
アリと言えば働きものってイメージですが、彼らは特に働いてるとは思ってないでしょうし、本能的に定められた自分の役割をこなしてるだけだと思います。
今年は暑すぎて、アリもハチも大変だったでしょうけど、彼らはこれから冬に向け、せっせと働いてキリギリスは遊んで暮らすわけです。
って、童話に出てくるキリギリスですが、コイツって意外と獰猛で、バッタのくせに肉食なんですよね。
で、他の昆虫なんかを襲って食べるそうですから、ほんとにアリとキリギリスみたいな状態になったら、アリに助けてもらうんじゃなくて、アリを食っちゃうかもしれません。
でも、アリも集団力で応戦しますし、何匹か犠牲になっても最終的にはキリギリスもバラバラにされることでしょう。
ま、童話でも冬に餌がなくなったキリギリスが、アリに助けを求めるんですが、アリがエサをあげることを拒否し、キリギリスは餓死するって設定ですから、どっちにしろキリギリスに勝ち目はなさそうです。
どうにも、終わり方がおかしいですが、こういった昆虫の不思議ってのも追及すると面白いですよね。
キリギリスもアリも、触るのはもちろん、見るのも嫌ですが(笑)
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院