2018年08月22日 [動物のこと]
ロッテコアラのマーチ。
お疲れ様です。院長です。
8月22日の水曜日でございます。
まだまだ残暑ざんしょ。
今年は、7月に異常な暑さがありましたから、そこで多少なりとも暑さに耐性ができたようで、少し涼しいだけでかなり楽に感じたりしますよね。
もう8月の残り10日程ですし、そろそろ真夏感は薄れてきましたもんね。
もうすぐ秋になると、当院の前の通りに生えそろっている、銀杏の木が実をバラバラ落としだします。
そして紅葉がきて、葉っぱが落ちると…
これから秋〜冬にかけては植物たちが忙しく様変わりする時期ですよね。
ってことで、今日はギリギリ植物ネタなんで、入りとしてはなかなか良い感じなんですが、ま、銀杏は関係ありません。
関係ありませんが、銀杏の実って落ちたら死ぬほど臭いでしょ?
最初に、あれを食そうとした人はきっと鼻が詰まってたんやろなぁ〜とか…
まぁ、最悪あの実は臭いだけですが、世の中には毒をもった植物って結構あるんですよね。
今日は、そんな毒の植物を好んで食べる、変態動物にスポットを当てたいと思います。
その変態動物とは、そのかわいらしさから、一世を風靡した「コアラ」でございます。
コアラを変態扱いなぞしたら、コアラファンからお叱りを受けそうですが、コアラの主食はご存知ですよね?
そう、彼らは基本、ユーカリの葉っぱを好んで食べます。
そして、このユーカリには青酸という毒が含まれており、人間は食べる事が出来ません。
まぁ、食べたら死ぬって程の毒性でもないですが、普通あんなの食べないよねぇ…
ってことで、今日はそこんとこを研究した方がいらっしゃるので、その話をしたいと思います。
コアラはなぜ猛毒のユーカリを食べられるのか…
全ゲノム配列の解読から明らかになりました。
京都大学、オーストラリア博物館が指揮する「コアラゲノム・コンソーシアム」に同大学霊長類研究所 特定助教の早川卓志氏が参加し、同コンソーシアムがコアラの全ゲノム配列の解読に成功したと発表しました。
京都大学は、コアラがユーカリを食べる際に利用しているだろうと考えられる味覚受容体遺伝子の解析を担当しました。
コアラは食べ物中の毒を苦味として舌で感じる苦味受容体という遺伝子を、他の有袋類に比べて多く持っていることが判明したそうなんです。
他チームは、嗅覚受容体や、解毒代謝に関わる酵素の遺伝子にも特徴があることを解明しました。
これにより、コアラは食べられるユーカリを識別する味覚と嗅覚と、摂取した後も解毒できる酵素をゲノムレベルで進化させたと結論づけたわけなんですね。
まず、ユーカリと一言で言っても、600種類ほど品種があるそうで、その中でもコアラが食べられるのは約40種類ほどなんだそうです。
これを識別する能力がまずスゴイですな。
そして、ユーカリ毒を解毒できる酵素を「ゲノムレベル」で進化させたってとこが、今回の研究のキモとも言えるでしょう。
というのも、コアラは、母親の便を食べてユーカリを分解できる腸内細菌を受け継ぐことで、毒のあるユーカリが食べられると考えられていたんです。
ですが、今回の研究で、コアラ自身のゲノムに感覚と解毒の両側面でユーカリ食に適応するメカニズムがあることが判明したわけなんですよ。
つまり、コアラは進化の過程で、ユーカリを食べるために変化してきたわけです。
これには色々訳があって、コアラはそもそも生存競争のなかで、強い生物ではなかったんですね。
ですから、餌を求めて木に登り、そこでユーカリを食べられるように進化することによって、生存環境を整えたわけです。
この進化により、コアラはほかの生物が食さないユーカリを餌とすることができたわけなんですが、それだとコアラの天下なんですが、コアラはユーカリを独占的に食すという特権を得た代わりに、危険も背負うことになったんです。
それは、コアラの「睡眠時間」でした。
普通、草食動物は敵から狙われやすい事と、食事に時間がかかってしまいますので、みな睡眠時間が短いんです。
ゾウなどでも3時間ほどで、キリンに至っては20〜30分しか寝ません。
ですが、コアラはなんと16時間も眠ってしまいます。
これは、ユーカリの毒を体内で解毒するためで、これに凄まじいエネルギーと時間を費やしてしまうため、コアラは食事以外の時間を、ほとんど寝て過ごさざるを得ないわけなんです。
誰も食べない、食べ放題のエサを得た代わりに、1日16時間も無防備な状態を過ごさなければならないコアラは、うまく進化できたといえるのか…(笑)
そんな少しマヌケなとこが、愛らしさになってるのかもしれないですね。
コアラおそるべし。
ですから、動物園なんかでコアラを見てても、基本眠ってるはずなんですよ。
でもこれは、ユーカリの毒素を解毒する大事な工程なんで、大目に見てあげて下さい。
逆に、動いてるコアラに出会えた人は、非常にラッキーな人といえるでしょう。
ぜひ、人に自慢してみて下さい。
でもその前に、この話を全部しないと、動いてるコアラを見た!って自慢しても、そりゃ生きてりゃ動くわなってバカにされるだけですぜ(笑)
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月22日の水曜日でございます。
まだまだ残暑ざんしょ。
今年は、7月に異常な暑さがありましたから、そこで多少なりとも暑さに耐性ができたようで、少し涼しいだけでかなり楽に感じたりしますよね。
もう8月の残り10日程ですし、そろそろ真夏感は薄れてきましたもんね。
もうすぐ秋になると、当院の前の通りに生えそろっている、銀杏の木が実をバラバラ落としだします。
そして紅葉がきて、葉っぱが落ちると…
これから秋〜冬にかけては植物たちが忙しく様変わりする時期ですよね。
ってことで、今日はギリギリ植物ネタなんで、入りとしてはなかなか良い感じなんですが、ま、銀杏は関係ありません。
関係ありませんが、銀杏の実って落ちたら死ぬほど臭いでしょ?
最初に、あれを食そうとした人はきっと鼻が詰まってたんやろなぁ〜とか…
まぁ、最悪あの実は臭いだけですが、世の中には毒をもった植物って結構あるんですよね。
今日は、そんな毒の植物を好んで食べる、変態動物にスポットを当てたいと思います。
その変態動物とは、そのかわいらしさから、一世を風靡した「コアラ」でございます。
コアラを変態扱いなぞしたら、コアラファンからお叱りを受けそうですが、コアラの主食はご存知ですよね?
そう、彼らは基本、ユーカリの葉っぱを好んで食べます。
そして、このユーカリには青酸という毒が含まれており、人間は食べる事が出来ません。
まぁ、食べたら死ぬって程の毒性でもないですが、普通あんなの食べないよねぇ…
ってことで、今日はそこんとこを研究した方がいらっしゃるので、その話をしたいと思います。
コアラはなぜ猛毒のユーカリを食べられるのか…
全ゲノム配列の解読から明らかになりました。
京都大学、オーストラリア博物館が指揮する「コアラゲノム・コンソーシアム」に同大学霊長類研究所 特定助教の早川卓志氏が参加し、同コンソーシアムがコアラの全ゲノム配列の解読に成功したと発表しました。
京都大学は、コアラがユーカリを食べる際に利用しているだろうと考えられる味覚受容体遺伝子の解析を担当しました。
コアラは食べ物中の毒を苦味として舌で感じる苦味受容体という遺伝子を、他の有袋類に比べて多く持っていることが判明したそうなんです。
他チームは、嗅覚受容体や、解毒代謝に関わる酵素の遺伝子にも特徴があることを解明しました。
これにより、コアラは食べられるユーカリを識別する味覚と嗅覚と、摂取した後も解毒できる酵素をゲノムレベルで進化させたと結論づけたわけなんですね。
まず、ユーカリと一言で言っても、600種類ほど品種があるそうで、その中でもコアラが食べられるのは約40種類ほどなんだそうです。
これを識別する能力がまずスゴイですな。
そして、ユーカリ毒を解毒できる酵素を「ゲノムレベル」で進化させたってとこが、今回の研究のキモとも言えるでしょう。
というのも、コアラは、母親の便を食べてユーカリを分解できる腸内細菌を受け継ぐことで、毒のあるユーカリが食べられると考えられていたんです。
ですが、今回の研究で、コアラ自身のゲノムに感覚と解毒の両側面でユーカリ食に適応するメカニズムがあることが判明したわけなんですよ。
つまり、コアラは進化の過程で、ユーカリを食べるために変化してきたわけです。
これには色々訳があって、コアラはそもそも生存競争のなかで、強い生物ではなかったんですね。
ですから、餌を求めて木に登り、そこでユーカリを食べられるように進化することによって、生存環境を整えたわけです。
この進化により、コアラはほかの生物が食さないユーカリを餌とすることができたわけなんですが、それだとコアラの天下なんですが、コアラはユーカリを独占的に食すという特権を得た代わりに、危険も背負うことになったんです。
それは、コアラの「睡眠時間」でした。
普通、草食動物は敵から狙われやすい事と、食事に時間がかかってしまいますので、みな睡眠時間が短いんです。
ゾウなどでも3時間ほどで、キリンに至っては20〜30分しか寝ません。
ですが、コアラはなんと16時間も眠ってしまいます。
これは、ユーカリの毒を体内で解毒するためで、これに凄まじいエネルギーと時間を費やしてしまうため、コアラは食事以外の時間を、ほとんど寝て過ごさざるを得ないわけなんです。
誰も食べない、食べ放題のエサを得た代わりに、1日16時間も無防備な状態を過ごさなければならないコアラは、うまく進化できたといえるのか…(笑)
そんな少しマヌケなとこが、愛らしさになってるのかもしれないですね。
コアラおそるべし。
ですから、動物園なんかでコアラを見てても、基本眠ってるはずなんですよ。
でもこれは、ユーカリの毒素を解毒する大事な工程なんで、大目に見てあげて下さい。
逆に、動いてるコアラに出会えた人は、非常にラッキーな人といえるでしょう。
ぜひ、人に自慢してみて下さい。
でもその前に、この話を全部しないと、動いてるコアラを見た!って自慢しても、そりゃ生きてりゃ動くわなってバカにされるだけですぜ(笑)
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院