弘泉堂ブログ
弘泉堂鍼灸接骨院
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2016年04月29日 [からだのこと]

アルツハイマーと認知症

お疲れ様です。院長です。

4月29日金曜日。

本日は祭日ってことで、お休みを頂いております。

GWの予定はいかがですかね?


当院はカレンダー通りですので、明日は診療しております〜



ってことで、休日なんですがブログは更新いたします。


え〜、先日のブログで認知症について書きましたけど、これがわりと好評でしたので、今日はそんな認知症の一種とも言えなくもない「アルツハイマー病」のお話をひとつ…


アルツハイマー病と認知症は実は全く違う病気に分類されます。

ですが、認知症の中には「アルツハイマー型認知症」と呼ばれるものがあるため、同義語の様に扱われていますが実は全然違うんです。


何が一番違うかと簡単に言ってしまうと、アルツハイマー病は脳の委縮のせいで起こる病気です。

一方認知症は、脳機能が低下してしまうことで、物忘れなどの症状が起こります。

どちらも物忘れがひどくなり、時には動くことすらできなくなりますが、発生の機序に脳の異常があるかどうか…


重度の状態になると、どちらも同じような結果になるんですが、軽度の場合、認知症はリハビリを行うことで、症状の進行を遅らせたり、治すことも可能と言われています。

つまり、いわゆる加齢による物忘れや、記憶の障害もこの症状に含まれますので、基本高齢者の症状と言えます。


一方アルツハイマーは、完全に脳の病気です。まだまだ分かっていない部分があるんですが、脳にアミロイドβと呼ばれるアブノーマルな蛋白質の塊が増殖して発症するといわれています。

ですので、基本的には年齢は関係ありません。若年性アルツハイマーと呼ばれる(若年と言っても本来は60歳以下をさしますが…)ように、20代後半でも発症した事例はあります。


ではこのアルツハイマー病、原因はその蛋白質の異常増殖だとして、なんでそんな状態に陥ってしまうのか…

家族性アルツハイマーと呼ばれる、遺伝性のものもあるんですが、こちらも必ず遺伝するかどうかも分かっていません。

と、分からないことだらけの病気だけに、研究が盛んにおこなわれている病気と言えるでしょう。



そんななか、「アルツハイマー病の患者の記憶失われておらず、思い出せないだけかもしれない――」


という研究結果を、理化学研究所が発表しました。動物実験を通じ、アルツハイマー病で失った記憶を人為的に復元できたということです。


このブログでもよく登場する理化学研究所。さすがです。

この研究所は、ほんといろんな事を研究してるんやねぇ…



研究グループは、マウスを箱に入れ、足に弱い電流を流す実験を実施。通常のマウスの場合、再び同じ箱に入れると、嫌な記憶を思い出し「すくむ」のに対し、アルツハイマー病を患った「ADマウス」は、「すくむ」動作を見せなかった。




しかし、ADマウスの脳内に光を照射し、記憶を保存する細胞群「記憶エングラム」を刺激したところ、「すくむ」動作を見せたと…


同グループは「光の刺激で記憶を復元できた」と考えており、記憶を作っていても、想起できない可能性が示唆されたという。

 



つまり、記憶してないんじゃなく、記憶はしてるが思い出せないんじゃないかとの見解です。


これは、結果は同じく、思い出せないんですが、中身は全然違います。




記憶してるかしてないか…



記憶さえされていれば、それを思い出すことが出来るかもしれません。




今までは、記憶すること自体が無理な状態であるという見方が強く、それにより記憶障害が起こると考えられていたわけです。

それが、この実験により記憶自体はされているが思い出せないだけだという新しい治療の方向性が見えてきたわけです。


これは脳の複雑なメカニズムがあればこそで、脳は各部部分によって仕事が違うわけで、記憶をつかさどる部分と、それを思い出す部分は全く違います。


ですから、記憶をつかさどる部分を治療するだけでは、アルツハイマーは治らない可能性が出てきたわけですねぇ…



この他、アルツハイマーの一番の原因と考えられている「アミロイドβ」と呼ばれる蛋白質の増殖なんですが、傾向としてインターロイキン33という蛋白質が減少しているという研究発表もありました。

つまり、このインターロイキン33の数が減ると、免疫力アシストの力が弱まるためアミロイドβと呼ばれる蛋白質の塊が増殖するのではないかとの研究で、実際にマウス実験ではインターロイキン33を投与したマウスはアミロイドβの数値が下がったということです。


ということは、このインターロイキン33が直接治療薬になるとまではいかないまでも、何らかの形でアルツハイマーの治療に役立つであろうと研究者たちは色めきだっているそうです。




てな具合に、今まで難病とされていた疾患たちも研究者たちの努力により、いつか必ず全容が解明され、何でもない病気になることでしょう。



研究者たちの日々の努力に期待しましょう。


てな感じで、今日はゆっくり休ませて頂きます。




ではまた〜



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京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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