2018年08月19日 [からだのこと]
(77)サンデーイルネス(仮)慢性閉塞性肺疾患(COPD)について
お疲れ様です。院長です。
8月19日のサンデーイルネスでございます。
8月も知らぬ間に後半戦だなぁ…
まだまだ夏感ありますが、ボチボチ秋感を感じる瞬間もありますね。
わたくし、朝が結構早いので、午前中の早い時間はそこまで夏じゃなくなってきてますね。
ってな夏の終わりですが、夏の疲れが出だすのもこれからですし、気−付けて下さいや。
ってことで、今日のイルネス辞典ですが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)について解説していきたいと思います。
まずどんな病気かってことですが、肺は、外界に直接接している内臓で、いつも外気に触れていて、肺に出入りする空気の量は1日1万リットルを超えるほどです。
そのため、ガス体や微粒子を含む汚染された空気を繰り返し長期にわたって吸入するような環境下で生活していれば、影響を受けて病気になることがあります。
慢性閉塞性肺疾患は、これまで慢性気管支炎、肺気腫(はいきしゅ)といわれてきた病気を総称した呼び名です。
現在は英語の名称、chronic obstructive pulmonary disease をとって世界中で共通の病名、「COPD」が用いられるようになりました。
世界の死亡原因ランキング(世界銀行調査)によると、COPDは1990年の6位から2020年には3位になると予想されています。
また、病気によって生じる人的負担は、早死により損失した年数と、障害のある状態で生存した障害の重症度で調整した合計値(DALY)により算出しますが、これによるとCOPDは、1990年の12位から2020年には5位に上昇するといわれています。
COPDは糖尿病なみに多い病気で、日本での患者数は500万〜700万人と推定されています。
しかし、実際に治療を受けている人は20数万人程度といわれ、著しく診断率が低いことが問題になっています。
ではCOPDの原因は何かということですが、汚れた空気を繰り返し吸うことにより発症します。
いちばんの原因はたばこです。COPDの人の95%以上はたばこが原因で、喫煙者のなかの約20%がCOPDになるといわれています。
COPDは、予防できる肺の生活習慣病として注意しなければなりません。
日本は、先進諸国のなかではきわだって喫煙率が高いままで、また青少年、若い女性の喫煙率が上昇していることから、さらに患者数は増えると予測され、対策が求められています。
WHO(世界保健機関)は2001年にGOLDと呼ばれる診療の指針を発表し、世界的な啓蒙活動を行うことを求めています。
COPDは中高年に多い病気で、主な症状は咳(せき)、痰、息切れです。しかも、これらの症状は通常、歳をとるにつれてゆっくり進行していきます。
息切れがあってもかぜだと考えたり、歳のせいだと思い込んで、適切な医療を受けていないことが問題です。
とくに息切れは、階段や坂を登る時に強く、病気が悪化していくと家から外出できずに引きこもりがちになり、やがてベッドから出られなくなる、つまり寝たきりの原因となりえます。
高齢者の気管支喘息(ぜんそく)は、COPDと混同されていることが少なくありません。
しかし、COPDは気管支喘息と違って、肺がんや、脳卒中などの体のほかの臓器の病気を多く合併していることが少なくなく、また治療が不十分だと年ごとに肺機能は急速に低下していきます。
決め手となる診断方法は、スパイロメトリーと呼ばれる簡単な肺機能検査です。
COPDの可能性が高いことがわかったら、気管支を拡張させるような吸入薬を吸って、その前後で精密な肺機能検査を行います。
これによって、治療薬の効果をあらかじめ推定することができます。
また、息切れが心臓の病気など、ほかの原因で起こっていないかを調べます。
胸部のCT検査は、肺胞(はいほう)と呼ばれる肺の細かな構造が広い範囲で壊れているかどうかの手がかりになり、肺がんの合併をチェックすることができます。
治療の方法としましては、まずリスクを除くこと、つまり禁煙を厳守しなければなりません。
節煙やニコチンの量の少ないたばこに変えても、COPDは確実に進行していきます。
それから気管支を広げるような吸入薬を使い、ステロイドの吸入薬や、そのほかに飲み薬を使うこともあります。
COPDの日常生活上の注意では、適度な運動と栄養の管理が大切です。
なかなか一人では難しいので、周りのサポートが重要とも言えるでしょう。
いかがでしたか?
COPDは、500万〜700万人の患者がいると推察されていますが、実際は20数万人しか治療をしていません。
ということは、みな、気付かぬうちに症状を悪化させてるという事です。
あなた自身、それからあなたの周りにも、COPD患者は潜んでるかもしれません。
本人も気付いていない事が多いわけですから、まず知識を持っていることが大事です。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月19日のサンデーイルネスでございます。
8月も知らぬ間に後半戦だなぁ…
まだまだ夏感ありますが、ボチボチ秋感を感じる瞬間もありますね。
わたくし、朝が結構早いので、午前中の早い時間はそこまで夏じゃなくなってきてますね。
ってな夏の終わりですが、夏の疲れが出だすのもこれからですし、気−付けて下さいや。
ってことで、今日のイルネス辞典ですが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)について解説していきたいと思います。
まずどんな病気かってことですが、肺は、外界に直接接している内臓で、いつも外気に触れていて、肺に出入りする空気の量は1日1万リットルを超えるほどです。
そのため、ガス体や微粒子を含む汚染された空気を繰り返し長期にわたって吸入するような環境下で生活していれば、影響を受けて病気になることがあります。
慢性閉塞性肺疾患は、これまで慢性気管支炎、肺気腫(はいきしゅ)といわれてきた病気を総称した呼び名です。
現在は英語の名称、chronic obstructive pulmonary disease をとって世界中で共通の病名、「COPD」が用いられるようになりました。
世界の死亡原因ランキング(世界銀行調査)によると、COPDは1990年の6位から2020年には3位になると予想されています。
また、病気によって生じる人的負担は、早死により損失した年数と、障害のある状態で生存した障害の重症度で調整した合計値(DALY)により算出しますが、これによるとCOPDは、1990年の12位から2020年には5位に上昇するといわれています。
COPDは糖尿病なみに多い病気で、日本での患者数は500万〜700万人と推定されています。
しかし、実際に治療を受けている人は20数万人程度といわれ、著しく診断率が低いことが問題になっています。
ではCOPDの原因は何かということですが、汚れた空気を繰り返し吸うことにより発症します。
いちばんの原因はたばこです。COPDの人の95%以上はたばこが原因で、喫煙者のなかの約20%がCOPDになるといわれています。
COPDは、予防できる肺の生活習慣病として注意しなければなりません。
日本は、先進諸国のなかではきわだって喫煙率が高いままで、また青少年、若い女性の喫煙率が上昇していることから、さらに患者数は増えると予測され、対策が求められています。
WHO(世界保健機関)は2001年にGOLDと呼ばれる診療の指針を発表し、世界的な啓蒙活動を行うことを求めています。
COPDは中高年に多い病気で、主な症状は咳(せき)、痰、息切れです。しかも、これらの症状は通常、歳をとるにつれてゆっくり進行していきます。
息切れがあってもかぜだと考えたり、歳のせいだと思い込んで、適切な医療を受けていないことが問題です。
とくに息切れは、階段や坂を登る時に強く、病気が悪化していくと家から外出できずに引きこもりがちになり、やがてベッドから出られなくなる、つまり寝たきりの原因となりえます。
高齢者の気管支喘息(ぜんそく)は、COPDと混同されていることが少なくありません。
しかし、COPDは気管支喘息と違って、肺がんや、脳卒中などの体のほかの臓器の病気を多く合併していることが少なくなく、また治療が不十分だと年ごとに肺機能は急速に低下していきます。
決め手となる診断方法は、スパイロメトリーと呼ばれる簡単な肺機能検査です。
COPDの可能性が高いことがわかったら、気管支を拡張させるような吸入薬を吸って、その前後で精密な肺機能検査を行います。
これによって、治療薬の効果をあらかじめ推定することができます。
また、息切れが心臓の病気など、ほかの原因で起こっていないかを調べます。
胸部のCT検査は、肺胞(はいほう)と呼ばれる肺の細かな構造が広い範囲で壊れているかどうかの手がかりになり、肺がんの合併をチェックすることができます。
治療の方法としましては、まずリスクを除くこと、つまり禁煙を厳守しなければなりません。
節煙やニコチンの量の少ないたばこに変えても、COPDは確実に進行していきます。
それから気管支を広げるような吸入薬を使い、ステロイドの吸入薬や、そのほかに飲み薬を使うこともあります。
COPDの日常生活上の注意では、適度な運動と栄養の管理が大切です。
なかなか一人では難しいので、周りのサポートが重要とも言えるでしょう。
いかがでしたか?
COPDは、500万〜700万人の患者がいると推察されていますが、実際は20数万人しか治療をしていません。
ということは、みな、気付かぬうちに症状を悪化させてるという事です。
あなた自身、それからあなたの周りにも、COPD患者は潜んでるかもしれません。
本人も気付いていない事が多いわけですから、まず知識を持っていることが大事です。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院