2018年08月05日 [からだのこと]
(75)サンデーイルネス(仮)ベーチェット病について
お疲れ様です。院長です。
8月5日のサンデーイルネスでございます。
ついに8月だがね。
このイルネス、実はナンバーがありまして、今回で75回目でございます。
75回っつうと、約1年半続いてるわけで、こいつもそのうちネタ切れするんじゃ…(^^;
最近じゃ、あいうえお順に疾患をさがして紹介してるんですが、今日は「へ」なわけです。
「へ」って言や、50音(実際には44)中、29番目。
もうそんなにないんだよねぇ〜…。
って考えてたら閃いた☆
最後までいったら、また「あ」に戻ればええんや(笑)
このスタイルなら、かなりイケるから当分、ネタ切れの心配はないと思われます。
ってことで、今日も元気にイルネス辞典、いってみましょう。
今日は「へ」ってことで「ベーチェット病」ってヤツを解説していきたいと思います。
まずはベーチェット病とはどんな病気かってとこからスタートですが、主に眼、皮膚粘膜に急性の炎症発作を繰り返す原因不明の病気です。
世界的には、シルクロード沿いの地域に患者数が多く、日本では北日本に患者が多く分布しているという、なんとも妙な地域性があります。
患者数は2万人弱で、男女比は1対1、好発年齢は20〜40歳って感じです。
原因は不明ですが、遺伝的な要因(体質)と環境因子の両者が関係しています。
遺伝的要因で重要なのは「HLA-B51」です。
ちょっと専門的でややこしいんですが、ヒト白血球抗原(組織適応抗原)であるHLAのうちB51をもっている日本人の一般的割合は10〜15%といわれています。
ですが、べーチェット病患者では50〜60%と非常に高い割合になっています。
つまり、「HLA-B51」という抗原を持っている人に発症しやすいと言えるでしょう。
では、症状の現れ方ですが、口腔内アフタ(粘膜に生じる大きさ3〜10mm くらいまでの円形ないし楕円形、卵円形の境界明瞭な粘膜疹)、皮膚・眼症状、陰部潰瘍が発作的に起き、繰り返しますが、発作と発作の間欠期は無症状です。
口腔内アフタは初発症状であることが多く、頬(きょう)粘膜、舌、口唇、歯肉に痛みのある潰瘍が繰り返しできます。
皮膚症状としては、結節性紅斑(けっせつせいこうはん)、毛嚢炎(もうのうえん)、皮下の血栓性静脈炎等がみられます。
神経の病変としては、発熱や頭痛で髄膜炎(ずいまくえん)様症状を来す場合や、運動麻痺や失調症状を示す場合があります。
精神障害や人格障害が徐々に進行する例もみられます。
このように進行すると、かなり厄介な病気といえるでしょう。
そして診断のための特殊な検査もありません。
診断は、主症状(口腔内アフタ、眼・皮膚症状、陰部潰瘍)や副症状(関節炎、副睾丸炎、腸管・血管・神経症状)から総合的に行います。
HLA-B51陽性や針反応は診断の確定ではなく、参考になります。
ではこの厄介なベーチェット病ですが、治療の方法は対処療法となります。
主症状に関しては、寛解・再燃を繰り返す事が多く、10年くらいたつと病気の勢いは下り坂となり、20年くらいをこえるとほぼ再燃しないと言われています。
ただし眼病変については、治療が遅れるなどすると失明することもあり、若年者の失明の重大な原因の一つになってます。
とはいえ、原因不明なだけに対処のしようもありません。
とにかく厄介な病気なので、早めに治療するのが一番なんですが、主症状が2つ以上あれば専門医(リウマチ・膠原病科、眼科、皮膚科)を受診します。
日常生活上の注意として、上気道感染、歯の治療、寒冷などの増悪因子や過労はなるべく避けてください。
これくらいしか注意点もありません。
それだけに、知っているとすぐに専門医にかかれると思います。
いかがでしたか?
原因不明ということは、逆に言うと誰が罹ってもおかしくないという事です。
せめて最低限の知識があれば、最悪の事態は避けられると思いますので、シッカリ覚えておきましょう。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月5日のサンデーイルネスでございます。
ついに8月だがね。
このイルネス、実はナンバーがありまして、今回で75回目でございます。
75回っつうと、約1年半続いてるわけで、こいつもそのうちネタ切れするんじゃ…(^^;
最近じゃ、あいうえお順に疾患をさがして紹介してるんですが、今日は「へ」なわけです。
「へ」って言や、50音(実際には44)中、29番目。
もうそんなにないんだよねぇ〜…。
って考えてたら閃いた☆
最後までいったら、また「あ」に戻ればええんや(笑)
このスタイルなら、かなりイケるから当分、ネタ切れの心配はないと思われます。
ってことで、今日も元気にイルネス辞典、いってみましょう。
今日は「へ」ってことで「ベーチェット病」ってヤツを解説していきたいと思います。
まずはベーチェット病とはどんな病気かってとこからスタートですが、主に眼、皮膚粘膜に急性の炎症発作を繰り返す原因不明の病気です。
世界的には、シルクロード沿いの地域に患者数が多く、日本では北日本に患者が多く分布しているという、なんとも妙な地域性があります。
患者数は2万人弱で、男女比は1対1、好発年齢は20〜40歳って感じです。
原因は不明ですが、遺伝的な要因(体質)と環境因子の両者が関係しています。
遺伝的要因で重要なのは「HLA-B51」です。
ちょっと専門的でややこしいんですが、ヒト白血球抗原(組織適応抗原)であるHLAのうちB51をもっている日本人の一般的割合は10〜15%といわれています。
ですが、べーチェット病患者では50〜60%と非常に高い割合になっています。
つまり、「HLA-B51」という抗原を持っている人に発症しやすいと言えるでしょう。
では、症状の現れ方ですが、口腔内アフタ(粘膜に生じる大きさ3〜10mm くらいまでの円形ないし楕円形、卵円形の境界明瞭な粘膜疹)、皮膚・眼症状、陰部潰瘍が発作的に起き、繰り返しますが、発作と発作の間欠期は無症状です。
口腔内アフタは初発症状であることが多く、頬(きょう)粘膜、舌、口唇、歯肉に痛みのある潰瘍が繰り返しできます。
皮膚症状としては、結節性紅斑(けっせつせいこうはん)、毛嚢炎(もうのうえん)、皮下の血栓性静脈炎等がみられます。
神経の病変としては、発熱や頭痛で髄膜炎(ずいまくえん)様症状を来す場合や、運動麻痺や失調症状を示す場合があります。
精神障害や人格障害が徐々に進行する例もみられます。
このように進行すると、かなり厄介な病気といえるでしょう。
そして診断のための特殊な検査もありません。
診断は、主症状(口腔内アフタ、眼・皮膚症状、陰部潰瘍)や副症状(関節炎、副睾丸炎、腸管・血管・神経症状)から総合的に行います。
HLA-B51陽性や針反応は診断の確定ではなく、参考になります。
ではこの厄介なベーチェット病ですが、治療の方法は対処療法となります。
主症状に関しては、寛解・再燃を繰り返す事が多く、10年くらいたつと病気の勢いは下り坂となり、20年くらいをこえるとほぼ再燃しないと言われています。
ただし眼病変については、治療が遅れるなどすると失明することもあり、若年者の失明の重大な原因の一つになってます。
とはいえ、原因不明なだけに対処のしようもありません。
とにかく厄介な病気なので、早めに治療するのが一番なんですが、主症状が2つ以上あれば専門医(リウマチ・膠原病科、眼科、皮膚科)を受診します。
日常生活上の注意として、上気道感染、歯の治療、寒冷などの増悪因子や過労はなるべく避けてください。
これくらいしか注意点もありません。
それだけに、知っているとすぐに専門医にかかれると思います。
いかがでしたか?
原因不明ということは、逆に言うと誰が罹ってもおかしくないという事です。
せめて最低限の知識があれば、最悪の事態は避けられると思いますので、シッカリ覚えておきましょう。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院