(66)サンデーイルネス(仮)痛風について
2018年06月03日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
6月3日のサンデーイルネスでございます。
ついに6月、梅雨でございますね。
梅雨ってえと、何をするのも億劫で、ジメジメイライラとんでもなく過ごしにくい季節でおま。
これが過ぎると灼熱の太陽が待ってるかと思うと、それもどうだかなんですが、このジメジメ感よりギラギラ太陽の方がよっぽどマシだわ。
暑さに加えてのこの湿度。
やだやだ。
とりあえず、後1ヶ月半程の間は、耐えしのぶしかありません。
頑張りましょう〜。
ってことで、今日のイルネス辞典に突入ですが、今日は「痛風」について解説していきたいと思います。
まずは、痛風とはどんな病気かってことですが、こいつは読んで字の如く「風が吹いても痛い」そうで、罹患者曰く、地獄の苦しみだそうです。
で、内容はといいますと、血液中の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)で、足の指や足首、膝などに起こる急性の関節炎です。
とくに足の親指の付け根の関節(母趾MP関節)が最も多くみられ、初めて発症される人の7割がこの部位と言われています。
日本での有病率は0.1〜0.3%と推測され、90%以上が男性となっています。
発症年齢は40代前後に多く、最近は若年化の傾向がみられます。
では、痛風の原因は何かってことですが、高尿酸血症が続くと尿酸の結晶が関節の組織に沈着し、その結晶が関節内に遊離するとそれに反応して炎症が起こるとされています。
尿酸はプリン体という物質の最終産物で、主に肝臓で産生され、腎臓から排泄されます。
高尿酸血症は、尿酸産生過剰あるいは排泄低下、あるいはそれらの混合のいずれかにより現れます。
つまり、尿酸を作り過ぎるか、排出し足りないかってことね。
原因は不明ですが、ある程度の体質(遺伝性)が関与しており、アルコール(とくにビール)や甘い飲み物なども増悪させます。
典型的なタイプとしては、活動的な中年男性で、アルコールや肉食を多く摂取する習癖がある人に多いようです。
ただ、他の原因として、多発性骨髄炎(たはつせいこつずいえん)、悪性リンパ腫、悪性貧血、白血病などの病気がひそんでいる場合や、ある種の利尿薬などで尿酸値が上がる場合があるので注意が必要です。
まぁ原因不明じゃ防ぎようがないっちゃないんですが、やはり食生活等の改善は大事ですよねぇ。
世間じゃ、プリン体OFFのビールも主流になりつつあるそうですし。
では、どんな風に症状が現れるかってことですが、基本はとても痛い発作が起こります。で、発作前に前兆(チクチクする、圧迫感、熱っぽいなど)を自覚し、6〜12時間後に発作が始まることが多いようです。
発作時は激烈な痛みで、はれ、発赤、熱感を伴います。発作は通常、24時間以内にピークを迎え、3〜4日後には徐々に改善し、7〜10日で自然におさまると言われています。
放置すると発作を繰り返し、だんだんと症状が増悪してきます。
また、発作の間隔が次第に短くなり、慢性の関節炎へと移行します。進行すれば関節軟骨が傷んで骨に欠損が生じ、関節の変形や機能障害が残る場合もあります。
痛風結節が、肘、足の関節周囲や耳にできることがあり、時に破れて皮膚潰瘍(かいよう)を生じます。
また、尿酸塩が沈着して尿路結石、腎障害(痛風腎)、虚血性心疾患などが問題になることもあります。
診断としては、発作時の血液検査で、白血球数の増加、赤血球沈降速度の亢進、C反応性蛋白(CRP)の陽性など、炎症性の変化がみられます。
急性の関節炎で、血液中の尿酸の値が高ければ診断は容易ですが、約4分の1では発作時の尿酸値は正常というややこしい事がおこります。
高尿酸血症は男女とも7.0r/dlを超えるものと定義されています。関節の液を検査して、尿酸の結晶を証明することも診断には非常に有用です。
X線検査では、発作を繰り返している例では骨の欠損(びらん)や変形を認めることもあります。進行すれば、関節の変形や破壊がみられることもあります。
では、治療の方法ですが、大きく分けて3つの場面に分かれます。
(1)発作の前兆時
発作の前兆時に、コルヒチンを内服すると未然に発作を予防することができます。ただし、いったん発作が始まるとその効果が弱まります。
(2)発作時
関節の安静を保ち、非ステロイド性抗炎症薬で痛みを抑えます。いろいろな種類がありますが、血中濃度の上昇が速く、血中半減期が短いものを使用します。
症状が強い時は、副腎皮質ステロイド薬の内服または関節内注射で対応することもあります。
(3)発作がない時
発作がない時は、尿酸産生阻害薬または尿酸排泄促進薬で高尿酸血症を改善させます。血清尿酸値5〜r/dlを目標とし、少量から開始して維持します。
尿をアルカリ化して尿路結石を防止する目的で、重曹やウラリットを1日2〜3g内服します。
また、高尿酸血症の治療には、薬物治療だけでなく生活習慣の改善が重要です。
肥満の解消、アルコール飲料の制限、プリン体の摂取制限、十分な水分の摂取、運動、ストレスの解消などがすすめられています。
急に足などの関節に痛みや発赤が生じた場合には、痛風発作の可能性を考え、整形外科または内科の専門医に受診してください。
薬により尿酸値をコントロールすることは比較的容易で、痛風そのものは予後が良好です。
しかし、約8割の人が脂質異常症、糖尿病や心疾患、脳血管障害などの生活習慣病を合併しているといわれています。
痛風発作をこれらの疾患の危険信号ととらえて、きちんとした全身管理に取り組むことも重要です。
いかがでしたか?
痛風も根本的な原因は不明ですが、やはりいわゆる生活習慣病に端を発している部分が大きいと思われます。
とくに、肥満、アルコール、プリン体摂取には充分気をつけましょう。
おそらくそれだけで、かなり症状は改善されるはずですので、まず疑いのある方はキチンと病院に行き、検査をしたうえでこれらの生活習慣を見直しましょう。
こいつも、放置するととんでもなく悪化しますから、まずは知識をもって、キチンと対応しましょうね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
6月3日のサンデーイルネスでございます。
ついに6月、梅雨でございますね。
梅雨ってえと、何をするのも億劫で、ジメジメイライラとんでもなく過ごしにくい季節でおま。
これが過ぎると灼熱の太陽が待ってるかと思うと、それもどうだかなんですが、このジメジメ感よりギラギラ太陽の方がよっぽどマシだわ。
暑さに加えてのこの湿度。
やだやだ。
とりあえず、後1ヶ月半程の間は、耐えしのぶしかありません。
頑張りましょう〜。
ってことで、今日のイルネス辞典に突入ですが、今日は「痛風」について解説していきたいと思います。
まずは、痛風とはどんな病気かってことですが、こいつは読んで字の如く「風が吹いても痛い」そうで、罹患者曰く、地獄の苦しみだそうです。
で、内容はといいますと、血液中の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)で、足の指や足首、膝などに起こる急性の関節炎です。
とくに足の親指の付け根の関節(母趾MP関節)が最も多くみられ、初めて発症される人の7割がこの部位と言われています。
日本での有病率は0.1〜0.3%と推測され、90%以上が男性となっています。
発症年齢は40代前後に多く、最近は若年化の傾向がみられます。
では、痛風の原因は何かってことですが、高尿酸血症が続くと尿酸の結晶が関節の組織に沈着し、その結晶が関節内に遊離するとそれに反応して炎症が起こるとされています。
尿酸はプリン体という物質の最終産物で、主に肝臓で産生され、腎臓から排泄されます。
高尿酸血症は、尿酸産生過剰あるいは排泄低下、あるいはそれらの混合のいずれかにより現れます。
つまり、尿酸を作り過ぎるか、排出し足りないかってことね。
原因は不明ですが、ある程度の体質(遺伝性)が関与しており、アルコール(とくにビール)や甘い飲み物なども増悪させます。
典型的なタイプとしては、活動的な中年男性で、アルコールや肉食を多く摂取する習癖がある人に多いようです。
ただ、他の原因として、多発性骨髄炎(たはつせいこつずいえん)、悪性リンパ腫、悪性貧血、白血病などの病気がひそんでいる場合や、ある種の利尿薬などで尿酸値が上がる場合があるので注意が必要です。
まぁ原因不明じゃ防ぎようがないっちゃないんですが、やはり食生活等の改善は大事ですよねぇ。
世間じゃ、プリン体OFFのビールも主流になりつつあるそうですし。
では、どんな風に症状が現れるかってことですが、基本はとても痛い発作が起こります。で、発作前に前兆(チクチクする、圧迫感、熱っぽいなど)を自覚し、6〜12時間後に発作が始まることが多いようです。
発作時は激烈な痛みで、はれ、発赤、熱感を伴います。発作は通常、24時間以内にピークを迎え、3〜4日後には徐々に改善し、7〜10日で自然におさまると言われています。
放置すると発作を繰り返し、だんだんと症状が増悪してきます。
また、発作の間隔が次第に短くなり、慢性の関節炎へと移行します。進行すれば関節軟骨が傷んで骨に欠損が生じ、関節の変形や機能障害が残る場合もあります。
痛風結節が、肘、足の関節周囲や耳にできることがあり、時に破れて皮膚潰瘍(かいよう)を生じます。
また、尿酸塩が沈着して尿路結石、腎障害(痛風腎)、虚血性心疾患などが問題になることもあります。
診断としては、発作時の血液検査で、白血球数の増加、赤血球沈降速度の亢進、C反応性蛋白(CRP)の陽性など、炎症性の変化がみられます。
急性の関節炎で、血液中の尿酸の値が高ければ診断は容易ですが、約4分の1では発作時の尿酸値は正常というややこしい事がおこります。
高尿酸血症は男女とも7.0r/dlを超えるものと定義されています。関節の液を検査して、尿酸の結晶を証明することも診断には非常に有用です。
X線検査では、発作を繰り返している例では骨の欠損(びらん)や変形を認めることもあります。進行すれば、関節の変形や破壊がみられることもあります。
では、治療の方法ですが、大きく分けて3つの場面に分かれます。
(1)発作の前兆時
発作の前兆時に、コルヒチンを内服すると未然に発作を予防することができます。ただし、いったん発作が始まるとその効果が弱まります。
(2)発作時
関節の安静を保ち、非ステロイド性抗炎症薬で痛みを抑えます。いろいろな種類がありますが、血中濃度の上昇が速く、血中半減期が短いものを使用します。
症状が強い時は、副腎皮質ステロイド薬の内服または関節内注射で対応することもあります。
(3)発作がない時
発作がない時は、尿酸産生阻害薬または尿酸排泄促進薬で高尿酸血症を改善させます。血清尿酸値5〜r/dlを目標とし、少量から開始して維持します。
尿をアルカリ化して尿路結石を防止する目的で、重曹やウラリットを1日2〜3g内服します。
また、高尿酸血症の治療には、薬物治療だけでなく生活習慣の改善が重要です。
肥満の解消、アルコール飲料の制限、プリン体の摂取制限、十分な水分の摂取、運動、ストレスの解消などがすすめられています。
急に足などの関節に痛みや発赤が生じた場合には、痛風発作の可能性を考え、整形外科または内科の専門医に受診してください。
薬により尿酸値をコントロールすることは比較的容易で、痛風そのものは予後が良好です。
しかし、約8割の人が脂質異常症、糖尿病や心疾患、脳血管障害などの生活習慣病を合併しているといわれています。
痛風発作をこれらの疾患の危険信号ととらえて、きちんとした全身管理に取り組むことも重要です。
いかがでしたか?
痛風も根本的な原因は不明ですが、やはりいわゆる生活習慣病に端を発している部分が大きいと思われます。
とくに、肥満、アルコール、プリン体摂取には充分気をつけましょう。
おそらくそれだけで、かなり症状は改善されるはずですので、まず疑いのある方はキチンと病院に行き、検査をしたうえでこれらの生活習慣を見直しましょう。
こいつも、放置するととんでもなく悪化しますから、まずは知識をもって、キチンと対応しましょうね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院