(63)サンデーイルネス(仮)僧帽弁閉鎖不全症について
2018年05月13日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
5月13日のサンデーイルネスでございます。
5月も早いもんで、前半戦は終了って感じですなぁ…。
さすがに休みボケも解消してきましたし、そろそろエンジン全開でいかないと…。
先月の終わりからの連休ってことで、今月色々ピンチなんだよね(笑)
頑張らないと。
ってことで、今日も始まりましたが今日のイルネス辞典は「僧帽弁閉鎖不全症」って病気を解説していきましょう。
こいつは実は読んで字の如くな病気で、僧房弁てのが、閉まらなくなる病気ってことですわ。
はい。
なに?
そうぼうべん?
ですね(笑)
まず、この僧房弁てのは、心臓のポンプの蓋みたいなものだとお考え下さい。
で、この蓋が、本来血液の流れに合わせて閉まるところが、閉まらずに血液が逆流しちゃうって病気です。
もう少し専門的に言うと、僧帽弁の閉鎖が損なわれ、左心室から大動脈に押し出されるべき血液の一部が、再び左心房に逆流してしまう状態ってことですな。
したがって大動脈への駆出量が減ってしまいます。逆に左心室は容量が増加して拡大し、また逆流により左心房も拡張してしまいます。
弁自体だけではなく僧帽弁の支持組織、などの不具合でもおこる病気です。
原因は色々あるんですが、一番なのはリウマチ熱によるものだと考えられています。
これは、A群連鎖球菌(溶連菌)による、のどかぜや扁桃炎の治療が不十分な場合、治ってから2、3週間過ぎたころに突然高熱を発症する病気です。
この病気にかかった小児の約半数が心炎を起こし、適切に治療されないと心臓の弁に問題がおこるわけです。
その他、僧帽弁逸脱症(いつだつしょう)や、虚血性(きょけつせい)心臓病による乳頭筋不全、感染性心内膜炎、拡張型心筋症などによるものがあります。
近年は、このような非リウマチ性の僧帽弁閉鎖不全症が増えてきています。
感染性心内膜炎による腱策断裂や急性心筋梗塞(しんきんこうそく)による乳頭筋不全などにより、突然、重症の僧帽弁閉鎖不全症が生じた場合には、急激な肺高血圧、肺うっ血による呼吸困難が現れます。
慢性的な場合には、たとえ重症の逆流があっても左心室の機能が十分にはたらいていれば、無症状で運動能力も正常です。
このような状態が長く続き、次第に左心室の機能が低下してくると、動作時の息切れや呼吸困難といった左心不全の症状が現れてきます。
では、この僧帽弁閉鎖不全症の検査と診断ですが、聴診(心音図)、心電図、胸部X線の検査を行います。
心エコー(超音波)検査は最も重要な検査で、正確な診断だけではなく重症度や左心室の機能の評価を行うことができます。
経食道心エコー法により、弁の詳細な観察が可能です。手術するかどうかの決定には、心臓カテーテル検査や左心室造影検査が必要になることがあります。
重症の僧帽弁逆流があっても、無症状で左心室の機能も正常であれば、半年か1年に1回の心エコー検査による経過観察でかまいません。
左心不全症状があれば、薬物療法を施します。
最近は、長期予後改善のために薬物投与する場合もあるようです。
また、心房細動(しんぼうさいどう)の合併があれば、僧帽弁狭窄症(きょうさくしょう)と同じように抗凝固療法を行います。
なお、僧帽弁閉鎖不全症の場合には、感染性心内膜炎の予防、つまり抗生剤の服用が必要になることもあります。
薬物治療を行っても心不全症状が続く場合や左心室の機能が低下してきた場合には、外科手術が必要になりますが、キチンと対応していれば大丈夫な事が多いようです。
いかがでしょうか。
心臓の病気となると、何となく恐ろしい感じもしますが、しっかり治療すれば薬物療法で対応できますし、支障なく生活も出来ます。
ただ、それだけに気付かぬうちに症状を悪化させてしまう事が多いため、まずはキチンと知ることが大事です。
聴診、心電図、胸部X線検査でも比較的見つけやすいですから、健康診断レベルでも発見出来やすい病気です。
まずはやっぱり健康診断やね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月13日のサンデーイルネスでございます。
5月も早いもんで、前半戦は終了って感じですなぁ…。
さすがに休みボケも解消してきましたし、そろそろエンジン全開でいかないと…。
先月の終わりからの連休ってことで、今月色々ピンチなんだよね(笑)
頑張らないと。
ってことで、今日も始まりましたが今日のイルネス辞典は「僧帽弁閉鎖不全症」って病気を解説していきましょう。
こいつは実は読んで字の如くな病気で、僧房弁てのが、閉まらなくなる病気ってことですわ。
はい。
なに?
そうぼうべん?
ですね(笑)
まず、この僧房弁てのは、心臓のポンプの蓋みたいなものだとお考え下さい。
で、この蓋が、本来血液の流れに合わせて閉まるところが、閉まらずに血液が逆流しちゃうって病気です。
もう少し専門的に言うと、僧帽弁の閉鎖が損なわれ、左心室から大動脈に押し出されるべき血液の一部が、再び左心房に逆流してしまう状態ってことですな。
したがって大動脈への駆出量が減ってしまいます。逆に左心室は容量が増加して拡大し、また逆流により左心房も拡張してしまいます。
弁自体だけではなく僧帽弁の支持組織、などの不具合でもおこる病気です。
原因は色々あるんですが、一番なのはリウマチ熱によるものだと考えられています。
これは、A群連鎖球菌(溶連菌)による、のどかぜや扁桃炎の治療が不十分な場合、治ってから2、3週間過ぎたころに突然高熱を発症する病気です。
この病気にかかった小児の約半数が心炎を起こし、適切に治療されないと心臓の弁に問題がおこるわけです。
その他、僧帽弁逸脱症(いつだつしょう)や、虚血性(きょけつせい)心臓病による乳頭筋不全、感染性心内膜炎、拡張型心筋症などによるものがあります。
近年は、このような非リウマチ性の僧帽弁閉鎖不全症が増えてきています。
感染性心内膜炎による腱策断裂や急性心筋梗塞(しんきんこうそく)による乳頭筋不全などにより、突然、重症の僧帽弁閉鎖不全症が生じた場合には、急激な肺高血圧、肺うっ血による呼吸困難が現れます。
慢性的な場合には、たとえ重症の逆流があっても左心室の機能が十分にはたらいていれば、無症状で運動能力も正常です。
このような状態が長く続き、次第に左心室の機能が低下してくると、動作時の息切れや呼吸困難といった左心不全の症状が現れてきます。
では、この僧帽弁閉鎖不全症の検査と診断ですが、聴診(心音図)、心電図、胸部X線の検査を行います。
心エコー(超音波)検査は最も重要な検査で、正確な診断だけではなく重症度や左心室の機能の評価を行うことができます。
経食道心エコー法により、弁の詳細な観察が可能です。手術するかどうかの決定には、心臓カテーテル検査や左心室造影検査が必要になることがあります。
重症の僧帽弁逆流があっても、無症状で左心室の機能も正常であれば、半年か1年に1回の心エコー検査による経過観察でかまいません。
左心不全症状があれば、薬物療法を施します。
最近は、長期予後改善のために薬物投与する場合もあるようです。
また、心房細動(しんぼうさいどう)の合併があれば、僧帽弁狭窄症(きょうさくしょう)と同じように抗凝固療法を行います。
なお、僧帽弁閉鎖不全症の場合には、感染性心内膜炎の予防、つまり抗生剤の服用が必要になることもあります。
薬物治療を行っても心不全症状が続く場合や左心室の機能が低下してきた場合には、外科手術が必要になりますが、キチンと対応していれば大丈夫な事が多いようです。
いかがでしょうか。
心臓の病気となると、何となく恐ろしい感じもしますが、しっかり治療すれば薬物療法で対応できますし、支障なく生活も出来ます。
ただ、それだけに気付かぬうちに症状を悪化させてしまう事が多いため、まずはキチンと知ることが大事です。
聴診、心電図、胸部X線検査でも比較的見つけやすいですから、健康診断レベルでも発見出来やすい病気です。
まずはやっぱり健康診断やね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院