(58)サンデーイルネス(仮)骨肉腫について
2018年04月08日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
4月8日のサンデーイルネスでございます。
例年なら、今日あたりお花見のピークって感じだってんでしょうけど、今年はもうほぼ散りましたねぇ…
とは言え、春爛漫ですから、過ごしやすい良い気候ですよね。
こんなに穏やかな季節ばっかだと何となく平和になる気もするんですが、どうも季節が前倒しされてるようで、今年は梅雨入りも早いかもね。
梅雨は嫌ですよねぇ…
湿度が高くて、鬱陶しいのはもちろんですが、基本徒歩移動のわたくし院長は、雨の中を歩くのがダルイ。
そして年中、クロックスでの移動ですので、いつもビチャビチャになるんですよね。
ってことで、まだ梅雨まではしばらく時間があるので、この穏やかさを満喫しつつ、今日もイルネス辞典に突入しましょう。
今日は、「骨肉腫」という病気にスポットを当て、解説していきたいと思います。
まず、どんな病気かと言いますと、骨肉腫は代表的な骨の悪性腫瘍です。
腫瘍細胞が骨組織を作るのを特徴とします。原発性骨悪性腫瘍のなかで最も多く、全国で年間約200人の新しい患者さんが病院を訪れます。
10代に約半数、5〜24歳までに3分の2の患者さんが発症するなど、盛んに運動をしている活動性の高い少年期に発病します。
また、最近50代や60代の方にもしばしばみられるようになりました。
部位では、とくに膝関節や肩関節に近いところから発生します。
まれに、全身の骨に発生した多発例も報告されています。放置すると腫瘍の増大に伴って、腫瘍細胞が主に肺に到達して腫瘤(しゅりゅう)を作ります。
このように離れた臓器などに悪性の腫瘍細胞が移ってしまうことを転移と呼び、肺に転移したものを肺転移と呼びます。
1980年以前は、診断がついた時点でなるべく早く腕や足の切断術が行われていました。
しかし、切断後に次第に肺転移が現れ、5年生存率は10〜15%程度でした。
が、その後、化学療法(抗がん薬)の発達によって、骨肉腫の患者さんの生存率は著しく改善されました。
現在では3分の2以上の患者さんが治ります。手術療法も、切断術から腕や足を残して切除する方法へと移ってきています。
残念ながら、すべての患者さんが同じように化学療法が効くわけではありません。
腕や足を残す手術を行うためには、化学療法がよく効くことが必要です。
手足を残した場合に切除した骨の部分は、人工の骨や関節で再建したり、ヒトの骨で再建したりしていますが、まだ確立した方法がないのが現状です。
という様な、なかなか重症化してしまうこの病気ですが、はっきりした原因はまだ分かっていません。
ごくまれに家族内の発生がみられますが、がんを抑える遺伝子の異常が関与しているという報告があるにはありますが、基本的には原因不明という事です。
原因が不明である以上、予防のしようがないわけで、そうなると早期に発見することが極めて重要になります。
まず症状の現れ方ですが、持続する痛みから始まります。
初期の痛みは激しいものではなく、スポーツ活動をしている年代なので、筋肉痛として放っておかれることがあり、注意が必要です。
徐々に痛みが悪くなるような時には、早めに整形外科に行くことです。
特に、少年期の膝関節や、肩関節の痛みは疑うべきで、当院でも特に注意します。
違う確率の方がもちろん高いですが、このような症状を訴えておられる場合、整形外科を受診してもらうようお話しています。
整形外科で、レントゲン撮影をすれば腫瘍による骨の破壊と、腫瘍が骨を作っていることを示す骨硬化像が入り乱れてみられるので、診断はつきやすいです。
まず、早めに見つけることで、今後の治療計画も早めに立てられますので、まず少年の膝、肩の痛みは疑って下さい。
では、具体的に治療の方法として、できるだけ小さい切開で組織の一部を採取して病理組織診断をします。
診断が確定したらできるだけ早く化学療法(抗がん薬)を開始します。
痛みや血液検査、画像検査によって化学療法の効果を判定し、それに合わせて手術を行います。
手術では、腫瘍を正常の組織で包まれたまま切除します。
できる限り手や足を残せるように手術を計画します。
ただし、手や足を残すことが困難だと考えられた場合には、切断術が選択されます。手術後、傷が治るのを待って再び化学療法を行います。
化学療法は白血球などの血液細胞の量を減らすので、1〜3週間の間隔をあけ、その回復を待って効果のある化学療法を半年〜1年程度、繰り返し続けます。
化学療法終了後も、最低5年間はしっかりとした経過観察が必要です。
この病気は、とにかく若年層に好発します。
そして比較的高い割合で、四肢の切断という今後の人生を左右するほどの重大な措置が取られることがあるわけです。
何としても、早めに見つけることが第一なのは言うまでもありません。
まずは、この病気を知ることです。
そして、少年少女の、膝や肩の痛みには細心の注意を払う事。
これにつきます。
原因不明の疾患だけに、運が悪いとしか言いようがないんですが、それでも最悪の事態だけは避けられるよう、まずは知識を持ちましょう。
そして、疑いがある時は躊躇せず、先送りせずすぐ病院へ行きましょう。
いかがでしたか?
知識があるだけで助かることも本当に多いですから…
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
4月8日のサンデーイルネスでございます。
例年なら、今日あたりお花見のピークって感じだってんでしょうけど、今年はもうほぼ散りましたねぇ…
とは言え、春爛漫ですから、過ごしやすい良い気候ですよね。
こんなに穏やかな季節ばっかだと何となく平和になる気もするんですが、どうも季節が前倒しされてるようで、今年は梅雨入りも早いかもね。
梅雨は嫌ですよねぇ…
湿度が高くて、鬱陶しいのはもちろんですが、基本徒歩移動のわたくし院長は、雨の中を歩くのがダルイ。
そして年中、クロックスでの移動ですので、いつもビチャビチャになるんですよね。
ってことで、まだ梅雨まではしばらく時間があるので、この穏やかさを満喫しつつ、今日もイルネス辞典に突入しましょう。
今日は、「骨肉腫」という病気にスポットを当て、解説していきたいと思います。
まず、どんな病気かと言いますと、骨肉腫は代表的な骨の悪性腫瘍です。
腫瘍細胞が骨組織を作るのを特徴とします。原発性骨悪性腫瘍のなかで最も多く、全国で年間約200人の新しい患者さんが病院を訪れます。
10代に約半数、5〜24歳までに3分の2の患者さんが発症するなど、盛んに運動をしている活動性の高い少年期に発病します。
また、最近50代や60代の方にもしばしばみられるようになりました。
部位では、とくに膝関節や肩関節に近いところから発生します。
まれに、全身の骨に発生した多発例も報告されています。放置すると腫瘍の増大に伴って、腫瘍細胞が主に肺に到達して腫瘤(しゅりゅう)を作ります。
このように離れた臓器などに悪性の腫瘍細胞が移ってしまうことを転移と呼び、肺に転移したものを肺転移と呼びます。
1980年以前は、診断がついた時点でなるべく早く腕や足の切断術が行われていました。
しかし、切断後に次第に肺転移が現れ、5年生存率は10〜15%程度でした。
が、その後、化学療法(抗がん薬)の発達によって、骨肉腫の患者さんの生存率は著しく改善されました。
現在では3分の2以上の患者さんが治ります。手術療法も、切断術から腕や足を残して切除する方法へと移ってきています。
残念ながら、すべての患者さんが同じように化学療法が効くわけではありません。
腕や足を残す手術を行うためには、化学療法がよく効くことが必要です。
手足を残した場合に切除した骨の部分は、人工の骨や関節で再建したり、ヒトの骨で再建したりしていますが、まだ確立した方法がないのが現状です。
という様な、なかなか重症化してしまうこの病気ですが、はっきりした原因はまだ分かっていません。
ごくまれに家族内の発生がみられますが、がんを抑える遺伝子の異常が関与しているという報告があるにはありますが、基本的には原因不明という事です。
原因が不明である以上、予防のしようがないわけで、そうなると早期に発見することが極めて重要になります。
まず症状の現れ方ですが、持続する痛みから始まります。
初期の痛みは激しいものではなく、スポーツ活動をしている年代なので、筋肉痛として放っておかれることがあり、注意が必要です。
徐々に痛みが悪くなるような時には、早めに整形外科に行くことです。
特に、少年期の膝関節や、肩関節の痛みは疑うべきで、当院でも特に注意します。
違う確率の方がもちろん高いですが、このような症状を訴えておられる場合、整形外科を受診してもらうようお話しています。
整形外科で、レントゲン撮影をすれば腫瘍による骨の破壊と、腫瘍が骨を作っていることを示す骨硬化像が入り乱れてみられるので、診断はつきやすいです。
まず、早めに見つけることで、今後の治療計画も早めに立てられますので、まず少年の膝、肩の痛みは疑って下さい。
では、具体的に治療の方法として、できるだけ小さい切開で組織の一部を採取して病理組織診断をします。
診断が確定したらできるだけ早く化学療法(抗がん薬)を開始します。
痛みや血液検査、画像検査によって化学療法の効果を判定し、それに合わせて手術を行います。
手術では、腫瘍を正常の組織で包まれたまま切除します。
できる限り手や足を残せるように手術を計画します。
ただし、手や足を残すことが困難だと考えられた場合には、切断術が選択されます。手術後、傷が治るのを待って再び化学療法を行います。
化学療法は白血球などの血液細胞の量を減らすので、1〜3週間の間隔をあけ、その回復を待って効果のある化学療法を半年〜1年程度、繰り返し続けます。
化学療法終了後も、最低5年間はしっかりとした経過観察が必要です。
この病気は、とにかく若年層に好発します。
そして比較的高い割合で、四肢の切断という今後の人生を左右するほどの重大な措置が取られることがあるわけです。
何としても、早めに見つけることが第一なのは言うまでもありません。
まずは、この病気を知ることです。
そして、少年少女の、膝や肩の痛みには細心の注意を払う事。
これにつきます。
原因不明の疾患だけに、運が悪いとしか言いようがないんですが、それでも最悪の事態だけは避けられるよう、まずは知識を持ちましょう。
そして、疑いがある時は躊躇せず、先送りせずすぐ病院へ行きましょう。
いかがでしたか?
知識があるだけで助かることも本当に多いですから…
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院