メープル・スーパーバグ
2017年05月26日 [色々なこと]
お疲れ様です。院長です。
5月26日金曜日でございます。
今週もここまできましたねぇ…
そして今月も残すところ数日です。
5月に入り、GWから何となく駆け足で、バタバタしてた気がするんですがようやく落ち着きがでてきた院長です。
連休ボケ長すぎやな(笑)
まぁ、本人的にはボケてるつもりなど毛頭なく、毎日シンプルに頑張っておるわけですが、如何せん脳がついてきてないというか…
身体は動いても、頭がイマイチ働かない(笑)
頭が働かないのは、きっと脳に栄養が足りてないんだってことで、脳の栄養糖質の話に、無理やりもっていきます(笑)
今日は、そんな糖質の中でもハチミツと並んで異色の存在、メープルシロップに焦点を当てたいと思います。
ご存知の通り、メープルシロップとは、サトウカエデなどの樹液を濃縮したもので、木が生んだ自然の甘味料でございます。
パンケーキといえばメープルシロップ、紅茶なんかにも合いますし、なんとチキンナゲットなんかにつけても意外といけたりするんですよね。
ハチミツと共に、自然から作られる甘味料として、世界中で大活躍のメープルシロップなんですが、この程、驚くべき効能が新たなる研究で明らかとなったわけですよ。
今日の話を、一言で言っちゃうと、メープルシロップに含まれるフェノール化合物は、抗生物質の利き目の邪魔をしていた有害な細菌の影響を低下させる効果があることがわかったんですって。
解説していくと、まず抗生物質の使用量増加により、抗生物質に耐性をもつ耐性菌が増え始めています。
この耐性菌問題は世界的な懸案事項となっているほど、深刻な問題なんですぜ。
で、メープルシロップの抽出成分には、昆虫を含む病原菌から身を守るために多くの植物が有しているフェノールという化合物が豊富に含まれています。
つまり天然の殺菌剤として利用できるかもしれないということなんですね。
実験では、抽出物を大腸菌やミラビリス変性菌といった膀胱炎の原因となる代表的な細菌に対して使用してみました。
その結果、抽出物それ単体では軽度の殺菌効果しかなかったんですが、抗生物質と組み合わせて使用したところ、効果が大幅に上昇するということが判明したらしんです。
抽出物と抗生物質の組み合わせは、カテーテルを装着した膀胱炎患者の尿道に、治りにくい感染症を引き起こす細菌群全体を破壊したことが確認されたそうなんですよね。
この発見、すごいことなんやろうけど、いつも思う例のヤツ…
なんで、シロップと抗生物質を混ぜようとか思ったんやろなぁと…
まぁ、メープルシロップも天然成分ですから、抗菌的な力があったとしてもひっくり返る程、驚きゃしませんが、1500年代の北米先住民から受け継がれてきた、このシロップの効能に今更って感もありますしねぇ…
という事なんですが、ちょっとだけ脱線して、今回の敵役となっている「耐性菌」について解説していきます。
そもそも抗生物質というものはペニシリンから始まった「抗菌薬」と考えてもらっていいと思うんですが、読んで字の如く「菌」に対して抗する作用があるわけです。
つまり、その「菌」を殺す事が出来る物質ということで、この抗生物質の誕生から、人類の寿命が飛躍的に伸びだしたと言われるほど、スゴイもんなんだぜ。
現在では70〜100種類の抗生物質が使われており、天然由来のものなら5000〜6000種類あると考えられています。
つまり、少なくとも70〜100の「菌」に対抗する術はあったわけですが、ここからが問題で1928年にペニシリンが発見されてから、「菌」の野望が始まったわけなんですね。
この野望とは、「菌」そのものが変化し、「抗生物質」を攻撃するようになるわけです。
つまり、今まで効いていた筈の抗生物質が突如効かなくなる…
そこに、その抗生物質に「耐性」をもった菌が誕生してしまったわけです。
そうなると、次は違う抗生物質を投与して様子をみる…
効けばいいですが、効かないとなるとまた次と…
こうなっては、「菌」自体に感染させられてる人間の方が、先にまいっちゃうこともあり得るわけですよ。
で、現在、こういった耐性菌が非常に増えてきて、問題になってるわけですな。
で、この「菌」を体内に宿してしまったヒトはその抗生物質が効かない人になってしまうわけです。
で、この「耐性菌」に対抗する「抗生物質」を開発し「耐性菌」を倒すと…
で、これを繰り返し、最強の抗生物質と呼ばれる「カルバペネム」という耐性菌への最終兵器的な抗生物質が開発されたわけなんですが…
やっぱり、このイタチごっこでは人類が絶対的に不利。
ついに、この最終兵器カルバペネムを含む、ほとんどの抗生物質に耐性をもつ、「CRE・カルバペネム耐性腸内細菌科細菌」てのが登場しちゃうわけです。
このへんの耐性菌については、だい〜ぶ前に記事書いてますので、参考までに… コチラ
この耐性菌を持っちゃうと、もうヤバい。抗生物質が効かないわけですから、菌の繁殖おもいのまま(笑)
笑い事ではなく、生命の危機に瀕してしまうわけです。
しかも…
この「CRE・カルバペネム耐性腸内細菌科細菌」はみずから増殖するだけでなく、抗生物質を分解する遺伝子を仲間の細菌に次々と渡し「CRE・カルバペネム耐性腸内細菌科細菌」に変えていくっていう、もうとんでもない特殊能力を持っているんですよ。
ヤバいやろ?
ですから、今日紹介したメープルシロップみたいな、耐性菌に対抗できる物質は、本当に大事なものになるかもしれないわけですよ。
メープルシロップの抽出物が人体で本当に有効かどうか確認するには、今後の生体内実験や臨床試験が必要となりますから、まだどんな耐性菌に効果が出るか、そもそも使えるかも未知数ですが…
もし抗生物質の使用量を削減するシンプルで効果的な方法であることが明らかになれば、耐性菌問題の切り札として期待が持てるということです。
いや〜…
人類は、長寿への道をひた走ってるかと思いきや、こういった意味不明の「菌」が背後に忍び寄ってきてるんですよねぇ…
さぁ、今こそ人類の叡智を結集し、耐性菌を退治しておくれやす。
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月26日金曜日でございます。
今週もここまできましたねぇ…
そして今月も残すところ数日です。
5月に入り、GWから何となく駆け足で、バタバタしてた気がするんですがようやく落ち着きがでてきた院長です。
連休ボケ長すぎやな(笑)
まぁ、本人的にはボケてるつもりなど毛頭なく、毎日シンプルに頑張っておるわけですが、如何せん脳がついてきてないというか…
身体は動いても、頭がイマイチ働かない(笑)
頭が働かないのは、きっと脳に栄養が足りてないんだってことで、脳の栄養糖質の話に、無理やりもっていきます(笑)
今日は、そんな糖質の中でもハチミツと並んで異色の存在、メープルシロップに焦点を当てたいと思います。
ご存知の通り、メープルシロップとは、サトウカエデなどの樹液を濃縮したもので、木が生んだ自然の甘味料でございます。
パンケーキといえばメープルシロップ、紅茶なんかにも合いますし、なんとチキンナゲットなんかにつけても意外といけたりするんですよね。
ハチミツと共に、自然から作られる甘味料として、世界中で大活躍のメープルシロップなんですが、この程、驚くべき効能が新たなる研究で明らかとなったわけですよ。
今日の話を、一言で言っちゃうと、メープルシロップに含まれるフェノール化合物は、抗生物質の利き目の邪魔をしていた有害な細菌の影響を低下させる効果があることがわかったんですって。
解説していくと、まず抗生物質の使用量増加により、抗生物質に耐性をもつ耐性菌が増え始めています。
この耐性菌問題は世界的な懸案事項となっているほど、深刻な問題なんですぜ。
で、メープルシロップの抽出成分には、昆虫を含む病原菌から身を守るために多くの植物が有しているフェノールという化合物が豊富に含まれています。
つまり天然の殺菌剤として利用できるかもしれないということなんですね。
実験では、抽出物を大腸菌やミラビリス変性菌といった膀胱炎の原因となる代表的な細菌に対して使用してみました。
その結果、抽出物それ単体では軽度の殺菌効果しかなかったんですが、抗生物質と組み合わせて使用したところ、効果が大幅に上昇するということが判明したらしんです。
抽出物と抗生物質の組み合わせは、カテーテルを装着した膀胱炎患者の尿道に、治りにくい感染症を引き起こす細菌群全体を破壊したことが確認されたそうなんですよね。
この発見、すごいことなんやろうけど、いつも思う例のヤツ…
なんで、シロップと抗生物質を混ぜようとか思ったんやろなぁと…
まぁ、メープルシロップも天然成分ですから、抗菌的な力があったとしてもひっくり返る程、驚きゃしませんが、1500年代の北米先住民から受け継がれてきた、このシロップの効能に今更って感もありますしねぇ…
という事なんですが、ちょっとだけ脱線して、今回の敵役となっている「耐性菌」について解説していきます。
そもそも抗生物質というものはペニシリンから始まった「抗菌薬」と考えてもらっていいと思うんですが、読んで字の如く「菌」に対して抗する作用があるわけです。
つまり、その「菌」を殺す事が出来る物質ということで、この抗生物質の誕生から、人類の寿命が飛躍的に伸びだしたと言われるほど、スゴイもんなんだぜ。
現在では70〜100種類の抗生物質が使われており、天然由来のものなら5000〜6000種類あると考えられています。
つまり、少なくとも70〜100の「菌」に対抗する術はあったわけですが、ここからが問題で1928年にペニシリンが発見されてから、「菌」の野望が始まったわけなんですね。
この野望とは、「菌」そのものが変化し、「抗生物質」を攻撃するようになるわけです。
つまり、今まで効いていた筈の抗生物質が突如効かなくなる…
そこに、その抗生物質に「耐性」をもった菌が誕生してしまったわけです。
そうなると、次は違う抗生物質を投与して様子をみる…
効けばいいですが、効かないとなるとまた次と…
こうなっては、「菌」自体に感染させられてる人間の方が、先にまいっちゃうこともあり得るわけですよ。
で、現在、こういった耐性菌が非常に増えてきて、問題になってるわけですな。
で、この「菌」を体内に宿してしまったヒトはその抗生物質が効かない人になってしまうわけです。
で、この「耐性菌」に対抗する「抗生物質」を開発し「耐性菌」を倒すと…
で、これを繰り返し、最強の抗生物質と呼ばれる「カルバペネム」という耐性菌への最終兵器的な抗生物質が開発されたわけなんですが…
やっぱり、このイタチごっこでは人類が絶対的に不利。
ついに、この最終兵器カルバペネムを含む、ほとんどの抗生物質に耐性をもつ、「CRE・カルバペネム耐性腸内細菌科細菌」てのが登場しちゃうわけです。
このへんの耐性菌については、だい〜ぶ前に記事書いてますので、参考までに… コチラ
この耐性菌を持っちゃうと、もうヤバい。抗生物質が効かないわけですから、菌の繁殖おもいのまま(笑)
笑い事ではなく、生命の危機に瀕してしまうわけです。
しかも…
この「CRE・カルバペネム耐性腸内細菌科細菌」はみずから増殖するだけでなく、抗生物質を分解する遺伝子を仲間の細菌に次々と渡し「CRE・カルバペネム耐性腸内細菌科細菌」に変えていくっていう、もうとんでもない特殊能力を持っているんですよ。
ヤバいやろ?
ですから、今日紹介したメープルシロップみたいな、耐性菌に対抗できる物質は、本当に大事なものになるかもしれないわけですよ。
メープルシロップの抽出物が人体で本当に有効かどうか確認するには、今後の生体内実験や臨床試験が必要となりますから、まだどんな耐性菌に効果が出るか、そもそも使えるかも未知数ですが…
もし抗生物質の使用量を削減するシンプルで効果的な方法であることが明らかになれば、耐性菌問題の切り札として期待が持てるということです。
いや〜…
人類は、長寿への道をひた走ってるかと思いきや、こういった意味不明の「菌」が背後に忍び寄ってきてるんですよねぇ…
さぁ、今こそ人類の叡智を結集し、耐性菌を退治しておくれやす。
ではまた〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院