クモゾンビ
2025年04月08日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
4月8日の火曜日でございます。
何でも今日は「参考書の日」なんだそうですよ。
では元気にネタいきましょう。
英国ビクトリア朝時代の火薬庫で、死属性に属しているとしか思えない未知のホラーな菌類が発見されたそうです。
その新種はなんとクモをゾンビに変貌させて操った後に毒殺し、その死体をミイラのように保存して胞子を拡散するんだとか…。
この菌類は「ギベルラ・アッテンボロギ(Gibellula attenboroughii)」と名付けられました。
この菌類に取りつかれてしまうと、体を操られたあげく、死体まで利用されてしまうというのですから、クモとしては絶対に出会いたくない危険な菌類だといえますね。
その一方で、クモを腐敗から守る抗菌物質などを作り出すために、医療への応用が期待されているそうです。
クモをゾンビ化させて操る菌類「ギベルラ・アッテンボロギ(Gibellula attenboroughii)」は2021年、BBCの自然ドキュメンタリー番組『Winterwatch』のメンバーによって発見されました。
発見場所は、北アイルランドのキャッスル・エスピー湿地保護区内に設置されたビクトリア朝時代(1837年〜1901年)の火薬庫でした。
そこにアシナガグモの仲間(メテリナ・メリアナエ:Metellina merianae)の奇妙な死骸がありました。
体の表面に不可思議な白っぽい菌類らしきものが付着していたんです。
この偶然の発見に続いて、洞窟に生息するアシナガグモの別種(メタ・メナルディ:Meta menardi)にも、同様の菌類が付着しているという報告がもたらされました。
通常、これらのアシナガグモは、洞窟のような暗い場所の隠れ家や巣の中に潜んでいます。
ところが、菌類が感染した個体は天井や壁といった露出した場所で発見されたんです。
こうしたことから、この菌類はクモを操り、奥から外へと誘導し、出てきたところで胞子を飛ばしていると考えられました。
その後のDNA検査で、この菌類が新種であることが確認されました。
この研究の第一著者であるCAB Internationalの菌類学者ハリー・エバンズ氏は、G. アッテンボロギは複雑な感染プロセスを持つ菌類で、洞窟に潜むクモと一緒に進化してきたのだろうと、説明しています。
G. アッテンボロギの胞子は、クモの体内に侵入して「血体腔」(無脊椎動物の血液が流れる空間)に感染します。
それから何らかの方法でクモを生かしたままゾンビ化させ、露出した場所にまで誘導すると、毒を放出して殺してしまいます。
ですがそのままでは死骸が腐ってしまうので、今度は抗生物質で細菌の繁殖を防ぎ、死骸をミイラとして保存します。
こうしてじっくり時間をかけてクモの栄養分を吸い取った後で、長い構造物を成長させて、そこからまた胞子を拡散させます。
命をしゃぶり尽くされるクモとっては恐るべき菌類ですが、G. アッテンボロギが作り出す抗生物質をはじめとする化合物は、将来的に医薬品としての利用が期待できるんだそうです。
エバンズ氏に言わせれば、「医薬品の宝箱」のようなものなんだとか…。
なお今のところG. アッテンボロギはアイルランドでしか確認されていませんが、似たような菌類が英ウェールズのクモでも発見されたとのことです。
この研究は、英国に存在する寄生菌類の多様性を伝えるもので、エバンズ氏は、今後も驚くべき菌類が続々発見されるだろうと語っています。
菌類はこの地球上に1000万〜2000万種存在する可能性があり、彼らが属する菌界は、生物の五界(動物界・植物界・菌界・原生生物界・モネラ界)の中で圧倒的に巨大だという事です。
なんか恐ろし気な菌ですが、抗生物質を作っちゃうとかなかなかスゴイですね。
この研究も今後に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
4月8日の火曜日でございます。
何でも今日は「参考書の日」なんだそうですよ。
では元気にネタいきましょう。
英国ビクトリア朝時代の火薬庫で、死属性に属しているとしか思えない未知のホラーな菌類が発見されたそうです。
その新種はなんとクモをゾンビに変貌させて操った後に毒殺し、その死体をミイラのように保存して胞子を拡散するんだとか…。
この菌類は「ギベルラ・アッテンボロギ(Gibellula attenboroughii)」と名付けられました。
この菌類に取りつかれてしまうと、体を操られたあげく、死体まで利用されてしまうというのですから、クモとしては絶対に出会いたくない危険な菌類だといえますね。
その一方で、クモを腐敗から守る抗菌物質などを作り出すために、医療への応用が期待されているそうです。
クモをゾンビ化させて操る菌類「ギベルラ・アッテンボロギ(Gibellula attenboroughii)」は2021年、BBCの自然ドキュメンタリー番組『Winterwatch』のメンバーによって発見されました。
発見場所は、北アイルランドのキャッスル・エスピー湿地保護区内に設置されたビクトリア朝時代(1837年〜1901年)の火薬庫でした。
そこにアシナガグモの仲間(メテリナ・メリアナエ:Metellina merianae)の奇妙な死骸がありました。
体の表面に不可思議な白っぽい菌類らしきものが付着していたんです。
この偶然の発見に続いて、洞窟に生息するアシナガグモの別種(メタ・メナルディ:Meta menardi)にも、同様の菌類が付着しているという報告がもたらされました。
通常、これらのアシナガグモは、洞窟のような暗い場所の隠れ家や巣の中に潜んでいます。
ところが、菌類が感染した個体は天井や壁といった露出した場所で発見されたんです。
こうしたことから、この菌類はクモを操り、奥から外へと誘導し、出てきたところで胞子を飛ばしていると考えられました。
その後のDNA検査で、この菌類が新種であることが確認されました。
この研究の第一著者であるCAB Internationalの菌類学者ハリー・エバンズ氏は、G. アッテンボロギは複雑な感染プロセスを持つ菌類で、洞窟に潜むクモと一緒に進化してきたのだろうと、説明しています。
G. アッテンボロギの胞子は、クモの体内に侵入して「血体腔」(無脊椎動物の血液が流れる空間)に感染します。
それから何らかの方法でクモを生かしたままゾンビ化させ、露出した場所にまで誘導すると、毒を放出して殺してしまいます。
ですがそのままでは死骸が腐ってしまうので、今度は抗生物質で細菌の繁殖を防ぎ、死骸をミイラとして保存します。
こうしてじっくり時間をかけてクモの栄養分を吸い取った後で、長い構造物を成長させて、そこからまた胞子を拡散させます。
命をしゃぶり尽くされるクモとっては恐るべき菌類ですが、G. アッテンボロギが作り出す抗生物質をはじめとする化合物は、将来的に医薬品としての利用が期待できるんだそうです。
エバンズ氏に言わせれば、「医薬品の宝箱」のようなものなんだとか…。
なお今のところG. アッテンボロギはアイルランドでしか確認されていませんが、似たような菌類が英ウェールズのクモでも発見されたとのことです。
この研究は、英国に存在する寄生菌類の多様性を伝えるもので、エバンズ氏は、今後も驚くべき菌類が続々発見されるだろうと語っています。
菌類はこの地球上に1000万〜2000万種存在する可能性があり、彼らが属する菌界は、生物の五界(動物界・植物界・菌界・原生生物界・モネラ界)の中で圧倒的に巨大だという事です。
なんか恐ろし気な菌ですが、抗生物質を作っちゃうとかなかなかスゴイですね。
この研究も今後に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院