甘いものは別腹
2025年03月24日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
3月24日の月曜日でございます。
なんでも今日は「世界結核デー」だそうですよ。
では元気にネタいきましょう。
どんなにお腹いっぱいでも食後のデザートならいける…。
「甘いものは別腹」という言葉が良く使われるくらいには、多くの人が体験しているはずですが、ではその別腹とはどこにあるのでしょう?
その答えは脳にありました。
ドイツ、マックス・プランク代謝研究所をはじめとするチームは、マウスや人間による実験で、脳内にある「別腹ニューロン」を特定しました。
このニューロンは甘い糖に反応して脳内麻薬を出し、お腹いっぱいでもスイーツを食べたいという気分にさせてしまうんだそうです。
マウスの実験で特定された甘い物がおさまる”別腹”は、脳内にある「プロオピオメラノコルチン・ニューロン(POMCニューロン)」という神経細胞グループのことです。
この別腹ニューロンは、マウスに砂糖を与えるとたちまちスイッチが入り、満腹であっても食欲を湧き上がらせます。
その時、POMCニューロンからは満腹感を刺激するサインが放出されます。
ですが、それだけではなく、「β-エンドルフィン」という神経伝達物質も放出されるんです。
β-エンドルフィンは俗にいう「脳内麻薬」の1つで、「幸せホルモン」とも呼ばれる物質です。
これがほかの神経細胞に作用すると、マウスはご褒美が与えられたように感じます。
そのおかげで、すでにお腹いっぱいだというのに、もっと甘いものを食べたくなるわけです。
POMCニューロンは、甘い糖にしか反応しません。
普通のエサや脂肪の多いエサでは出ないんです。
別腹はあくまで甘いスイーツ専用ということです。
また、POMCニューロンの作用を邪魔してしまうと、マウスは食後のデザートを欲しがらなくなるそうです。
しかも、この別腹阻害効果は、満腹のマウスにしかあらわれないそうです。
お腹を空かせたマウスのPOMCニューロンを働かないようにしても普通にエサを食べるので、やはり食後の別腹を制御する神経細胞であるようです。
今回の研究では、人間の別腹も探られています。
その結果はマウスと同じでした。
人間の被験者にチューブで砂糖溶液を投与しつつ、その脳内の様子を観察した実験では、私たちの別腹もマウスと同じところにあることが確認されました。
この領域では、満腹ニューロンの近くに脳内麻薬受容体(オピオイド受容体)がたくさんあり、β-エンドルフィンによく反応するのだそうです。
1つ興味深いのは、このメカニズムが砂糖を食べたことがないマウスでも確認されたことでした。
たとえ生まれて初めての砂糖であっても、それが口に入った途端、別腹ニューロンからβ-エンドルフィンが放出されました。
一体なぜ、私たちの体はこの別腹システムを進化させたのでしょう?
研究チームのリーダーであるドイツ、マックスプランク代謝研究所のヘニング・フェンゼラウ氏は、別腹について「理にかなったもの」とニュースリリースで説明しています。
進化的な観点からすれば、理にかなっています。
自然界において希少な糖は、さっとエネルギーになります。
脳はそれが手に入るとき、いつでも摂取するようプログラムされています(ヘニング・フェンゼラウ氏)
私たちの祖先が生き抜く上では重要だったこのメカニズムも、現代では肥満や糖尿病のようなトラブルにつながるマイナスしかありません。
単純にPOMCニューロンの機能を阻害するだけでは、肥満治療としては弱いそうですが、ほかの治療法と組み合わせることで、より効果的なダイエットなどが期待できるとのことです。
まぁ、理にかなってるのは分かります。
ですが、これもまた進化していかなければ人類にとっては、脅威になり得ますしね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
3月24日の月曜日でございます。
なんでも今日は「世界結核デー」だそうですよ。
では元気にネタいきましょう。
どんなにお腹いっぱいでも食後のデザートならいける…。
「甘いものは別腹」という言葉が良く使われるくらいには、多くの人が体験しているはずですが、ではその別腹とはどこにあるのでしょう?
その答えは脳にありました。
ドイツ、マックス・プランク代謝研究所をはじめとするチームは、マウスや人間による実験で、脳内にある「別腹ニューロン」を特定しました。
このニューロンは甘い糖に反応して脳内麻薬を出し、お腹いっぱいでもスイーツを食べたいという気分にさせてしまうんだそうです。
マウスの実験で特定された甘い物がおさまる”別腹”は、脳内にある「プロオピオメラノコルチン・ニューロン(POMCニューロン)」という神経細胞グループのことです。
この別腹ニューロンは、マウスに砂糖を与えるとたちまちスイッチが入り、満腹であっても食欲を湧き上がらせます。
その時、POMCニューロンからは満腹感を刺激するサインが放出されます。
ですが、それだけではなく、「β-エンドルフィン」という神経伝達物質も放出されるんです。
β-エンドルフィンは俗にいう「脳内麻薬」の1つで、「幸せホルモン」とも呼ばれる物質です。
これがほかの神経細胞に作用すると、マウスはご褒美が与えられたように感じます。
そのおかげで、すでにお腹いっぱいだというのに、もっと甘いものを食べたくなるわけです。
POMCニューロンは、甘い糖にしか反応しません。
普通のエサや脂肪の多いエサでは出ないんです。
別腹はあくまで甘いスイーツ専用ということです。
また、POMCニューロンの作用を邪魔してしまうと、マウスは食後のデザートを欲しがらなくなるそうです。
しかも、この別腹阻害効果は、満腹のマウスにしかあらわれないそうです。
お腹を空かせたマウスのPOMCニューロンを働かないようにしても普通にエサを食べるので、やはり食後の別腹を制御する神経細胞であるようです。
今回の研究では、人間の別腹も探られています。
その結果はマウスと同じでした。
人間の被験者にチューブで砂糖溶液を投与しつつ、その脳内の様子を観察した実験では、私たちの別腹もマウスと同じところにあることが確認されました。
この領域では、満腹ニューロンの近くに脳内麻薬受容体(オピオイド受容体)がたくさんあり、β-エンドルフィンによく反応するのだそうです。
1つ興味深いのは、このメカニズムが砂糖を食べたことがないマウスでも確認されたことでした。
たとえ生まれて初めての砂糖であっても、それが口に入った途端、別腹ニューロンからβ-エンドルフィンが放出されました。
一体なぜ、私たちの体はこの別腹システムを進化させたのでしょう?
研究チームのリーダーであるドイツ、マックスプランク代謝研究所のヘニング・フェンゼラウ氏は、別腹について「理にかなったもの」とニュースリリースで説明しています。
進化的な観点からすれば、理にかなっています。
自然界において希少な糖は、さっとエネルギーになります。
脳はそれが手に入るとき、いつでも摂取するようプログラムされています(ヘニング・フェンゼラウ氏)
私たちの祖先が生き抜く上では重要だったこのメカニズムも、現代では肥満や糖尿病のようなトラブルにつながるマイナスしかありません。
単純にPOMCニューロンの機能を阻害するだけでは、肥満治療としては弱いそうですが、ほかの治療法と組み合わせることで、より効果的なダイエットなどが期待できるとのことです。
まぁ、理にかなってるのは分かります。
ですが、これもまた進化していかなければ人類にとっては、脅威になり得ますしね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院