俺の血は他人の血
2025年01月09日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
1月9日の木曜日でございます。
今日は「とんちの日」なんだそうです。
では元気にネタいきましょう。
耳にしたことがあるかもしれませんが、心臓などの臓器を移植された後、その患者の性格や好みが変わるという奇妙な現象、実は意外と多く報告されているらしいんです。
不可思議なことに、そうした変化はしばしば臓器を提供したドナーの性格や好みを反映しているのだといいますからちょっと怖いですね。
まるで臓器移植によって他人の記憶や性格までが移植されたかのようなこの現象は、何が原因で起きるのでしょう?
サウジアラビアの研究チームは過去の関連研究をレビューし、この不可思議な現象の謎に迫っています。
記憶は臓器にも宿るのか?
ここで紹介するのは、そんな常識をくつがえすような医学のミステリーです。
臓器移植による記憶の移転は、さまざまな臓器で報告されています。
ですが、とりわけ多いのが心臓移植を受けた患者の事例だそうです。
心臓を移植された人々から、食べ物や音楽の好みはおろか、ときには性的な嗜好までが変わったという話が報告されています。
しかも驚くべきことに、そうした変化の中には、臓器を提供したドナーの記憶や性格を受け継いだのではと思わせるようなものがあるそうなんです。
たとえば2002年の研究は、心臓手術を受けたとある女性の奇妙な事例を紹介しています。
女性はダンサーで振付師だったこともあり、健康には気をつかっていました。
ところが、病院を退院してから間もなく、ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)のナゲットを無性に食べたくなったそうなんです。
それまで一度も食べたことなどなかったというのに…
興味深いことに、彼女が移植された心臓は若い男性のものであり、その男性が亡くなった際、彼のジャケットの中から手つかずのKFCのチキンナゲットが見つかったそうなんです。
この不可思議な一致をどう考えればいいのでしょうか?
KFCを食べられずに死んだ男性の無念が、心臓を介して女性に移ったなどということが本当に起きたのでしょうか?
これはオカルト話ではありません。
もし本当に心臓を移植されることで、ドナーの記憶や人格が受け継がれるのなら、その裏には知られていない何らかの生物学的なメカニズムがあるはずです。
今回のレビューを行ったサウジアラビア、キング・アブドゥル・アズィーズ大学の研究チームは、仮説として次のような可能性を挙げています。
1.細胞の記憶
神経細胞以外の細胞でも、ネットワークを形成することで記憶を保持できるのかもしれません。
ならば心臓を移植されることで、その細胞が持つ記憶も移植されると考えられます。
あるいは、それによって移植を受けた人の細胞ネットワークが乱れ、記憶が変化するのかもしれません。
2.エピジェネティックな変化
私たちの遺伝子のスイッチは、生きている間に変化します。
それを研究する学問をエピジェネティク(後成遺伝学)といいます。
心臓を移植されることで、エピジェネティックな変化が起こり、それによって人格が変わるのかもしれません。
3.エネルギーの相互作用
心臓の電磁場が、それを移植された人の体に影響する可能性もあります。
4.心臓脳
心臓には神経ネットワークがあり、これが鼓動の制御に大きな役割を果たしていることが明らかになっています。
このネットワークに記憶が保存されており、脳とコミュニケーションを交わしているのかもしれません。
これまで心臓と脳の関係についての研究では、脳が心臓に与える影響に着目されることが多くありました。
ですが、そうした影響は一方通行なものではなく、お互いに作用しあっていることが明らかになりつつあります。
ならば、移植された心臓が新しい宿主の脳に働きかけ、影響していたとしてもおかしくはないでしょう。
臓器移植によって、患者に記憶や性格を変化させるはっきりとしたメカニズムはまだ解明されてはいません。
一体何が原因で、このような不可思議な現象が起きるのでしょう?
これは科学の常識をくつがえすような興味深いテーマではあります。
今回の研究チームは、論文で次のように結論づけています。
まぁ、気のせいっちゃ気のせいかも(笑)
まぁ、この話も全容が解明されることはないでしょう。
謎は謎のままが良いのかもしれませんよ。
全容が分かっちゃえば、移植とかできなくなるかもしれませんしね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
1月9日の木曜日でございます。
今日は「とんちの日」なんだそうです。
では元気にネタいきましょう。
耳にしたことがあるかもしれませんが、心臓などの臓器を移植された後、その患者の性格や好みが変わるという奇妙な現象、実は意外と多く報告されているらしいんです。
不可思議なことに、そうした変化はしばしば臓器を提供したドナーの性格や好みを反映しているのだといいますからちょっと怖いですね。
まるで臓器移植によって他人の記憶や性格までが移植されたかのようなこの現象は、何が原因で起きるのでしょう?
サウジアラビアの研究チームは過去の関連研究をレビューし、この不可思議な現象の謎に迫っています。
記憶は臓器にも宿るのか?
ここで紹介するのは、そんな常識をくつがえすような医学のミステリーです。
臓器移植による記憶の移転は、さまざまな臓器で報告されています。
ですが、とりわけ多いのが心臓移植を受けた患者の事例だそうです。
心臓を移植された人々から、食べ物や音楽の好みはおろか、ときには性的な嗜好までが変わったという話が報告されています。
しかも驚くべきことに、そうした変化の中には、臓器を提供したドナーの記憶や性格を受け継いだのではと思わせるようなものがあるそうなんです。
たとえば2002年の研究は、心臓手術を受けたとある女性の奇妙な事例を紹介しています。
女性はダンサーで振付師だったこともあり、健康には気をつかっていました。
ところが、病院を退院してから間もなく、ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)のナゲットを無性に食べたくなったそうなんです。
それまで一度も食べたことなどなかったというのに…
興味深いことに、彼女が移植された心臓は若い男性のものであり、その男性が亡くなった際、彼のジャケットの中から手つかずのKFCのチキンナゲットが見つかったそうなんです。
この不可思議な一致をどう考えればいいのでしょうか?
KFCを食べられずに死んだ男性の無念が、心臓を介して女性に移ったなどということが本当に起きたのでしょうか?
これはオカルト話ではありません。
もし本当に心臓を移植されることで、ドナーの記憶や人格が受け継がれるのなら、その裏には知られていない何らかの生物学的なメカニズムがあるはずです。
今回のレビューを行ったサウジアラビア、キング・アブドゥル・アズィーズ大学の研究チームは、仮説として次のような可能性を挙げています。
1.細胞の記憶
神経細胞以外の細胞でも、ネットワークを形成することで記憶を保持できるのかもしれません。
ならば心臓を移植されることで、その細胞が持つ記憶も移植されると考えられます。
あるいは、それによって移植を受けた人の細胞ネットワークが乱れ、記憶が変化するのかもしれません。
2.エピジェネティックな変化
私たちの遺伝子のスイッチは、生きている間に変化します。
それを研究する学問をエピジェネティク(後成遺伝学)といいます。
心臓を移植されることで、エピジェネティックな変化が起こり、それによって人格が変わるのかもしれません。
3.エネルギーの相互作用
心臓の電磁場が、それを移植された人の体に影響する可能性もあります。
4.心臓脳
心臓には神経ネットワークがあり、これが鼓動の制御に大きな役割を果たしていることが明らかになっています。
このネットワークに記憶が保存されており、脳とコミュニケーションを交わしているのかもしれません。
これまで心臓と脳の関係についての研究では、脳が心臓に与える影響に着目されることが多くありました。
ですが、そうした影響は一方通行なものではなく、お互いに作用しあっていることが明らかになりつつあります。
ならば、移植された心臓が新しい宿主の脳に働きかけ、影響していたとしてもおかしくはないでしょう。
臓器移植によって、患者に記憶や性格を変化させるはっきりとしたメカニズムはまだ解明されてはいません。
一体何が原因で、このような不可思議な現象が起きるのでしょう?
これは科学の常識をくつがえすような興味深いテーマではあります。
今回の研究チームは、論文で次のように結論づけています。
まぁ、気のせいっちゃ気のせいかも(笑)
まぁ、この話も全容が解明されることはないでしょう。
謎は謎のままが良いのかもしれませんよ。
全容が分かっちゃえば、移植とかできなくなるかもしれませんしね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院