レッサーミールワーム
2024年12月25日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
12月25日の水曜日でございます。
はい。今日はクリスマスです。
では元気にネタいきましょう。
プラスチックごみ問題に立ち向かう新たな救世主となるかもしれない虫の幼虫がアフリカのケニアで初めて発見されました。
これまでもプラスチックを食べる虫は見つかっていますが、アフリカに生息する種としては初の発見となります。
ゴミムシダマシ科の幼虫、レッサーミールワームが食べるのは、発泡スチロールの原料となる「ポリスチレン」というプラスチックの一種です。
非常に使い勝手のいいプラスチックなのだが、耐久性が高く微生物や自然分解では何百年もかかる厄介者で、薬品や熱で処理するとコストが高く、汚染物質が発生してしまう恐れがあるシロモノです。
ですが数ミリサイズのレッサーミールワームなら、もりもりと食べて消化してくれるというのだからありがたい事です。
ケニア、国際昆虫生理生態学センターの研究チームが発見した発泡スチロールの原料となるポリスチレンを食べてくれるのは、ゴミムシダマシ科の甲虫、ガイマイゴミムシダマシ(Alphitobius diaperinus)の幼虫、レッサーミールワーム(lesser mealworm)です。
正確にはその亜種である可能性が高いそうですが…。
この幼虫がよく見られるのはニワトリの飼育場で、そこは暖かく、エサも豊富にあります。
そして今回、プラスチックを食べる幼虫がアフリカで発見された意義は大きいんです。
アフリカ諸国の中には、プラスチック汚染が非常に深刻な地域があります。
プラスチック廃棄物は世界中で起きている環境問題ですが、とりわけアフリカはプラスチック製品の輸入が多く、その一方で再利用やリサイクルはあまり進んでいません。
そんな状況を天然のプラスチック処理生物が解消してくれる可能性があるわけで、期待されるのも当然でしょう。
研究チームは期待のレッサーミールワームを1か月以上飼育し、その食べっぷりを確かめてみました。
具体的には、この幼虫を3つのグループに分け、「ポリスチレンのみ」「”ふすま”(小麦のカラのくず。栄養価が高いエサ)のみ」「ポリスチレンとふすまの組み合わせ」のいずれかを与え、その様子を観察してみました。
その結果わかったのは、ポリスチレンだけを与えるより、ポリスチレンとふすまの組み合わせの方が、幼虫の健康状態が良かったことです。
また組み合わせのエサは、ポリスチレンの消化を良くしてくれることもわかりました。
つまりレッサーミールワームは確かにプラスチックを食べてはくれますが、それだけでは栄養が十分ではないということのようです。
ポリスチレンを効率よく食べてもらうためには、バランスの取れたエサも与えることが重要になります。
きちんとバランスの取れたエサ(つまりポリスチレンとふすま)を食べた幼虫は、実験中に全ポリスチレンの11.7%を分解したそうです。
プラスチックを食べる虫はこれまでにも発見されていますが、今回はアフリカに生息する昆虫という点で大きな意味があります。
地域によって環境はそれぞれ異なるので、ある地域に生息するプラスチック食虫をまた別の地域でも利用できるとは限らないわけです。
ですから、その地域ならではの助っ人を見つけることが大切になるんですね。
研究チームの今後のテーマは、ポリスチレンを分解する細菌とその酵素の分離・特定をすることであるそうです。
具体的には、プラスチックごみを処理するために、そうした酵素を大量生産できるかどうかを解明したいとのことです。
またレッサーミールワームを大量に飼育した場合の安全性や、それがポリスチレン以外のプラスチックを食べてくれるのか調べることも大切であるそうです。
まぁ、こういったワームが大量に飼育されるとなると、かなり気持ち悪いですが、まぁこれでプラスチック問題が少しでも解決するなら良いですよね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
12月25日の水曜日でございます。
はい。今日はクリスマスです。
では元気にネタいきましょう。
プラスチックごみ問題に立ち向かう新たな救世主となるかもしれない虫の幼虫がアフリカのケニアで初めて発見されました。
これまでもプラスチックを食べる虫は見つかっていますが、アフリカに生息する種としては初の発見となります。
ゴミムシダマシ科の幼虫、レッサーミールワームが食べるのは、発泡スチロールの原料となる「ポリスチレン」というプラスチックの一種です。
非常に使い勝手のいいプラスチックなのだが、耐久性が高く微生物や自然分解では何百年もかかる厄介者で、薬品や熱で処理するとコストが高く、汚染物質が発生してしまう恐れがあるシロモノです。
ですが数ミリサイズのレッサーミールワームなら、もりもりと食べて消化してくれるというのだからありがたい事です。
ケニア、国際昆虫生理生態学センターの研究チームが発見した発泡スチロールの原料となるポリスチレンを食べてくれるのは、ゴミムシダマシ科の甲虫、ガイマイゴミムシダマシ(Alphitobius diaperinus)の幼虫、レッサーミールワーム(lesser mealworm)です。
正確にはその亜種である可能性が高いそうですが…。
この幼虫がよく見られるのはニワトリの飼育場で、そこは暖かく、エサも豊富にあります。
そして今回、プラスチックを食べる幼虫がアフリカで発見された意義は大きいんです。
アフリカ諸国の中には、プラスチック汚染が非常に深刻な地域があります。
プラスチック廃棄物は世界中で起きている環境問題ですが、とりわけアフリカはプラスチック製品の輸入が多く、その一方で再利用やリサイクルはあまり進んでいません。
そんな状況を天然のプラスチック処理生物が解消してくれる可能性があるわけで、期待されるのも当然でしょう。
研究チームは期待のレッサーミールワームを1か月以上飼育し、その食べっぷりを確かめてみました。
具体的には、この幼虫を3つのグループに分け、「ポリスチレンのみ」「”ふすま”(小麦のカラのくず。栄養価が高いエサ)のみ」「ポリスチレンとふすまの組み合わせ」のいずれかを与え、その様子を観察してみました。
その結果わかったのは、ポリスチレンだけを与えるより、ポリスチレンとふすまの組み合わせの方が、幼虫の健康状態が良かったことです。
また組み合わせのエサは、ポリスチレンの消化を良くしてくれることもわかりました。
つまりレッサーミールワームは確かにプラスチックを食べてはくれますが、それだけでは栄養が十分ではないということのようです。
ポリスチレンを効率よく食べてもらうためには、バランスの取れたエサも与えることが重要になります。
きちんとバランスの取れたエサ(つまりポリスチレンとふすま)を食べた幼虫は、実験中に全ポリスチレンの11.7%を分解したそうです。
プラスチックを食べる虫はこれまでにも発見されていますが、今回はアフリカに生息する昆虫という点で大きな意味があります。
地域によって環境はそれぞれ異なるので、ある地域に生息するプラスチック食虫をまた別の地域でも利用できるとは限らないわけです。
ですから、その地域ならではの助っ人を見つけることが大切になるんですね。
研究チームの今後のテーマは、ポリスチレンを分解する細菌とその酵素の分離・特定をすることであるそうです。
具体的には、プラスチックごみを処理するために、そうした酵素を大量生産できるかどうかを解明したいとのことです。
またレッサーミールワームを大量に飼育した場合の安全性や、それがポリスチレン以外のプラスチックを食べてくれるのか調べることも大切であるそうです。
まぁ、こういったワームが大量に飼育されるとなると、かなり気持ち悪いですが、まぁこれでプラスチック問題が少しでも解決するなら良いですよね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院