プラセボの謎
2024年09月13日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
9月13日の金曜日でございます。
13日の金曜日ですな。
そして、9月13日は、北斗の拳の日だそうです。
これは、1983年(昭和58年)9月13日より連載が開始したことによるそうです。
1983年…。
わたくし院長、中学3年生でしたね。
では今日も元気にネタいきましょう。
なんでも、脳をだまして痛みを軽減するプラセボ効果に関連する脳の領域を発見したそうです。
実際に治療効果のない偽薬や治療を受けたにもかかわらず、なぜか効いてしまう。
これはプラセボ効果と呼ばれるもので、なぜ偽の薬で治ってしまうのか?
その詳しいメカニズムは長い間謎に包まれていました。
ですが新たな研究によって、そのメカニズムの一部が解明されたかもしれないそうなんです。
ノースカロライナ大学チャペルヒル校の研究チームは、マウスを騙して痛みが和らいだと感じさせる実験を考案しました。
この時にプラセボ効果による痛みの緩和に関連する脳領域をピンポイントで発見しました。
それは痛みに関連する「前帯状皮質(ぜんたいじょうひしつ)」と、これまで痛みには関係がないとされた「橋核(きょうかく)」との間にある場所にありました。
「プラセボ効果」とは、特に効果のある薬や治療を施しているわけでもないのに、よく効くと言って偽薬の処方や偽の治療を行うと、本当に効いてしまう現象のことです。
たとえば、頭が痛いと訴える人に、医師がよく効く頭痛薬だよと言って偽薬を処方すると、本当に頭痛が治ってしまうと…。
心理的な要因が身体の感覚に影響を与えているとも言われており、これまでの研究では、プラセボ効果が脳の「前帯状皮質(ぜんたいじょうひしつ)」に関連していることまでは解明されていました。
ここは痛みの処理に関連する領域で、プラセボ効果が発現するとき活発になります。
ですがこれだけでは十分な説明に至らず、この現象の根底にある生物学的メカニズムは、いまだ謎に包まれていました。
そこで米ノースカロライナ大学チャペルヒル校の研究チームは、マウスをつながり合う2つの部屋に入れて、痛みが和らいだと騙してしまう巧妙な実験を考案しました。
1週間の実験期間の最初のうちは、どちらの部屋の床も温かく快適でした。
ですが数日後、片方の部屋の床は痛みを感じるほど熱くなります。
ですからマウスはもう片方の部屋に避難し、2番目の部屋なら痛みから逃れられると学習します。
ですが最後の日には、どちらの部屋の床も痛いほど加熱されました。
1番目の部屋にいたマウスは痛みから逃れるために、安全だと思い込んでいる2番目の部屋へ移動します。
するとマウスはまんまと騙されて痛みが和らいだと誤解します。
すなわちプラセボ効果が発現するわけです。
そう言えるのも、2番目の部屋に入ると、その床は1番目の部屋と同じよう熱いというのに、飛び跳ねたり、足を舐めるといった痛みを感じたときの行動が少なくなるからです。
研究チームはこの時のマウスの脳内を観察してみました。
注目されたのは、「前帯状皮質の吻側部(ぜんたいじょうひしつ・ふんそくぶ)」と「橋核(きょうかく)」との間にある領域でした。
橋核は、運動スキルの学習に関連しているところですが、2番目の部屋に駆け込んだマウスはここが活発になっていました。
このことから、前帯状皮質吻側部と橋核をつないでいる領域が、プラセボ効果に重要な役割を果たしていることが推測できます。
橋核にはオピオイド受容体が豊富に存在することにも注目されており、この領域が痛覚耐性に関与している可能性を示す証拠となるといいます。
このことは、この領域を人工的に活性化させた別の実験でも裏付けられたそうです。
ただし、痛みはそう単純な現象ではないため、私たち人間のプラセボ効果が、マウスよりもっと複雑なものである可能性もあるとのことで、実際には、もっとたくさんの脳領域が関連しているかもしれません。
それでも今回の新事実をヒントにすれば、新しい痛みの緩和治療にもつながるだろうと期待されています。
なかなか興味深い実験でしたね。
プラセボ効果はまだまだ謎が多い現象ですから、この研究にも今後に期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
9月13日の金曜日でございます。
13日の金曜日ですな。
そして、9月13日は、北斗の拳の日だそうです。
これは、1983年(昭和58年)9月13日より連載が開始したことによるそうです。
1983年…。
わたくし院長、中学3年生でしたね。
では今日も元気にネタいきましょう。
なんでも、脳をだまして痛みを軽減するプラセボ効果に関連する脳の領域を発見したそうです。
実際に治療効果のない偽薬や治療を受けたにもかかわらず、なぜか効いてしまう。
これはプラセボ効果と呼ばれるもので、なぜ偽の薬で治ってしまうのか?
その詳しいメカニズムは長い間謎に包まれていました。
ですが新たな研究によって、そのメカニズムの一部が解明されたかもしれないそうなんです。
ノースカロライナ大学チャペルヒル校の研究チームは、マウスを騙して痛みが和らいだと感じさせる実験を考案しました。
この時にプラセボ効果による痛みの緩和に関連する脳領域をピンポイントで発見しました。
それは痛みに関連する「前帯状皮質(ぜんたいじょうひしつ)」と、これまで痛みには関係がないとされた「橋核(きょうかく)」との間にある場所にありました。
「プラセボ効果」とは、特に効果のある薬や治療を施しているわけでもないのに、よく効くと言って偽薬の処方や偽の治療を行うと、本当に効いてしまう現象のことです。
たとえば、頭が痛いと訴える人に、医師がよく効く頭痛薬だよと言って偽薬を処方すると、本当に頭痛が治ってしまうと…。
心理的な要因が身体の感覚に影響を与えているとも言われており、これまでの研究では、プラセボ効果が脳の「前帯状皮質(ぜんたいじょうひしつ)」に関連していることまでは解明されていました。
ここは痛みの処理に関連する領域で、プラセボ効果が発現するとき活発になります。
ですがこれだけでは十分な説明に至らず、この現象の根底にある生物学的メカニズムは、いまだ謎に包まれていました。
そこで米ノースカロライナ大学チャペルヒル校の研究チームは、マウスをつながり合う2つの部屋に入れて、痛みが和らいだと騙してしまう巧妙な実験を考案しました。
1週間の実験期間の最初のうちは、どちらの部屋の床も温かく快適でした。
ですが数日後、片方の部屋の床は痛みを感じるほど熱くなります。
ですからマウスはもう片方の部屋に避難し、2番目の部屋なら痛みから逃れられると学習します。
ですが最後の日には、どちらの部屋の床も痛いほど加熱されました。
1番目の部屋にいたマウスは痛みから逃れるために、安全だと思い込んでいる2番目の部屋へ移動します。
するとマウスはまんまと騙されて痛みが和らいだと誤解します。
すなわちプラセボ効果が発現するわけです。
そう言えるのも、2番目の部屋に入ると、その床は1番目の部屋と同じよう熱いというのに、飛び跳ねたり、足を舐めるといった痛みを感じたときの行動が少なくなるからです。
研究チームはこの時のマウスの脳内を観察してみました。
注目されたのは、「前帯状皮質の吻側部(ぜんたいじょうひしつ・ふんそくぶ)」と「橋核(きょうかく)」との間にある領域でした。
橋核は、運動スキルの学習に関連しているところですが、2番目の部屋に駆け込んだマウスはここが活発になっていました。
このことから、前帯状皮質吻側部と橋核をつないでいる領域が、プラセボ効果に重要な役割を果たしていることが推測できます。
橋核にはオピオイド受容体が豊富に存在することにも注目されており、この領域が痛覚耐性に関与している可能性を示す証拠となるといいます。
このことは、この領域を人工的に活性化させた別の実験でも裏付けられたそうです。
ただし、痛みはそう単純な現象ではないため、私たち人間のプラセボ効果が、マウスよりもっと複雑なものである可能性もあるとのことで、実際には、もっとたくさんの脳領域が関連しているかもしれません。
それでも今回の新事実をヒントにすれば、新しい痛みの緩和治療にもつながるだろうと期待されています。
なかなか興味深い実験でしたね。
プラセボ効果はまだまだ謎が多い現象ですから、この研究にも今後に期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院