BCI/ブレイン・コンピュータ・インターフェース
2024年08月01日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
8月1日の木曜日でございます。
ついに8月。
かかってこい!夏!!
では今日も元気にネタいきましょう。
今日も最先端のサイエンステクノロジーなお話です。
なんでも、言葉に出さずとも内なる声を解読する、脳の読み取り装置が開発されたんだとか…。
カリフォルニア工科大学の研究チームが、唇をまったく動かさず、頭の中だけで思い浮かべた心の声を、正確に解読することに成功したそうなんです。
同様の技術はすでにあるにはあるんですが、それらは少なくとも部分的に発声するなどしたうえで行われた結果のものです。
今回の技術は、まったく口を動かさなくても心の声を読めるといいますからかなりスゴイ。
今のところ限られた単語を読み取るだけで、まだフレーズや文章は無理なんだそうですが、個々の神経細胞の活動をリアルタイムで記録して、頭の中だけにある秘めた言葉を解読することに成功した初の技術になるということです。
心の声を読み取るには、脳に電極アレイ(BCI/ブレイン・コンピュータ・インターフェース)を移植し、頭の中だけで声を出した時の神経細胞(ニューロン)の活動を測定しなければなりません。
今回の研究に参加したのは、脊髄を損傷している2人の患者でした。
こうした技術の開発にあたっては、脳のどこに読み取り装置を設置すれば心の声を聞けるのか解明することが大切となります。
そこで今回の研究では、これまであまり調査されてこなかった「縁上回(えんじょうかい)」という会話に関連する領域に電極アレイが移植されました。
電極アレイの移植手術から2週間後、2名の被験者には6つの単語(戦場、カウボーイ、ニシキヘビ、スプーン、水泳、電話)と意味のない2つの偽単語(nifzigとbindip)を心の中だけで読んでもらい、この時の神経細胞の反応を記録します。
なお偽単語が含まれたのは、単語に意味があるかどうかで脳の反応が違う可能性があったためだそうです。
こうしてデータを収集し、読心デバイスをトレーニングした後、今度は被験者に単語を想像してもらった時の神経細胞の反応から、どの単語の発音を思い浮かべたのかリアルタイムで予測します。
その結果は被験者によってかなり違ったようで、片方の被験者の場合、電極アレイは脳内の単語に対応する神経活動をはっきりととらえ、79%の精度で単語を読み取ることができたそうです。
ところがもう1人の被験者では、読み取り精度はわずか23%でしかなかったんだとか…。
こちらの被験者は「スプーン」と「水泳」の2単語に強く反応し、各単語に特有の神経細胞反応があまり見られなかったそうです。
このことが、読み取り精度の低下につながったという話です。
またこのことは、脳内の発音には縁上回内のさまざまなサブ領域が関与しており、その処理方法もいくつかある可能性を示唆しています。
実際、過去の研究では、想像上のタスクを行う力やこの類の技術を使いこなす力に、個人差があることが確かめられています。
なお頭の中で声を出した時活発になる神経細胞の82〜85%は、実際に声を出した時にも活発になるそうです。
一方、脳内の発声でだけ活発になる神経細胞や、同じ単語でも想像の声か実際の声かで反応が違う神経細胞があることも確かめられています。
こうした技術は声を失った人にとって大きな希望になるでしょう。
世の中には意識があって目も見えるのに、体をまったく動かせず、会話もできない人たちがいます。
こうした人たちが、再びコミュニケーションできるようになるなら素晴らしいことですからね。
今回の研究は、心の声を読む技術を大きく前進させましたが、それでもその実用化までの道はまだまだ長いです。
なにしろ心の声を出す時、脳内で何が起こり、どのように処理されているのかよくわかっていません。
例えば、脳は心の声を”音”として表現しているのか、”意味”として表現しているのかも定かではない状態です。
また今回の被験者は脳の会話に関する部分はまったく無傷で、話すこともできることを考えると、そもそもこの技術を本当に声を失った人に応用できるのかどうかも不明です。
なお研究チームの今後の予定は、電極アレイでアルファベットを区別できるかどうか試すことであるそうです。
それができれば、考えるだけで文字を綴るなんてことも実現するかもしれませんしね。
この研究も今後に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月1日の木曜日でございます。
ついに8月。
かかってこい!夏!!
では今日も元気にネタいきましょう。
今日も最先端のサイエンステクノロジーなお話です。
なんでも、言葉に出さずとも内なる声を解読する、脳の読み取り装置が開発されたんだとか…。
カリフォルニア工科大学の研究チームが、唇をまったく動かさず、頭の中だけで思い浮かべた心の声を、正確に解読することに成功したそうなんです。
同様の技術はすでにあるにはあるんですが、それらは少なくとも部分的に発声するなどしたうえで行われた結果のものです。
今回の技術は、まったく口を動かさなくても心の声を読めるといいますからかなりスゴイ。
今のところ限られた単語を読み取るだけで、まだフレーズや文章は無理なんだそうですが、個々の神経細胞の活動をリアルタイムで記録して、頭の中だけにある秘めた言葉を解読することに成功した初の技術になるということです。
心の声を読み取るには、脳に電極アレイ(BCI/ブレイン・コンピュータ・インターフェース)を移植し、頭の中だけで声を出した時の神経細胞(ニューロン)の活動を測定しなければなりません。
今回の研究に参加したのは、脊髄を損傷している2人の患者でした。
こうした技術の開発にあたっては、脳のどこに読み取り装置を設置すれば心の声を聞けるのか解明することが大切となります。
そこで今回の研究では、これまであまり調査されてこなかった「縁上回(えんじょうかい)」という会話に関連する領域に電極アレイが移植されました。
電極アレイの移植手術から2週間後、2名の被験者には6つの単語(戦場、カウボーイ、ニシキヘビ、スプーン、水泳、電話)と意味のない2つの偽単語(nifzigとbindip)を心の中だけで読んでもらい、この時の神経細胞の反応を記録します。
なお偽単語が含まれたのは、単語に意味があるかどうかで脳の反応が違う可能性があったためだそうです。
こうしてデータを収集し、読心デバイスをトレーニングした後、今度は被験者に単語を想像してもらった時の神経細胞の反応から、どの単語の発音を思い浮かべたのかリアルタイムで予測します。
その結果は被験者によってかなり違ったようで、片方の被験者の場合、電極アレイは脳内の単語に対応する神経活動をはっきりととらえ、79%の精度で単語を読み取ることができたそうです。
ところがもう1人の被験者では、読み取り精度はわずか23%でしかなかったんだとか…。
こちらの被験者は「スプーン」と「水泳」の2単語に強く反応し、各単語に特有の神経細胞反応があまり見られなかったそうです。
このことが、読み取り精度の低下につながったという話です。
またこのことは、脳内の発音には縁上回内のさまざまなサブ領域が関与しており、その処理方法もいくつかある可能性を示唆しています。
実際、過去の研究では、想像上のタスクを行う力やこの類の技術を使いこなす力に、個人差があることが確かめられています。
なお頭の中で声を出した時活発になる神経細胞の82〜85%は、実際に声を出した時にも活発になるそうです。
一方、脳内の発声でだけ活発になる神経細胞や、同じ単語でも想像の声か実際の声かで反応が違う神経細胞があることも確かめられています。
こうした技術は声を失った人にとって大きな希望になるでしょう。
世の中には意識があって目も見えるのに、体をまったく動かせず、会話もできない人たちがいます。
こうした人たちが、再びコミュニケーションできるようになるなら素晴らしいことですからね。
今回の研究は、心の声を読む技術を大きく前進させましたが、それでもその実用化までの道はまだまだ長いです。
なにしろ心の声を出す時、脳内で何が起こり、どのように処理されているのかよくわかっていません。
例えば、脳は心の声を”音”として表現しているのか、”意味”として表現しているのかも定かではない状態です。
また今回の被験者は脳の会話に関する部分はまったく無傷で、話すこともできることを考えると、そもそもこの技術を本当に声を失った人に応用できるのかどうかも不明です。
なお研究チームの今後の予定は、電極アレイでアルファベットを区別できるかどうか試すことであるそうです。
それができれば、考えるだけで文字を綴るなんてことも実現するかもしれませんしね。
この研究も今後に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院