弘泉堂鍼灸接骨院
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プラスチック食の海生菌類
2024年07月09日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。

7月9日の火曜日でございます。

今週末からいよいよ祇園祭のクライマックスですなぁ。

では今日も元気にネタいきましょう。

これは、救世主かもしれません。

プラスチックを食べる海生菌類が発見されたんだそうです。

海を漂うプラスチックごみから、プラスチックを分解できる菌類が発見されたそうなんです。

その海生菌類「Parengyodontium album」は、紫外線にさらされたポリエチレンを分解して、二酸化炭素に変えてくれるんだそうです。

温室効果ガスである二酸化炭素になるというと気になるかもしれませんが、この海生菌類が放出するガスはごく少量なので、新たな問題にはならないとのことです。

プラスチックを分解する海生菌類はこれまでに4種しか知られていませんでしたが、「Parengyodontium album」はその新たな仲間となるわけです。

この発見は、海には同じような力をもつ小さな生き物がまだまだ存在するであろうことを伝えているそうです。

「Parengyodontium album」は、北太平洋の海流に捕獲されたプラスチック汚染地域のゴミから発見されたそうなんです。

オランダ王立海洋研究所をはじめとする研究チームが、そのゴミを採取して、特殊なプラスチック上で培養してみたところ、それがいたそうです。

研究の中心人物であるアニカ・バスクマー氏は、プラスチックに含まれる「13C」という炭素同位体を標識にすることで、「Parengyodontium album」がどれくらいのプラスチックを分解しているのか定量化しています。

そこから明らかになった「Parengyodontium album」の分解力は、1日あたりポリエチレンの0.05%ほどだそうです。

ポリエチレンは レジ袋をはじめ、洗剤や化粧品の容器など、日常のさまざまなところに使用されているプラスチックの一種で、海を汚染するごみでも特に多いことが知られています。

また、この海生菌類がポリエチレンを分解するとき、炭素をあまり使用しないこともわかったそうです。

「Parengyodontium album」による分解プロセスでは、ポリエチレンのほとんどが二酸化炭素に変換され、排出されています。

プラスチックが分解されても温室効果ガスが出るのでは、と心配になりますが、前記どおり、その量は新たな問題を引き起こすようなものではないという話しです。

分解によって放出される二酸化炭素は、人間が呼吸で出すのと同じくらいのごく少量なものだそうです。

ただし「Parengyodontium album」の分解力は万能ではありません。

それがポリエチレンを分解するには、太陽の光が不可欠なんだそうです。

短時間であってもプラスチックを紫外線にさらし、下処理しておく必要があるそうなんです。

つまり「Parengyodontium album」が分解できるのは、海面付近に浮かんでいるプラスチックだけということになりますね。

紫外線によってプラスチックが分解されることは以前から知られていましたが、今回の結果はそのプロセスを海の微生物が促進している可能性を示唆しています。

プラスチックはやがて海の奥深くへと沈んでいきます。

「Parengyodontium album」はそうしたごみについてはお手上げなわけですね。

ですがバスクマー氏は、まだ知られていない海生菌類が、海底でもプラスチックを分解していると予測しています。

海生菌類は炭素でできた複雑な物質を分解できます。

それは大量に存在するため、これまでに確認された4種以外にも、プラスチックを分解できるものがいるのではないでしょうか(バスクマー氏)

毎年、地球では4000億kg以上のプラスチックが排出されており、その量は2060年には3倍以上に達すると予測されています。

こうしたプラスチックのかなりの部分がいずれは海に流れ出て、ごみが集中する海域を作り出します。

その1つ、太平洋ゴミベルト地帯のゴミの92%は、日本を含む6か国から流出したものです。

大量のプラスチックが、亜熱帯循環と呼ばれる海水がほぼ静止しているリング状の海流に流れ着きます。

いったんそこにプラスチックが運ばれると、閉じ込められてしまうのです。

太平洋にある北太平洋亜熱帯循環だけでも、8000万kgのプラスチックが溜まっていますが、世界にはそうした大きな循環が6つもあります(バスクマー氏)

だからこそ、今回のようなプラスチックを分解してくれる微生物の発見が急務なわけなんですね。

この海洋プラスチック問題、解決の糸口すら見えてはいませんが、諦めるわけにもいきませんしね。

少しでもまえに進めましょう。

ではまた〜。







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