冷凍「クロアシイタチ」
2024年06月13日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
6月13日の木曜日でございます
今日は世界献血デーだそうです。
では元気にネタいきましょう。
今日は最先端のバイオテクノロジーなお話です。
なんでも、1980年代に冷凍保存されたクロアシイタチから2匹のクローンが誕生したんだとか…。
絶滅危惧種の「クロアシイタチ」の冷凍保存サンプルから、新たに2匹のクローンが誕生したそうで、これでクロアシイタチのクローンは3匹になったと、米国魚類野生生物局が発表しています。
こうしたクローンは、クロアシイタチの遺伝的な多様性を高めるために作られています。
2021年に誕生した最初のクローン「エリザベス・アン」は、残念ながら子供を作れない体でした。
新たに誕生したメス「ノリーン」と「アントニア」の2匹は、1980年代に始まった繁殖プログラムと並び、絶滅の危機に瀕したイタチの復活を手助けしてくれると期待されています。
クロアシイタチは、北アメリカに生息する夜行性のイタチの仲間で、その名の通りの黒い足が特徴なんですが、マスク・オブ・ゾロを思わせる目の周りの縁取りもトレードマークです。
体長約30〜50cmとミンクと同じくらいのサイズで肉食性。
その食事のほとんどがプレーリードッグという偏食家でもあるそうです。
じつはこれが災いして、クロアシイタチは存亡の危機に瀕することになるんです。
平原に巣穴を掘るプレーリードッグは、畑を荒らすために害獣扱いされ駆除が進められてきました。
プレーリードッグが数を減らすと、それを主食にしていたクロアシイタチも激減し、1979年には絶滅が宣言されるほどでした。
ところが1981年、ワイオミング州西部で飼育されていたシェップという名の牧場犬が、クロアシイタチの死体を家に持ち帰り、まだ絶滅していないことが判明したんです。
その後生きた個体7匹が捕獲され、現在につながる繁殖プログラムがスタートしたわけです。
1990年代以降、アメリカ西部・カナダ・メキシコの数十カ所で繁殖されたことで、野生に再導入されるほどの復活を果たしました。
なにしろ彼ら真っ先に新型コロナワクチンが接種されたほど、手厚く保護されています。
ただし、現在確認されているクロアシイタチはすべてこの7匹の子孫であるために、遺伝的な多様性に乏しいんですな。
豊かな遺伝的な多様性は、動物たちが変化する自然環境にうまく適応して生きるうえでとても大切なことです。
そこで1980年代にクローンプロジェクトが開始されたわけです。
2021年に誕生した最初のクローン「エリザベス・アン」は、最初の7匹のうちの1匹のウィラから作られましたが、残念ながら子供を作れない体でした。
そしてウィラから、「ノリーン」と「アントニア」という2匹のクローン個体が誕生しました。
ウィラの遺伝子は、現生のクロアシイタチに比べると3倍も変異が多いそうで、それと同じ遺伝子を持つクローンたちは、クロアシイタチの遺伝的多様性を高めてくれると期待されているわけです。
1980年代に冷凍されたウィラの遺体は今、世界最大の冷凍動物園として知られるサンディエゴ動物園保全研究所で保管されています。
ここは現代のノアの方舟のようなもので、皮膚から羽毛まで1万以上のサンプルが保管されています。
冷凍動物園のバーバラ・デュラント氏は、すでに絶滅した100万種もの生き物たちを救う手助けになるだろうと地元メディアに説明しています。
「人間がいなくなれば、さまざまな生物が再び増えるでしょう。
一方、個体数があまりにも減りすぎていたり、冷凍動物園にしかいなかったりする生き物は、人間なしでは復活できません」
とは言え、そもそも絶滅した生き物たちの多くは人間のせいで絶滅したわけですから、そこは責任として保護していかなきゃいけませんよね。
今回誕生した、ノリーンとアントニアは、きちんと大人になった今年後半頃、繁殖が試みられる予定であるとのことです。
実際、クローンが繁殖されて行って数代先にどういう影響があるかは分かりませんが、少なくともクローン技術によって絶滅から救われる種があるんですから、素晴らしいですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
6月13日の木曜日でございます
今日は世界献血デーだそうです。
では元気にネタいきましょう。
今日は最先端のバイオテクノロジーなお話です。
なんでも、1980年代に冷凍保存されたクロアシイタチから2匹のクローンが誕生したんだとか…。
絶滅危惧種の「クロアシイタチ」の冷凍保存サンプルから、新たに2匹のクローンが誕生したそうで、これでクロアシイタチのクローンは3匹になったと、米国魚類野生生物局が発表しています。
こうしたクローンは、クロアシイタチの遺伝的な多様性を高めるために作られています。
2021年に誕生した最初のクローン「エリザベス・アン」は、残念ながら子供を作れない体でした。
新たに誕生したメス「ノリーン」と「アントニア」の2匹は、1980年代に始まった繁殖プログラムと並び、絶滅の危機に瀕したイタチの復活を手助けしてくれると期待されています。
クロアシイタチは、北アメリカに生息する夜行性のイタチの仲間で、その名の通りの黒い足が特徴なんですが、マスク・オブ・ゾロを思わせる目の周りの縁取りもトレードマークです。
体長約30〜50cmとミンクと同じくらいのサイズで肉食性。
その食事のほとんどがプレーリードッグという偏食家でもあるそうです。
じつはこれが災いして、クロアシイタチは存亡の危機に瀕することになるんです。
平原に巣穴を掘るプレーリードッグは、畑を荒らすために害獣扱いされ駆除が進められてきました。
プレーリードッグが数を減らすと、それを主食にしていたクロアシイタチも激減し、1979年には絶滅が宣言されるほどでした。
ところが1981年、ワイオミング州西部で飼育されていたシェップという名の牧場犬が、クロアシイタチの死体を家に持ち帰り、まだ絶滅していないことが判明したんです。
その後生きた個体7匹が捕獲され、現在につながる繁殖プログラムがスタートしたわけです。
1990年代以降、アメリカ西部・カナダ・メキシコの数十カ所で繁殖されたことで、野生に再導入されるほどの復活を果たしました。
なにしろ彼ら真っ先に新型コロナワクチンが接種されたほど、手厚く保護されています。
ただし、現在確認されているクロアシイタチはすべてこの7匹の子孫であるために、遺伝的な多様性に乏しいんですな。
豊かな遺伝的な多様性は、動物たちが変化する自然環境にうまく適応して生きるうえでとても大切なことです。
そこで1980年代にクローンプロジェクトが開始されたわけです。
2021年に誕生した最初のクローン「エリザベス・アン」は、最初の7匹のうちの1匹のウィラから作られましたが、残念ながら子供を作れない体でした。
そしてウィラから、「ノリーン」と「アントニア」という2匹のクローン個体が誕生しました。
ウィラの遺伝子は、現生のクロアシイタチに比べると3倍も変異が多いそうで、それと同じ遺伝子を持つクローンたちは、クロアシイタチの遺伝的多様性を高めてくれると期待されているわけです。
1980年代に冷凍されたウィラの遺体は今、世界最大の冷凍動物園として知られるサンディエゴ動物園保全研究所で保管されています。
ここは現代のノアの方舟のようなもので、皮膚から羽毛まで1万以上のサンプルが保管されています。
冷凍動物園のバーバラ・デュラント氏は、すでに絶滅した100万種もの生き物たちを救う手助けになるだろうと地元メディアに説明しています。
「人間がいなくなれば、さまざまな生物が再び増えるでしょう。
一方、個体数があまりにも減りすぎていたり、冷凍動物園にしかいなかったりする生き物は、人間なしでは復活できません」
とは言え、そもそも絶滅した生き物たちの多くは人間のせいで絶滅したわけですから、そこは責任として保護していかなきゃいけませんよね。
今回誕生した、ノリーンとアントニアは、きちんと大人になった今年後半頃、繁殖が試みられる予定であるとのことです。
実際、クローンが繁殖されて行って数代先にどういう影響があるかは分かりませんが、少なくともクローン技術によって絶滅から救われる種があるんですから、素晴らしいですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院