オランウータンと薬草
2024年06月04日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
6月4日の火曜日でございます。
6月4日で、虫の日。
ですな。
では今日も元気にネタいきましょう。
なんでも、野生のオランウータンが薬草を使って傷を治療する様子が世界で初めて観察されたんだとか…。
インドネシアの熱帯雨林保護地域で暮らす野生のオスのオランウータンが、他のオスとケンカをして右目の下に傷を負いました。
すると驚いたことに、そのオスは傷口に薬草を塗り始めたそうなんです。
その植物は、鎮痛効果のほか、抗菌・抗炎症・抗真菌・抗酸化作用といった薬効成分があり、インドネシアの人々が昔から薬草として使用していたものだったそうです。
オランウータンはその薬草を繰り返し傷口に塗っていたため、意図的に薬草を使って傷の治療をしていたと考えられると…。
そしてその傷は薬草効果もあってか完治したそうです。
これは、野生動物が薬を使って治療した世界初の事例になるということらしいです。
アジアの熱帯のみに生息するオランウータンはヒト科オランウータン属に分類され、現在ボルネオオランウータン、スマトラオランウータン、タパヌリオランウータンの3種が確認されています。
今回、興味深い行動が観察されたオスは、インドネシアの熱帯雨林保護地域スアック・バリンビン(Suaq Balimbing)調査地で暮らすスマトラオランウータンのオス、「ラクス」です。
ラクスは、他のオスと喧嘩し、顔に傷を負いました。
すると南アジア原産の「アカール・クニン(学名 Fibraurea tinctoria)」という植物の葉を噛んで液体を出し、その汁を右目の下にできた傷口に繰り返し塗っていたそうです。
植物の葉を噛んで液体を出し、ラクスはそれを傷口に繰り返し塗りつけ、噛んだ植物の材料を傷口に直接当てていました。
これは医師が傷口に貼る絆創膏によく似ているということです。
アカール・クニンは、「ベルベリン」という抗菌・抗炎症・中枢抑制・血圧降下効果があるアルカロイドが含まれていることから、インドネシアの伝統医療で使われてきた薬草なんだそうです。
またラクスはこの植物を食べてもいたようです。
周辺には150頭のオランウータンが生息しているが、彼らがこの植物を食べることは基本ないので、それ自体がとても珍しい行動だそうです。
マックス・プランク動物行動研究所のキャロライン・シュプリ氏は、「私たちが知る限り、野生動物が薬効のある植物で積極的に傷の治療を行った事例は、これが初めて」と語っています。
ラクスは1989年生まれのこの地域では支配的なオスの1頭で、顔の両側に大きな頬パッド(オスの第二次性徴)があります。
研究チームは、あえて傷口に塗っていたことや繰り返し行われたことから、ラクスの行動はたまたまではなく、意図的なものと考えています。
こうした行動は、ほかの仲間から学んだものである可能性も考えられると…。
なお薬草が塗られた傷口は、感染症を起こすこともなく、5日以内にはふさがり、2か月後にはほぼ傷口が消えたという話です。
こうした行動からは、薬草で傷を治すという行動のベースにある認知能力が、オランウータンとヒトの共通祖先にまで遡れる可能性がうかがわれます。
今回の観察は、オランウータンが植物で傷を治療できることを示していますが、彼らがそのプロセスをどの程度理解しているかは不明です(シュプリ氏)
オランウータンとヒトの最後の共通祖先が生きていたのは、およそ1300万年前のことだと考えられています。
オランウータンは、チンパンジー、ボノボ、ゴリラをはじめとする類人猿の仲間で、私たち人間に一番近い親戚です。
オランウータンはそうした親戚の中では私たちの一番の遠縁にあたりますが、それでもDNAの97%が共通しています。
インドネシアやマレーシアなど、アジアの熱帯に生息するオランウータンは、マレー語で「森の人」を意味し、その名の通り、樹の上の暮らしに適応した世界最大の樹上性哺乳類です。
ハンモックを作ったり、人の服を脱がせたりと、非常に知能が高く、優れた問題解決能力があることで知られています。
また仲間を観察することで学び、そうした知識や技能を世代から世代へと受け継いでもいます。
まぁ、このオランウータンは誰から教わったか分かりませんが、薬草の効能を知っていたんでしょうね。
観察されたのが初めてなだけで、オランウータン達からすると、当たり前の行動なのかもしれませんよ。
きっと我々が思ってる以上に、彼らの知能は高いんだと思います。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
6月4日の火曜日でございます。
6月4日で、虫の日。
ですな。
では今日も元気にネタいきましょう。
なんでも、野生のオランウータンが薬草を使って傷を治療する様子が世界で初めて観察されたんだとか…。
インドネシアの熱帯雨林保護地域で暮らす野生のオスのオランウータンが、他のオスとケンカをして右目の下に傷を負いました。
すると驚いたことに、そのオスは傷口に薬草を塗り始めたそうなんです。
その植物は、鎮痛効果のほか、抗菌・抗炎症・抗真菌・抗酸化作用といった薬効成分があり、インドネシアの人々が昔から薬草として使用していたものだったそうです。
オランウータンはその薬草を繰り返し傷口に塗っていたため、意図的に薬草を使って傷の治療をしていたと考えられると…。
そしてその傷は薬草効果もあってか完治したそうです。
これは、野生動物が薬を使って治療した世界初の事例になるということらしいです。
アジアの熱帯のみに生息するオランウータンはヒト科オランウータン属に分類され、現在ボルネオオランウータン、スマトラオランウータン、タパヌリオランウータンの3種が確認されています。
今回、興味深い行動が観察されたオスは、インドネシアの熱帯雨林保護地域スアック・バリンビン(Suaq Balimbing)調査地で暮らすスマトラオランウータンのオス、「ラクス」です。
ラクスは、他のオスと喧嘩し、顔に傷を負いました。
すると南アジア原産の「アカール・クニン(学名 Fibraurea tinctoria)」という植物の葉を噛んで液体を出し、その汁を右目の下にできた傷口に繰り返し塗っていたそうです。
植物の葉を噛んで液体を出し、ラクスはそれを傷口に繰り返し塗りつけ、噛んだ植物の材料を傷口に直接当てていました。
これは医師が傷口に貼る絆創膏によく似ているということです。
アカール・クニンは、「ベルベリン」という抗菌・抗炎症・中枢抑制・血圧降下効果があるアルカロイドが含まれていることから、インドネシアの伝統医療で使われてきた薬草なんだそうです。
またラクスはこの植物を食べてもいたようです。
周辺には150頭のオランウータンが生息しているが、彼らがこの植物を食べることは基本ないので、それ自体がとても珍しい行動だそうです。
マックス・プランク動物行動研究所のキャロライン・シュプリ氏は、「私たちが知る限り、野生動物が薬効のある植物で積極的に傷の治療を行った事例は、これが初めて」と語っています。
ラクスは1989年生まれのこの地域では支配的なオスの1頭で、顔の両側に大きな頬パッド(オスの第二次性徴)があります。
研究チームは、あえて傷口に塗っていたことや繰り返し行われたことから、ラクスの行動はたまたまではなく、意図的なものと考えています。
こうした行動は、ほかの仲間から学んだものである可能性も考えられると…。
なお薬草が塗られた傷口は、感染症を起こすこともなく、5日以内にはふさがり、2か月後にはほぼ傷口が消えたという話です。
こうした行動からは、薬草で傷を治すという行動のベースにある認知能力が、オランウータンとヒトの共通祖先にまで遡れる可能性がうかがわれます。
今回の観察は、オランウータンが植物で傷を治療できることを示していますが、彼らがそのプロセスをどの程度理解しているかは不明です(シュプリ氏)
オランウータンとヒトの最後の共通祖先が生きていたのは、およそ1300万年前のことだと考えられています。
オランウータンは、チンパンジー、ボノボ、ゴリラをはじめとする類人猿の仲間で、私たち人間に一番近い親戚です。
オランウータンはそうした親戚の中では私たちの一番の遠縁にあたりますが、それでもDNAの97%が共通しています。
インドネシアやマレーシアなど、アジアの熱帯に生息するオランウータンは、マレー語で「森の人」を意味し、その名の通り、樹の上の暮らしに適応した世界最大の樹上性哺乳類です。
ハンモックを作ったり、人の服を脱がせたりと、非常に知能が高く、優れた問題解決能力があることで知られています。
また仲間を観察することで学び、そうした知識や技能を世代から世代へと受け継いでもいます。
まぁ、このオランウータンは誰から教わったか分かりませんが、薬草の効能を知っていたんでしょうね。
観察されたのが初めてなだけで、オランウータン達からすると、当たり前の行動なのかもしれませんよ。
きっと我々が思ってる以上に、彼らの知能は高いんだと思います。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院