(続)×5ヴォイニッチ手稿2
2024年05月24日 [色々なこと]
お疲れ様です。院長です。
5月24日の金曜日でございます。
では今日は昨日の続きでございます。
えー昨日は、オーストラリア、マッコーリー大学のキーガン・ブリュワー氏らが、こうした挿絵の裏には、中世後期の婦人科学や性科学的な意味合いが隠されている可能性があると考えてるよと。
そのことを裏付けるかのように、ヴォイニッチ手稿には裸の女性も多く描かれてるってとこまででした。
それを確かめるためブリュワー氏らが着目したのが、ヴォイニッチ手稿が作られた同時代・同地域に生きたバイエルンの医師ヨハネス・ハートリーブ(1410〜68年頃)という人物でした。
ヨハネス・ハートリーブは植物・女性・魔術・天文学などについて著作を残しています。
ですが注目すべきは、彼が避妊・堕胎・不妊に関連する処方箋や処置を記す際は”秘密の文字”、つまりは暗号を使用すべきと述べていることなんだそうです。
なぜ彼はそのようなことを推奨していたのでしょう?
その理由を知るヒントは、彼の倫理観にあるかもしれません。
ブリュワー氏によると、ヨハネス・ハートリーブは自分の著作によって”女性の秘密”が広く知れ渡ることをひどく危惧していたという話です。
それは婚外交渉を助長しかねず、そのせいで彼に天罰が降るかもしれないと恐れていたんだとか…。
彼の著作の中で、産後の膣に使用する軟膏・女性の性的快楽・女性が動物を出産したという話・妊娠のための正しい体位・性欲を左右する食事のアドバイス・毒草・幻覚作用のある植物・避妊薬・堕胎薬など、特定のテーマについて書くことを拒否したり、ためらったりもしています。
またバイエルン語で男性貴族向けに書かれた著作において、ハートリーブはそうした知識を売春婦・平民・子供、さらには当時識字率が高まりつつあった女性自身にもみだりに伝えるべきではない旨を述べているそうなんです。
こうしたハートリーブの価値観は、男性と女性の結婚や女性の”慎み”を重んじるその時代において、典型的なものであるとも考えられます。
実際、その当時はそうした”女性の秘密”が検閲されることもあったといいますし、それゆえに隠されることもあったわけです。
ヴォイニッチ手稿のものではないですが、ブリュワー氏らはその時代の暗号をいくつか解読しています。
一番長かったものは、中世後期の北イタリアで使用された21行の文章で、その内容は中絶などの婦人科に関連する処方だったそうです。
また、著者や読者が自ら婦人科学や性科学に関する情報を隠したケースも多数発見されています。
たいていの場合、生殖器の名称や処方箋に使用される植物の名称などが隠されるだけでしたが、ページや章ごと削除されることもあったそうです。
例えば、ある写本には、透明人間になる魔法や、女性を手込めにする魔法が説明されていたそうなんですが、そこからの2ページが削除されていました。
さらに、それを行なったらしき人物による「無理からぬこと」という記述も見つかっています。
ブリュワー氏らは、こうした視点からヴォイニッチ手稿のイラストを分析した結果、手稿の中で最大かつ最も手の込んだ「ロゼット」と呼ばれる挿絵が、中世後期における性と妊娠についての理解を表したものであると主張しています。
例えば、中世後期には、子宮には7つの部屋があり、膣には2つの開口部(外側に1つ、内側に1つ)があると信じられていました。
また当時、妊娠するには男性と女性の成分が必要だと考えられており、どちらも「精液」と呼ばれていました。
こうした解釈は今のところ仮説に過ぎません。
が、ヴォイニッチ手稿は女性の性や生殖を記したものという視点でほかの部分も解読してみれば、これまでわからなかった新事実が浮かび上がってくるかもしれませんね。
まぁ、ですが、今回のお話は少し的を得てるような気がしますね。
バイエルンの医師ヨハネス・ハートリーブの著作のあたりとか、女性の秘密を暗号化したってのは、医者ならではの視点と言えるかもしれませんしね。
今ほどうるさくないにしても、個人情報を保護するってなことは、倫理観的に当時から備わってる人も多かったでしょうし、医師という立場からそういう秘密を暗号で書くというのはうなずけます。
何回目のブログで書いたか忘れましたが、わたくし院長の個人的な見解は、「子供のらくがき帳」なんですけどね(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月24日の金曜日でございます。
では今日は昨日の続きでございます。
えー昨日は、オーストラリア、マッコーリー大学のキーガン・ブリュワー氏らが、こうした挿絵の裏には、中世後期の婦人科学や性科学的な意味合いが隠されている可能性があると考えてるよと。
そのことを裏付けるかのように、ヴォイニッチ手稿には裸の女性も多く描かれてるってとこまででした。
それを確かめるためブリュワー氏らが着目したのが、ヴォイニッチ手稿が作られた同時代・同地域に生きたバイエルンの医師ヨハネス・ハートリーブ(1410〜68年頃)という人物でした。
ヨハネス・ハートリーブは植物・女性・魔術・天文学などについて著作を残しています。
ですが注目すべきは、彼が避妊・堕胎・不妊に関連する処方箋や処置を記す際は”秘密の文字”、つまりは暗号を使用すべきと述べていることなんだそうです。
なぜ彼はそのようなことを推奨していたのでしょう?
その理由を知るヒントは、彼の倫理観にあるかもしれません。
ブリュワー氏によると、ヨハネス・ハートリーブは自分の著作によって”女性の秘密”が広く知れ渡ることをひどく危惧していたという話です。
それは婚外交渉を助長しかねず、そのせいで彼に天罰が降るかもしれないと恐れていたんだとか…。
彼の著作の中で、産後の膣に使用する軟膏・女性の性的快楽・女性が動物を出産したという話・妊娠のための正しい体位・性欲を左右する食事のアドバイス・毒草・幻覚作用のある植物・避妊薬・堕胎薬など、特定のテーマについて書くことを拒否したり、ためらったりもしています。
またバイエルン語で男性貴族向けに書かれた著作において、ハートリーブはそうした知識を売春婦・平民・子供、さらには当時識字率が高まりつつあった女性自身にもみだりに伝えるべきではない旨を述べているそうなんです。
こうしたハートリーブの価値観は、男性と女性の結婚や女性の”慎み”を重んじるその時代において、典型的なものであるとも考えられます。
実際、その当時はそうした”女性の秘密”が検閲されることもあったといいますし、それゆえに隠されることもあったわけです。
ヴォイニッチ手稿のものではないですが、ブリュワー氏らはその時代の暗号をいくつか解読しています。
一番長かったものは、中世後期の北イタリアで使用された21行の文章で、その内容は中絶などの婦人科に関連する処方だったそうです。
また、著者や読者が自ら婦人科学や性科学に関する情報を隠したケースも多数発見されています。
たいていの場合、生殖器の名称や処方箋に使用される植物の名称などが隠されるだけでしたが、ページや章ごと削除されることもあったそうです。
例えば、ある写本には、透明人間になる魔法や、女性を手込めにする魔法が説明されていたそうなんですが、そこからの2ページが削除されていました。
さらに、それを行なったらしき人物による「無理からぬこと」という記述も見つかっています。
ブリュワー氏らは、こうした視点からヴォイニッチ手稿のイラストを分析した結果、手稿の中で最大かつ最も手の込んだ「ロゼット」と呼ばれる挿絵が、中世後期における性と妊娠についての理解を表したものであると主張しています。
例えば、中世後期には、子宮には7つの部屋があり、膣には2つの開口部(外側に1つ、内側に1つ)があると信じられていました。
また当時、妊娠するには男性と女性の成分が必要だと考えられており、どちらも「精液」と呼ばれていました。
こうした解釈は今のところ仮説に過ぎません。
が、ヴォイニッチ手稿は女性の性や生殖を記したものという視点でほかの部分も解読してみれば、これまでわからなかった新事実が浮かび上がってくるかもしれませんね。
まぁ、ですが、今回のお話は少し的を得てるような気がしますね。
バイエルンの医師ヨハネス・ハートリーブの著作のあたりとか、女性の秘密を暗号化したってのは、医者ならではの視点と言えるかもしれませんしね。
今ほどうるさくないにしても、個人情報を保護するってなことは、倫理観的に当時から備わってる人も多かったでしょうし、医師という立場からそういう秘密を暗号で書くというのはうなずけます。
何回目のブログで書いたか忘れましたが、わたくし院長の個人的な見解は、「子供のらくがき帳」なんですけどね(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院