弘泉堂鍼灸接骨院
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記憶プロテーゼ
2024年05月16日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。

5月16日の木曜日でございます。

5月も後半戦に突入ですなぁ。

では今日も元気にネタにいきましょう。

今日は、記憶に関する面白いお話しです。

なんでも、脳を刺激して、特定の記憶を呼び戻す技術が開発されたんだとか…。

アメリカの神経科学者たちは、脳の海馬を刺激して特定の記憶を呼び戻すことができる「記憶プロテーゼ」を開発したそうです。

開発中の「記憶プロテーゼ」(プロテーゼは足りない部分を補う補綴と言った意味だそうです)は、脳の記憶経路をハックし、プログラムコードに変換し、そのコードを元に海馬を刺激して記憶を定着させることで、思い出させるというやり方だそうです。

今回の実験では、記憶力に問題がある人ほど効果的であることが明らかになっています。

将来的には、アルツハイマー病や頭部の怪我などで記憶障害を負った人の記憶の復元に役立てることができるかもしれないとのことです。

外出する前にヒーターを消しただろうか? 車の鍵をどこにおいただろうか?

こうした些細な記憶は日常生活ではとても大切ですが、うっかり忘れがちなものでもあります。

ならば機械の助けで、こうした記憶を強制的に呼び戻すことはできないだろうか?

基本的なアイデアはこうです。

まず脳に移植されたインプラントを通じて、脳内の神経活動をモニタリングします。

こうした神経活動をコンピューターで解読し、ある種のプログラム・コードに変換します。

そして今度は、そのコードをもとに記憶を司る「海馬」を刺激して、記憶を書き込みます。

米国ウェイクフォレスト大学と南カリフォルニア大学の研究チームは、そんなSFのような技術を実現するために、人間の脳活動を観察する「記憶解読モデル」を開発しました。

これを用いることで、特定の情報をしっかりと記憶として定着させる手助けをすることに成功しています。

今回の実験は、てんかんの治療のために脳に電極を移植していた成人14人が被験者となり行われました。

被験者たちは、動物・建物・植物・道具・乗り物といった画像を記憶するテストに取り組みます。

そのときの脳の活動が電極を通じてモニタリングされ、記憶解読モデルがそれに対応する刺激パターンを作り出し、海馬を刺激します。

その結果、参加者の記憶力が平均22%上がったそうです。

これはそれほどすごい結果には思えないかもしれませんが、記憶に障害がある人に限った場合、記憶力は40%近くもアップしたそうです。

この結果は、脳を刺激することで「記憶を大幅に修正できる可能性」があることをはっきりと示すものとなりました。

ですがもっとも効果的だったのが記憶力が低下した人たちだったことを考えると、いずれは病気や怪我などによって失われた記憶を取り戻すこともできるかもしれません。

「私たちの目標は、アルツハイマー病・脳卒中・頭部の外傷によって失われた記憶機能を回復する治療法を開発することです」と、ウェイクフォレストバプティスト医療センター ブレント・ローダー氏は言っております。

研究チームは、こうした記憶プロテーゼ技術の研究を何年も前から行なっており、その成果を2018年に発表しています。

今回の研究は、当時よりもっと細かい特定の物事の記憶に成功した点で、技術が改善しているのだそうです。

ですが、「記憶プロテーゼ」を実現するには、まだいくつかの課題があります。

その1つは、神経活動が記録している映像の”要素”がよくわからないことです。

たとえば、木のある家の画像の記憶を強化するとき、研究者は家が主題の記憶として強化しようとしていたとします。

ですが、木の位置によって、主題の解釈が左右されることがあります。

また、その解釈が、見る人やタイミングによっても違ってくることもあると…。

研究チームは今後、記憶解読モデルをさらに改良し、基本的な情報がどのように海馬に書き込まれ、検索されるのかの解明に取り組んでいくとのことです。

また、ある個人の記憶パターンを利用して、別の個人の記憶を強化できるかどうかも試してみたいとのことでした。

記憶については、まだまだ分からない事が多いようで、わたくし院長の物忘れがこれ以上ひどくならないうちに、さらなる進化を期待します。

ではまた〜。










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