心臓シミュレーター
2024年02月20日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
2月20日の火曜日でございます。
2月も後半に入り、まだ寒いですがやはり3月が近付くと、何となく春感も出てきますよね。
もちろん季節的にではなく、何となくね。
実際、3月になってもまだまだ寒いですから、春といっても暖かくはないけどね。
ではネタにいきましょう。
今日は最先端のロボット技術のお話しです。
高度なソフトロボット技術をブタの心臓と融合させることで、まるで生きているかのように鼓動する心臓シミュレーターが開発されました。
マサチューセッツ公開大学(MIT)をはじめとする研究チームが作り上げたこのバイオロボティック心臓モデルは、これまでならありえないほど人間の心臓の複雑さをリアルに再現しているそうです。
心臓手術の練習代や、研究用のモデルとして使用することで、僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病の治療を画期的なまでに進歩させてくれると期待されているそうなんですよ。
新たに考案された医療技術は、それがどのようなものであっても、実際に病院で採用する前に、安全性と効果を徹底的に検証する必要があるのは当然のことです。
心臓の手術に関するものの場合、検証する方法は主に2つで、それはシミュレーターと動物モデルでした。
ですが、どちらも理想的な方法ではありません。
既存のシミュレーターは耐久性が低く、数時間しか使用できず、また複雑な心臓が完璧に再現されているわけでもありませんでした。
動物実験は、コストも時間も高く、しかも倫理的に大いに問題がある上、ヒトとの違いがそもそも大きく存在しますからね。
このような難点を克服するため、ミニチュア臓器であるオルガノイドが開発され、コンピューター・モデルや細胞株が利用されるなど、新技術をテストする技術にも一定の進歩は見られています。
このほど発表されたバイオロボティック心臓もまたそうした進歩の1つです。
それは心臓手術の練習や、それ自体を研究したい人をサポートする強力なツールとなります。
今回発表されたバイオロボティック心臓は、特に「僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべん へいさふぜんしょう)」という病気を念頭に置いて作られたものです。
世界で推定2420万人がかかっているこの病気は、左心房と左心室の間にある僧帽弁がうまく閉じなくなり、血液が逆流することで発症します。
そのせいで心臓や肺に負担がかかり、動悸や息切れが起きたり、ひどくなれば呼吸困難や心不全になったりもします。
この症状を再現するために作れた心臓シミュレーターは、ブタの心臓をベースに、その左心室を包んでいる筋肉を取り除き、シリコン製のロボットポンプを取り付けたものです。
このポンプを膨らませると、本物の筋肉と同じように心臓をギュッと握り込んで、血液を送り出そうとします。
この心臓の僧帽弁を意図的に破壊し、血液が逆流するようにしてやれば、心臓手術用のシミュレーターとなるわけです。
今回の研究では、「僧帽弁の組織を固定する手術」「開閉を助けるインプラントを移植する手術」「僧帽弁を人工僧帽弁に置き換える手術」の3つが試されましたが、そのいずれもうまくいったという話しです。
さらに、このロボティック心臓の優れた点の1つは、無色透明の人工血液を使用しているところです。
本物の心臓では血液が流れているために、細かい部分を詳しく観察することはできません。
ところが人工血液は視界を遮ったりしないので、患部がどうなっているのかはっきり見えるわけです。
これは心臓の手術を練習するうえで、とても大切なことだそうで、病院に置かれているさまざまな画像診断機器にもきちんと反応するので、外科手術の練習台や研究モデルとして打ってつけなのだそうです。
研究チームは現在、このロボティック心臓の保存期間を延ばすとともに、より簡単に制作できるよう工夫を凝らしているところだそうです。
こういうツールが開発されれば、練習が出来ますから、失敗が減るのはもちろん、手術できる医師が増えればそれだけ患者には有利ですからねぇ。
ぜひ、さらなる進化を期待したいところですね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
2月20日の火曜日でございます。
2月も後半に入り、まだ寒いですがやはり3月が近付くと、何となく春感も出てきますよね。
もちろん季節的にではなく、何となくね。
実際、3月になってもまだまだ寒いですから、春といっても暖かくはないけどね。
ではネタにいきましょう。
今日は最先端のロボット技術のお話しです。
高度なソフトロボット技術をブタの心臓と融合させることで、まるで生きているかのように鼓動する心臓シミュレーターが開発されました。
マサチューセッツ公開大学(MIT)をはじめとする研究チームが作り上げたこのバイオロボティック心臓モデルは、これまでならありえないほど人間の心臓の複雑さをリアルに再現しているそうです。
心臓手術の練習代や、研究用のモデルとして使用することで、僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病の治療を画期的なまでに進歩させてくれると期待されているそうなんですよ。
新たに考案された医療技術は、それがどのようなものであっても、実際に病院で採用する前に、安全性と効果を徹底的に検証する必要があるのは当然のことです。
心臓の手術に関するものの場合、検証する方法は主に2つで、それはシミュレーターと動物モデルでした。
ですが、どちらも理想的な方法ではありません。
既存のシミュレーターは耐久性が低く、数時間しか使用できず、また複雑な心臓が完璧に再現されているわけでもありませんでした。
動物実験は、コストも時間も高く、しかも倫理的に大いに問題がある上、ヒトとの違いがそもそも大きく存在しますからね。
このような難点を克服するため、ミニチュア臓器であるオルガノイドが開発され、コンピューター・モデルや細胞株が利用されるなど、新技術をテストする技術にも一定の進歩は見られています。
このほど発表されたバイオロボティック心臓もまたそうした進歩の1つです。
それは心臓手術の練習や、それ自体を研究したい人をサポートする強力なツールとなります。
今回発表されたバイオロボティック心臓は、特に「僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべん へいさふぜんしょう)」という病気を念頭に置いて作られたものです。
世界で推定2420万人がかかっているこの病気は、左心房と左心室の間にある僧帽弁がうまく閉じなくなり、血液が逆流することで発症します。
そのせいで心臓や肺に負担がかかり、動悸や息切れが起きたり、ひどくなれば呼吸困難や心不全になったりもします。
この症状を再現するために作れた心臓シミュレーターは、ブタの心臓をベースに、その左心室を包んでいる筋肉を取り除き、シリコン製のロボットポンプを取り付けたものです。
このポンプを膨らませると、本物の筋肉と同じように心臓をギュッと握り込んで、血液を送り出そうとします。
この心臓の僧帽弁を意図的に破壊し、血液が逆流するようにしてやれば、心臓手術用のシミュレーターとなるわけです。
今回の研究では、「僧帽弁の組織を固定する手術」「開閉を助けるインプラントを移植する手術」「僧帽弁を人工僧帽弁に置き換える手術」の3つが試されましたが、そのいずれもうまくいったという話しです。
さらに、このロボティック心臓の優れた点の1つは、無色透明の人工血液を使用しているところです。
本物の心臓では血液が流れているために、細かい部分を詳しく観察することはできません。
ところが人工血液は視界を遮ったりしないので、患部がどうなっているのかはっきり見えるわけです。
これは心臓の手術を練習するうえで、とても大切なことだそうで、病院に置かれているさまざまな画像診断機器にもきちんと反応するので、外科手術の練習台や研究モデルとして打ってつけなのだそうです。
研究チームは現在、このロボティック心臓の保存期間を延ばすとともに、より簡単に制作できるよう工夫を凝らしているところだそうです。
こういうツールが開発されれば、練習が出来ますから、失敗が減るのはもちろん、手術できる医師が増えればそれだけ患者には有利ですからねぇ。
ぜひ、さらなる進化を期待したいところですね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院