トナカイの睡眠
2024年01月30日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
1月30日の火曜日でございます。
1月も終りですなぁ。
こないだお正月やったのに、早いもんです。
まだしばらく寒いですが、ここまでくると、春が待ち遠しくなりますなぁ。
てことで、今日のネタですが、動物ネタでもいってみたいと思います。
主役はトナカイ。
トナカイと聞くと、クリスマスしかイメージがわきませんし、この時期になるとまぁ、登場頻度が極端に下がる動物ですが、このたび特殊な能力がある事が分かったそうなんです。
なんでも、トナカイは食べながら寝ることができるんだそうです。
食べる寝るを繰り返す「食っちゃ寝」なら誰でも出来ますが、それを同時にやれてしまうトナカイの驚きの能力が発覚しました。
設定上、クリスマスには大忙しのトナカイなんですが、オフシーズンの短い夏の間は、食事と睡眠を同時に行うことで冬の準備をしているそうなんです。
食べながらでもきちんと眠れている証拠に、反芻するトナカイの脳では、「ノンレム睡眠」と同じような脳波が出ていることが確認されたそうです。
トナカイは北極圏の短い夏の間、ひたすら草を食み、暗く食べ物に乏しい冬に備えて脂肪を蓄えます。
そして食べれば食べるほど、私たちが眠ったときのように、脳が回復していくそうなんです。
この驚異の睡眠法は、北極圏の短い夏に適応するためのユニークな行動なんですな。
チューリッヒ大学とオックスフォード大学の研究者が最新の研究で明らかにしたこの事実は、動物の適応力の優れた例であり、トナカイがどのようにして北極圏の厳しい環境に対応しているかを示しています。
トナカイは反芻する草食動物で、口に含んだ草をもぐもぐ咀嚼すると、それを飲み込んで胃で分解し、また口に戻してはもぐもぐと噛み、これを繰り返すことで大切な栄養をたっぷりと吸収します。
食べて吐いてまた食べるなんて、人間的にはとても大変そうな行為ですが、こうした反芻はトナカイにとっては休息にもなっているんだとか…。
チューリッヒ大学の神経科学者メラニー・フラー氏らは、トナカイの睡眠時間は季節によって大きく変わるだろうと考えていました。
北極圏は夏になれば白夜となって1日中太陽が沈みません。
一方、冬には極夜となり、1日中闇に包まれるわけです。
ならば過酷な冬を生き抜く体力をつけるため、夏のトナカイは睡眠時間を削ってでも、草を食べ続けるのではないだろうかと…。
フラー氏らは、このことを確かめるため、ノルウェーで飼育されているユーラシア・ツンドラ・トナカイ(Eurasian tundra reindeer)のメス4頭の脳波を調べてみることにしました。
すると意外なことが判明しました。
24時間太陽が沈まず、食べ物もたっぷりある夏も、暗闇に包まれ食べ物がない冬も、トナカイの睡眠時間はちっとも変わらないそうなんです。
ですが何かおかしいと…。
夏のトナカイは、たっぷり食べて栄養をつけ、過酷な冬に向けて準備をしなければならないはずで、貴重な夏にそんなぐっすりと眠っていていいのだろうかと…。
で、フラー氏らの研究では、やはり意外な事実が明らかになっています。
じつはトナカイはもぐもぐ反芻している時間が長いほど、眠っているそうなんです。
それは脳に現れており、反芻しているときの脳波は、「ノンレム睡眠」のときとよく似ていて、つまりは食べながら眠っているんだと…。
脳波だけでなく、行動も睡眠中のものに似ているそうなんです。
例えば、立っているときも座っているときも静ですし、そばで仲間が動き回ってもあまり反応しないんだそうです。
ですが、本当に食べながら眠っているのだとして、それできちんと休むことができているのでしょうか?
そこでフラー氏らは、次のような実験を行なってみました。
まず、トナカイを2時間起きたままにしておきます。
すると脳波にノンレム睡眠の段階である「徐波(じょは)」活動が現れはじめます。
つまりは疲れてきており、ぐっすりと深い眠りを欲しているということになります。
今度は、眠りながら反芻しているトナカイの脳波を調べてみます。
すると、脳波的には、確かにきちんと休めていたそうなんです。
ちなみにこうした食べながら寝るというトナカイの習慣は、北極圏の短い夏の生活に適応するためものと考えられています。
北極のような極限環境では、動物たちはさまざまなユニークな睡眠習慣を身につけました。
例えば、ホッキョクジリスは、1年の半分以上を冬眠し、代謝率と体温を大幅に下げます。
また南極のヒゲペンギンは、たった4秒の睡眠を1日に1万回以上繰り返すという、話しはこのブログでも紹介しました。
トナカイの場合、睡眠時間は一年をとおしてほぼ一定なんですが、活動レベルという点ではずいぶん違うようで、やはり暗い冬よりも、明るい夏の方が活発です。
活動と睡眠の関係は一筋縄ではいきません。
やれば疲れる行動もありますし、反芻のように疲れるようで、じつは脳の休憩になっている行動もあるわけです。
もしかしたらこの奇妙な夏のトナカイの習慣は、クリスマスに世界中の人々にプレゼントを届けるために与えられた、サンタさんからの贈り物だったのかもしれませんねぇ。
なんてな(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
1月30日の火曜日でございます。
1月も終りですなぁ。
こないだお正月やったのに、早いもんです。
まだしばらく寒いですが、ここまでくると、春が待ち遠しくなりますなぁ。
てことで、今日のネタですが、動物ネタでもいってみたいと思います。
主役はトナカイ。
トナカイと聞くと、クリスマスしかイメージがわきませんし、この時期になるとまぁ、登場頻度が極端に下がる動物ですが、このたび特殊な能力がある事が分かったそうなんです。
なんでも、トナカイは食べながら寝ることができるんだそうです。
食べる寝るを繰り返す「食っちゃ寝」なら誰でも出来ますが、それを同時にやれてしまうトナカイの驚きの能力が発覚しました。
設定上、クリスマスには大忙しのトナカイなんですが、オフシーズンの短い夏の間は、食事と睡眠を同時に行うことで冬の準備をしているそうなんです。
食べながらでもきちんと眠れている証拠に、反芻するトナカイの脳では、「ノンレム睡眠」と同じような脳波が出ていることが確認されたそうです。
トナカイは北極圏の短い夏の間、ひたすら草を食み、暗く食べ物に乏しい冬に備えて脂肪を蓄えます。
そして食べれば食べるほど、私たちが眠ったときのように、脳が回復していくそうなんです。
この驚異の睡眠法は、北極圏の短い夏に適応するためのユニークな行動なんですな。
チューリッヒ大学とオックスフォード大学の研究者が最新の研究で明らかにしたこの事実は、動物の適応力の優れた例であり、トナカイがどのようにして北極圏の厳しい環境に対応しているかを示しています。
トナカイは反芻する草食動物で、口に含んだ草をもぐもぐ咀嚼すると、それを飲み込んで胃で分解し、また口に戻してはもぐもぐと噛み、これを繰り返すことで大切な栄養をたっぷりと吸収します。
食べて吐いてまた食べるなんて、人間的にはとても大変そうな行為ですが、こうした反芻はトナカイにとっては休息にもなっているんだとか…。
チューリッヒ大学の神経科学者メラニー・フラー氏らは、トナカイの睡眠時間は季節によって大きく変わるだろうと考えていました。
北極圏は夏になれば白夜となって1日中太陽が沈みません。
一方、冬には極夜となり、1日中闇に包まれるわけです。
ならば過酷な冬を生き抜く体力をつけるため、夏のトナカイは睡眠時間を削ってでも、草を食べ続けるのではないだろうかと…。
フラー氏らは、このことを確かめるため、ノルウェーで飼育されているユーラシア・ツンドラ・トナカイ(Eurasian tundra reindeer)のメス4頭の脳波を調べてみることにしました。
すると意外なことが判明しました。
24時間太陽が沈まず、食べ物もたっぷりある夏も、暗闇に包まれ食べ物がない冬も、トナカイの睡眠時間はちっとも変わらないそうなんです。
ですが何かおかしいと…。
夏のトナカイは、たっぷり食べて栄養をつけ、過酷な冬に向けて準備をしなければならないはずで、貴重な夏にそんなぐっすりと眠っていていいのだろうかと…。
で、フラー氏らの研究では、やはり意外な事実が明らかになっています。
じつはトナカイはもぐもぐ反芻している時間が長いほど、眠っているそうなんです。
それは脳に現れており、反芻しているときの脳波は、「ノンレム睡眠」のときとよく似ていて、つまりは食べながら眠っているんだと…。
脳波だけでなく、行動も睡眠中のものに似ているそうなんです。
例えば、立っているときも座っているときも静ですし、そばで仲間が動き回ってもあまり反応しないんだそうです。
ですが、本当に食べながら眠っているのだとして、それできちんと休むことができているのでしょうか?
そこでフラー氏らは、次のような実験を行なってみました。
まず、トナカイを2時間起きたままにしておきます。
すると脳波にノンレム睡眠の段階である「徐波(じょは)」活動が現れはじめます。
つまりは疲れてきており、ぐっすりと深い眠りを欲しているということになります。
今度は、眠りながら反芻しているトナカイの脳波を調べてみます。
すると、脳波的には、確かにきちんと休めていたそうなんです。
ちなみにこうした食べながら寝るというトナカイの習慣は、北極圏の短い夏の生活に適応するためものと考えられています。
北極のような極限環境では、動物たちはさまざまなユニークな睡眠習慣を身につけました。
例えば、ホッキョクジリスは、1年の半分以上を冬眠し、代謝率と体温を大幅に下げます。
また南極のヒゲペンギンは、たった4秒の睡眠を1日に1万回以上繰り返すという、話しはこのブログでも紹介しました。
トナカイの場合、睡眠時間は一年をとおしてほぼ一定なんですが、活動レベルという点ではずいぶん違うようで、やはり暗い冬よりも、明るい夏の方が活発です。
活動と睡眠の関係は一筋縄ではいきません。
やれば疲れる行動もありますし、反芻のように疲れるようで、じつは脳の休憩になっている行動もあるわけです。
もしかしたらこの奇妙な夏のトナカイの習慣は、クリスマスに世界中の人々にプレゼントを届けるために与えられた、サンタさんからの贈り物だったのかもしれませんねぇ。
なんてな(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院